ニュースでは連日報道され、もはや社会現象となっている会話型生成AI・ChatGPT。
その革新的な技術は、AIの未知なる可能性と想像力を世界中に知らしめました。
近年は、リアルで鮮やかな画像を描き出す画像生成AIも注目を集めています。
テキストを入力するだけの簡単な操作で、瞬時にクリエイティブな画像をデザインできるAI画像生成は、個人はもちろん、広告やマーケティングなどの分野でも広く活用されています。
そこで今回は、AI画像生成の無料サイトを7選、使う手順や著作権について解説します。
AI画像生成とは?
AI画像生成とは、AIがテキストやデータをもとに自動的にデザインする画像生成技術です。
従来の画像編集ソフトとは異なり、人の想像を超えた独創的な画像を表現できます。
AI画像生成が表現するデザインは、Webデザインのアイキャッチ画像、ゲーム開発におけるキャラクター生成など、その応用例はまさに無限大。クリエイターの創造性を飛躍的に高めるのはもちろん、新たな表現の可能性をも切り拓く画期的なツールといえるでしょう。
AI画像生成の活用シーン
AI画像生成の活用シーンは多岐にわたります。
以下では主な活用例を表でお伝えします。
AI画像生成の活用シーン | 主な内容 |
商品画像生成 | 大量かつ高品質な商品画像を自動生成 |
製品デザイン案作成 | 理想のデザイン案を迅速に生成 |
広告制作 | 簡単にアイデアを創出・修正・調整 |
コンテンツ制作 | アイキャッチ画像、記事イラストなどを生成 |
ゲーム開発 | ゲームに登場するキャラクターデザインの生成 |
アート作品制作 | リアルで独創的な作品を生成 |
研究開発 | データ可視化、シミュレーションなどを生成 |
AI画像生成は、機械学習と呼ばれる技術を用いて、膨大な量の画像データから特徴を学習し、新しい画像を自動的に生成する仕組みです。
以下の記事では、画像生成AIについて詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。
AI画像生成の著作権に対する見解
AI画像生成の技術革新が進む中で、著作権の帰属をめぐる課題も生じてきました。
基本的に、AI画像生成の著作権は、「画像を生成した本人」に帰属しますが、その取扱いについて内閣府は以下のような見解を述べています。
AI開発・学習段階における著作物の利用
AI画像生成の開発・学習段階においては、著作権法第30条の4に基づき、著作権者の許諾なく著作物を利用できます。
ただし、「必要と認められる限度を超える場合」や「著作権者の利益を不当に害する」場合は著作者の許諾が必要となります。許諾が必要な主なケースは以下の通りです。
- 学習データに大量の著作物を使用する場合
- 学習データから著作物が容易に特定できる場合
他社著作物を模倣したコンテンツの公開・販売
他社著作物を模倣したAIで画像生成したものをコンテンツとして公開・販売すると、著作権侵害として損害賠償請求や刑事罰の対象となる可能性があります。そのため、AI画像生成を利用する場合には、以下の2点を確認してください。
- 生成された画像が既存の著作物と類似している
- 生成された画像が著作物の創作性を侵害している
参照:内閣府「AIと著作権の関係等について」
AI画像生成の著作権問題、および著作権侵害事例については以下の記事で詳しく解説しています。合わせて読んで理解を深めておきましょう。
AI画像生成を安全に使うには?
AI画像生成を活用する際には、先述した著作権に関するポイントを理解し、著作権侵害のリスクを十分に考慮することが重要です。内閣府でも、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることを推奨しています。
AI画像生成の著作権に関する議論はまだ発展途上にあり、今後の法制度や社会規範の変化にも注視が必要です。まずは、セミナーや論点整理を通じて理解を深めることをおすすめします。
生成AIセミナーで安全な使用方法を学ぶ
BIZROADの生成AIセミナーは、生成AIの基礎から応用まで習得できる短期集中セミナーです。
このセミナーでは、生成AIの種類と仕組み、ChatGPTやCopilotを使った業務効率化、生成AIを活用した画像デザイン作成、独自の生成AIチャットボット作成方法まで学べます。受講スタイルは、ニーズに合わせて選べる会場受講とオンライン受講(ライブウェビナー)の2種類です。
生成AI技術のリスクを知りたい方、業務効率化を図りたい方、新サービスの開発を検討している方は、以下のページから受講スケジュールを確認してください。
生成AIセミナーを受けるメリットについては以下の記事で解説しています。
AI画像生成ができる無料サイト7選
それでは、AI画像生成できる無料サイトを7選ご紹介します。
- Image Creator
- AI素材.com
- fotor
- Canva
- Artguru
- My Editio
- COPILOTデザイナー
無料AI画像生成サイト①Image Creator
引用元:Image Creator
Image Creatorは、Microsoft Edgeが提供する無料AI画像・イラスト生成サイトです。
AIで生成できる画像の種類は、リアルな写真から抽象的なデジタルアート、コミックスタイルのイラストまで幅広く対応しています。
クオリティの高さと生成時間の速さは、AI画像生成サイトの中でも圧倒的です。
ただし、著作権や倫理面に抵触する画像生成は禁止されており、テキストに入力して画像を生成しようとすると警告が表示されます。
また、生成するごとに「ブースト」と呼ばれるポイントが消費され、0になると生成時間が長くなる仕組みになっています。
無料AI画像生成サイト②AI素材.com
引用元:AI素材.com
AI素材.comは、AI Picasso株式会社が提供しているAI画像を作成できるサイトです。
