スマートスピーカーは、私たちの暮らしを劇的に変える可能性を秘めた画期的なデバイスです。AIを搭載し、音声による操作が可能なので「AIスピーカー」とも呼ばれています。
最大の特徴は、従来のスピーカーのように音を出すだけでなく、私たちの声に反応し、様々なタスクをこなしてくれる点です。
例えば、好きな音楽を再生したり、今日の天気予報を教えてくれたり、アラームを設定したりと、音声だけで様々なタスクを実行できます。
今回は、スマートスピーカーの失敗しない選び方や最新おすすめ機種、つかいこなすポイントをご紹介します。
スマートスピーカーとは
スマートスピーカーは、インターネットに繋がり、私たちの言葉を理解して応えてくれる新しい形のスピーカーです。スマートフォンで慣れ親しんだタッチ操作ではなく、声だけで様々な操作が可能なため、頼りになる秘書がそばにいるような感覚です。
音楽鑑賞はもちろん、気になるニュースや天気予報も気軽に尋ねることができ、スマートホームと連携すれば、照明のオンオフや室温調節なども声で操作できます。
スマートスピーカー(AIスピーカー)ができることについては、以下の記事でも詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてください。
スマートスピーカーの失敗しない選び方
スマートスピーカーを買いたいけど、たくさんの種類があってどれを選べばいいのか迷うものです。特に、値段の差が大きく、安いモデルでも大丈夫なのか心配になる方もいるでしょう。
結論から言うと、基本的な機能はほぼ共通しているため、どのモデルを選んでもAIアシスタントの性能自体は大きく変わりません。
ただし、1万円を超える高価格帯のモデルは、ディスプレイがついているものや音質にこだわったものが多くあり、より高度な音声認識機能を搭載しているモデルも存在します。
以下では、スマートスピーカーを選ぶ際に重要なポイントを解説していきます。
利用するサービスに合わせて選ぶ
スマートスピーカーを選ぶ上で、最も重要な要素の一つが、搭載されているAIアシスタントです。Google、Amazon、Appleの3大IT企業が開発したAIアシスタントは、以下のようにそれぞれ得意とする分野や特徴が異なります。
Amazon | Apple | ||
特徴 | Google検索の技術を 活かす | Amazonのサービスを 音声で完結できる | iPhoneとの連携が スムーズ |
強み | 公共交通機関の ルート検索 | 対応するスマート家電の 数が最多 | Apple製品ユーザーにとって使い慣れた操作感 |
AIの主な技術については、以下の記事でも詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてください。
やりたいことに合わせてタイプを選ぶ
スマートスピーカーは、大きく分けてモニタータイプとスピーカータイプの2種類があります。スピーカータイプはシンプルなデザインで、音声操作に特化しており、コンパクトで設置場所を選びません。
しかし、視覚的な情報が必要な場合はディスプレイがないため、、少し不便に感じることもあります。
一方、モニタータイプは音声だけでなく、画面に情報を表示できるため、レシピの確認や動画視聴など、より幅広い用途で活用できます。
また、一部のモデルではカメラを搭載しており、ビデオ通話も可能です。音声操作に加えて、視覚的な情報も得たいという方には、モニタータイプがおすすめです。
モニタータイプ | スピーカータイプ |
より正確に情報を把握したい方におすすめ | 音質重視の方におすすめ |
置き場所やサイズで選ぶ
スマートスピーカーは、モニタータイプとスピーカータイプのサイズによって、最適な設置場所や特徴が異なり、大きく分けて3つのサイズがあります。
小サイズ(5インチ以下) | 中サイズ(7~8インチ) | 大サイズ(10インチ以上) | |
特徴 | 置き場所を選ばない | 汎用性が高い | 大きな画面で情報が見やすい |
適した場所 | キッチンカウンターなどの限られたスペース | リビングや寝室などの様々な場所 | リビングなどの広々とした空間 |
小サイズはコンパクトで手軽ですが、画面が小さいため、情報が見づらい点がデメリットです。また、中サイズはコンパクトでありながら、十分な画面サイズを確保しているため、サイズ選びに迷ったら、まずこのサイズを検討してみましょう。
一方、スピーカータイプのスマートスピーカーは、コンパクトなものが多く、様々な場所に設置できます。
- 小型モデルは様々な場所に設置でき、部屋に馴染ませやすく、邪魔になりません。
- 中型モデルは小型よりも音質が良いため、音楽鑑賞にも適しており、インテリアとしても楽しめます。
スマートスピーカーの最新おすすめ機種
