こんにちは、AI研究所の三谷です。
自動運転やスマートスピーカーなど、人間の生活を大きく変える可能性のあるサービスで使われているAI(人工知能)技術。
実際に自分でも作ってみたいと思う方も多いのではないでしょうか。
人工知能はプログラミング言語で作られていて、何万というソースコードが集積されたものです。
そのプログラミング言語にもたくさんの種類があり、プログラミング言語の中にはAI開発に向いている言語とそうでない言語というものがあるのです。
この記事では、AIを開発するのによく使われるプログラミング言語を中心に解説していきます。
ぜひご一読ください。
AIについてや、AIを使ったディープラーニングや機械学習について学習したい方は、「AI(人工知能)とは?誰でも簡単にわかるディープラーニングの仕組み」の記事をご覧ください。
AIサービスの作り方をおさらい
まずはどのようにしてAIが作られるのかを簡単に解説していきます。
AIを作る手順は大きく分けて3つのステップに分かれます。
- AIを使った機械学習に必要なデータを集める
- データを入力して機械学習をさせて、AIに必要な「学習済みモデル」を作る
- プログラミングを使ってAIをサービスに組み込む
それではこれらの作り方に沿って詳しく説明していきます。
1.AIを使った機械学習に必要なデータを集める
AIを開発するには、「機械学習」が必須の作業です。
人間と同じように、AIが何かをするためには学習をしなければいけません。
学習のためにはデータが必要です。それも膨大なデータである必要があります。
膨大なデータをAIに処理させて学習させることで、より精度の高いサービスを作ることができます。
企業がこぞってビッグデータを集めている理由は、AIに機械学習をさせるためなんですね。
社内にある蓄積されたデータを使って機械学習させる例もあれば、Kaggleなどのデータセットプラットフォームを使って、データを機械学習に活用する例もあります。
2.データを入力して機械学習をさせて、AIに必要な「学習済みモデル」を作る
学習済みモデルとは、画像認識や音声認識などのパターンを、AIが学習してすでに覚えているモデルのことです。
学習済みモデルの中には、ライセンスの問題がクリアになっていて、公開されている学習済みモデルもあります。
例えば、Googleの学習済みモデルをカンタンに使用できるフレームワークとして「Tensorflow」があります。
世界的に最もシェア率の高いフレームワークと言われていて、PythonだけでなくJavaやC言語など複数の言語に対応しています。
Googleの画像検索や「OK Google」でおなじみの音声認識、Google翻訳などのサービスの精度が上がった背景には、Tensorflowが大いに役立っています。
3.プログラミング(言語)を使ってAIをサービスを組み込む
機械学習によって解析されたデータを活用してAIをサービスとして使用するには、プログラミングが必要です。
ユーザーにAIサービスを提供するには、目に見える形にしなければなりません。
そのためにはプログラミングすることによって、Webアプリやスマホアプリ、Lineのチャットボットなどのサービスとしてユーザーに届けることができます。
各企業は他のソフトウェアと共有できるAPIをオープンソースで公開しているので、それらのAPIも自分のサービスに組みこむことが可能です。
AIの言語の学習にはセミナーを活用しよう!
AIの言語やAIプログラミングを学習するのには様々な方法がありますが、独学はかなり難しいです。
初心者には基礎さえも理解するまでに時間がかかるので、セミナーを受けている人に比べてスキルを身につけるまで長い時間がかかってしまいます。
ですので、優秀なAIプログラマーがやっているように、セミナーを受けるのをおすすめします。
セミナーを受けるとAI言語のデータ作成や実装、機械学習についてもすぐに詳しくなることができます。
セミナーに参加すれば、AI理論やPythonプログラミングの基礎から、ライブラリを使用したディープラーニングの実装など、実務に繋がる分野まで学ぶことができます。
AIにおいてプログラミングは必須であり、”AIプログラミング”と言う単語も非常に話題です。
プログラミングにはプロフラミング言語が必要になりますが、AIで使うプログラミング言語にはどのような種類があるのでしょうか?
