AIの最新技術とは?最新製品や活用事例から学ぼう

私達の生活やビジネスシーンに浸透してきているAI技術。その技術の進歩速度は過去のAIブームとは比べ物にならないくらい凄まじく、我々の生活はますます便利になる一方です。反面、AIの進歩には不確実性やさまざまなリスクもあるため、手放しで喜んでもいられません。今回の記事では最新のAI技術の活用事例を紹介するとともに、最新AIの今後と、時代の流れにどう対応するかについて考えていきたいと思います。

最新のAIとは

最新のAIとは

近年、AIに関する研究が世界中で盛んに行われていますが、実は世界的にAI研究が流行るのはこれが初めてのことではありません。2023年ごろから現在まで続く最新のAIブームは第4次AIブームと言われています。ここでは第4次AIブームに登場した最新AIの特徴と、過去のブームとの差異について見ていきたいと思います。

第4次AIブームの特徴

第4次AIブームの開始時期は明確には定義されていませんが、一般的には「GPT-3」という言語モデルを元にしたチャットボットの「チャットGPT」の公開時期を起点とみなすことが多いです。

第4次AIブームで生み出された最新AIの特徴として、これまでのものと比べると遥かに革新的で汎用性が高く、社会・経済・生活に大きな影響を与えうることがあげられます。

これまでの対話システムとは比べ物にならないくらい汎用性が高く、様々な分野の問いかけに対して正確な答えを出す能力の高いチャットGPTはその象徴的存在と言えるでしょう。

第4次AIブームの最新AIは、すでに多くの産業や経済活動に組み込まれています。研究者の間以外では殆ど話題にならなかった昔のAIとは全く異なります。いまはまだ発展途上期ですが、数年もすればAIなくしては生活が成り立たなくなるのかもしれません。

昔のAIと違う点

2024年時点での最新AIは、昔のAIと比べて非常に汎用性が高いです。言い換えれば、昔のAIは限られたことしかできず、汎用性が低かったわけです。ここでは過去に発生したAIブームと、その終焉についてお話いたします。

まず、AI黎明期の1950年代~1960年代にかけて、第1次AIブームが発生しました。当時はアメリカやイギリスが研究の中心地であり、チェスの問題や定理証明などの、限られた問題に対して解を提示できるAIが生み出されました。しかし現実で発生する複雑な問題を解決する能力を保有するには至らずブームは終焉。しばらくAI冬の時代に突入することになりました。

1980年代~1990年代にかけては、第2次AIブームが発生。この時点ではエキスパートシステム(専門分野の知識をコンピュータに取り込み、推論を行う)に注目が集まりました。研究が進めばコンピュータが専門家のように振る舞う、すなわち現実の問題を解決する能力を持つようになるのではないかと期待されましたが、膨大な知識を用意する手間がかかること、知識量が膨大なため知識同士の矛盾が起きることなどが原因で、研究は次第に下火となりました。

2000年代には第3次AIブームが発生。AIはビッグデータと呼ばれる大量の情報をもとに機械学習を行い、みずから予測を行うようになりました。このブームは、のちの第4次AIブームの下地となりました。昔のAIはビジネスや私生活を支えるには至りませんでしたが、現在のAIの基礎を築いたという一面もあります。

最新のAI活用事例

最新のAI活用事例

第4次AIブームによって、AIの技術は大幅に進歩しました。ここでは最新のAI活用事例をいくつか紹介いたします。

自動車の自動運転

近年、様々な自動車メーカーが自動運転技術に力を入れています。この技術にもAIが導入されていることをご存知でしたか?人間の場合、どんなに運転に慣れた人でもうっかりミスが原因で交通事故を起こしてしまう可能性は常につきまといますが、AIならばそのようなミスを大幅に減らすことができます。

なお、自動運転技術は運転の主体や技術、走行エリアによってレベル0~レベル5に分けられます(レベル5が最高)。2024年4月時点では、レベル3まで実用化済みです。これは運転を担う主体が一定条件下でシステムに映るというものです。原則として、システム側が運転の責任を持ちます。

非接触検温

コロナ禍により、AIを活用した非接触検温技術も大幅に進展しました。例えばソフトバンク株式会社の「SenseThunder(センス・サンダー)」という検温ソリューションは、マスクをしている人の体温も検温できることから注目を集めました。AIの認証とサーモグラフィにより、わずか0.5秒で個人認証と検温を同時に行います。

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最新のAI製品3選

最新のAI製品3選

引用元:三菱電機オフィシャルサイト

ここでは、最新のAIを搭載した、我々にとっても身近な製品を全部で3つ紹介いたします。

食生活管理アプリ「NaniQuo」

NaniQuoは、AIが搭載された健康管理アプリです。コンビニや外食チェーンの中から好みの店を選択すると、AIアドバイザーのCALNAが、健康維持に適したメニューを紹介してくれます。他にも食事内容から体重を予測したり、食べすぎてしまった場合のフォローを受けたりできるので、楽しみながら健康管理・ダイエットに取り組めます。

AI搭載エアコン「霧ヶ峰 FZ」

霧ヶ峰 FZは、三菱電機から販売されているエアコンです。人工衛星にも採用されている高性能センサーと最新のAIが搭載されており、外気温や一人ひとりの体感温度を自動で分析して運転をコントロールします。間取りや家具の置き方なども考慮したうえで風向を調節してくれるので、ユーザーは何をすることもなく快適な環境を手に入れられます。

AI搭載スマホ「Google Pixel 8」

Google Pixel 8は、Googleが開発しているスマートフォンです。高性能なAIが搭載されており、フォトアプリでは画像の不要な部分を消去する「消しゴムマジック」が使えます。また、レコーダーアプリではリアルタイムで文字起こしができます。

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最新のAIは今後どうなる?

最新のAIは今後どうなる?

最後に、最新のAIが今後どのように進化していくのか(あるいは進化しないのか)について考えていきましょう。

AIは仕事を奪う?

多くの方にとって一番の心配事は、AIの進化が自分の仕事を奪うことではないでしょうか。現時点ではっきりとしたことは言えませんが、以下のような職業はAIによって無くなる可能性が高いと言われています。

  • 一般事務員
  • 警備員
  • 小売業の店員
  • 建設作業員
  • 運転手

一方、以下のような職業はなくなる可能性が低いと言われています。

  • 営業
  • コンサルタント
  • ITエンジニア
  • 介護士
  • 保育士

AIは一般的に、定常的な業務や単純作業の繰り返しに強い一方で、臨機応変さが求められることは苦手です。今後無くなる可能性が高い職業に就いている方は、転職を考えたり、AIに関する知識を身に着けたりするといった対策をしたほうがいいかもしれません。

AIを活用する仕事について、更に知りたいという方は、こちらのセミナーが参考になります。

2045年にシンギュラリティが起きる?

アメリカの数学者ヴァーナー・ヴィンジは、2045年にAIが人類の知能を超えるシンギュラリティが起こる可能性を指摘しています。もしもAIが人類の知能を完全に凌駕するのか、あるいは起きた場合どのように生活が変わるか現時点ではなんとも言えませんが、最新のAIに関する知識を蓄えておいたほうがいいことは間違いないでしょう。

最新のAIについてまとめ

最新のAIについてまとめ

AIは日々凄まじい速度で進歩しています。我々の生活にも次第に浸透してきており、暮らしはますます便利になってきていますが、一方で仕事を失うリスクなどについては注意が必要です。末永くビジネスマンとして活躍したいのならば、常に最新のAIの動向は探っておくようにしましょう。

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