エンジニアは「未経験の状態から目指すメリットがある」と考える方もいれば、「やめるべき」と言う方もいます。では実際のところは、エンジニアは未経験の人でも目指すことができる職業なのでしょうか。未経験からエンジニアになるメリットとデメリットについて合わせて考えてみましょう。
未経験でエンジニアはやめとけと言われる理由5つ
この章では、未経験でエンジニアになるのはやめとけと言われる理由を紹介します。
スキルを取得するハードルが高い
エンジニアの仕事を始めるためには、プログラミング言語などのスキルや資格の取得が欠かせません。未経験者は0からプログラミング言語について学ぶことになるため、スキル取得のハードルが高く、そのために「エンジニアになるのはやめとけ」と言う方もいます。特にパソコンの操作に慣れていない方は、スキルを身につけるハードルが高いでしょう。
資格取得後も学び続ける必要がある
IT技術は常に発展を続けているため、プログラミングに関する技術も常に進歩を続けています。短いスパンで技術が進化していくことから、定期的に新しい技術を学び続けなければ、時代遅れのエンジニアになってしまいます。学び続けることが大変というイメージから、未経験者からエンジニアになるのはやめるべきと考える方もいるでしょう。
経験が少ないと給料が安いから
エンジニアは高収入が期待できる仕事と思っている人もいるでしょう。しかし、将来的には高収入が期待できるチャンスがあっても、未経験からのスタートだと評価が低いため少ない給料で働く場合が多い傾向が見られます。特に、最初の年は年収が300万円以下になってしまう場合もあるため、すぐに高収入で稼げると考えている方には向かない仕事かもしれません。
残業時間が増えやすいから
未経験からエンジニアの仕事を始めると、最初は下請けのような会社に勤務することもあるでしょう。下請けの会社は業務内容が多く、給料が安くて残業が多い、ブラック会社のような環境のケースもあるため注意が必要です。会社選びを慎重にしなければ、未経験からのスタートは苦労する可能性が高いと押さえておきましょう。
休日出勤や夜勤が多いこともあるから
残業時間が長いことに加えて、エンジニアの仕事には休日出勤や夜勤がある場合もあるでしょう。特にプロジェクトの締め切りが近づいてきたタイミングだと、不規則な生活になりがちです。生活リズムを乱したくない、休みはしっかり確保したいといった方は、エンジニアの仕事が向いていないかもしれません。
未経験エンジニアに向いていない人の特徴
エンジニアになってから自分には向いていなかったと後悔せずに済むように、どんな人が未経験からのエンジニアに向いていないか考えてみましょう。
例えば、高収入が期待できる、パソコンと向き合うだけでコミュニケーションをとらなくていいといった理想だけでエンジニアを目指している方には向いていないかもしれません。最初は少ない給料からスタートする、クライアントの要望を理解したり一緒に働くチームと連携するためにコミュニケーションが必要になる仕事である、といった点を正しく理解していない場合はエンジニアの仕事に向いていないので、まずはどのような仕事か理解するところから始めましょう。
未経験でエンジニアになるメリットはある?
