【2025】生成AIサービス企業11選!各サービスの特徴も紹介

近年は多くの企業がChat GPTやGeminiなどをはじめとした生成AIを導入し、業務効率化や製品開発などの分野で成果を上げています。そのような状況において自社業務に生成AIを導入し、生産性を高めたいと考えている企業担当者の方も多いのではないでしょうか。

本記事では生成AIの活用状況を解説し、大手企業やベンチャー企業が提供している生成AIのサービス11選の特徴も紹介します。

生成AIの活用状況

生成AIは近年急速的な進化を遂げ、ビジネスやクリエイティブ、教育や医療など幅広い分野で活用されています。ビジネス分野においては、企業のオウンドメディア内のマーケティングコンテンツの自動生成やデータ分析など、集客分野での重要な役割も担っているのが現状です。クリエイティブ分野では、画像や音楽、映像の生成を通じて人間の手ではアプローチしにくい新たな表現も実現し、教育分野においては教材作成業務などのサポートも実現しています。

また医療分野においては、画像診断の精度向上や新薬開発の効率化も実現するなど、多岐にわたる分野における業務効率化、生産性向上に活用されている最先端技術です。一方で生成AIの導入では著作権や倫理、セキュリティなど導入における課題も多数存在し、近年はその解決に向けた取り組みが求められています。

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大手企業の生成AIサービス

物流にAIを導入したイメージ

近年は大手企業も生成AIの機能性に着目し、多様な業界への導入を促進しています。大手企業が提供している主な生成AIサービスには以下の6つです。

ツール名特徴
tsuzumi記事作成やビジネスレポート作成における業務効率化が可能
Sony AIエンターテイメント分野における優良なコンテンツ作成や編集、分析など多岐にわたる業務をサポート
FUJITSU Human Centric AI Zinrai人間のリアルな視点を重視した生成AIサービス
corevoチャットボットやコールセンター業務におけるコスト削減や業務効率化を可能
Hitachi AI Technology/H保守管理コストや設備保全計画における業務効率化が可能
NEC the WISE製造現場における設備状況の可視化やコンサート会場における顔認識など、多岐にわたる分野へ導入

それぞれのサービスを詳しく解説するので、自社業務に生成AIを導入する際の参考にしてください。

①tsuzumi

tsuzumiはNTT(日本電信電話株式会社)が開発した日本語に特化した大規模言語モデル(LLM)で、2024年3月より商的な生成AIサービスとして提供を開始しました。軽量なパラメータでありながら、高度な日本語処理能力と柔軟なカスタマイズ性を備えており、この機能により記事作成やビジネスレポート作成における業務効率化も可能です。

現在NTTは、「tsuzumi」を活用したDX推進や業務効率化を実現した多様なソリューションを展開しており、多くの企業の業務効率化を促進しています。

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②Sony AI

Sony AIは日本の大手電機メーカーである、ソニーグループが開発、提供している生成AIサービスです。2019年に開発され、自社開発の生成AIにより、音楽や映画、ゲームなどのエンターテイメント分野における優良なコンテンツ作成や編集、分析など多岐にわたる業務をサポートします。

コンテンツ制作だけでなく、ユーザーの行動をインプットしたAIを組み込み、ニーズを把握したスマートな提案も実現しています。ユーザーのニーズを把握したリスク管理やトレーディング支援、顧客対応サポートなど幅広い業務に対応可能な生成AIです。

③FUJITSU Human Centric AI Zinrai

FUJITSU Human Centric AI Zinraiは日本の大手電機メーカー、富士通が開発した人間のリアルな視点を重視した生成AIサービスです。知覚や認識、知識化や判断、支援などの要素で構成され、これらの要素が学習により成長し、よりハイスペックな生成AIへと進化を遂げます。

富士通はFUJITSU Human Centric AI Zinraiを多岐にわたる分野に提供し、顧客の業務変革や新たなビジネスモデルの創造への貢献を目指しています。加えて富士通グループAIコミットメントを定めるなど、AI倫理にも力を入れており、今後もより深い人間視点でのAI開発や導入を促進しているのが現状です。

④corevo

corevoはNTTグループが開発、提供している言語自動処理や音声認識技術に特化した生成AIサービスです。対話を通じてユーザーの意思や感情を把握し、適切な対応や処理を行うAgent-AIと呼ばれる機能により、チャットボットやコールセンター業務におけるコスト削減や業務効率化を可能にしています。Agent-AIは現在図書館や書店での書籍の案内や、コールセンターなどの自動対応業務などに導入されている画期的な生成AIサービスです。

⑤Hitachi AI Technology/H

Hitachi AI Technology/Hは日本の大手企業である日立製作所が開発、提供している生成AIサービスです。特定のタスクに特化せず、幅広い課題に対応できる多目的AIを搭載し、ユーザーへの最適な対応を実現しています。大量のデータから人間の仮説に頼らず、コンピュータ自身が有益な規則性や回答を導くことを重視した機能性が強みです。Racrewと呼ばれる、倉庫内作業などの煩雑な作業の簡素化を可能にした無人搬送機を搭載しています。

具体的には製造業におけるプラント設備の状況をAIが把握し、予知的な保全を行うことにより、保守管理コストや設備保全計画における業務効率化も可能にしている生成AIサービスです。日立製作所は現在社会インフラや医療など、多様な分野へのHitachi AI Technology/H導入を目指しており、社会イノベーション事業の中核技術として多岐にわたる業界への導入を進めています。

