Open AIとは?使い方や各サービスを徹底解説

先日、Open AIを解任されたサム・アルトマン氏が僅か5日でCEOに復帰することが決定したとSNS上で話題になりました。
解任は、アルトマンが責任遂行を妨げているといった取締役会の不満によるものでしたが、従業員の大多数がアルトマンの復帰を求める署名を行ったため、CEOに復帰しました。

Open AIは、Chat GPTの登場と共によく耳にするようになりましたが、具体的に何を指すのか、Open AIはChat GPT以外にどのようなサービスがあるのかよく分からないという方もいると思います。今回は、今話題のOpen AIの使い方や各サービスの特徴、Open AIの関連サービスを徹底解説します。

そもそもOpen AIとは?

open ai

Open AIとは、Chat GPTをリリースしたアメリカ合衆国のベンチャー企業です。
誰もが人工知能を安全に利用できる形で普及・発展させる事を企業理念としており、AI分野の研究を行っています。

Open AIが提供する人工知能は、無償で公開されているオープンソースと呼ばれ、誰もが利用できるようにしているのが特徴的です。
Open AIは、生成チャットAIのChat GPTを始めとした様々な高性能AIを次々に発表しています。

Open AIの使い方

Open AIは、アカウントを取得すれば簡単に利用可能です。
公式サイトにアクセスしたらメールアドレスを新規登録するか、以下のいずれかのアカウントでログインできます。

  • Googleアカウント
  • マイクロソフトアカウント
  • Appleアカウント

日常的に利用している上記のアカウントがありましたら、既存のアカウントでID連携を行えばすぐに利用可能です。

Open AIの各サービス

Open AIが提供する各サービスをご紹介します。
基本的には無料で使用できるサービスですが、中には有料版も含まれます。

Chat GPT(チャット・ジーピーティー)

chatGPT

出典:Chat GPT

2022年11月に発表された自然言語AIです。
GPTとはGenerative Pretrained Transformerの略で、深層学習を用いた言語モデルです。

ユーザーの質問に対し、自然な対話形式で回答を得られるため人間と話すかのようにやりとりできます。文章生成や要約、翻訳、小説やソースコードの記述なども作成可能です。

リリース当初はGPT-3でしたが、​​Chat GPTは常に進化しているためGPT-3.5を経て、2023年3月にはGPT-4が発表されました。GPT-3.5はChat GPTで利用可能ですが、最新版のGPT-4は有料のChat GPT Plusに課金する必要があります。

GPT-4はGPT-3.5が大幅にアップグレードされており、長文や複雑なタスクが理解できるよう改善されています。Chat GPTは、Webページやスマートフォンのアプリで、無料で使用可能です。

Chat GPT Plus(チャット・ジーピーティー・プラス)

2023年2月に発表されたChat GPTの有料版です。
月額20ドルの課金が必要ですが、最新版のGPT-4が利用できる他、後述する画像生成AIのDALL・E3などが利用可能です。

GPT-4は、GPT3.5のユーザーから受けたフィードバックに改善を加え、より短時間で正確な情報が得られるようになっています。無料版のChat GPTと比べ、サーバーが混雑していてもアクセスが安定しており、回答の正確性やスピードも向上しました。

また、GPT3.5まではテキストでの入力でしたが、GPT-4は画像の入力が可能です。
例えば、画像をGPT-4に読み込ませるとHTMLコードに変換させる事ができます。
Chat GPT PlusはChat GPTのWebページやスマートフォンのアプリからそのままアップグレードが可能です。

(※2023年12月現在は需要が高いため、一時的にアップグレードを停止しています。)

DALL・E(ダリ)/DALL・E 2(ダリ・ツー)

DALL・Eは、2021年1月に発表された画像生成AIです。
言語入力で様々なデジタル画像を生成します。

「プロンプト」と呼ばれる画像イメージの指示を入力するとイメージに合う画像を生成し、イラスト風や絵画風など画像の風合いを変更する事も可能です。
名前の由来は、有名画家のサルバドール・ダリとピクサー映画「WALL-E(ウォーリー)」のキャラクターを組み合わせています。

その後、2022年4月にDALL・Eの後継モデルDALL・E2が発表されました。
DALL・Eの解像度は256×256ピクセルでしたが、DALL・E2の解像度は512×512ピクセルになっており、画質が向上しました。

現在は、DALL・E3にアップデートされています。

DALL・E 3(ダリ・スリー)

