Nintendo Switchに対応したゲーム開発を始めてみたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
しかし、ゲームを作る方法を知らない人は「難しそう」という意識が先行してしまい、ゲーム開発を断念しやすいです。
そこで今回はNintendo Switchに対応したゲームのプログラミング方法を紹介していきます。
Nintendo Switch(スイッチ)でプログラミングをするには
Nintendo Switchでゲームを遊んでいるという人は、まずはNintendo Switchのゲームソフトでプログラミングを行ってみるのがいいでしょう。
Nintendo Switchのゲームソフトには「つくってわかる はじめてゲームプログラミング」という作品があります。この作品を遊ぶことでプログラミングの楽しさを体感できます。
キャラクター化の影響で入り込みやすい
文字だけが並んでいる画面を見ているとプログラミングが難しいものだと考えてしまう人もいるでしょう。
その「難しそう」という感覚を薄めてくれるのが、このゲームに存在している「ノードン」というキャラクターです。
ノードンは「入力」や「出力」、「中間」などのカテゴリーに分類されています。この様々なカテゴリーに分類されているノードンをワイヤーで繋ぐことでプログラムを構築できます。
ノードンをワイヤーで繋ぐという簡単な操作でプログラムを構築できるので、知識の浅い人でも直感的にプログラミングを進められるという魅力を持っています。
ナビゲートが丁寧
このゲームソフトには7種のジャンルでプログラミングのレッスンを受けることができます。例えばレースゲームを作りたい場合、レースゲームに必要なプログラミングの手順を1つずつ丁寧に教えてもらえます。
「1つクリアしてから次の手順を学ぶ」といったステップバイステップの学習方法を取り入れているので、分からないままで次の手順に進んでしまわないというメリットがあります。
楽しみながら進められる
ゲームプログラミングの作業はトライ&エラーが基本です。そのため地道な作業が続きやすく、プログラミングの楽しさを体感しにくいという問題があります。
ゲームの完成にも時間がかかるので、その点で飽きやすさもあるでしょう。
これらの問題を解決してくれているのが、このゲームソフトです。
このゲームでは「わざと失敗させて考えさせる」、「面白いゲームを作るために次はこうしてみよう」といったようなナビゲートが用意されています。このナビゲートが地道な作業を飽きさせずに楽しませてくれます。
「つくってわかる はじめてゲームプログラミング」というゲームについて、以下の動画で詳しく紹介しています。
Nintendo Switch(スイッチ)対応ゲームのプログラミング方法
Nintendo Switchのゲームソフトでプログラミングを学んだら、次は実際にNintendo Switchに対応したゲームを作ってみるのが良いでしょう。
手順を間違えることがなければ、スイッチで遊べるゲームを作れます。
ゲーム開発に必要なものを用意する
「そもそもプログラミングには何が必要なのか」が分からない人もいるかもしれません。
ゲーム開発に必要なものとして挙げられるのが「パソコン」、「ゲーム開発ツール」、「ネット環境」の3つです。
「ゲーム開発ツール」は無料のものもあるので、予算の少ない人は「パソコン」と「ネット環境」に資金を投入する意識を持っておくと良いかもしれません。「パソコン」はどんなものでもいいわけではないので注意が必要です。
ゲーム開発を行いたい場合はCPUが「Core i5」以上、メモリが「8GB」以上、ストレージが「256GB」以上のスペックを持ったパソコンを購入することが大切だと言えます。
3Dゲームを作りたい場合は、さらにハイスペックのパソコンを選ぶ方がいいかもしれません。
仕様書を作ってみよう
必要なものが揃ったら仕様書を作ります。仕様書はゲーム作成に必要な設計図だと思っておくといいでしょう。
仕様書には「キャラクター設定」や「必要な場面の数」、「BGMや効果音のタイミング」などのゲームの作成に必要な作業を書き込んでいきます。
仕様書を読んだだけでゲームの内容が理解できるように細かい部分まで描き込んでおくのが好ましいと言えます。
ツールを決める
仕様書が完成したらゲーム開発に必要なツールをインストールします。
ゲームのジャンルや公開するプラットフォームによって使うゲーム開発ツールは異なります。Nintendo Switchに対応したゲームを作りたい場合は、例えば「Unity」を選んでみるのが良いと考えられます。
無料のゲーム開発ツールでもプログラミングはできるので、まずは無料のツールを使い、不満点が出てきたら有料のツールを探すと良いかもしれません。
音声や画像といった素材を用意する
ゲームにはBGMや効果音といった音楽、キャラクターの音声といったものが使われます。キャラクターのイラストや背景イラスト、技やアイテムの画像なども必要でしょう。
このように音声や画像の素材を使うシーンは多いので、プログラミングを始める前に準備しておくのが大切です。
実際にプログラミングを始めてみよう
前準備が終わったら実際にプログラミングを進めていきます。基本的には仕様書の内容に沿ったプログラミングを行います。
例えば「キャラクターが攻撃するモーションと防御するモーションで、異なる動作が出るようにプログラムを書き込んでいく」というのが、ここでの作業内容だと思っておくと良いでしょう。
キャラクターの動きだけでなく技の動きやダメージによる変化、好感度による会話の変化などもプログラミングの作業内容になります。
プログラミングの基礎についてはこちらの記事で解説しています。
テストプレイとデバックを繰り返す
プログラムを書き終えたら、テストプレイを行います。テストプレイを行うことでバグが見つかるケースがあります。このバグを見つける作業がデバックです。
