Fire TVやスマートスピーカーなどで使用できるアレクサ。
生活の一部として、日常的にAI技術を活用されている方もいるのではないでしょうか。
2023年9月に、アレクサはChatGPTのような自然な会話のやりとりができる会話型生成AIの技術を導入すると発表しており、今後も様々なAI機能が搭載される予定です。
日本国内での本格的なリリースは現在未定ですが、近日中に米国で提供開始されるため大きく注目されています。
今回は、進化したアレクサのAI機能やAIの仕組み、アレクサが使用可能なデバイスの値段や特徴をご紹介します。
アレクサとは?できること
2014年にAmazonが発表したAIアシスタント。「アレクサ」と呼びかけるだけでAIが反応し、時間や天気を聞いたり質問などの回答を得る事ができます。
そのAI機能は日々進化しており、家電との連携で電気を点けたりカーテンを開けたりする事も可能です。
アレクサが搭載されているデバイスを持っていると様々なAI機能を活用する事ができます。
アレクサができることは以下のような機能です。
- 質問に回答する
- 音楽・動画の再生
- Kindle本の読み上げ
- ラジオ・potcastを流す
- ニュースの読み上げ
- 天気予報や時刻の読み上げ
- 交通状況や電車の運行状況を通知
- 写真のスライドショー
- Amazonで買い物をする
- 電話やSMS送信
- 計算や翻訳
- タスクやリマインドの管理
- 家電を操作する
アレクサの新機能!生成AIの仕組み
アレクサに新しく搭載される生成AIは、独自開発の音声認識エンジン(CSR)と大規模言語モデル(Alexa LLM)を活用しています。
音声認識エンジン(CSR)は、音声から分析した特徴の文字列を推定し、膨大な量のデータで学習されたAlexa LLMは、入力・出力共に音声になる「Speech to Speech」が特徴です。
Speech to Speechは、発した音声をAIが別の音声に変換する技術を持っています。
音声の特徴を分析し、人間の声を合成するAI機能とテキストを音声に変換するAI機能の2つに分類されています。
これらの技術を音声対話用にカスタマイズ及び最適化しているため、ユーザーが考える際など一時的に話すのを止めたとしてもAIが前後の会話や文脈を認識し、自然な会話のやりとりが可能です。
AIについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
アレクサが進化!何ができるようになった!?
先日発表されたアレクサに導入予定のAI新機能を解説します。
新機能はハードウェアの導入ではなく、既存のデバイスをアップデートして使用可能になるようです。
アレクサAI新機能1:自然な会話のやりとり
アレクサの生成AI導入により「Alexa Chat(アレクサチャット)」という新機能が搭載されます。
これまでのアレクサは音声認識AIでユーザーからの指示を受けるのみで、会話のやりとりが不可能でした。
しかし、生成AIの搭載により、文脈を理解し人間との会話に近い自然なやりとりが可能になるほか、回答までの時間短縮・複数の要求への応答も可能になります。
AIによる会話機能の現状についてはこちらの記事で解説しています。
アレクサAI新機能2:感情の表現
米国で行われた発表会ではアレクサが会話する際に、自然なイントネーションで話すようになり、冗談を言う事も可能になりました。
さらに、ユーザーの発する音声からAIが感情を読み取り、慰めたり一緒に楽しんだりと感情を表現できるようになります。
アレクサAI新機能3:アイコンタクトで顔認識
カメラを搭載したアレクサでは、AIの顔認識機能により特定のユーザーの認識が可能です。
「アレクサ」と呼びかけなくてもユーザーがアレクサの方に向けば、AIがアイコンタクトを認識します。
その合図で起動が可能になり、そのまま会話が可能です。
ユーザーが発する合図を理解するため、運動・言語障害のあるユーザーが操作する事も可能になります。
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アレクサ搭載!Amazon Echo【12選】各デバイスの値段と特徴
