世の中では数多くのコンピュータが使われていますが、そのコンピュータの頭脳はプログラミングによって作られています。プログラミングがなければ、コンピュータは作動しません。ただ、プログラミングで具体的にどういったことができるのか、わからないという人もいるでしょう。そこで、プログラミングでできる代表的なことについて、解説していきます。
コンピュータへの命令を作るプログラミング
プログラミングとは、コンピュータが稼働するために必要なプログラムを作ることです。コンピュータは、人が作成したプログラムの命令に従って作動します。ただ、人の言葉を理解できるわけではないので、プログラミング言語という、コンピュータが理解できる言語を使わなければなりません。プログラミング言語には、JavaやC++などいくつもの種類があり、それぞれ性質が異なります。けれど、どのプログラミングも基本は同じです。様々な命令ができる言語を組み合わせて、プログラムの文字列、コードを書いていきます。
コーディングとの違い
プログラミングと混同されやすい言葉に、コーディングというものがあります。コーディングは、プログラミング言語を使って、プログラムのコードを書くことだけを指します。ただ、プログラムを作るには、コーディングだけでは足りません。プログラムの設計や完成後の動作確認など、やらなければならないことが数多くあります。そのような、プログラム作成に必要なこと全部を指すのが、プログラミングです。
プログラミングでできること5選
それでは、プログラミングでできることを確認していきましょう。わかりやすい例を5つご紹介します。
コンピュータシステムの開発
ビジネスシーンでは、勤怠管理や給与計算、機密情報の管理などを行うために、コンピュータシステムが使用されています。製造業でのロボットの操作、物流のスケジュール調整などに使用されるコンピュータシステムも多いです。プログラミングでは、そういったコンピュータシステムの開発ができます。
コンピュータゲームの制作
据え置き機やパソコンで遊ばれるコンピュータゲームを制作する際にも、プログラミングは欠かせません。例えばキャラクターを操作するゲームの場合、コントローラーを使用した時にキャラクターがどう動くのかは、プログラミングによって決められます。その他にも、使用する背景や音楽の切り替え、ゲーム内で使用するアイテムのパラメータなど、ゲームにおけるほとんどの部分にプログラミングの影響が及びます。
スマートフォンアプリの開発
プログラミングでは、スマートフォンで使用されるアプリを作ることも可能です。ゲームやSNSなど、アプリには色々な種類がありますが、どの種類であっても、開発にはプログラミング欠かせません。そして、スマートフォンは、パソコンとは性質の異なるOSで稼働しています。そのOSに対応させなければならないため、専門的なプログラミング技術が必要です。
WEBサイトの制作
大勢の人が利用しているWEBサイトの開発にも、プログラミングが必要です。通販サイトで商品をかごに入れる、SNSで他人の投稿にアクセスする、検索エンジンで予測変換が出るなどの機能は、全てプログラミングによって作られています。
AIの開発
プログラミングは、人工知能であるAIの開発もできます。特にPythonというプログラミング言語が、AI開発に使用される場合が多いです。AIは大量のデータを元に、自ら学習をしていきますが、その学習するプログラムは、プログラミングで作らなければいけません。
プログラミングを始める方法
プログラミングを始めたいけれども、どうやって始めれば良いのかわからないという人は少なくありません。そこで、プログラミングの始め方を、いくつかご紹介していきます。
手軽に始めたい場合は独学
プログラミングの始め方の中で、最も手軽と言えるのは独学です。プログラミングができる環境と教材さえあれば、すぐに学習を始められます。教材としては市販されている書籍の他、Webサイトや動画などもあります。特に動画は、プロとアマチュアを問わずに幅広い人が公開しているので、自身に合ったものを見つけやすいでしょう。ただ、プログラミング言語の中には、始めるためのハードルが高く、独学には向いていないものもあります。そのため、独学は、PythonやRubyなど、始めやすいプログラミング言語向きと言えます。
難易度が高いプログラミング言語は講座やセミナーを選ぶ
数あるプログラミング言語の中でも、C++やJavaなどは、始めるためのハードルが高いです。そういった言語の学習を始めたいのであれば、人に教わった方が良いでしょう。プログラミングを学ぶことができる、初心者向けの講座やセミナーがおすすめです。難易度が高い言語であっても、一から始め方を教えてくれます。そして、もしわからないところがあったとしても、すぐに質問できるので挫折しにくいです。
プログラミングを仕事にしたいのであれば専門学校に通う
プログラミング技術を身に付けて、将来の仕事に活かしたいと考える人もいるでしょう。そのような人は、プログラミングを学べる専門学校を選ぶと良いです。費用は決して安くはありませんが、プログラミングに関して何もわからない状態から、プロレベルになるための効率的な学習ができます。専門学校は、C言語やPython、JavaScriptなど、使用される頻度が高い主要なプログラミング言語を取り扱っている場合が多いです。
初心者がプログラミングをする時のコツ
初心者がプログラミングをする場合、非効率な学習をすることや、挫折してしまうことは避けなければなりません。では、どのようにプログラミングをすれば良いのか、コツをいくつか紹介します。
目標を立てる
プログラミングをする際には、なるべく具体的な目標を立てるようにしましょう。ただプログラミングをするということだけでは、モチベーションの維持が難しいからです。特定の機能を持ったプログラムを作る、ゲームやアプリを作るなど、目標は何でも構いません。目標さえあれば、達成のために何を学べば良いのかがわかりやすくなります。
正しい形を覚える
プログラミング学習の基礎として、正しいコードの形を覚えるというのも、非常に重要です。プログラミングは色々とアレンジができるので、上級者のように独自のコードを組みたいと考える人がいるかもしれません。しかし、初心者がアレンジをすると、正しくない形でコードの使い方を覚えてしまう恐れがあります。そのため、まずはコードの基礎的な形を使いこなせるようになりましょう。
プログラムの仕組みそのものを理解する
プログラミングを学習する際に、お手本として既存のプログラムを実際に作成してみるということは非常に重要です。ただ、お手本通りのコードを打ち込んで、狙い通りの結果が出ただけで終わってしまうのは良くありません。そのコードがどういった働きをしたのか、コード同士がどのように作用したのかなどを、細部まで理解することが大切です。そして、理解できない部分があった場合、それを放置しないようにしましょう。基本的な部分がわからないまま放置しておくと、後々の学習に支障を来す恐れがあります。
継続することも重要
プログラミングで挫折しないためには、継続が重要です。そのため、少ない時間でも良いので、毎日何らかの学習をするようにしましょう。学習を一度中断すると、再開することが難しくなり、そのまま挫折してしまう恐れがあるので要注意です。
目的を達成できるプログラミング言語を選ぼう
プログラミングでできることは、非常に多いです。ただ、プログラミング言語によって、得意不得意が異なります。そのため、プログラミングを始める際には、まずどういったことをしたいのかを決めましょう。そして、その目的に合ったプログラミング言語を選ぶことが大切です。