DXの活用事例7選!DXを活用した企業からDXの成功事例を学ぼう

ビジネスの現場などでDXというワードをよく耳にするようになりました。パソコンやスマートフォン、タブレットなどが普及した社会においては、当然の成り行きかもしれません。今後もアナログ業務はデジタルに置き換えられることが予想されるため、DX化はさらに加速するでしょう。

そもそもDXとは

DXとは、デジタルトランスフォーメーションの略です。データとデジタル技術を活用することによって、社会のニーズに答えると同時に企業のビジネスモデルそのものを変革し、競争上の優位性も確立することだと定義されています。単に業務プロセスを効率化するためにデジタルを取り入れるのではなく、根本的な企業文化やビジネスモデルから変革することが、IT化やデジタル化との決定的な違いといえるでしょう。

DXの活用事例7選

DXと聞くと難しく感じるかもしれませんが、身近なところでも多く取り入れられています。具体例をあげると、イメージが湧きやすいかもしれません。

商品の物理的な移動が不要になった動画配信サービス

かつては映画などのコンテンツを自宅で楽しむ際には、レンタルビデオショップなどでビデオやDVDを借りてくるのが一般的でした。しかし、そうしたシステムでは、商品を借りるときと返却するときに消費者に余計な手間を強いることになってしまいます。そこで登場したのが、DVDを自宅まで届けるというサービスでした。ネットが普及したことによる恩恵だといえるでしょう。お店に行く必要がなくなったので、実際のパッケージを見ながら商品を選ぶ楽しみがなくなったという人もいますが、観たいDVDが決まっている人にはメリットが大きいシステムでした。それでも、返却時は郵便ポストまで足を運ばなければならないというデメリットも残っていました。

動画配信サービスは、DXの活用に成功した最も大きなビジネスの1つでしょう。月々の定額料金を支払うだけで動画が見放題になるサービスは、今では映画好きには欠かせないシステムかもしれません。商品の物理的な移動がなくなったために輸送費もかからなくなり、商品を入れる専用の封筒なども必要なくなりました。有限な資源を大切にするという意味でも、時代に合ったサービスであることがうかがえます。

世界中に広まった配車アプリ

2009年にアメリカで誕生し、その便利さから、2022年には世界63か国の中の450都市で利用されるまでに事業が拡大した配車サービスがあります。2014年に参入した当初は東京のみにサービスが展開されていた日本ですが、2022年の7月時点では東京や大阪などの主要都市を含め、14の都道府県で利用できるようになりました。タクシーの手配といえば、以前は電話をするか、手を上げて走行中のタクシーを止めるのが一般的でした。しかし、電話がなかなか繋がらなかったり、タクシーを利用したいときに限ってタクシーが通らないといった悩みを抱えていた人が多かったのも事実です。スマホが普及して、アプリが身近なものになったことから解決できた問題でしょう。

サービスエリア内であれば場所を指定して配車を依頼することができ、車が到着するまでの時間もアプリで確認できます。待ち時間を有効活用できるようになったという点でも、デジタル技術を十分に活かしたDXの活用事例だといえるかもしれません。また、車種も選べるのも大きなメリットです。人数や荷物、その時の気分などに合わせて、目的に合った車を選ぶことができます。

新しい旅行の楽しみを作り出した宿泊施設紹介サービス

旅行好きな人にとっては、宿泊施設も1つの楽しみではないでしょうか。そうした宿泊施設を提供している人を、簡単に見つけられるサービスがあります。しかも、その中で紹介される宿泊施設は、ホテルや旅館という一般的なものにとどまりません。個人の別荘や自宅の一室、ツリーハウスやテントといったさまざまな選択肢から選べます。これまでに味わったことのない旅行の楽しみを体験できるでしょう。

混雑と人件費の削減に成功したDX

スーパーなどで買い物をする際に、大きなストレスを感じていた人も多いでしょう。レジの長蛇の列が目に入ると、思わずため息が出るのも納得できます。列に並んでいると、無意識のうちに何度も腕時計をチェックしていたという人もいるかもしれません。そのような悩みを一気に解決してくれたのが、セルフレジの登場でした。たくさんのセルフレジが用意されているコーナーでは、従来のレジよりも格段に処理スピードが上がっています。混雑や人件費が大幅に削減されたのは一目瞭然ですが、消費者の精神的なストレスも大幅に解消されたのではないでしょうか。

薬の服用者を助けるDX

ある大手の製薬会社は、薬のパッケージに機器を取り付けることによって、飲み忘れ防止につながるシステムを開発しました。朝と夜の一定の時間にLEDが光ることによって、薬を服用する時刻だということが通知されます。これだけだと目覚まし時計とたいした違いはありませんが、アプリと連動しているのが大きな特徴。パッケージから薬を取り出すことによってLEDは消灯し、薬を取り出した時刻がスマートフォンのアプリに送信されるという仕組みになっているのです。アプリを通して家族や医療関係者にも履歴を通知することができるため、薬の飲み忘れをグッと減らせることが期待できます。

不動産業界の救世主となったVRコンテンツ

DX化の進捗がそれほど高くはない不動産業界ですが、VRコンテンツの登場によって物件を簡単に内覧できるようになりました。実際の部屋を見なくても、間取りだけわかっていればいいという人はいないでしょう。成約に結びつく大きなステップであることがうかがえます。バーチャルはあくまで実物とは違うので、実際に足を運んで内覧しないと意味がないと考える人もいるかもしれません。しかし、VRの技術は日々進化しています。ビルの屋上に立っているVRを使用すると、仮想だとわかっていても足がすくんで歩けなくなる人もいるほどです。実際の内覧に近い感覚を期待できる素晴らしい活用方法でしょう。

また、これまでは行くだけでも時間や手間がかかっていた不動産の内覧を、手軽にスピーディーに行えるようになりました。時間や旅費の都合であきらめていた遠方の物件も、簡単に内覧できるようになったのです。いくつもの不動産物件をVRコンテンツで内覧することから初めて、特に気になった物件には実際に足を運んでみるという人も出てくるでしょう。

スムーズなショッピングを手助けするAIカメラ

大手ショッピングセンターでは、2021年から人工知能を搭載したカメラを店内に設置し始めました。内覧会が行われた埼玉県内の店舗では、衣料品がメインの3階には30台、日用品コーナーの2階には41台、食品スーパーのある1階には78台のカメラを設置。実際に行われた公開テストでは、ベビーカー売り場で迷っている夫婦役の男女をカメラがいち早くキャッチ。即座にアナウンスが流れて、店員がかけつけます。スタッフに素早く対応してもらえるので、ストレスフリーのショッピングが期待できるでしょう。

また、消費者の動きを細かく分析できるので、お店のレイアウトにも役立てられるという高評価もありました。担当者からも、勘や経験に頼っていた部分を数値化できて嬉しいという喜びの声が寄せられています。

生活を一変させるDXには今後も期待

デジタルの普及は人々の生活を一変させ、一昔前には考えられなかった社会を作り出しました。今後もさらに、便利で安心できる社会を築いてほしいものです。断捨離が流行りだしたことからもわかるように、モノを所有することに価値を置く時代は変わりつつあります。企業がこれまで続けてきたビジネスモデルをDXをきっかけに見直すことも、時代に合ったプロセスかもしれません。

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