DALL・E3は、2023年9月に発表された最新の画像生成AIです。
DALL・E3の最大の特徴として、Chat GPTと統合したためChat GPT内で画像生成が可能です。

利用するには有料のChat GPT Plusに課金する必要がありますが、Chat GPTのテキスト入力欄を使用するためAIと対話しながら画像生成が可能になりました。
画像生成AIの利便性が向上しただけではなく、解像度も1024×1024ピクセルと大幅に進化しており高画質です。

DALL・E2までの画像生成モデルは、一貫性がなく不自然な画像を生成したり、複雑なプロンプトに対応できないなどの問題がありましたが、DALL・E3では改善されています。
加えて、存命の著名人のイメージを求めるリクエストは拒否するよう学習されており、著作権対策もされています。

Whisper(ウィスパー)

whisper

出典:Whisper

2022年9月に発表された音声認識モデルです。
音声データを認識してデータ起こしを行うツールです。

Whisperは、インターネット上にある68万時間の音声データを元に学習しているため早口でも認識する程精度が高く、会話や歌などの文字起こしや日本語の音声にも対応しています。
Whisperを利用するには、Chat GPTのスマートフォンアプリを活用するかソースコードを実行できる環境に導入します。

chatGPT

Chat GPTのアプリのプロンプト入力欄の横に音声認識ボタンがあるため、クリック後に話して下さい。入力した内容はプロンプト入力をせず、コピーをしてメモなどに残しておく事でデータ起こしとして活用する事ができます。

最新の技術が使用できるOpen AIの関連サービス

Open AIの最新の技術を活用した各サービスをご紹介します。
Open AIの公式サイトではGPT-4やDALL・E3は有料ですが、関連サービスでは無料で使えるため、最新技術が体験できます。

Bing AI(ビング・AI)

BingAI

出典:Bing AI

BingはMicrosoft社が提供する検索エンジンサービスで、Windows11のブラウザに標準で設定されています。この検索エンジンに搭載されているのが、Bing AIになります。

Bing AIは対話を楽しむだけではなく、Web上の情報を紐づけて結果を表示する事が可能です。
例えば、「ドライヤーのおすすめは?」と尋ねると最新の人気ランキングを回答してくれました。

Bing AIには、ChatGPTでは有料版でしか使用できない「GPT-4」が搭載されており、無料で使用可能です。BingAIを利用するにはMicrosoftのアカウント登録が必要ですが、EdgeやChromeのブラウザ、スマートフォンアプリ「Bing AI&GPT-4とチャット」でも使う事ができます。

Bing AIは、1回のAIとのやりとりに回数制限が設けられていますが、無料でGPT-4を体験できるためお勧めです。

Bing Image Creator(ビング・イメージ・クリエーター)

Bing Image Creator

出典:Bing Image Creator

こちらもMicrosoftが提供する画像生成AIです。
Bing Image Creatorには、ChatGPTの有料版でしか使用できないDALL・E3が搭載されており無料で使用できます。

Bing Image Creatorを利用するには、Bing Image Creatorのページにアクセスするか、BingAIのブラウザ・アプリ内で使用可能です。チャット入力欄に「画像を生成して」と入力するとAIがどのように指示を出せばよいのか例を出してくれるでしょう。

Azure OpenAI Service

Azure OpenAI Service

出典:Azure OpenAI Service

こちらは、Microsoft社が提供するクラウド上でOpen AIの様々なAIが利用できるサービスです。
Azure OpenAI Serviceは、MicrosoftとOpen AIが共同開発しており、AIの技術やプログラミング開発スキルを持っていなくてもアプリやサービスの構築が可能です。

Azure OpenAI Service上で制作したAI技術にAPIを活用すると、簡単に自分のサービスに追加できるため応答やテキスト生成、翻訳など様々な機能が使用できます。
自社サービスの強化やカスタマーサービスのチャットボットなどが構築できるため、ビジネスでAI機能を活用できます。

Azure OpenAI Serviceは法人限定のサービスで、申請審査に通らないと使用できませんが、AI業界は日々進化しているため今後は個人利用が可能になる可能性もあるでしょう。

進化し続けるOpen AIのサービスを利用しよう!

今回は、今話題のOpen AIの使い方や各サービスの特徴、Open AIの最新技術が使用できる関連サービスを徹底解説しました。Open AIの技術は日々進化し続けており、今後も様々なサービスが提供されるでしょう。

今回ご紹介した各関連サービスをぜひ活用し、進化し続ける最新AIの技術にぜひ触れてみてください。

openai
最新情報をチェックしよう!