ゲームの開発ではバグが出ることが多いと言えます。例えば「走り続けていたキャラクターが店に入った瞬間に立ち止まったまま動かなくなる」という出来事があったとします。
それが意図していない状態であれば、バグが発生していると考えられます。バグが見つかった場合は、そのバグが発生している場所のプログラムを書き換える作業を進めます。
書き換えたら、もう一度テストプレイを行います。別の場所でもバグが見つかれば、同じようにプログラムを書き換えてテストプレイを行いましょう。全てのバグを取り除けたらゲームの完成です。
Nintendo Switch(スイッチ)対応のゲームを簡単にプログラミングできるツール
ゲーム開発ツールであれば、どれでもスイッチ向けのゲームを作れるというわけではありません。Nintendo Switch対応のゲームを作れるツールを選択するのが大切だと考えられます。
Unity
Unityは様々なゲームハードに対応しているのが魅力のソフトウェアです。
今回の目的となっているNintendo Switch向けのゲーム開発ができるだけでなくスマートフォン向けのゲーム開発にも対応しているので、複数のプラットフォームでゲームを販売したい人に向いているソフトウェアだと言えます。
プログラミングに関する知識が浅い人でも気軽にプログラミングを行えるのが、「Unity」のメリットでしょう。
拡張性も高く、自分の理想としているゲームを作りやすいのも多くのユーザーに好まれているポイントです。
Unity上でPythonを使えるようにするための具体的な方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
Unreal Engine
Unreal Engineは本来はFPSゲーム用に作られたソフトウェアですが、別のジャンルでも活用されています。
Nintendo Switch向けのゲームを開発するときだけでなく、スマートフォン向けのゲームやVRゲームを開発したいときにも活用しやすいゲームエンジンでしょう。
基本はFPSを意識したものであるため、FPSゲームを作ってみたいときに利用するのが適切だと言えます。
Nintendo Switch(スイッチ)のゲーム開発に必要なプログラミング言語
Nintendo Switchに対応したゲームを開発する際、どのプログラミング言語を使用するかは非常に重要です。使用する言語は選択したゲーム開発ツールに大きく依存しますが、それぞれの言語には独自の特徴やメリットがあり、ゲームの仕様や目的に応じて選択する必要があります。
ここでは、Nintendo Switchのゲーム開発に頻繁に利用されるプログラミング言語について解説します。以下で紹介する言語を理解することで、より効率的な開発が可能になります。
「C#」
「C#」はゲーム開発ツールの「Unity」が登場したことによって認知度が急上昇したプログラミング言語です。
「C#」はJavaをベースに開発されたプログラミング言語で、C言語やC++の後継言語として位置づけられています。
スマートフォン向けのゲームやコンシューマーゲーム、PCゲームなどの幅広い分野で活用されている言語であるため、ゲーム開発における必須のプログラミング言語だと考えられています。
「C++」
「C++」はコンバイラを通してプログラムを実行するという特徴を持ったプログラミング言語です。
このプログラミング言語は実行速度が速いという利点を持っているので、動作の速さが重視されるゲームを開発するときに活用されやすいでしょう。
「C++」はゲームに関する様々な物事を実行できるという万能型プレイヤーです。そのためNintendo Switch向けのゲームを開発したい場合には必須のプログラミング言語だと思っておく方がいいかもしれません。
JavaScript
JavaScriptはウェブアプリの開発で活用されることの多いプログラミング言語です。
開発環境の整備が行いやすく、ブラウザでプログラマーが書いたものを即実行できるという利点を持っています。
ブラウザへの依存度が高いプログラミング言語であるため、Nintendo Switch向けのゲームに必須とは言い切れません。
しかし、Nintendo Switchのゲームソフト内でブラウザへの接続を促したい場合にはJavaScriptを使う必要があります。そのようなシステムを導入したい場合には、このプログラミング言語も覚えておくのが大切です。
この他にはPythonがゲーム用のツールが揃っているため、プログラミング言語としておすすめです。
AI研究所のPython基礎セミナー講習なら3日間でプログラミング初心者の方でも2日間でPythonをマスターできます。
Nintendo Switch(スイッチ)対応ゲーム制作の注意点
ゲームを売り出すときに意識しておくべきポイントが、禁止表現を入れないことでしょう。
ゲーム内における表現には上限が定められていて、それを超えてしまうと禁止表現と見なされてゲームを販売できないこともあります。
そのためゲーム内の表現は過激すぎないものが好ましいです。特にNintendo Switchは子どものユーザーが多いので、過激な表現には注意が必要だと考えられます。
Nintendo Switch(スイッチ)対応ゲームのプログラミング方法についてまとめ
パソコンとネット環境、ゲーム開発ツールがあれば誰でもスイッチ向けのゲームを作り始めることが可能です。
Unityであればプログラミングに詳しくなくてもゲーム開発が行いやすいので、まずはUnityを使うのが良いかもしれません。この他にもゲーム用プログラミング言語ではPythonもおすすめです。
最初は簡単なものでも良いので、ゲームの完成を目標にして開発を進めていくと良いでしょう。
プログラミングをしっかり学びたい方は、AI研究所のPython基礎セミナー講習などでスキルをマスターしておくことをおすすめします。
