アノテーションでのタグ付け方法とは?ツールやおすすめの外注まで紹介

AI開発のポイントは、アノテーションにあるといっても過言ではありません。では、アノテーションのタグ付けをどのように行ったらよいのでしょうか。こちらでは、データラベリングともいわれるアノテーションのタグ付けのやり方を手順を追いながら説明します。また、タグ付けを効率よく行うツールや、おすすめの外注先、セミナーを活用する有用性についてもご紹介します。

アノテーションでのタグ付け方法とは?

AIシステムを開発するうえで重要になる工程がアノテーションです。こちらでは、アノテーションのタグ付け方法について、運用に至るまでに必要な手順を取り上げながら説明していきます。

データ収集

AI開発では、テキストや画像などに意味を持たせて学習させていくため、アノテーションのタグ付け作業の元となるデータのチョイスは重要です。データ収集の段階では、データの種類や量、質に着目して選んでいきます。例えば、自動運転のモデルの場合は、車から撮影した映像データが必要になりますし、顔認証システムであれば、顔写真が入った画像ファイルを用意するといった形で行います。やみくもにデータを集めればよいわけでなく、目的に沿ったもので、AIの精度向上に役立つものに絞って収集する必要があります。精度の高さに重点を置くのであれば、データボリュームも求められます。

アノテーション

アノテーションのタグ付け作業は、厳密にいうとこの段階になります。用意したデータに、必要なタグ付けを行いますが、やり方はいろいろあります。自動運転を視野に入れたAI開発を例に考えてみると、人の顔の画像に感情タイプの分類をしたり、画像の中の対象物を領域ごとに分けて、人・自動車・自転車などのラベルをつけていきます。また、道路状況が示された画像に、道路や背景、動きがあるオブジェクトなどを塗りつぶしてラベルを付けたり、動画に映った人の関節をフレーム単位でポイントしていく作業も行われます。なお、アノテーションのタグ付けは、データラベリングアノテーションと呼ばれることもあります。

モデル構築

データの収集と加工が済むと、いよいよAIモデルを構築していきます。タグ付けされたデータを読み込ませる前に、パラメータの設定をし、曲線や誤差の許容範囲などを決定します。

評価

AIモデルを構築したら、動作が適切か、他のシステムとの連携、コストなどを評価します。期待する水準に達していない場合は、再度学習し直すなどの作業が伴います。

運用

一定のレベルで動作していることが確認できたら、本格運用に入ります。

アノテーションでのタグ付けにおすすめツール

アノテーションのタグ付けは比較的シンプルな作業なので、社内で手作業で行う企業もあります。ですが、作業はそれほど難しくなくても、作業量は膨大になることが多いため、人材確保が難しい場合はツールやソフトを使うとよいかもしれません。こちらでは、アノテーションのタグ付け作業を自動化できる、おすすめのツールやソフトをご紹介します。

FastLabel

アノテーションの精度が99.7パーセントを誇るツールがFastLabelで、2022年10月の時点で100社以上の企業が導入している実績があります。アノテーションの効率化や学習データの作成などが行える、痒い所に手が届くツールとなっていて、画像や文章、動画を分類するのに役立つほか、音声認識の点でも精度の高さが光ります。アノテーションのタグ付け作業に直接関係する機能のほか、プロジェクト管理やデータ分析、デバッグなどに役立つ機能が盛り込まれている点がメリットです。

harBest for Data

harBest for Dataは、画像・動画・文章・音声などのタグ付け作業をWebやスマートフォンで行えるアプリです。品質の高さには定評があり、クラウド上で作業やデータ管理・登録も可能です。オートアノテーション機能を使えば、作業を効率化できる点が人気の理由となっています。

TELUS International AI

多彩な機能を持つアノテーションツールとして注目されているのが、TELUS International AIです。翻訳・商品のジャンル分け・言語識別・テキスト抽出・映像や画像データの分類・コンテンツ分類などが可能です。画像については、万単位といった膨大な数のタグ付けも可能なので、規模が大きいAI開発でも利用できるかもしれません。

TASUKI

ソフトバングのAI開発経験をもとに生まれたアノテーションツールがTASUKIです。品質が高く、スピード感を持ったデータ作成が可能で、最短で使用を始めた初日にAI構築ができるとうたっています。TASUKIのプラットフォームは他のものとは異なる独自のもので、オンライン作業ができる点と、進捗のわかりやすさが人気を集めています。

アノテーションを助けるツールは、上記のように数多く出されていますが、得意分野は異なるため、ツールを選択する前にAI開発の目的を明確にしておくことが大切になります。さらに、ツールを選ぶ際には、自社の作業に適合しているか見定めることが重要です。

アノテーションでのタグ付けでおすすめの外注

AI開発では、アノテーションのタグ付けを外部に委託するケースも目立ちます。アノテーションを引き受けるところは増えていますが、中でもおすすめなのが、appen(アッペン)です。どんな作業でもそうですが、アノテーションのタグ付けでも経験がものを言います。アッペンは、四半世紀を超えるアノテーション分野の経験があり、外注先として信頼できる企業といえるでしょう。長年の経験を持つアッペンはグローバルに展開しており、データ作成の時点から任せられます。特に音声データでは、170カ国・235以上の言語や方言に対応しており、音声データの収録のほか、文字起こしやデータラベリングを依頼できる点が魅力です。

アノテーションの経験が豊富な人材を多く抱えている点も、アッペンを利用するメリットとなります。上記で、170カ国の言語が扱えると述べましたが、同じ数かそれ以上の国に属するクラウドワーカーがアッペンに所属しており、大量のアノテーションが必要な場合でも、スピーディーに対応できるようです。クラウドワーカーを束ねるプロジェクトマネージャーが品質確保に努めているので、AI開発の知見が少ない依頼主が見落としてしまいがちな点を加味したクオリティの高い作業を期待できます。

アノテーションのタグ付け方法についてまとめ

アノテーションのタグ付けは、データに意味を持たせる作業で、データラベリングともいわれます。やり方は比較的簡単ですが、データ量が膨大になるため、アノテーション自動化ツールなどを使うと、ミスなく効率よく行うことができるはずです。
ぜひ自分でのタグ付けが不安な方は外注もできるので、アノテーションの外注サービスも試してみてください。

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