この章では、未経験でエンジニアになるメリットについて紹介します。
エンジニアの仕事は将来性が高い
将来的に、人間の仕事の多くはAIが担うようになるかもしれません。機械が人間の代わりに働く仕事は、高い技術力を持っていても将来的に仕事を失ってしまう可能性があります。一方エンジニアの仕事は、AIに仕事を奪われるのではなく、AIを使う側の仕事です。これからの生活に欠かせないIT業界を担う仕事なので将来性が高く、スキルさえあれば長く働くチャンスがあります。少しでも長く第一線で働きたいという方にとってはメリットの大きい職業です。
スキルを磨けばキャリアアップしやすい
エンジニアの仕事におけるデメリットの1つが、最初は稼ぎにくいという点です。しかし未経験からスタートした場合でも、スキルを磨いていくことで、キャリアアップのチャンスが多いというメリットも存在しています。大切なのは、今持っている技術力ではなく、将来的に第一線で活躍できるスキルを身につけられるかという点です。そのため基礎知識がない0からのスタートだとしても、努力次第でキャリアアップ、そして給料アップにも繋げられます。
さまざまな業界で働くチャンスがある
エンジニアが求められているのは、IT業界だけではありません。食品分野や製造分野など、さまざまな業界においてIT技術やエンジニアの存在が重宝されています。多くの業界で求められている職業である一方、エンジニアは人材不足が続いています。求人が多く働き先を見つけやすいことに加えて、さまざまな業界と関わるチャンスがあるため、プログラミングスキルを磨くだけではなく、視野を広げて自分自身を成長させられるかもしれません。
副業で稼ぐことも可能
本業としてエンジニアの仕事をするだけではなく、副業で稼ぐチャンスが多いのもエンジニアの仕事ならではの特徴です。クラウドソーシングなどを活用すれば、エンジニアのスキルを活かして、本業を続けながらできる副業を多く見つけられます。会社以外で仕事を獲得することで、エンジニアの経験を積める、収入を増やせるなどのメリットがあげられます。IT業界全体で人材不足の状況が続いているため、副業であっても仕事を見つけるチャンスが多いと押さえておきましょう。
独立して自由な働き方を選択できる
会社員としてエンジニアの仕事を続けるのではなく、独立してフリーランスとして働くといった選択肢もあります。専門的な知識やスキルを身につけているエンジニアであれば、独立してフリーランスになっても成功しやすい傾向が見られます。例えば、会社員時代に人脈を広げておくことができれば、独立後も人脈を活かして仕事を受注できるでしょう。
人脈がないという場合でも、クラウドソーシングのサイトなどを使って、自分のスキルに合った仕事を探すことも可能です。またフリーランスになって独立すると、働く時間を選べるため、自由な働き方が選択しやすくなるでしょう。
未経験でエンジニアになる際に心がけること
未経験からエンジニアを目指すなら、何となく目指すのではなく目標を持っておくことが大切です。将来的にはどのようなエンジニアになりたいのか、将来のビジョンを叶えるためにはどのような学習が必要なのか、目標を達成するために今何をすればいいのか自分で考えて動くことを心がけましょう。
目指す方向性が見えていれば、目標に向かって適切なアプローチがしやすくなるため、エンジニアとしてのキャリアアップにもつなげやすくなるでしょう。
未経験からエンジニアになる方法は?
未経験の状態からエンジニアを目指す場合、特にプログラミング言語などの知識を身につけるためにスクールに通うような方が多いでしょう。講師の方に直接教わることができるため、基礎知識がない方でも未経験からエンジニアを目指しやすくなります。また、通学型のスクールだけではなく、オンラインで授業を受けられるスクールもあります。スクールは働きながら学べるほか、卒業後にエンジニアとして働くための職場探しまでサポートしてくれるケースも見られます。
スクールに通う余裕がないのであれば、Webサイトや書籍を使って独学で学ぶことも可能でしょう。プログラミング言語について学べるウェブサイトやエンジニアになるために必要なスキルの解説をしている動画配信などを通して勉強すれば、元手なしでもさまざまな知識が得られます。
さらに、スキルがない状態でも、やる気さえあればエンジニアとして採用をしている企業もあるでしょう。学ぶより現場での経験を優先したいなら、未経験でも働きながら学べる環境を整えている会社への就職を目指しましょう。
未経験からのエンジニアは後悔しない?長い目で考えて行動すること
学習量が多い、最初は低い給料からのスタートとなるなどの理由から、未経験からエンジニアを目指すのはやめるべきだと考える方もいます。しかし、未経験者が目指すと後悔しやすいポイントがある一方、将来性がある、キャリアアップのチャンスが多いといったメリットもあげられます。未経験だからやめるのではなく、自分に向いているかどうかでエンジニアを目指すかどうか考えましょう。