⑥NEC the WISE

NEC the WISEは創業開始より120年を超える、大手通信企業であるNEC(日本電気株式会社)が開発、提供している生成AIサービスです。画像認識や声認識、自然言語処理や機械学習など、多岐にわたるAI技術を搭載し、ユーザーのさまざまなニーズに柔軟に対応します。

NECが長年培ってきた技術研究で開発されたAI技術を活用し、製造現場における設備状況の可視化やコンサート会場における顔認識など、多岐にわたる分野への導入も進んでいます。現在NEC the WISEは医療分野にも積極的に参入しており、卵巣がんなどの治療に有効な創薬事業にも有効活用されているのが現状です。

ベンチャー企業の生成AIサービス

自動運転しているイメージ

ベンチャー企業の生成AIサービスとして挙げられるのは、以下の5点です。

  • AI受託開発/PoCサービス
  • HEROZ Kishin
  • Chainer
  • SENSY
  • KIBIT

では、ベンチャー企業において積極的に開発、提供が行われている生成AIサービスを詳しく紹介します。

①AI受託開発/PoCサービス

AI受託開発/PoCサービスは株式会社VOSTが開発、提供している生成AIサービスです。最初にユーザーの現状の課題を把握し、ニーズに最適なAI構築を行いながら問題点の解決へと導いてくれます。現状やニーズを把握した後に実際にAI受託開発を進め、実証実験(Poc)を行いながら課題解決のための施策をフォローしてくれるのもメリットです。施策立案後のAI実業務にも柔軟に対応するなど、実装後のサポート体制も充実しています。

導入前に担当コンサルタントがAI導入による課題解決のためのロードマップを作成し、事業のコア部分からスモールスタートでのAI導入を進めてくれます。製造業や建設業、情報通信業やインフラなど、幅広い業界への豊富なコンサルティング実績もあるので、自社業務へのAIサービスの導入を検討中であれば是非ご利用ください。

②HEROZ Kishin

HEROZ Kishinは、HEROZ株式会社が開発した生成AIサービスです。深層学習を含む機械学習技術を駆使し、高度なデータ分析や予測を実現して金融や医療、建設などの多岐にわたる分野でAIソリューションを提供しています。リアルタイムに時系列データを解析して予測を行い、効率的な自動監視・異常検知を行う機能であるHEROZ Kishin Monitor AIにより、多様な分野における革新的なソリューションを提供している生成AIサービスです。

③Chainer

Chainerは2014年に設立されたAIのスタートアップ企業、株式会社Preferred Networksが開発、提供している生成AIサービスです。ディープラーニングをメインとした研究開発を実施し、自動運転や製造業、ヘルスケアなど多岐にわたる分野への導入が進んでいます。画像認識や自動言語処理、音声認識など多岐にわたる機能を搭載しているうえに、新規モデルやアルゴリズム作成にも柔軟に対応できるのもメリットです。

特に近年はロボティクスや製造業などの分野への導入が進み、多くの企業がChainerを利用して生産性向上を実現しています。

④SENSY

SENSYはSENSY株式会社が開発、提供している、人の感性を学習する独自のAI技術を核とした感性解析AIサービスです。自然言語処理や画像解析などを融合し、個人の感性を詳細に分析する機能に特化しています。感性分析に特化した機能を活かし、現在はファッションや食品、美容など、多岐にわたる分野への導入が進んでいる画期的な生成AIサービスです。

そのほかにも蓄積された感性データを分析し、消費者のニーズやトレンドを予測する機能を活用し、マーケティングや商品開発、顧客体験向上など、多岐にわたるビジネスシーンへの導入も進んでいます。

⑤KIBIT

KIBITは、株式会社FRONTEOが開発した生成AIサービスです。自然言語処理と機械学習を組み合わせ、テキストデータからのユーザーニーズ把握、確認に特化した機能を搭載しています。独自のアルゴリズムを活用した少量データからの高精度な解析も可能なため、リーガルテックや医療、ビジネスインテリジェンスなど多岐にわたる分野への導入が進んでいます。KIBITは人間の感覚を学習し、人に代わって判断や情報選択を再現できる画期的な支援型生成AIサービスです。

使いこなすために生成AIの知見も深めよう

現状の問題点や課題を把握し、その解決につながる生成AIサービスを導入すれば業務における生産性を高めることができます。一方で生成AIサービスを使いこなすためには、生成AIに関する知見も深めなければいけません。そこでおすすめなのが、Prosikillが運営する生成AIセミナーです。

当セミナーでは生成AIの概要や活用フローなどの基礎的な知識から、業務活用における解決策やノーコード、ローコードでのChatGPTの作成など、生成AIに関する幅広いスキルを取得できます。受講形式も会場受講とライブウェビナーから自由に選べるうえに、価格も38,500円(税込)とコスパも良好ですので、生成AIに関する知見を深めたい方はぜひご利用ください。

知見を深めて自社に適性があるサービスを見つけよう

今回は大手企業・ベンチャー企業合わせて11つの生成AIサービスを紹介してきました。紹介したもの以外でも多くの生成AIサービスが存在していますが、それらの中から自社に適正があるサービスを見つけるためにも、担当者自身が生成AIに対して知見を深めていくことが大事になります。
生成AIを活用していく上で、生成AIサービスの魅力的に感じる部分だけではなく、著作権や倫理、セキュリティなどの課題に対してもしっかりと対策をしていきましょう。
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