ITエンジニアにおすすめの資格10選!

ITエンジニアは経験と実力が重視される世界です。とはいえ、その実力を証明するために資格も重視されるということもよくあるでしょう。資格はアピールになるだけではなく、自分の中の知識や経験を整理して更なる成長につなげる効果もあるので、この記事を参考にして積極的に狙ってみましょう。

ITエンジニアの資格の種類とは?

ITエンジニア」は、IT技術者の総称を指す職業で、一口に言っても役割や業務内容によって様々な職種が存在します。そのため関係する資格も数が多く、自分に合っている分野の資格をまず見つけることから始める必要があるでしょう。IT系の資格では、大きく「国家資格」「ベンダー資格」「ベンダーニュートラル資格」の3つに分類することができます。

国家資格

国家資格は、経済産業省が管轄しているIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が行っている資格を指します。例えば、「基本情報技術者」や「情報処理安全確保支援士試験」など、認知度が高く受験料が比較的安価な資格が多いでしょう。

ベンダー資格

ベンダー資格とは、ハードウェアやソフトウェア、OSなどを提供しているベンダー企業などが認定を行っている資格を指します。例えば、「日本オラクル社」が運営している「Oracle Database」シリーズを扱う技術力を問う「ORACLE MASTER Gold DBA」など、そのベンダー企業の製品に関する知識やスキルが問われるでしょう。

ベンダーニュートラル資格

ベンダーニュートラル資格は民間企業が認定を行っているものの、ベンダー資格とは異なり特定の企業やメーカー、国などに依存していない資格の事です。例えば、「ITサービスマネージャ試験」などが代表例で、ベンダー資格に比べると汎用性が比較的高くなっています。

ITエンジニアが資格を取得するメリット

ITエンジニアの資格取得のメリットは、自分の経験やスキルを客観的に証明することができる点にあります。自分の能力がどの程度のものなのか自分で説明するのは難しく、いくら言葉を尽くしてもうまく伝わらないことがほとんどです。特に就職や転職などの場面では、自分を良く見せようとしているのではないかと思われることも多いでしょう。

資格を持っていれば、それを取得できるレベルのスキルを有しているという証明になります。また、資格取得は自分のスキルアップにも繋がります。IT関連の知識は膨大です。学び始めるとき、将来を見据えて新たなステップに進みたいとき、資格を目的に設定することで効率的に知識やスキルを学習することができるでしょう。

ITエンジニアにおすすめの資格10

ITエンジニアの担当する分野は多岐に渡ります。この章では「開発」「保守運用」「ネットワーク」「データベース」「セキュリティ」を取り上げ、関連するおすすめの資格を紹介していきます。

基本情報技術者試験

IPAの運営する国家資格で、最も基礎的な内容のITエンジニアの資格といわれています。エントリレベルの知識やスキルが求められるので、企業によっては新人研修の一環として取得を推奨しているところもあるでしょう。ただし、試験範囲は広い分野に渡っているため、しっかりとした試験対策は必須です。

システムアーキテクト試験

上級エンジニアを目指す人向けの国家資格で、難易度も比較的高めに設定されています。システム開発における上流工程、構想段階からプロジェクトに参加し、システムの根幹となる基礎設計を行うようなエンジニアに必要な知識を問われます。開発の知識だけではなく、ビジネスに必要な知識も求められる試験です。

ITサービスマネージャ試験

IPAが主催している資格で、受験者の多くは運用・保守を実際に担当しているエンジニアです。比較的難易度は高めであり、サービスの運用や保守管理者として高度な知識や技能を示す資格となっています。運用保守だけではなく、システム開発一連の工程を主導するためのマネジメントスキルも問われるでしょう。四肢択一だけではなく、記述式と論述式試験が行われるのも特徴です。

