【1分で分かる】AIエンジニアとは?仕事内容や平均年収

世界中で急速に発展を遂げている技術の1つがAIです。AIとは、人工知能の略称で、コンピューターや機械を利用して人間の知能や行動を模倣および再現できる技術です。AIには、機械学習や画像認識、音声認識などのさまざまな分野があり、翻訳や自動運転、医療や教育などの多くの分野で活用されています。その技術を支える職業がAIエンジニアです。AIエンジニアは将来的な発展や成長が見込まれる職業として、注目度が高まっています。

AIエンジニアとは?

AIエンジニアとは、AIの開発やデータ分析を行う技術者のことで、AIやデータ関連の専門職種の総称です。AIエンジニアの種類としては、大きくプログラミング系とアナリティクス系に分けられます。

プログラミング系のAIエンジニアは機械学習エンジニアとも呼ばれ、コンピュータに命令やデータを与えて学習させ、知能を向上させる技術者を指します。主にAIを活用した製品やAIシステムのアプリケーション開発を行います。プログラミングスキルに加え、AIに必要なアルゴリズムの専門知識を身につけています。

アナリティクス系のAIエンジニアは、データサイエンティストやデータアナリストと呼ばれることもあり、データの収集や分析、モデル構築や評価を行います。アナリティクス系のAI技術は、機械学習や論理などを使ってデータを分析したり、問題を解決したり、業務を自動化したりすることに役立っています。これらのデータは画像認識や自然言語処理などのさまざまなAI技術を組み合わせることにより、医療や金融、防災などの分野で活用されています。

AIエンジニアの仕事内容

AIエンジニアの仕事は、主にAIの開発やデータ分析を行うことです。AIエンジニアの仕事内容には、具体的に次のような工程があります。

・企画・設計:AIを活用したシステムや商品のアイデアを考える
・AIシステムの開発:プログラミング言語やフレームワークを使って、AIの動作を実現する
・データの準備:AIに学習させるために、必要なデータを収集・整理・加工する
・AIの学習:機械学習やディープラーニングなどの手法を用いて、AIにデータを与えて精度を上げる
・テスト&評価:AIの性能や品質を検証し、問題点や改善点を見つける
・最新技術の研究や調査:AI分野の最新動向や技術をキャッチアップし、自分のスキルや知識を更新する
・レポート作成・共有:開発や分析の結果をレポートにまとめたり、関係者に共有したりする。

このような業務をこなすためには、プログラミング言語などのスキルはもちろん、機械学習やディープラーニングなどの技術や理論、数学や統計学などの基礎知識が必要となります。AIエンジニアは、専門的なスキルが求められたり、技術の移り変わりが速いことから、大変な仕事であるといえます。その反面、最先端の技術や情報に触れることができるため、人々の生活やビジネスに役立つシステムを作ることでやりがいや社会への貢献を感じることができるでしょう。また、AIエンジニアの仕事は難易度の高い課題に挑戦することが求められるため、自分次第でスキルや知識を向上させていくことができます。

AIエンジニアの平均年収

AIエンジニアの年収は、企業規模やスキル、経験年数などによって異なりますが、全年代の平均年収は550万円と言われています。例えば、1000人以上の規模の会社では、平均年収は675万円になります。また、ボーナスも月収の1.5〜2ヶ月分ほどもらえることが多いです。最も年収が高い世代は、50~54歳で約700万円といわれています。

AIエンジニアの年収を上げるには、AI技術のスキルやプログラミング言語の知識を高めることが大切です。また、実務経験や実績も重要となります。オンラインコースや書籍などで勉強したりプロジェクトに参加したりすることで、スキルアップにつながります。AI技術は需要が高く、業界は人材が不足しているため、AIエンジニアの資格や認定も年収アップに役立つ可能性があります。AIエンジニアの資格を取得することで社内での昇進や収入アップにつながったり、転職やフリーランスの案件獲得に有利になったりする場合もあります。また、自己学習の明確な目標になったり、自分自身のモチベーションが上がって自信につながったりすることもあるでしょう。

AIエンジニアに人気の言語

AIエンジニアに人気の言語は、Python(パイソン)です。Pythonはシンプルな構文でコードの可読性も高いため、初心者でも学びやすい言語の1つです。標準ライブラリとして多くの機能があらかじめ用意されていたり、幅広い用途に使える外部ライブラリが豊富に存在していたりと、AI開発に必要なフレームワークが豊富です。記述性が高く、多くの処理をこなすことができるのが特徴で、手軽に使えて応用範囲も広いという強みがあります。このことから、Pythonは特にデータサイエンスやAI開発に適している言語であるといえるでしょう。

他にも、C++やRといった言語もAI開発に向いています。C++は、C言語の上位互換のプログラミング言語で、難解なプログラム構造やさまざまなバージョンがあるため習得するのが難しいとされる言語の1つです。スマートフォンアプリやゲーム開発などにも利用されていますが、処理速度が速い、複雑な処理を行える、プログラムの自由度が高いなどの強みからAI開発にも活用されています。Rは、統計やデータ解析に特化したオープンソースのプログラミング言語です。短いコードで統計処理を実施することが可能で、AIのデータ分析や機械学習に向いています。Pythonと比べると統計関数やパッケージが豊富で、より専門的な分析が可能ですが、汎用性や処理速度は劣るとされています。また、グラフィック分野に強く、多様な可視化ができるのも特徴です。

AIエンジニアになる手順

AIエンジニアになるためには、Pythonなどのプログラミング言語や統計学・機械学習の理論、データ分析やモデル構築の実践スキルが必要です。そのため、AIエンジニアになる手順として、まずはAIや機械学習を専攻する大学または大学院で学んだのち、新卒採用として入社するといったパターンが一般的です。AIエンジニアに特化したスクールや専門学校で学び、就職支援を受けることができる場合もあります。

または、プログラミングや統計学の知識を独学やオンライン教育で身につけ、ポートフォリオを作ってエントリーを行い、一般的なプログラマーとしてキャリアを積んでからAIエンジニアに転向することも可能です。

AIエンジニアになるために必須となる資格はありませんが、AI技術の知識やスキルを証明するために資格を取得することは有利です。AIエンジニア向けの資格はまだ少ないですが、G検定やE資格、Python3エンジニア認定試験などがおすすめです。これらの資格はAIに関する基礎知識やプログラミング言語のスキルを測るもので、AIエンジニアとして必要な能力を高めることができます。PythonやTensorFlowなどの技術認定試験や、データサイエンスや機械学習などの分野に関する資格を取得するとスキルアップや転職に役立つでしょう。

他にも、実務経験やビジネススキルも重要です。AIエンジニアは今後も需要が高まる職種で、競争も激しくなることが予想されます。

AIエンジニアのこれから

AI技術の進歩により、AIがとても身近な存在になってきています。それに伴いAIエンジニアの需要はますます高まってきています。世界中で発展していくIT業界の先端を担っていく職業の1つがAIエンジニアであるといえるでしょう。

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