スマートスピーカーは各社から様々な機種が発売されており、どれを選べば良いのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで以下では、最新のスマートスピーカーの中から、特に注目すべきおすすめ機種を厳選してご紹介します。
Amazon Echo Pop コンパクトスマートスピーカー with Alexa
比較的リーズナブルな価格で購入できる、コストパフォーマンスに優れたスマートスピーカーです。コンパクトなサイズが特徴で、ベッドサイドなどの限られたスペースにも無理なく設置できます。
また、対応する他のEchoデバイスと連携させることで、「マルチルームミュージック機能」を活用し、家中で同時に音楽を楽しむことができます。
Alexaに対応しているため、Amazon MusicやSpotifyをはじめとする多様な音楽配信サービスを利用することができ、音楽を聴くだけでなく、話しかけるだけでタイマーの設定や天気予報の確認、最新ニュースの再生なども簡単に行えます。
さらに、スマートリモコンと連携させることで、音声操作で幅広い家電製品をコントロールすることも可能です。
初めてスマートスピーカーを導入する方にも手軽にスマートホーム環境を体験できる良い機会となるでしょう。
Google Nest Mini
3つのマイクと低音を増強する技術が採用されており、臨場感あふれるパワフルなサウンドを楽しめるのが大きな特徴です。
音楽はもちろん、映画やラジオなど、あらゆるオーディオコンテンツを迫力のあるサウンドで堪能できます。
YouTube、Spotify、Apple Musicなどの音楽ストリーミングサービスにも対応しており、話しかけるだけで簡単に操作できるため、選曲や再生もスムーズに行えます。
さらに、壁掛けが可能なので、テーブルや棚のスペースを占有することなく、スペースが限られた部屋でも、スマートに音楽や情報にアクセスできるのは嬉しいポイントです。
耐久性に優れた素材を使用しているため、安心して使い続けることができるでしょう。
Amazon Echo Show 8 HDスマートディスプレイ with Alexa
高性能なプロセッサを内蔵しており、タブレットのように使える8インチのHDタッチディスプレイが特徴です。
動画視聴はもちろん、ビデオ通話や部屋全体に臨場感あふれるサウンドを届ける空間オーディオにも対応しており、音楽や映画鑑賞の体験を一層豊かなものにしてくれるでしょう。
内蔵されている高性能カメラは自動フレーミング機能によって、ビデオ通話中に自分が常に画面の中央に捉えられるため、相手とのコミュニケーションがスムーズに行えます。
また、ライブ映像を使って外出先から自宅の子供やペットの様子を遠隔で確認できる点も便利な機能の一つです。
高画質な映像と迫力のあるサウンドと便利なコミュニケーション機能が日々の生活をより豊かに彩ってくれるでしょう。
Appleスマートスピーカー Home Pod 第2世代 MQJ73J/A
独自設計のオーディオテクノロジーにより、全方向へのサウンド出力が可能で、部屋のどこにいても音の広がりと厚みを存分に体感できるのが特徴です。
まるでコンサートホールやスタジオにいるかのような臨場感あふれるサウンドを楽しめるでしょう。
Siriを搭載しており、Apple Musicの楽曲再生はもちろん、お気に入りのポッドキャスト番組の再生、AirPlayを使った他のデバイスとの連携など、様々な操作を音声だけで手軽に行えます。
さらに、リマインダーの設定やメッセージの送信といった日常的なタスクも声で簡単に操作できるため、手が離せない時や忙しい時でも便利です。
また、センサーが内蔵されており、室内の温度や湿度をリアルタイムで計測し、情報に基づいて対応するスマート家電を自動で操作することも可能です。
音楽を聴くことから日々のタスク管理、スマートホームのコントロールまで様々な体験を提供します。
JBL ポータブルワイヤレススピーカー AUTHENTICS 300
ステレオマイクで周囲の環境を測定し、自動的に最適なサウンドに調整する自動セルフチューニング機能が大きな特徴です。
さらに、8時間もの連続再生が可能なバッテリーを内蔵しているため、電源を気にすることなく、お気に入りの音楽に没頭できるでしょう。
また、GoogleアシスタントとAlexaの両方の音声アシスタントに対応しており、天気予報やニュースの確認、音楽の再生はもちろん、対応するスマートホームデバイスの操作も声だけで簡単に行えます。
また、Wi-Fi接続により、ソフトウェアの更新や機能アップデートが自動で行われるため、将来的に追加される新機能も自動的に利用できるようになり、長く愛用できる一台と言えるでしょう。
単体でのステレオ再生はもちろん、複数のスピーカーを組み合わせることで、臨場感あふれる2.1chや5.1chなどのサラウンドサウンドシステムを構築することもでき、映画鑑賞やゲームなどを迫力のあるサウンドで楽しみたい方にもおすすめです。
