ディープラーニングとは?機械学習との違いややり方まで徹底解説

世界中で流行し、パンデミックを引き起こした新型コロナウイルス。
徐々に収束の兆しを見せ、「アフターコロナ」「ウィズコロナ」の世界を見据えてビジネスが動き始めています。
そんな「コロナ後の世界」に向けて重要な役割を担っている技術がディープラーニングです。
AI(人工知能)を活用して、ウイルスとの戦いに挑んだり、新たな産業を創出するインパクトになり得る可能性を秘めています。
とはいえ

  • ディープラーニングってそもそもどういう技術なの?
  • ディープラーニングはどんなプロジェクトに活用されているのかな?
  • どんなやり方でディープラーニングは行われるの?

という方もいるのでは。
そこでこの記事では、ディープラーニングに興味があって学んでみたいと思っている初心者の方向けに、ディープラーニングの基礎的な知識を解説していきます。
ぜひご一読ください。

ディープラーニングとは

ディープラーニングをわかりやすく言うと、「人間の力を借りずに、コンピュータが大量のデータを自ら解析して、ある特徴を見つけ出すこと」です。
人間の脳神経の構造を模倣して作られた「ニューラルネットワーク」というシステムを何層にも重ね合わせていくことによって、分析と学習の精度が飛躍的に高まりました。
よく機械学習(マシン・ラーニング)と混同されますが、ディープラーニング(深層学習)は機械学習の手法の一つではあるものの

  • 機械学習は人間がAIに特徴を教える
  • ディープラーニングはAI自身が学習したデータから特徴を見つけていく

という違いがあります。
ディープラーニングが一躍注目を浴びたのは2015年10月。
Google DeepMind社が開発したディープラーニングの技術を搭載したプログラム「Alpha Go」がプロの囲碁棋士に勝利したことがきっかけです。
コンピュータが人間に勝つことは難しいと言われていた囲碁の世界で、コンピュータが人に勝ったことは、分野によってはAIが人間以上の能力を発揮するという事実を世に知らしめました。
第3次人工知能ブームの幕開けです。
ビッグデータをコンピュータに読み込ませることにより、人間の能力では気づくことができなかったような大きな発見をする可能性も出てきました。
人工知能が「人間を超える存在」になることは問題ではないのかと、世界中で議論が巻き起こっています。

ディープラーニングの活用事例

様々な産業にディープラーニングは活用され始めています。
具体的な事例を見ていきましょう。

パナソニックが行ったトマト収穫ロボットの実験

パナソニックは高齢化が進んで後継者も少ない農業現場を改善すべく、画像認識のできるトマト収穫ロボットを開発し実験を行いました。
ディープラーニングを搭載したこのロボットは、ニューラルネットワークに判断を委ねることによってトマトの検出の精度をさらに上げることに成功。
緑から赤に変わるトマトの熟度の判定もできるようになり、人間の感覚により近づいています。
トマト以外にも見つけ出したい野菜や果物の画像を学習すれば、トマトと同じように検出することも可能になっています。
みかんやメロンなどにも同じように適用され、検出できる応用力の高い技術なので、今後も使われていくのではないでしょうか。

ALSOKの万引防止AI

ディープラーニングの技術は万引きの防止にも活用されています。
綜合警備保障(ALSOK)はディープラーニングを活用した「万引き防止AI」を開発。
ALSOKの警備員が持つノウハウを学習させたAIが搭載されていて、きょろきょろしたり不審な行動を検知。
売り場に設置された監視カメラを通じてリアルタイムに店員に通知していくのです。
1日の終わりには不審者リストも割り出してくれて、次回に備えることもできます。
犯罪をテクノロジーで抑止していく代表的な事例と言えるでしょう。

ディープラーニングのやり方

ディープラーニングを行うには、微分や行列、線形代数などの数学の知識やPythonプログラミングスキルが必要になります。
数あるプログラミング言語の中でなぜPythonかというと、デュープラーニング関連のライブラリが充実しているから。
TensorFlowというライブラリが有名です。
TensorFlowを使ってディープラーニングをする方法を徹底解説」を読むとさらに理解が深まりますよ。
とはいえ初心者が独学でディープラーニングを学ぶのはかなりハードルが高いかもしれません。
難しいと感じたら、まずセミナーを受けて幅広い知識を習得するのが近道です。
AI研究所には「ビジネスに直結するAIセミナー」や「AIエンジニアになるための3日間集中セミナー」など、用途に合わせて様々なセミナーを開催しています。
学習コストを抑えることができるので、ぜひ受講を検討してみてください。

ディープラーニングのデメリット

そんな中ディープラーニングにもデメリットが存在します。
今回はディープラーニングの数少ないデメリットについても解説していきます。

ディープラーニングのために大量のラベルされたデータが必要

必要なデータがそろっていないと完全に学習することができなくなり、正確に認識をすることができません。そのため、ディープラーニングには大量のデータ収集が必要になるのです。

完成品も人間の感情を理解することはできない

AIは人間のように学習し、得た知識に基づいて行動することが可能ですが、人間のように感情を持つことも理解することもできません。そのため、人間の感情への理解が必要になるカウンセラーのような仕事の代替はできません。

ディープラーニングとは?まとめ

メディアアーティストの落合陽一氏はディープラーニングを「ぬか漬け」に例えた表現をしています。
データをインプットしてAIを稼働させていればじきに出来上がる、好きな野菜がぬか漬けになっているといった文脈なのですが、とてもユニークですよね。
ディープラーニングは今後も様々な産業に活用されていくことは間違いありません。
今ではディープラーニングの検定もあるくらいで、AI業界も盛り上がっています。
E資格とは?概要から必須講座も紹介!」の記事も合わせてご覧ください。
この機会にぜひ、ディープラーニングについて学んでみてはいかがでしょうか。

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