次は、AIの言語の一覧をご紹介します。
AIの言語一覧
AIサービスを開発するにはプログラミング言語に関する知識が必須です。
プログラミング言語にもたくさん種類があり、AI開発に向いている言語もあります。
今回はAI開発に向いている、以下のようなおすすめのプログラミング言語4つをご紹介します。
- Python
- R
- C++
- Julia
それでは、それぞれのAI開発に適したプログラミング言語について、詳しく見ていきましょう。
AI開発に使える言語①Python
AI(人工知能)プログラミングに最も使われているのが、Python(パイソン)というプログラミング言語です。
Pythonの人気の秘訣は
- 文法構造がわかりやすく、少ないコードで記述できる
- 機械学習に利用するライブラリが充実している
などが挙げられます。
もともとPythonは、プログラミング教育に使用されているくらいわかりやすい構文の構造をしています。
可読性が高くわかりやすいため、初学者が勉強しやすい言語と言えます。
それに加え、優秀なAIエンジニアや研究者が開発したツールなどが無償で使えるライブラリが充実しており、アップデートも日々行われているので、最新の技術を使ってAI開発を行えます。
人工知能プログラミングをするならまずはPythonというくらいオススメです。
Pythonについては、下記の記事でも詳しくご紹介しています。
AI開発に使える言語②R言語
R言語もAI(人工知能)の開発に向いているプログラミング言語として有名です。
R言語はもともと統計学・データ解析に使用されていて、主に学術分野で使われていました。
データサイエンティストなどの職業が人気となるにつれて、民間企業でもR言語が使われ始めています。
Webアプリなどは作ることができませんが、統計や機械学習に関するプログラムはPythonよりも簡単に記述することができます。
AI開発に使える言語③C++
AIサービスの開発だけでなく様々な開発分野で使われていて、プログラミング言語の元祖とも言われるC言語。
C++は、C言語にオブジェクト機能の概念を追加した拡張言語です。
人工知能の分野でも、AIサービスの開発に多く使われており人気のプログラミング言語です。
何といっても、C++の強みは実行速度が早いことです。
言語自体の難易度は高いですが、需要が減ることは考えづらいのでチャレンジしがいのある言語と言えるでしょう。
AI開発に使える言語④Julia
人工知能プログラミング言語として、最近使われ始めていて人気の言語がJulia(ジュリア)です。
2009年に開発が開始されて、2012年にオープンソースとして公開されました。
Juliaの強みは、JITコンパイラという技術により、スクリプト言語でありながら高速処理が可能になったことです。
しかもPythonやR言語のライブラリもJuliaから扱うことができるので、爆発的に人気に火が付き世界中で開発が進められています。
文法構造もシンプルで美しく、これまでの言語のいいとこ取りといった印象です。
今後は、AIプログラミングで一番使用される言語になる可能性もあります。
AI開発に1番おすすめの言語はPython
AIに使われるプログラミング言語は多数ありますが、1番オススメの言語はPythonになります。
ほぼ一択と言ってもいいくらいです。
- コードの可読性が高い
- 機械学習やディープラーニングのためのライブラリが充実している
- 世界的に流行している
という理由でPythonはAI開発にとって本命のプログラミング言語といえます。
コードの可読性が高い
PythonがAI開発におすすめの理由として可読性(コードのわかりやすさ)が挙げられます。
明らかに多言語と違うのはブロック構造をインデント(字下げ)でプログラムが組まれること。
初心者にとってわかりやすい文法は何かという調査が行われ、インデントが採用されました。
PHPやJavaScriptならブロックは波括弧{}ですし、Rubyならendで処理されます。
Pythonなら波括弧もendも必要ないので、その分読みやすくなりますよね。
記述の際のルールがしっかりしているので、誰が書いても同じコードになります。
他人が書いたコードをすぐ理解できるというのはAIの共同開発にはとても重要な要素です。
機械学習やディープラーニングのためのライブラリが充実している
PythonがAI開発に1番強みがある理由は、機械学習やディープラーニングなどのライブラリが充実していることです。
豊富なライブラリが無料でたくさん使えることは大きな魅力。
機械学習やディープラーニング向けライブラリはScikit-learn(サイキット・ラーン)やTensorFlow(テンソルフロー)が有名です。
ソースコードが公開されているので、世界中のエンジニアが情報を把握できてさらに便利なツールを開発していく環境が整っています。
世界的に流行している
現在Pythonは世界で最も人気のあるプログラミング言語の一つです。
特にアメリカなどの英語圏では、Web開発言語としても人気。
YouTubeやInstagramなどの人気のサービスもPythonで開発されています。
機械学習に特化した言語だと思われている日本とは大きな違いがありますね。
2021年のTIOBE Softwareの人気言語ランキングでもPythonがJavaやC言語を抜いて1位になるなど、大きな波が来ているのがわかります。
AIの言語が学べるセミナー3選
Pythonは、AI開発の分野で大人気のコンピューター言語です。PythonやAIのスキルを効率よく身に着けたいならば、セミナーを受講してみるとよいでしょう。おすすめのセミナーを3つ紹介します。
Python基礎セミナー講習
1万人以上が受講している大人気のセミナーです。受講期間は2日間です。このセミナーを受講すれば、Pythonの基礎的なプログラミング文法、環境構築、ライブラリ使用方法などの基本が理解できるようになります。さらに、Pythonを用いたデータ分析やオートメーション化などのスキルも身に付きます。コンピューター言語に初めて取り組む方でも無理なく学べるカリキュラムとなっていますので、安心です。これからPythonの基本知識を身に着けたい初心者におすすめのセミナーです。
AIエンジニア育成講座
3日間で実践で使えるレベルの技術を学ぶセミナーとなっています。1日目はPythonのインストールや初期設定などといった基本的な内容からスタートします。2日目はプログラム手法や学習モデルの特徴などを学び、3日目には実践的なプログラムを実装することを目指していきます。エンジニアを目指したい方におすすめのセミナーです。
強化学習プログラミングセミナー
こちらのセミナーの受講期間は1日です。Q学習、DQN 、SARSAなどの強化学習プログラミングの基礎知識を学んだあと、ロボットアームの動きやブロック崩しゲームなどの強化学習プログラムの実装に取り組みます。短期間で高度なスキルを身に着けたい方におすすめのセミナーです。
AIで使う言語まとめ
AIプログラミングができる言語としてはPythonが有名で、一番便利なプログラミング言語です。
ですが、Python以外にもAI開発できるプログラミング言語は様々あります。
AI(人工知能)サービスの世界は、日々新しい技術の開発や発展が行われますので、技術トレンドはどんどん変わっていきます。
ですので、広い視点で情報収集を行い、人工知能プログラミングの知識を深めていってください。