Generative AI Testをご存知でしょうか?
Generative AI Testとは、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が開催している生成AIを活用する上での基礎知識や能力を検定する試験です。
生成AI業界の第一線で活躍する日本ディープラーニング協会(JDLA)のプロジェクトメンバーが作成しており、第1回目の受験は2023年6月24日(土)に開催しました。
現在は、第2回目のGenerative AI Testの受験を12月2日(土)に控えており、生成AIを普段から活用している方の間で話題となっています。
日本ディープラーニング協会(JDLA)が運営するAIに関する資格においては、E資格やG検定が有名ですが、Generative AI Testとはどのような違いがあるのでしょうか?
また試験内容や受験する上で何が得られるのかなど不明な方も多いと思います。
そこで今回は、Generative AI TestとE資格・G検定との違い、得られるメリットや試験概要、学習方法をご紹介します。
Generative AI Testとは
生成AIに関する知識や活用におけるリテラシーを確認するためのミニテストです。
どなたでも受験が可能で、適切に生成AIを活用する知識を問われる内容になります。
問題数は20問ほどで、自宅のPCやスマートフォンで受験可能なIBT方式です。
2023年6月に開催された第1回目のテストでは、選択式のみの問題でしたが、12月に開催される第2回目では記述問題が1問追加される仕様になります。
E資格・G検定とどう違う?
日本ディープラーニング協会(JDLA)が開催している試験には、Generative AI Testの他に、E資格とG検定が存在します。では、Generative AI Testは、E資格・G検定と具体的に何が異なるのでしょうか。
それぞれの資格の特徴をまとめました。
E資格とは
AI・機械学習の開発を行う世界初のAIエンジニア向けの資格です。
資格試験を受験するためには、JDLAの認定プログラムを受講していないと試験を受験する事ができません。
試験は試験会場のPCで受験するCBT方式となり、問題数は100問程度ですが、専門的な内容のため、難易度は高い傾向にあります。AIを作成する上でのスキルが身につくため、AI開発を目指す方への試験となります。
G検定とは
AIを活用するビジネスマン向けの資格。
どなたでも受験が可能な検定で、AIの機械学習の基礎を学んだ上、AIの活用方法が身につきます。試験は自宅のPCで受験可能なIBT方式で、問題数は220問とやや多いですが、比較的難易度は低い傾向にあります。
ビジネスにおいて、AIを用いて事業を行いたいという方や今後どのような場面でAIを活用していくかを学びたい方への試験です。
Generative AI TestとE資格・G検定の違い
Generative AI Test及びE資格・G検定の違いを表にまとめました。
受験対象者 | 受験種類 | 受験方法 | 問題数 | 難易度 | |
Generative AI Test | どなたでも受験可能 | ミニテスト | 自宅PC | 20問 | 中 |
E資格 | JDLAの認定プログラム受講者 | 資格 | 会場PC | 100問 | 高 |
G検定 | どなたでも受験可能 | 資格 | 自宅PC | 220問 | 低 |
Generative AI Testで得られるメリット
Generative AI Testに合格すると、具体的にどのようなメリットが得られるのでしょうか?
それぞれの詳細を確認しましょう。
生成AIを行う上での能力が身に付く
生成AIの基本的な知識や理解度が身に付くため、生成AIの問題を解く事で生成AIの特徴や活用方法が学べます。生成AIの仕組みや種類、利点や難点など生成AIの活用を行う上で必要な知識が深まります。
生成AIのリテラシーの知識が深まる
生成AIのリスクなどの理解ができるため、法律やセキュリティ面の問題においても知識が深まります。生成AIを活用する上で気をつけるべきリテラシーの理解が深まるようになるため、企業で生成AIを活用する時の不安も解消されるでしょう。
生成AIを企業や会社で導入・活用できる
ビジネスにおける生成AIの活用に必要な知識が深まります。
生成AIを実際にビジネスで活用した際のイメージや事例、成果を把握する事もできるでしょう。
そのため、自信を持って生成AIの活用をビジネスに活かせるようになります。
また、生成AIの知識を深める事で、既存のビジネスにおいても新しい変化を起こすきっかけとなる可能性もあります。
Generative AI Test受験対象は?
Generative AI Testは、どなたでも受験可能です。
第1回目のGenerative AI Testでも生成AIに関する知識の客観的な評価を目的とした受験者が全体の58.3%と最も多い結果になりました。
主に、生成AIの技術の活用を検討中の企業やビジネスにおいて生成AIの技術を持つ人材を求める企業が多く利用していますが、生成AIの知識をより深めたい方や生成AIを活用する上で自信を持ちたいという方にもお勧めです。
Generative AI Testの難易度はどのくらいなのか?
