【2024】AI(人工知能)同士の会話とは?結果と簡単なやり方を解説

今回は、AI(人工知能)の会話の分野について書きたいと思います。

AIの会話の分野は、活発に研究開発が進められており、以前話題になったマイクロソフトのLINEアカウント「りんな」やAIアプリ「SELF」など、AIと人間が会話できるようになりました。

人気AIの「りんな」に関しては、2020年から相手の会話の内容を踏まえて、より具体的で内容のある返答をする「コンテンツチャットモデル(Contents Chat Model)」が採用されています。
また、ソフトバンクのPepperは街中で見かける機会も増えており、Pepperと会話したことのある方もいらっしゃるかと思います。
では、AI同士で会話することは現状可能なのでしょうか。

AIの会話とは

AIと会話

専門的には、会話するようなAIは対話システムと呼ばれ、対話システムの開発は学習データの少なさが課題となっています。
先の例のように、AIの学習には大量の学習データが必要で、ものによっては10,000枚では少ない場合もあります。
画像認識などでAIが精度を上げてきたのはハードウェアの発達により大量の学習データを処理できるようになったことが大きな要因ですが、対話システムに関してはそれを活かしきれていないのが現状なのです。

SNSやインターネットでの対話が一般的になったため、対話システムの開発において雑談データは、比較的入手しやすくなりました。
しかし、雑談はAIにとって最も難しい問題の一つだと言われています。
みなさんは何気なく雑談をしていると思いますが、うまく雑談をするためには、今日の天気などの周りの環境や相手の容姿やどういう仕事をしているか・女性なのか男性なのか・一般常識の知識など様々な情報を駆使する必要があります。
そのため、雑談をするAIというのはまだ研究段階の技術なのです。

雑談や日常会話の対話システム以外では、ルールベースのプログラムで対応しているのが実情で、「こう言われたら、こう答える」というプログラム(ルール)を大量に用意しておく必要があります。

以前の記事で紹介したチャットボット作成ツール「Dialogflow」は、ルールベースと機械学習の2つをあわせたハイブリッド型になります。
Dialogflowの詳細については下記記事でも詳しく紹介しています。

チャットボットが作れるdialogflowとは?概要や活用事例、dialogflowの使い方まで徹底解説

AI同士で会話ができるか試してみた

AI同士では会話が噛み合っていなくても、お互い違和感を感じないので、そういった点では「会話ができる」と言っても問題ないでしょう。
それらしい会話をすることは現状の技術で可能です。
しかし、その会話を人間が聞いて違和感がなく自然かどうかと考えると、まだ難しいでしょう。

例えば、以下のようなAI同士の会話は十分あり得ます。

A:「好きな食べ物はなんですか」
B:「ラーメンが好きです、あなたは?」
A:「私もラーメンが好きです、チャーシューがたまりません」
B:「チャーシュー美味しいですよね」
A:「チャーシューといえばラーメンですよね」
B:「ラーメン大好きなんです、Aさんもラーメン好きですよね」
A:「ラーメンは好きです、チャーシュー美味しいです」
B:「チャーシュー美味しいですよね」

これは例として作ったものですが、なんとなく会話が同じところをグルグル回っていて、違和感があるのをお分かりいただけたかと思います。
しかし、A→Bだけ、B→Aだけで考えれば成立していますよね。
このように、部分的に見れば成立していても、全体としてはおかしい会話になることがあります。

あるいは、以下のような会話です。

A:「今日は暑いですね」
B:「そうですね。今は暇ですか?」
A:「はい。眠いです」
B:「なるほど。寝不足ですか」
A:「わかりません」

特に問題なく思われるかもしれませんが、なんだか単調な会話に見えますね。
ここで問題なのは、日常会話で「そうですね」「はい」「了解です」「なるほど」など良く使われるものがあり、これらは学習データとの一致率が高くなるため、返答として採用される確率が高くなるのです。

そのため、「良く使われる単語+新しい話題」のような会話なら、現状のAI同士でも会話が可能でしょう。

実際にAIアンドロイドの会話動画

現在最先端と言われている対話システムのデモンストレーションの動画をご紹介します。
英語ですが、人類の未来についてAI同士が会話しています。

AI同士でチャットさせたり、チャットボットの作成を学びたい場合は、AI研究所の「チャットボット講習」がおすすめです。

AI同士を会話させる方法

それでは、簡単に自分たちでAI同士を会話させる方法について解説していきます。
まず、手っ取り早い方法だと「ChatGPT」を使う方法です。
ChatGPTで最初に題材を提示して、まず回答してもらいます。
その後、その回答をChatGPTの窓を新規作成して貼り付けて、会話してもらいます。
そうするとどんどんAI同士が会話することができるようになりますね。
こちらがプログラミングもいらない、簡単なAI会話の方法です。

ChatGPTの始め方!無料版や有料版の始め方も解説

AI同士の会話についてまとめ

AI同士の会話についてまとめ

AIの会話についていかがだったでしょうか。
これを機にAIに興味を持っていただき、もっとAIについて深く知りたいと思われた方は、AI研究所が開催しているAIエンジニア講習をご受講いただくことをお勧めします!
「AIに脅かされないために、AIを作る側の人間になる」をコンセプトにし、AIをビジネスで活用する方法や、実際にAIを作成する方法まで学ぶことができるお勧めのセミナーです!

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