2023年12月現在は、12種類のアレクサが搭載されたデバイスが発売されており、Amazon Echo(アマゾンエコー)と称しています。
スマートスピーカーやイヤホンやカーアクセサリーなど様々な形状が存在し、モデルにより世代が異なります。
特徴別のそれぞれの機種や値段をご紹介します。
Amazon Echo全シリーズ一覧
以下にAmazon Echo全シリーズの価格をデバイス別にまとめています。
セールなどで一時的に価格変動する可能性もありますが、通常はこちらの価格です。
商品名 | 価格(税込) | デバイスタイプ |
Amazon Echo Dot 第5世代 | ¥7,480 | スピーカータイプ |
Amazon Echo Dot with clock 第5世代 | ¥8,480 | スピーカータイプ |
Amazon Echo 第4世代 | ¥11,980 | スピーカータイプ |
Amazon Echo Pop | ¥5,980 | スピーカータイプ |
Amazon Echo Studio | ¥29,980 | スピーカータイプ |
Amazon Echo Show 5 第3世代 | ¥9,980 | ディスプレイタイプ |
Amazon Echo Show 8 第2世代 | ¥14,980 | ディスプレイタイプ |
Amazon Echo Show 10 | ¥29,980 | ディスプレイタイプ |
Amazon EchoShow 15 | ¥29,980 | ディスプレイタイプ |
Amazon Echo Auto 第2世代 | ¥7,980 | カーアクセサリータイプ |
Amazon Echo Buds | ¥14,980 | イヤホンタイプ |
Amazon Echo hub | ¥25,980 | コントロールパネルタイプ |
小ぶりで置き場所に困らない【Amazon Echo Dot 第5世代】¥7,480
引用:Amazon
旧世代より音質が改善され、新たにセンサーが搭載されたAmazon Echo。
Echo Dotシリーズは2023年12月現在、第5世代まで販売しており、アップデートの度に音質が改善されています。
モーションセンサーと温度検知機能が搭載されており、室温が何度になればエアコンをつける等、スマート家電を自動化する事も可能です。
LEDディスプレイ付き【Amazon Echo Dot with clock 第5世代】¥8,480
引用:Amazon
Echo DotにLEDディスプレイを搭載した置き時計の代わりにもなるAmazon Echo。
時刻や曲名などの表示が可能ですが、日本語はカタカナ表示のみで漢字やひらがなは表示されません。
時計表示以外の機能は、両モデル共通です。
コストパフォーマンスに優れた【Amazon Echo 第4世代】¥11,980
引用:Amazon
Amazon Echoのスタンダードモデル。
従来までは筒状のデザインでしたが、今モデルより球体状のデザインに変更されました。
Dolby Audioを搭載しており、リアルで広がりのあるプレミアムサウンドを楽しめます。
温度センサーとモーション検知機能でスマート家電と連動可能です。
存在感があるためリビングなどの広いスペースで音響を楽しみたい方、スマート家電を自動化したい方にお勧めです。
スマートスピーカー入門モデル【Amazon Echo Pop】¥5,980
引用:Amazon
お手軽価格で半球体なボディが特徴的なAmazon Echo。
インテリアの邪魔をしにくいカラー展開で省スペースに設置しやすいサイズになります。
Echo Popには温度センサーとモーション検知機能は搭載されておらず、AIとスマート家電との連動は出来ません。
機能面はシンプルながら、スピーカーはEcho Dotシリーズより10%程大きめになっているためクリアで聞きやすい音質です。
低価格で音質を楽しみたい方や初めてAIスマートスピーカーを使う方にお勧めです。
音響を重視した【Amazon Echo Studio】¥29,980
引用:Amazon
Amazon Echoシリーズの中で最も高音質のAmazon Echo。
映画館などでも使用されている立体音響技術Dolby Atmosを搭載しており、臨場感のある音響が楽しめます。
