AIは私生活のみならずビジネス活用も着実に増え、社内全体のAIビジネス研修を検討する企業も増えています。
今回の記事では、AIビジネス研修の概要や内容、研修を提供しているおすすめ企業をご紹介します。また研修を依頼する企業を選ぶコツもくわしく紹介しているため、本記事を読むことで概要をしっかり理解できるうえ選ぶ際の失敗を防げるようになるでしょう。
AIビジネス研修とは?
その名のとおり、ビジネスにおけるAIについて学ぶ研修のことを指します。
会社内で「研修を通じて、社内全体でビジネスAIを学びたい」と思い立った場合、まず研修を提供している企業に依頼する形となるのが一般的です。一言でビジネスAIといっても、学ぶべき種類や内容は多岐にわたるためです。
また研修の対象者のレベル感や内容も企業によってそれぞれ異なるので、いかに自社の目的やレベル感にマッチした企業を選ぶかがカギになります。
AIビジネス研修の主な内容
AIビジネス研修には、主に以下のような種類があります。この章では、以下の9種類の内容について解説します。
種類 | 主な内容 |
AIリテラシー | AIの基礎概念・できること・できないことなど |
機械学習 | 機械学習に関する体系的な学習・プログラミング・データ分析・分類・回帰・予測など |
ディープラーニング | ディープラーニング全般・データ整形から解析・実装法など |
ディープラーニング(画像処理) | 画像処理の基礎・求められるスキル、画像処理の実装法など |
ディープラーニング(自然言語処理) | 自然言語の基礎・活用目的や実装法など |
データ分析 | ビッグデータの取り扱い・数値データの分析手法など |
Pythonプログラミング | 基礎構文・記述ルール・ライブラリの概要や使い方など |
ChatGPT | ChatGPTの基礎、実務への活用法・他のツールとの連携法など |
AI ビジネス企画 | AIをビジネスに導入するための課題整理・AI利用法・解決法など |
AIリテラシー
主に「AIの基本的な概念や原則」について理解を深める研修です。またAIの倫理や社会への影響に関する考え方も学びます。
できることおよびできないことを理解のうえ、活用の期待値の正しい計測なども行います。なお、そもそものAIの根本的な基礎を掴みたい方は、以下の記事をご覧ください。
機械学習
主に機械学習に関する体系的な学習になります。具体的には、以下のような内容です。
- 活用法や成功事例の紹介
- プログラミング・データ分析
- 分類・回帰・予測
- 教師あり学習・教師なし学習・強化学習の特徴や手法
また、実際のデータセットを用いた演習を通じた実践的なスキルを養える内容が一般的です。
ディープラーニング
主にディープラーニング全般の知識を身に付けるものが一般的です。たとえばデータ整形から解析や実装法、ニューラルネットワークの基礎から応用、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)およびリカレントニューラルネットワーク(RNN)といった各種アーキテクチャを学びます。
また最新の研究動向や成功事例を紹介することで、参加者が「最先端の技術を用いたビジネス戦略」を立案できるよう支援する内容が一般的です。
ディープラーニング(画像処理)
主に「画像認識」「画像処理」「画像生成」に関する基礎から応用までを学ぶ研修です。
画像認識の特徴抽出をはじめとする仕組みや画像生成の実装方法など、その名のとおり画像にフォーカスを当てた研修になります。
ディープラーニング(自然言語処理)
自然言語処理(NLP)の基礎から活用目的、さらには実装方法など応用的な部分までを学びます。具体的にはテキスト生成、機械翻訳、感情分析など、実践的な応用例を通じた実践的な活用方法などです。
研修では最新のNLPモデルや成功事例を紹介のうえ、ビジネスにおけるNLP活用を戦略的に展開する力を養います。
データ分析
主にデータの収集から可視化、モデリング、ビッグデータ取り扱い、数値データ分析手法などを学びます。
統計学の基礎やデータの前処理や変数選択、モデル構築など網羅的に学習できますが、確率論などの応用数学の知識も含まれることから初心者だとやや難しく感じることは否めません。
Pythonプログラミング
一般的に基本構文や記述ルール、ライブラリの概要や使い方、データ操作などを学びます。またPythonを用いたWebスクレイピングや自然言語処理など、AIに特化した応用例も学習します。
AIだけでなくWebアプリ開発やデータサイエンスなどでPythonを用いている企業は、導入して損のない内容です。
ChatGPT
主にChatGPTの基礎や仕組み、ビジネスシーンへの活用法などを中心に学習します。
また他のツールとの連携法や具体例(カスタマーサポート、チャットボット、コンテンツ生成ほか)を通じ、受講者の応用力アップを図ります。
AIビジネス企画
主にAIをビジネスに導入するための課題整理やAI利用法、解決法などを学びます。また市場調査や競合分析を通じたAIの適用領域、市場ニーズの把握、ビジネスニーズに合わせたAIソリューション提案スキルを身に付けます。
プロジェクト管理やリスク管理、ROIの評価などAIプロジェクトを成功させるための要素も含まれることが多い傾向です。
AIビジネス研修のおすすめ企業7選
ここではAIビジネス研修のおすすめ企業を、以下のとおり7社ご紹介します。
- AI研究所
- AVILEN
- AI Academy
- Aidemy
- キカガク
- トレノケート株式会社
- スキルアップAI
AI研究所
AI研究所では、「ビジネス向けAI完全攻略セミナー」というビジネス研修を提供しています。1日の短期集中学習でビジネスでAIを活用するためのノウハウを、効率よく着実に学ぶことが可能です。
またAI研究所は「コスパ重視の方が選ぶAIセミナー運営会社」で第一位を獲得した実績を誇り、3種類の受講形式のうち最安のeラーニングなら35,200円で受講可能。満足度も97.5%と高い水準を誇ります。
