人工知能技術を用いたAIチャットツールが登場し、多くの人が利用しています。色々なツールがありますが、Microsoftが提供する「Bing AI」も人気が出てきています。今回は、Bing AIの活用事例や始め方、メリット・デメリットなどを詳しく解説します。
Bing AIとはどのようなツール?
「Bing AI」は、Microsoftが提供しているAIを用いた検索エンジンです。元々「Bing」という検索エンジンがあるのですが、それに「GPT-4」を搭載しAIチャットを組み込んだものが、このBing AIになります。
Bing AIの対応言語は
Bing AIは日本語にも対応しているので、外国語が使えなくても安心して利用できるでしょう。他にも英語やドイツ語、中国語など様々な言語に対応しています。入力した言語を自動で判断し切り替えてくれるので、特に言語のことを気にする必要はないでしょう。
Bing AIとChatGPTの違い
Bing AIとChatGPTは、どちらも対話形式で使うAIツールですが、アプローチの仕方がそれぞれ少し変わっています。「ChatGPT」は人間と会話しているような感覚で対話をしながら、様々な情報などを提供してくれるでしょう。一方、「Bing AI」は一問一答の短い対話が基本となり、なるべく短い対話で情報を提供することを重視しています。また、Bing AIは完全に無料である一方で、ChatGPTは無料プランと有料プランがそれぞれ用意されているといった違いもあります。
Bing AIは何に使える?活用事例を紹介
便利なBing AIですが、実際どんなことに使えるのかよく分からないという人もいるでしょう。ここからは、Bing AIの便利な使い方を活用事例と共に紹介します。
資料を作成する時に活用する
Bing AIは資料作成にも役立ちます。仕事上で資料を作成し、レポートを提出しなければならないという機会もあるでしょう。商談をする時には、自社の商品やサービスの魅力を伝えるために、膨大なデータを集めて資料を作成することも多いです。これらを1から人の手でやろうと思うと、かなりの労力が必要になります。そこで、Bing AIを使うことで、データ収集や基本的な文章の作成などを任せることができるので、資料作成にかかる手間を大幅に削減できるでしょう。
例えば、「ゲーム市場の規模を資料にしてほしい」などBing AIに問いかけると、市場規模や端末ごとのシェア率など、様々なデータをまとめてくれます。これを元に、必要な文章を加筆してレポートにしてもよいですし、データ資料としてスライドにして使うことも可能です。
画像生成をしてもらう
資料を作成する時やホームページを作る時など、画像が必要になる場面も多いです。1から自分で画像を作成するのは大変なので、ネットから画像を探しているという人もいるでしょう。ネットには様々なフリー素材を提供しているサービスがありますが、種類も豊富なのでなかなか希望に合った画像が見つからないというケースは多いです。そういう時には、Bing AIの画像生成機能が役立ちます。
例えば、「犬の画像を出力して」「パソコンの画像を出力して」など指示すれば、希望に合った画像を生成してくれるでしょう。また、Bing AIは画像生成だけではなく、画像検索をすることも可能です。サンプルとなる画像を読み込ませて検索すれば、それに近い画像を自動的に検索してくれます。画像生成をしたけれど少しイメージと違うという時は、画像検索も合わせて利用するとよいでしょう。
しかし、画像検索する時には著作権に注意が必要です。ネット上にある画像には著作権があり、勝手に使うことができないものもあります。フリー素材かどうか、使用条件はどうなっているかなどをチェックした上で、使うようにしましょう。
情報収集に活用する
Bing AIを使えば、誰でも簡単に最新の情報を仕入れることができます。検索エンジンを使って情報を集めることもできますが、あまりにも情報量が多く、どれが目的となる情報なのか、本当に正しい情報なのか判断するのが難しいかもしれません。Bing AIなら投げかけた質問に近い情報を自動的に集めてくれるので、情報を精査する手間が省けるでしょう。
例えば、日本において車の販売台数はどの程度のなのか知りたい場合は、「日本の車市場の規模は?」のように問いかけるだけで、ネット上にある膨大な情報の中から必要なものを探し出し、提示してくれます。どのホームページを参考にした情報なのか、出典もしっかり表示してくれるので、資料やレポートを作成する時にも便利です。会話形式で、気になることをどんどん質問するだけで色々な情報を収集できるBing AIは、色々なシーンで活用できるでしょう。
Bing AIの始め方は?