AI生成画像に特化した世界初の素材サイトとして、多様なニーズに応えています。
AI素材.comは、「AIいらすとや」「LOOSE AI」の公式コラボAI素材を利用できるのが特徴。
公式サイトのトップ画面上部で各コラボ素材をクリックするだけで、リアルな風景写真、かわいい動物のイラスト、複雑な抽象アートなど、その場で多彩なツールのデザインを使えます。
基本機能は無料ですが、Proプランに加入すれば、ダウンロードや生成が無制限となり、カスタマイズも自由に行えます。
無料AI画像生成サイト③fotor
引用元:fotor
Fotorは、世界に5億人以上のユーザーがいる「Everimaging Science and Technology Co., Ltd」が提供するAI画像生成サイトです。
トリミング、リサイズ、明るさ調整、コントラスト調整などの基本機能は無料で利用でき、スタイルに合わせて多機能な有料版Fotor Proへの移行もできます。
直感的な操作が可能なシンプルなインターフェース、SNS投稿やブログ記事にぴったりのテンプレートやフレームも豊富にそろっています。
さらに、背景や人物をぼかしたり、暗い写真を明るく補正したり、シミやクマを目立たなくする美顔機能も搭載。いくつかの写真を組み合わせるコラージュ機能もあります。
無料AI画像生成サイト④Canva
引用元:Canva
Canvaは、オーストラリアの企業「Canva Pty Ltd」が提供しているAI画像生成サイトです。
基本機能はほとんど無料で利用できますが、有料プランにアップグレードすると、すべてのテンプレートや素材が使い放題になります。
Canvaが搭載しているAI画像生成機能「Magic Media」を使えば、テキストでイメージを伝えるだけで、AIが自動的に画像を生成してくれます。画像編集時に写真やイラストを探す手間が省けるため、「効率的にデザインを作成したい」という方に最適です。
Magic Mediaは、リアルな写真風画像や抽象的なアート、コミック風イラストを生成できます。
開発中の機能なので、今後さらにAI画像生成の表現力が高くなることが期待されています。
無料AI画像生成サイト⑤Artguru
引用元:Artguru
Artguruは、AI画像生成やイラスト化、アバター作成ができるAI画像生成サイトです。
様々なスタイルから選べる豊富なオプションや、見やすいインターフェースが特徴で、アニメや3D、スケッチなど多彩なスタイルがあり、背景透過や顔交換などの機能も使えます。
ただし、ArtguruはAI画像生成に時間がかかる、または「リトライ」を繰り返すことがあるため、あらかじめスピーディに画像生成できない場合もあることを把握しておきましょう。
Artguruは、運営元の情報は提供されていませんが、サポートメールアドレスはsupport@artguru.aiです。
無料AI画像生成サイト⑥My Edit
引用元:My Edit
台湾のマルチメディアソフト企業「CyberLink」が提供するMyEdit。
オンラインで写真や音声の編集ができるAI画像生成サイトで、多彩なクリエイティブ作品をトータルサポートしてくれます。
AI着せ替え機能やAIアバター機能を使えば、SNS映えする写真やアバター画像作成も簡単。
さらに、写真のアニメ風変換、背景の自由な変更にも対応でき、音声編集機能では、声の変換やボーカル抽出もできます。
基本機能は無料ですが、さらに多くの機能を利用したい場合は、有料プランへアップグレードしましょう。
無料AI画像生成サイト⑦COPILOTデザイナー
引用元:Copilot デザイナー
Microsoftが提供するCopilot デザイナーは、プロンプト入力だけで多様なイラストを生成できるブラウザベースのAI画像生成ツールです。
手描きデザインに若干の課題はありますが、動物や風景、ビジネスロゴ、背景パターンなどをスピーディに作成できます。また、デザインの精密さと美しさ、生成時間はImage Creatorとほぼ同じレベルです。
ちなみに、先述したイメージクリエイターはMicrosoftの単独AIツールであり、Copilot デザイナーはMicrosoft Copilotの一部として提供されています。
AI画像生成を使う手順【Image Creator編】
AI画像生成を使う手順はとても簡単です。
ここでは、前章で紹介したImage Creatorを使ったAI画像生成の利用手順をご紹介しましょう。
- ログイン
- テキスト入力
- 画像生成
- ダウンロード
①ログイン
まずは、Image Creatorにログインしましょう。
アカウントがない方は、マイクロソフトアカウント、またはGoogleアカウントを使ってアカウント登録を行ってください。
②テキスト入力
ログインすると、以下のような画面が表示されます。
赤丸部分にAI画像生成したいテキストを入れ、画面右横の「作成」をクリックしてください。
今回は「リゾート地の海岸 サンセット 写真風」というテキストを入れてみました。
③画像生成
数十秒経過すると以下のような画像が生成されます。
④ダウンロード
今回は、画面左上の画像を選択しました。
以下のような画面が表示されるので、赤枠の「ダウンロード」をクリックしたら完了です。
AI画像生成できる無料サイトについてまとめ
AI画像生成は、簡単な操作で驚くほどリアルでクリエイティブな画像を生成できます。
しかし、テキストの入力方法次第では、なかなか思うような画像が生成できません。
AI画像生成サイトを使って思い描いたイメージをうまくデザインするためには、テキスト(プロンプト情報)がとても重要です。
テキスト入力のコツについて知りたい方、著作権を理解して安全なAI画像をデザインしたい方は、生成AIセミナーを利用してはいかがでしょうか?2日間で、生成AIの仕組みや著作権、適切なプロンプトの入力方法など幅広くマスターできます。