ITIL認定資格

ITILとは、「ITサービスマネジメント」の成功事例を体系的にまとめて標準化したものです。イギリス政府によって公表され、現在IT業界全体で広く活用されています。このITILでは、「モジュール」と呼ばれる6つの分野に関して研修や資格認定試験が用意されています。分類としてはベンダーニュートラル資格に該当し、資格認定を受けるには研修受講と試験がセットになっています。

ネットワークスペシャリスト試験

主導試験を持って業務にあたり、かつ指導的立場として活動しているようなITエンジニアのための国家資格です。専門家として大規模かつ堅牢なネットワークなどを構築するようなスキルと知識を問われるでしょう。試験難易度も高く、ネットワーク技術だけではなく、設計や構築、運用・保守など幅広い工程が試験範囲に組み込まれています。

CCNA(シスコ技術者認定)

世界最大大手のネットワーク機器ベンダーCisco(シスコ)社が認定を行っているベンダー資格です。インフラ・ネットワークエンジニア向けの資格で、製品の知識だけではなくネットワークの基本的な知識も求められるでしょう。シスコ社はレベルに応じた複数の認定試験を実施しており、例えばこのCCNAはネットワークエンジニアの登竜門であり、試験難易度もそれほど高くないレベルに設定されています。

データスペシャリスト試験

データベースに精通し、データベース設計を行うことができる知識とスキルを有していることを示す国家資格です。「データベースエンジニア」は、特にデータサイエンス領域やビッグデータを扱う分野で需要が高くなっているでしょう。

ORACLE MASTER Gold DBA

オラクル社が提供しているベンダー資格で、「Oracle Database」を用いているデータベースの構築や運用、チューニングについての知識を問われます。「Bronze」「Silver」「Gold」「Platinum」のグレードが設定されており、Goldを取得するには下のBronzeSilverを取得する必要があるでしょう。

情報処理安全確保支援士資格

セキュリティ担当向けの高難度国家資格です。年々増えるサイバー攻撃に対し、セキュリティ対策を担える人材の育成を目的に2017年から始まった試験で、合格すると「情報処理安全確保支援士」という名称を名乗ることができます。情報系資格として唯一の「士業」であり、士業としての独占業務はありませんが、社会的に高い評価を受けられるようになるでしょう。

システム監査技術者試験

IPAが実施している国家資格で、情報システムや組み込みシステムを適切に活用し、情報システムに関するリスクに対応できるか、改善を促進できるかを問われます。IoTの普及に伴って、需要が高まっている資格です。

効率よくITエンジニアの資格勉強をするポイント

特に働きながらITエンジニア資格取得を目指すなら、効率的に勉強することが大切になります。普段の業務を行いながら試験勉強を行うのは大変ですが、通勤時間や休憩時間などのスキマ時間を活用するのが有効です。書籍はもちろん、タブレットやスマホなども活用していきましょう。

また、所属している会社に研修制度があるなら、それを活用することもおすすめです。学習内容や講師を会社側が用意してくれる場合もあるので、効率よく学習を進めることができますし、やる気のアピールにも繋がるでしょう。

ITエンジニアが資格取得するときの注意点

資格取得をしたいと考えていても、一覧の中から無作為に資格を選ぶのは避けましょう。

ITエンジニア向けの資格は数が多い上に、それぞれの領域に特化しています。せっかく資格を取ったのに、仕事に活かせないのでは非常に勿体ないことです。特に資格取得をきっかけにしてキャリアアップを考えているなら、将来のキャリアをしっかり考えた上で希望に合った資格を選ぶようにすると良いでしょう。

ITエンジニアは目標に合わせた資格取得を目指そう

ITエンジニアの資格は、「国家資格」「ベンダー資格」「ベンダーニュートラル資格」の3つに分類できます。数が非常に多く、それぞれ高い専門性を持っているので、取得を目指すのであれば現在の自分の仕事に活かせるものや、希望のキャリアプランにマッチした内容の資格を選ぶようにすると良いでしょう。

最新情報をチェックしよう!