Bing AIを使ってみたいけれど、どうやって始めればよいか分からないという人もいるでしょう。ここからは、Bing AIの始め方を、パソコンとスマホに分けて解説します。
パソコンでBing AIを使う
Microsoftが提供しているBing AIは、「Edge」に標準搭載されています。パソコンにEdgeが入っていないという人は、ダウンロードしてインストールしておきましょう。Edgeを開くと、ホーム画面にbマークが表示されます。それをクリックすると検索窓が開くので、そこに質問などを入力するだけで使うことができるでしょう。
Chromeを使っている人は、「拡張機能」でBing AIを使うことも可能です。「Bing Chat for All Browsers」というプラグインを、Chromeのウェブストアから検索しインストールしてください。正しくインストールできていれば、拡張機能アイコンの中に「Bing Chat for All Browsers」が表示されるので、それをクリックすればBing AIを使うことができます。
スマホでBing AIを使う
Bing AIはアプリ版があるので、スマホで使う場合には専用のアプリをインストールしましょう。iosならApple store、AndroidならGoogle Playで検索してください。「Bing:AI&GPT-4とチャット」というアプリを検索し、他のアプリと同じようにインストールしましょう。後はアプリを開けばチャット画面が表示されるので、すぐに使うことができます。使えない場合は、位置情報の許可を確認してみてください。
Bing AIを使って画像生成する方法
Bing AIで画像生成をしたい場合には、「Bing Image Creator」というツールを使用します。この機能は、Bing AIのチャット上でBing Image Creatorを使えるようになっているので、特に難しい操作は必要ないでしょう。まずは、「Microsoftアカウント」でログインしたうえで、Bing AIのチャット欄に「◯◯の画像を生成して」などとなるべく具体的に指示するだけでOKです。
Bing AIを使うメリットとデメリット
Bing AIにはメリットはもちろん、少なからずデメリットも存在します。では、どのようなメリット・デメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。
最新の情報に対応している
Bing AIのようなツールの中には、古い情報しか扱えないものも存在します。しかし、Bing AIはリアルタイムのデータが反映されるので、常に新しい情報に対応してくれるでしょう。例えば、「今日起こったニュースを教えて」など、今現在の情報も収集できるのは大きな魅力です。
お金がかからない
Bing AIは誰でもアカウントがあれば無料で利用開始できるツールです。どんなに便利なツールでも、コストがかかると気軽に導入できないでしょう。テスト公開版ではありますが、すべてのサービスを制限なく無料で利用できるので、使いたいと思った時にすぐに始められます。
Microsoftアカウントを作らなければならない
Bing AIは無料で誰でも使えることがメリットですが、便利に利用するには「Microsoftアカウント」が必須です。すでにアカウントを作っている人は問題ないですが、作っていない人はアカウントを取得する手間がかかるでしょう。ネット上の手続きに慣れていない人は、アカウントの作成を面倒に感じるかもしれません。
EdgeもしくはChromeの拡張機能が必要
Bing AIは「Edge」上で使うのが基本です。他のブラウザを使っている人は、わざわざEdgeを使わなければならないということに、抵抗を感じるかもしれません。例えば、Chromeでも使うことはできますが、拡張機能のインストールが別途必要になるので、初心者の人には少しハードルが高いでしょう。
Bing AIを上手く活用すれば色々な手間を省ける!
Bing AIは、チャットに質問などを投げかけるだけで、情報を収集してくれたり、文章を作成してくれたりする便利なツールです。プライベートではもちろん、仕事上で業務の効率化を図るためのツールとしても使えるので、上手く活用しましょう。