日本ディープラーニング協会(JDLA)の公式ホームページによると、第1回目に開催されたGenerative AI Testの受験者は、1,122名。合格者は829名で合格率は73.9%といった結果でした。
Generative AI Testによる受験者アンケートでは、「受験や学習を通して受験目的を達成できましたか?」という質問に対し、全体の57.9%がそう思うと回答しました。
また、受験までに要した学習時間の目安は、0〜15時間の学習時間と回答した方が全体の81.7%といった結果です。
出題範囲は、日本ディープラーニング協会(JDLA)が公式に発表しています。
既に、生成AIの基本的な知識があり、ビジネスにおける生成AIを活用した経験や知識がある方であれば合格できる難易度と言えるでしょう。
Generative AI Testの出題範囲
日本ディープラーニング協会(JDLA)は、公式ホームページでGenerative AI Test第2回目の出題範囲を公表しています。Generative AI Testには、以下の3つに分類された領域から問題が出題されます。
出題範囲は広いため、生成AIに関する幅広い知識や経験が求められるでしょう。
各領域の詳細は、日本ディープラーニング協会(JDLA)の公式Generative AI Testのホームページより確認を行なってください。
- 生成AIの技術
- 生成AIの利活用
- 生成AIのリスク
Generative AI Test受験までの流れ
第2回目のGenerative AI Testの申込みは2023年10月16日(月)13:00から開始しており、申込期限は2023年11月28日(火)23:59までとなります。
Generative AI Testを受験するまでの流れや注意点をご紹介します。
申込方法
- JDLA公式サイトより受験者登録を行う(初受験の方はログインIDとパスワードを取得する。)
- ログイン後にCBT-Solitionsの受験規約を確認する
- 「IBT申込」をクリックし、受験予約を行う
- 受講料の支払い方法を選択する
- 受験申込終了後、登録のメールアドレスに届いたメールを確認する
Generative AI Test当日の流れ
第2回Generative AI Testの実施日程は、2023年12月2日(土)10:00〜23:59となります。
期間内であれば、何時に受験しても構いません。
当日の受験の流れは以下になります。
- マイページにログインする
- 「IBT受験」をクリックする
- 「受験」をクリックし、Generative AI Testを受験する
Generative AI Testを受験する上での注意点
Generative AI Testを受験する上での注意点をご紹介します。
キャンセルや受験料の支払い方法など、参考にしていただければ幸いです。
受験ペースのスピードに注意する
Generative AI Testの試験時間は15分、問題数は20問となります。
そのため、15分以内に20問の問題に回答する必要があり、1問あたり約45秒程度で回答を行うペースになります。
なお、第2回目の今回は、選択問題19問に加えて1問のみ記述問題が追加される予定です。
あらかじめ、受験ペースのイメージを把握しておくと良いでしょう。
受験料支払い後のキャンセルは不可
受験料の支払い後のキャンセルはできないため注意が必要です。
受験料の支払い方法を確認する
受験料の支払い方法には様々な種類がありますが、支払い方法により支払い期限が異なります。
例えば、コンビニ払いやPay-easy決済・QRコード決済(PayPay/LINE Pay)の支払い期限は申込の3日後までとなり、支払い期限を過ぎた場合は自動キャンセルとなりますので、注意してください。
なお、申込締切日前日・当日に申込んだ場合、申込締切日の翌日までが支払い期限になります。
必ず、各支払い方法と期限を確認した上で申込を行ないましょう。
Generative AI Testにおける学習方法
Generative AI Testに関する教科書や問題集はありません。
そのため、Generative AI Testの学習方法に迷う方もいらっしゃると思います。
そのような方に向け、Generative AI Testに関する学習方法の一例をご紹介します。
ご自分に合った学習方法を見出す際の参考になりましたら幸いです。
参考資料を確認する
JDLAが公開している生成AIに関する利用ガイドラインを無料でダウンロード可能です。
生成AIを活用する上での知識や注意点などを確認しましょう。
シラバス用語を理解する
JDLAが公開している試験範囲(シラバス)の用語の要点を把握しましょう。
専門的な用語が多い傾向にあるため、それぞれの用語に対する理解を深める事で、十分な試験対策になります。
シラバスは、公式Generative AI Testのホームページより確認を行なってください。
また、テスト例題や学習参考資料など学習に役立つ資料が多数掲載されています。
動画視聴
JDLAは、生成AIに関する動画を公開しています。
JDLAによると参考資料やシラバスの内容に合わせて、公式ホームページに掲載の資料から出題される可能性もあるようです。
Generative AI Testで生成AIに関する客観的な評価を知ろう!
今回は、Generative AI TestとE資格・G検定との違い、得られるメリットや試験概要、学習方法をご紹介しました。Generative AI Testは2023年6月に初めて開催されたテストになるため、今後は出題範囲や難易度の変更が生じる可能性があります。
Generative AI Testを受験する際は、最新の情報や出題傾向などを把握しておく事が重要になります。Generative AI Testに合格する事で、生成AIの基本的な知識やリテラシーが深まり、ビジネスにおける生成AIの活用に自信が付く事でしょう。
第2回目のGenerative AI Testの申し込み締切日は2023年11月28日になるため、受講を検討している方は、この機会にぜひ生成AIに関する客観的な評価を認識し、生成AIをビジネスで活用してみませんか。