スマート家電にも対応しており、迫力のある音響を楽しみたい方やAIでスマートホーム化を目指したい方にもお勧めです。
省エネ固定カメラ付き【Amazon Echo Show 5 第3世代】¥9,980
引用:Amazon
省エネモード付きでコンパクトなディスプレイが付いたAmazon Echo。
スマートフォン程のサイズで、音楽や映画を楽しんだり、スマート家電と連携し電気やエアコンなどと連動可能です。
カメラ付きのため見守りカメラやEcho同士でビデオ通話も楽しめます。
お子様のいる部屋にカメラを導入したい方、コンパクトなディスプレイで操作したい方にお勧めです。
顔の動きに合わせでカメラ調整【Amazon Echo Show 8 第2世代】¥14,980
引用:Amazon
Echo Showよりもディスプレイが大きくなったAmazon Echo。
自動フレーミング機能付きのため、Echo Show同士のビデオ通話の際は顔の動きに合わせてカメラを調整します。
見守りカメラとしても最適【Amazon Echo Show 10】¥29,980
引用:Amazon
モーション機能付きでディスプレイが10インチと最も大きいAmazon Echo。
人の動きをセンサーで感知し、動きに合わせて自動でカメラが動きます。
外出先からもディスプレイ操作が可能なため、留守中の部屋の様子を確認できます。
小さなお子様や高齢者の方の様子を確認したい方やペットを飼っている方にお勧めです。
ディスプレイを有効活用できる【Amazon Echo Show 15】¥29,980
引用:Amazon
家族それぞれがプロフィール設定できるAmazon Echo。
音声IDとビジュアルIDを用いて個人を登録すると、AIがディスプレイの前に居るユーザーが誰なのか認識します。
個人に合わせたスケジュール表示など最適な画面を表示するため、プライベートの予定設定を家族間でプライバシーを守りつつ共有できます。
ピクチャーインピクチャー機能が付いており、映画を見ながら見守りカメラを同時に確認する事も可能です。
ディスプレイを有効活用したい方やAI機能を家族皆で活用したい方にお勧めです。
車で使用できる【Amazon Echo Auto 第2世代】¥7,980
引用:Amazon
カーアクセサリータイプのAmazon Echo。
スマートフォンアプリとの連携で、ハンズフリー機能や音楽やラジオを流す事ができます。
5つのマイクが搭載されており、騒音でも声が聞き取りやすいのが特徴です。
自宅のEchoデバイスで聴いていた音楽の続きを車で再生したり、車から自宅に設置したスマート家電の操作も可能です。
大容量バッテリーイヤホン【Amazon Echo Buds】¥14,980
引用:Amazon
装着したままアレクサの操作が可能なイヤホンタイプのAmazon Echo。
聴きたい音楽を流したり、電話をかける事も可能です。
ノイズキャンセリング搭載で騒音のある場所でも気にせず音楽を楽しめたり、最大15時間の再生が可能な大容量バッテリーを搭載しています。
移動中や外出先でよく音楽を聴く方にお勧めです。
スマート家電を一括操作!【Amazon Echo hub】¥25,980
引用:Amazon
スマート家電をAIで一括操作できるコントロールパネル。
2023年9月に発表された新しいデバイスで、2023年12月より順次発送が開始されています。
壁にかけて使用でき、アレクサに話しかけたりタップするだけでスマート家電が操作可能です。
ディスプレイは、照明の調節や音楽再生などご自分のお持ちのスマート家電に合わせてカスタマイズ可能です。
進化したアレクサに期待が膨らむ
今回は、進化したアレクサのAI機能や仕組み、アレクサが使用可能なデバイスの値段や特徴をご紹介しました。
アレクサに搭載されるAI新機能が日本で使用できる正確な時期は、明らかにされていませんが、進化したアレクサに対する期待は大きいでしょう。
今回ご紹介したアレクサが使用できるデバイスを活用し、いつでもアップデートが可能になるように使いこなしてみるのも良いかもしれません。
また業務に必要な生成AIのスキルをマスターしたい方は、生成AIセミナーを受講されるといいでしょう。