AIをはじめとするIT技術が目まぐるしく発展を遂げている昨今では、たくさんの「AI関連資格」が存在しており、興味をもつ方や実際に挑戦する方も増えています。とくに代表的で認知度と受講者が多いものとして挙げられるのが「E資格」と「G検定」です。
今回の記事ではそんなE資格とG検定の違いを解説するとともに、それぞれのメリットや「どちらがおすすめか」を詳しく解説します。本記事を読むことで両者の具体的な違いがわかり、「自分がどちらに挑戦すべきか」が正しく判断できるようになります。
E資格とG検定の主な違い
それぞれの違いを一覧にまとめると、以下のとおりです。
E資格 | G検定 | |
運営会社 | JDLA(日本ディープラーニング協会) | JDLA(日本ディープラーニング協会) |
合格率 | 65%前後 | 60%前後 |
受験資格 | JDLA認定プログラム講座を修了している方 | なし |
試験時間 | 120分 | 120分 |
問題数 | 100問前後 | 220問 |
目的 | ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識を有しているかを認定する。 | ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する。 |
対象 | ・AIエンジニア ・AIエンジニアを目指す人 ・スペシャリスト向け | ・AIを扱うビジネスマン ・ジェネラリスト向け |
主な違いが「目的・対象」「出題数および設問難易度」「受験資格の有無」の3点です。
目的・対象
E資格の目的は、「ディープラーニングを実装する能力・知識を認定する」もの。一方のG検定の目的は、「ディープラーニングの方針決定や事業活用の能力・知識を認定する」ものです。
簡単にいうとE資格の対象者は主に「AIエンジニア」となり、G検定の対象者は主に「AI従事者全般」ということで、まとめると
- E資格:専門性の高いAI技術者・上級者向け
- G検定:これから業務でAIに携わる方・初級~中級者向け
となります。
出題数および設問難易度
出題数、そして一問一問の難易度も、大きな違いとして挙げられます。
試験時間は両方ともおなじで120分です。しかしE資格の出題数は約100問、一方のG検定の出題数は220問となっています。
つまりE資格のほうが、より回答に時間のかかる設問が用意されているということ。論理的かつスピーディーな思考力が問われるため、簡単ではありません。
一方のG検定は、ひとつひとつひとつの設問の難易度はそれほど高くありません。しかし設問数がE資格の倍以上あるので、テンポよく解いていかないと時間切れになります。
G検定の難易度については、以下の動画も参考になります。
受験資格の有無
両者の大きな違いとして「受験資格の有無」があります。G検定はどんな方でも受けられますが、E資格の場合、JDLAによる有料の講座「JDLA認定プログラム」を修了した方でないと受験できません。
こちらは一般的に合否を判断するものではなく、講座受講のうえ特定の課題をこなせば認定される形式です。ただこのJDLA認定プログラムは、JDLAから認定を受けたIT企業や大学など、計20機関がそれぞれ運営しており、「講座の内容」「修了条件」「金額」などがそれぞれ異なります。
どの企業や機関から受講するかで受講料も大きく変わってくるので、詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
AI初心者ならE資格とG検定どちらを取得するべき?
初学者およびこれから業務に携わる方であれば、まずはG検定を取得すべきといえるでしょう。
逆に「すでにある知見をより深めたい」「AI関連の業務に従事している」「AIを開発するエンジニアになりたい」という方であれば、E資格を取得すべきです。
AIエンジニアを目指してE資格に挑戦したがる方もいますが、ハードルが高いことは間違いありません。未経験の初心者であればまずはG検定、経験や知見があってそれをより深めたい方であればE資格と、レベルに合わせて選択することが大切です。
E資格を取得するメリット
E資格を取得するメリットは、以下のとおりです。
- AIエンジニアに必須の知見や考え方が身につく
- AIエンジニアとしての転職で有利になる
- 合格者限定のコミュニティで人脈形成を図れる
それぞれ見ていきましょう。
AIエンジニアに必須の知見や考え方が身につく
E資格はAIエンジニアとしての知見や技術力を証明します。そのため、AIエンジニアとしての考え方がしっかり身につく点がいちばんのメリットです。
従事することや活用することのみならず、「AIを作る側の人間」としての考え方や知見を養うというのは、これからますます進化を遂げるIT業界でより第一線で活躍していくために重要になります。
またAIエンジニアの知見は、その他のWebエンジニアなどの職種にも共通している部分が多く汎用性が高いです。食いっぱぐれないスキルになるので取得して損はないでしょう。
AIエンジニアとしての転職で有利になる