AVILEN
引用:AVILEN
リテラシー向上から始まり、導入の企画および推進までしっかり理解できる内容の講座です。
「社内DX推進を掲げる企業のためのAIビジネス研修」としてAI導入で失敗しないノウハウを提供しており、実際に開発事業におけるPoC(実証実験)成功率は90%以上という実績を誇ります。
AI Academy
引用:AI Academy
「AI Academy Business」では、充実したコンテンツとカスタマイズ可能なカリキュラムを提供しています。とくにカスタマイズ可能なカリキュラムに定評があり、目的を選択すると達成に向けた最適なルートが提案されます。
このルートは受講者の不足スキルを元に自動で生成されるもので、シンプルで使いやすいUIも魅力のひとつです。
Aidemy
引用:Aidemy
Aidemyは230種類を超えるDX学習コンテンツと、人材育成のサポート体制に定評があります。専任カスタマーサクセスによって一人ひとりに合ったカリキュラムの生成や学習アドバイス、他社交流案内といった環境が入手可能です。
厚生労働省による「人材開発支援助成金」の対象でもあるため、安価で受講できるのもポイントです。
キカガク
引用:キカガク
キカガクではDX人材育成をはじめ法人カスタマイズ研修やAIコンサルティング、さらにはAzure Open AI ServiceやChatGPTのビジネス導入支援も行っています。
見やすさとシンプルさに特化した研修ロードマップが活用できるなど、まったくの入門者でも着実に応用レベルまで到達できる仕組みや環境が整備されています。
トレノケート株式会社
引用:トレノケート株式会社
トレノケートは「人材育成専門企業」として、多数のITやビジネストレーニングを提供しています。トレーニング品質に定評があり、2023年にはその功績が称えられ「Cisco Learning Partner of the Year APJC 2023」を受賞した実績があります。
人材育成専門30年の信頼感、そして快適な学習環境を求める方におすすめです。
スキルアップAI
引用:スキルアップAI
現場で即戦力になることを考慮した実践的なカリキュラムが組まれていることが特徴です。
また日本ディープラーニング協会(JDLA)から公式で認定を受けた第一号の講座として知られているため、信頼性と徹底的なサポート体制を重視したい方に向いています。
AIビジネス研修を選ぶ際のコツ
ここではAIビジネス研修を選ぶ際のコツとして、以下の3つをご紹介します。
- 対象者のレベルが適切か
- 実務に必要なノウハウを学べるか
- 研修内容のカスタマイズは可能か
対象者のレベルが適切か
研修内容が初心者向けであれば、基本的な概念や用語から丁寧に解説してもらえるでしょう。一方で中級者向けや上級者向けの研修では基礎は最小限または除外され、より応用的なノウハウや専門的なスキルを学ぶことになります。
自社の知識や技術のレベルをしっかり把握のうえ、適切なレベルの研修を選ぶことが大切です。
実務に必要なノウハウを学べるか
研修内容が実践的であり、ビジネスにおけるAIの活用方法や具体的な事例に触れることができるかどうかを確認しましょう。いくら知識研修を通じて徹底的に学んでも、それを実務に活用できなければ意味がないためです。
たとえば受講者がイメージしやすいよう、実際に「受講企業が使っているデータ」を用いて解説してくれる会社であればベストです。
研修内容のカスタマイズは可能か
企業や個人のニーズに合わせて研修をカスタマイズできるかどうかは、研修の効果に直結します。
カスタマイズ可能な研修であれば、自社の業界やビジネスモデルに特化した内容を取り入れられ、参加者の満足度や学習効果の向上が期待できるでしょう。
AIビジネスを研修以外で学ぶ方法
ビジネスに関するAIを学ぶなら研修を活用するのがもっとも効率的ですが、研修以外にも学ぶ手段はあります。ここでは、以下の3つの学習方法をご紹介します。
- 各種Webサイトで概要を掴む
- YouTube動画を活用して学ぶ
- 書籍を用いて深堀りする
各種Webサイトで概要を掴む
インターネットおよびWeb上にはAIに関する最新情報やトレンド、事例などを提供するページが数多く存在しています。それらを利用することでAIビジネスに関する幅広い知識を得ることは十分に可能です。
自分の学びたい内容に合わせて情報収集を行える点が大きなメリットですが、Webページの中には誤った情報も含まれるので信頼できるものを見極める必要があります。
YouTube動画を活用して学ぶ
YouTube上にはAIに関する解説やチュートリアル、実践的な事例などを紹介する動画が豊富に存在しており、すべて無料で視聴が可能です。有名なAI専門家や企業が公開している動画も多いので、最新の情報やトレンドをキャッチできるでしょう。
YouTubeの最大のメリットは、人間の解説や図解を動画で視聴できることから書籍やWebページよりも効率的なインプットが実現できることです。実務未経験、ゼロの状態からAIを学ぶ際も重宝するでしょう。
書籍を用いて深堀りする
いまやAIに関する書籍は基礎から応用まで膨大な種類があるので、自分のレベルや目的に合わせて手にとってみましょう。有名な大学教授や実績豊富な研究者による書籍も多いので、理論だけでなく現場での活用方法や事例も学べます。
書籍での学習は、動画による受動的な学習とは違って文字や図を見て自分で思考するプロセスが必要なため、じっくりと深堀りしつつ知識を吸収できることがメリットです。
まとめ
AIビジネス研修を受講する際は、知名度と実績のある企業をピックアップのうえ、対象者のレベルや自社の目的と照らし合わせることがポイントです。また「企業の目的に沿った研修内容のカスタマイズができるか否か」も重要になるでしょう。
本記事で紹介している企業や選び方を把握のうえ、失敗しない選択のためのひとつの参考として役立てていただければ幸いです。