AIは20~30年以上前から研究や開発が進められてきましたが、新たな技術「ディープラーニング」が登場したことを皮切りに、技術の進化の速度はいっそう目まぐるしいものとなりました。
現代のAIは自然言語の聞き取りや文字起こしのみならず、実写のような写真やアニメーションのようなイラストを自動生成できるまでに進化しています。
AIで写真や画像を生成できるサイトは多岐にわたるため、興味はあるもののどれを選んだらいいかわからない方は多いでしょう。今回の記事では、画像の自動生成ができるおすすめサイトを10個に絞ってご紹介します。
「AIで写真を生成できるサイト」とは?
その名のとおり、AIの技術を使って理想の画像や写真を自動で作ってくれるサイトのことを指します。
「プロンプト」と呼ばれる簡単な命令文さえ記述すれば、あとは自動でAIがプロンプトに近い画像を作成してくれる仕組みです。そのためデザイン力に自信がない方およびデザインツールの使い方がまったくわからない方など、誰でも手軽に高品質な絵が作成可能です。
写真の自動生成サイトの特徴
写真の自動生成サイトの大きな特徴を、以下のとおり4つご紹介します。
- プロンプトを用いれば詳細な条件の写真が生成できる
- 生成された写真のテイストやニュアンスを細かく調整できる
- 参考画像の読み込みが可能
- 日本語に完全対応しているサイトも多い
プロンプトを用いれば詳細な条件の写真が生成できる
「プロンプト」とは、写真生成AIツールに入力する命令文のことです。このプロンプトがなければ、ユーザーが詳細な条件を指定して写真を生成できません。
プロンプトではたとえば日本語対応の場合、「雨の中を歩く女性」や「静かな森の中にある古い洋館」のような形で記述します。日本語に対応していない場合、英語やサイト独自の言語を求められることもあります。
画像・写真生成AI作成の仕組みについてはこちら。
生成された写真のテイストやニュアンスを細かく調整できる
写真の自動生成サイトでは、生成された写真のテイストやニュアンスを細かく調整できます。色調や明るさ、コントラストはもちろん、「写真全体の雰囲気」や「人物の表情」の微調整も可能です。
ただ高度な微調整を行う際は、日本語ではなく独自のプロンプトを用いた記述を求められることが多いです。
参考画像の読み込みが可能
「参考画像の読み込み」機能は、写真の自動生成サイトの大きな特徴として挙げられます。何らかの言葉でプロンプトを入力しなくても、参考画像を読み込ませればそれに近い画像を作ることが可能です。
名前のない完全オリジナルのキャラクターなど、言葉にしにくいものを画像化してほしいときに重宝します。
日本語に完全対応しているサイトも多い
日本語対応しているサイトなら、英語ないしは独自のプロンプト記述法などを覚える必要がないというメリットがあります。
そして現代においては日本語のプロンプトに対応している画像生成サイトは数多く存在するので、英語表記に苦手意識をもつ方でも安心して利用できるでしょう。
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おすすめのAI写真自動生成サイト10選
この章ではAI写真自動生成サイトのおすすめとして、以下の10サイトをご紹介します。
運営会社 | 商用利用 | クオリティ | 使用環境 | 日本語 | |
①Canva | Canva Pty, Ltd, | 可 | ★★★ | ブラウザ | ◯ |
②MyEdit | CyberLink | 可 | ★★★★ | ブラウザ | ◯ |
③Fotor | Everimaging Limited | 可 | ★★★ | ブラウザ/アプリ | ✕ |
④PhotoDirector | CyberLink Corp. | 可 | ★★★★ | ブラウザ/アプリ | ◯ |
⑤DALL・E3 | OpenAI | 可 | ★★★★ | ブラウザ | ◯ |
⑥Image Creator from Microsoft Designer | Microsoft | 不可 | ★★★★★ | ブラウザ | ◯ |
⑦Midjourney | Leap Motion | 可 | ★★★★★ | ブラウザ/アプリ | ◯ |
⑧Stable DIffusion | Stability AI | 可 | ★★★★ | ブラウザ | ✕ |
⑨DreamStudio | Stability AI | 可 | ★★★★ | ブラウザ | ✕ |
⑩SeaArt | STAR CLUSTER PTE. LTD. | 可 | ★★★ | ブラウザ | ◯ |
①Canva
引用:Canva
Canvaはもともと無料かつ高性能なデザインツールとして人気ですが、画像自動生成技術「Magic Media」を搭載しているため、写真の自動生成が可能となっています。
生成された画像の編集やニュアンス変更も容易にできるうえ、商用利用もできる点がおすすめです。
②MyEdit
引用:MyEdit
MyEditはもともと「CyberLink」が運営する画像の編集・加工ができるサイトですが、日本語のプロンプトによる画像の自動生成も可能です。
操作性の高さや生成画像のクオリティで高評価を得ており、さらに高画質化や立体化など加工メニューも充実している点がおすすめポイントといえます。
③Fortor
引用:Fotor
Totorはアプリとブラウザ療法で利用できる無料の画像生成・編集サイトです。意図せず写り込んでしまった人物の削除やぼかし機能など、実用的な加工・編集メニューが揃っており使い勝手に優れています。