スマートスピーカーをつかいこなすポイント
スマートスピーカーが提供する機能を深く理解することで、日々の生活をより便利に、豊かに彩ることができるでしょう。以下で、スマートスピーカーをつかいこなすポイントを詳しく解説します。
設定にはスマートフォンとWi-fiが必要
スマートスピーカーの設定には、スマートフォンが必要です。スマートスピーカーをWi-Fiに接続したり、各種設定を行う際に、スマートフォンアプリを利用するためです。
スマートフォンがない場合は、残念ながらスマートスピーカーの利用は難しいでしょう。また、スマートスピーカーは、AIによる音声認識や様々な機能を利用するために、インターネット接続が必須です。
自宅にWi-Fi環境がない場合は、事前にWi-Fiルーターを設置する必要があります。
スマートスピーカー同士をグループ化
自宅に複数のスマートスピーカーを設置することで、より快適なスマートホーム環境を実現することができます。
例えば、リビングや寝室など、それぞれの部屋にスマートスピーカーを設置し、グループ化することで、一つの大きなスピーカーシステムのように、家中に同じ音楽を流すことができます。
リビングで音楽を再生し、他の部屋にも同じ音楽を拡張するなど、まるでホームパーティーのような雰囲気を演出することも可能です。
また、「ごはんできたよ」といったメッセージをグループ内のすべてのスピーカーから同時に再生できるので、家族全員に一斉に声をかけたいときに便利です。
あらゆる情報をまとめて入手
スマートスピーカーに「おはよう」などのトリガーワードをかけるだけで、その日の始まりに必要な情報をまとめて取得できる設定が可能です。
トリガーワードとは、銃の引き金を引く動作を意味するように、何かの行動や思考が始まるきっかけとなる言葉を指します。
例えば、今日の天気予報はもちろん、通勤や通学に役立つ交通情報、国内外の最新ニュースなど、一日をスムーズにスタートさせるために欠かせない情報を音声だけで手軽に確認できるのです。
これにより、朝の支度をしながら、必要な情報を耳からインプットできるため、時間を効率的に使えるだけでなく、朝の準備にかかるストレスも軽減できます。
時間管理で没頭を防止
スマートスピーカーにタイマーを設定することで、時間管理が意識でき、ゲームやスマホなどに没頭しすぎるのを防ぐ効果が期待できます。
例えば、「30分後に教えて」とスマートスピーカーに話しかけてタイマーを設定してからゲームを始めれば、時間になったら音声で通知してくれるため、時間の経過を意識することができます。
スマートスピーカーを活用することで、時間管理能力をサポートし、ゲームやスマホとの健全な付き合い方を促すことができるでしょう。
また、料理を作る際、特に茹で時間や焼き時間などの時間を正確に管理することが重要な工程にも役立ちます。
パスタを茹でている間にソースの準備をする際、手が離せない状況でも声だけでタイマーをセットできるため、調理の手際が格段に向上します。
時間を気にしながら何度もキッチンを行き来する必要もなくなり、他の作業に集中できるので、複数の料理を同時進行する際など、重宝するでしょう。
ペットが安心して留守番できる環境を提供
ペットを留守番させている方は、室内の環境を一定に保つ工夫として、照明とエアコンを連動させて作動させることもできます。
例えば、日中は自然光が入るように照明を調整し、気温の変化に合わせてエアコンが自動で運転するように設定することで、室温が極端に上昇したり下降したりするのを防ぎます。
このように、照明とエアコンを連携させることで、ペットが安心して留守番できる環境を整えることができます。
スマートスピーカーは様々な使い方ができる
今回は、スマートスピーカーの失敗しない選び方や最新おすすめ機種、つかいこなすポイントをご紹介しました。
AIに話しかけるという行為に、最初は少し抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、誰にとっても最も簡単で身近な操作方法です。
実際に使い慣れてくると、キーボードやマウス、タッチ操作といった従来のインターフェースが、かえって煩わしく感じてしまうかもしれません。
特に、聴きたい曲名を口にするだけで、瞬時に音楽が再生される手軽さは、他のデバイスではなかなか味わえない特別な体験です。
これまで、スマートフォンの画面を操作したり、パソコンを起動したりといった手間が必要だった音楽鑑賞がスマートスピーカーを使えば、文字通り「言うだけ」で楽しめるようになるのです。この手軽さを、ぜひ一度体験してみてください。
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