E資格はAIエンジニアとしての実力を証明する資格なので、転職活動で大きな武器になることは間違いありません。実際にAIエンジニアとして活躍している方の中には、資格をもっていない方もたくさんいるからです。
E資格の保持を面接でアピールできれば、たとえ未経験であっても希少な人材として一目置いてもらえる可能性が高くなります。
合格者限定のコミュニティで人脈形成を図れる
E資格とG検定、どちらかの資格に合格することで、JDLAが運営する「合格者限定のコミュニティ」に参加できます。
資格の過去の合格者の中には、現在モダンな企業で第一線で活躍している方や、独立して最先端のシステムを開発している方など、豊富な知見をノウハウをもった方々がたくさんいます。
このような方々と交流したり情報交換を行うことで人脈が生まれるので、取得後の行動や仕事にプラスの影響を及ぼしてくれるでしょう。
G検定を取得するメリット
一方、G検定を取得するメリットを挙げると、以下のとおりです。
- AI・IT転職における市場価値が上がる
- AIをビジネスに活用するためのノウハウが得られる
- 合格者ロゴをプロフィールや名刺に掲載できる
それぞれ解説します。
AI・IT転職における市場価値が上がる
G検定の取得によって、IT業界への転職においての市場価値が上がります。G検定はAIを扱うこと、またAIをビジネスに有効活用することに関する知識やノウハウを裏付けるものだからです。
G検定はE資格に比べると専門性にこそ劣るものの、決してかんたんではありません。G検定も「業務でAIを効果的に扱うジェネラリスト」の証明になるので、内定率向上に大きく役立ちます。
AIをビジネスに活用するためのノウハウが得られる
G検定は「ディープラーニングの方針決定や事業活用の能力・知識を認定する」ものです。そのため、AIをビジネスに有効活用するためのノウハウや知見が得られることが、大きなメリットとなります。
ビジネスに活用して時間短縮や業務効率化を図るためには、一定の知識やノウハウが必要不可欠なので、必須のスキルとしても知られています。
合格者ロゴをプロフィールや名刺に掲載できる
G検定およびE資格に合格することで、「合格者ロゴ」の掲載が可能になります。これを自身の名刺やネット上のプロフィールに公開することでAIに精通していることを証明できるため、権威性の担保になるでしょう。
これは「AI関連の専門性の高い資格を保持していること」「AIに関する十分な知識を備えていること」を一目で証明できるということです。そうなれば初対面の方からの信頼を得ることも容易になるため、ビジネスを円滑に進めていくための強力なツールになります。
E資格およびG検定を取得するならAI研究所へ!
E資格およびG検定を取得するためには、書籍やインターネットなどさまざまな方法があります。しかしながら、まったくの未経験者の場合、独学ではハードルが高いのも事実。
これからAIに触れる初心者がAI資格に挑戦するのであれば、AI研究所が運営する以下の2つのサービスがおすすめです。
- E資格対策ディープラーニング短期集中講座
- JDLA認定 G検定対策講座
E資格対策ディープラーニング短期集中講座
E資格に挑戦する方なら、AI研究所の「E資格対策ディープラーニング短期集中講座」がおすすめです。「E資格対策ディープラーニング短期集中講座」は、最短4日間でE資格のノウハウを学べることが大きな特徴となっています。
またE資格は「JDLA認定プログラム」の受講が必須条件ですが、このプログラムの受講には一般的に約10~40万円ほどかかります。しかしAI研究所「E資格対策ディープラーニング短期集中講座」なら現在値引きが適用されていることもあって、最安で76,780円で受講することが可能です。
JDLA認定 G検定対策講座
G検定に挑戦する初心者の方であれば、おなじくAI研究所「JDLA認定 G検定対策講座」の受講がおすすめです。
「最短でG検定の合格を目指す」をモットーに掲げており、最短ルートで合格を狙えるカリキュラムが用意され、合格ラインに達するための基礎をはじめ、統計・解析などの込み入った応用数学を学べます。
AIに精通した講師陣による丁寧な講習により、AIにまったく触れたことがない方でも安心です。また受講形式も会場学習・ライブウェビナー・eラーニングから選べるため、忙しい会社員の方でも学びやすくなっています。
まとめ
E資格とG検定の大きな違いはひとことで言うと「難易度」であり、E資格が上級者向け、G検定が初級~中級者向けといっていいでしょう。
E資格はAIエンジニアを目指すスペシャリスト向け、G検定は幅広いAI業務活用を目指すジェネラリスト向けです。その他、E資格には「JDLA認定プログラムの修了」が受験資格として設けられていたり、出題数が少ないといった特徴があります。
まったくAIに触れたことがない方でも、「JDLA認定 G検定対策講座」のように資格取得に向けた初心者向けのサービスは存在します。それぞれの資格の特徴、そして自身のレベルや目的を把握したうえで、積極的に挑戦することが重要です。