アカウント開設時に付与されるクレジットの範囲を超えてしまうとお金がかかるシステムなので、この点は注意したほうがいいでしょう。
④PhotoDirector
前述のMyEdit同様「CyberLink」が運営する写真編集アプリです。
読み込ませた参考画像の加工に高い評判があり、高画質化やアニメーション化が自然でありながらクオリティが高いのでアバターやプロフィール画像の用途としてよく使われています。
⑤DALL-E 3
引用:DALL・E3
ChatGTPで有名な「OpenAI」が2023年9月に公開したモダンな画像生成サービスです。日本語プロンプトからの画像作成はもちろん、雰囲気や表情といった細かな微調整も可能です。
また、使うごとに精度を上げるAIモデル「Transformer」を用いるなど、高い技術力をもつAI企業ならではのサービスを堪能できるでしょう。
⑥Image Creator from Microsoft Designer
引用:Image Creator from Microsoft Designer
米マイクロソフトが運営するデザインツールで、生成される画像の圧倒的なクオリティの高さから人気を集めています。
日本語プロンプトにも対応しているので使い勝手はいいものの商用利用が禁止されているため、個人利用で楽しむ用途に留めましょう。
⑦Midjourney
引用:Midjourney
Midjourneyも、入力したプロンプトに沿った画像を自動生成してくれるサイトです。数ある画像自動生成サイトの中でも人気があり、高い知名度を誇ります。
素早く柔軟な編集ができたり参考画像を読み取る機能もあるなど、誰でも手軽に利用できる点が魅力です。
⑧Stable DIffusion
画像生成AIサービス「Stable Diffusion」は、イギリスのAI開発企業であるStability AIが運営・提供を行っています。
証明やフィルター系の編集機能が充実しており、生成された画像の権利がすべてユーザーに与えられることから実用性に長けたツールとして人気を集めています。
また日本語に特化したAIモデル「Japanese Stable Diffusion」も提供中です。それについて詳しく知りたい方は、以下の記事でも言及していますのでご一読ください。
⑨DreamStudio
引用:DreamStudio
前述のStable Diffusionのベータ版として公開されたのが、こちらの「DreamStudio」です。ここまで紹介したサービス同様、プロンプトを入力するだけで高品質な画像の自動生成ができます。
シンプルでどんな方でも使いやすいUIが特徴ですが、日本語プロンプトには非対応なので英語が苦手な方は別途翻訳ツールの利用が必須であること、また会員登録時のクレジット(約200枚分程度)がなくなると有料になる点には注意が必要です。
⑩SeaArt
引用:SeaArt
こちらはシンガポールの「STAR CLUSTER PTE. LTD.」が運営する画像生成サイトです。Stable Diffusionの技術を踏襲しつつ、難解なインストール作業が不要になっているなど、ユーザーの利便性がより考慮されているのがメリットです。
傾向としてイラスト調よりも実写のようなリアルな画像のクオリティが高いのが特徴となっています。
MyEditで写真を生成する手順
ここではもっとも簡単な写真生成手順として、「MyEdit」を用いた手順を以下のとおりご紹介します。
- MyEditアカウントを作成する
- 公式サイト左側メニュー「AI画像生成」をクリック
- プロンプトを入力し「生成」をクリック
MyEditアカウントを作成する
MyEditの公式サイトの画面右上から「サインイン」をクリックし、モーダル内の「アカウントを作成する」をクリックします。
メールアドレスとパスワードを入力し、会員登録を完了させましょう。
公式サイト左側メニュー「AI画像生成」をクリック
画面左側のメニューから「AI画像生成」をクリックし、画面中央に出てきた「画像の生成」をクリックします。
プロンプトを入力し「生成」をクリック
フォームに入力例があるのでそれに沿ってプロンプトを入力したあと、青い「生成する」ボタンをクリックすれば画面右側に生成された画像が表示されます。
画像生成AIは違法?
画像生成AIの利用が違法になるかどうかは、ユーザーの使い方によります。
たとえば個人で楽しむ「私的利用」であれば違法で訴えられる可能性はほぼないといっていいでしょう。一方、生成された画像が著作権侵害の要件を満たしていて、それを商用利用または複製物販売などした場合、損害賠償を請求される可能性はあります。
商用利用する際はあらかじめ画像検索を通して類似したものがないか見ておくなど、細心の注意を払って使うことをおすすめします。なおその他注意しなければならないことについては、以下の記事でも紹介しておりますので参考にしてください。
まとめ
画像の自動生成サイトを利用すれば絵のスキルに関係なく、また専門的なツールの操作法を覚える必要もなく、あっという間にそれらしい画像や写真を作ることが可能です。初心者のみならず現役のWebデザイナーもアイデア出しの用途で活用したりと、非常に便利なものとなっています。
本記事でも紹介してきたものの他にも、現代では「AIで写真や画像を生成するサイト」は多岐にわたります。用途や仕上がりの好みに合わせ、かつ使い勝手なども考慮しながら、最適なツールを選ぶようにしてください。
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