MicrosoftのBing AIとは?使い方と機能

Bing AI」とは、Microsoft社が提供する先進的な検索システムの名称です。知りたい項目についてAIとチャットしながら質問することが可能であり、テキストによる指示を与えることで画像生成することもできるなど、多くの特徴があります。今回の記事では、このBing AIの使い方や機能、活用法などについて詳しく解説します。

MicrosoftBing AIとは?

Microsoftが提供している「Bing AI」とは、従来の検索エンジンであるBingに、ChatGPT-4によるAIとのチャット機能を搭載したハイブリッドな新型検索エンジンのことを指します。ユーザーは知りたい項目についてテキストを入力すると、最新情報を学習した大規模言語モデル(LLM)であるChatGPT-4が回答を生成、その回答に質問をかぶせて再度詳細な回答を得るといった対話形式で検索ニーズを満たしていくというのが基本的な仕組みです。

無料で利用できる

Bing AIの画期的な点は、Microsoftのアカウントさえあれば、誰でも無料で利用できるということです。ChatGPTは大量のテキストデータや画像・動画など、さまざまなデータを学習した会話型AIチャットサービスですが、最新版である「ChatGPT-4」を利用する場合は、一般的には有料課金が求められます。これが無料で利用できるというのはBing AIの大きな特徴の一つです。

一方で、無料であるが故の弱点もあります。それは回答する回数に制限があるということです。有料のChatGPT-4であれチャット回数を気にせず無制限に対話を重ねることができますが、Bing AIでは1つのテーマについて30回までという上限が設定されています。新しいテーマを立てることで上限はリセットされますが、これまでの検索結果は保存されないため、制限回数内での完結をめざすことが求められます。

MicrosoftBing AIの機能

Bing AIでは、AIとの対話によって知りたい項目についての回答を得ることができますが、それだけではありません。一般的な生成AIには見られない先進的な特徴も備えているのです。その一つが検索結果の独自性です。

このBing AIによって導き出される検索結果は、ChatGPT-4による学習機能に加え、Bingの検索結果も加味して生成している点にこれまでにない新しさが見られます。ChatGPT-4がはじき出した回答にWeb情報が反映されるため、AIは常に最新トピックを織り込みながら会話を深めていけるというわけです。

さらに、回答には根拠となる出典が明示されるので、出典元に遷移して新たな情報をインプットしながら再度AIとのチャットに戻って疑問点を明確にするといったストロークが簡単に行えるようになりました。チャットをしながら、一方で検証が簡単にできるという点もメリットに数えられる機能の一つでしょう。

加えて、Bing AIの画期的な機能として挙げられるのは、画像の生成が可能であるという点です。この機能は、Bing AIに組み込まれた「DALL-E 3」という画像生成機能を利用するもので、チャット画面の検索窓に文章で画像のイメージを入力するだけで、指示に基づいた画像を生成してくれるというものです。指示内容が具体的であればあるほど、希望に沿った画像が得られやすくなるので、いかに的確な指示を行うかが出力の結果を左右することにつながります。

MicrosoftBing AIの活用事例

Bing AIは使い方によって、日常生活やビジネスシーンなどで非常に役立ちます。その活用事例を3点紹介します。

ビジネスのアイデア出し

たとえば、新商品のネーミングについての案を求めてみます。その際にポイントとなるのは、AIに役割を与えること、ネーミングの狙いを明確にすること、具体的な参考情報を示すことなどを、事前に伝えておくことです。

例えば、「あなたはプロのコピーライターです。ターゲットは30代の女性で、親しみやすさを重視した名前を求めています。競合他社の製品名にはこのようなものがあります」といった内容を詳細に伝えることで、希望に沿った結果が得られやすくなります。

1週間の献立づくり

人数や献立作りのねらい、注意点などを詳細に設定したうえでチャットを開始します。

具体的には、「60代の男女と30代の男女、10代の男子」「1日分の予算」「栄養バランス重視」「和洋中華バランスよく」「丼物はダメ」など、ポイントとなる項目に指示を与えます。回答に対して修正を加えることで、希望のメニューに近づけることが可能になります。

文章の校正

原文を入力して、文章の校正を依頼します。その際ポイントとなるのは、役割を与えること、修正点をわかりやすく出力すること、修正理由を示すこと、などの事前指示をしっかりと行うことです。

例えば、「あなたはプロの校正者です。校正後は原文を全て示して修正した点に下線を入れてください。修正理由も詳細に示してください」などと指示を与えることで、望ましい結果が得られやすくなります。

Bing AIの使い方は?

Bing AIはパソコンのブラウザでも、スマートフォンのアプリでも、どちらでも使用することができます。

パソコンのブラウザの場合

Microsoftの「Edge」をブラウザとして使っていれば、Bing AIは自動で表示されるでしょう。Googleの「Chrome」の場合は、まず検索から「Microsoft Edge」をダウンロードしてサイトを開きます。そして、ホーム画面にある「b」のマークをクリックすればチャットが開始できるようになります。

チャットを開始する前に、「会話のスタイルを選択」という項目がありますので、「より創造的に」「よりバランスよく」「より厳密に」の3種類の中から希望のスタイルを選びます。「より創造的に」では回答が網羅的になり、「より厳密に」では、回答が厳選されて出典もしっかり示されるようになります。特にこだわらなければ、その中間である「よりバランスよく」で問題ありません。スタイルを選んだら、「何でも聞いてください」に質問を入力してチャットを始めましょう。

スマートフォンのアプリの場合

まず、ios機種・Android機種ともに「Bing」のアプリをダウンロードしましょう。その後「位置情報を許可」の項目を選べば、すぐにチャットが始められるようになります。チャットを開始する場合は、最下段から「Copilot」を選択、遷移画面から一番下にある「何でも聞いてください」に入力してスタートします。

Bing AIで画像生成する方法

Bing AIで画像生成するためには、ブラウザの場合、トップページ上段から「画像」を選択します。アプリの場合はホームページ中段にある選択画面から「ImageCreator」を選びます。ブラウザ上段の「作成」ボタンを押すと、画面が変遷して入力窓が現れますので、ここに出力したい画像のイメージを入力しましょう。アプリの場合は「ImageCreator」を選択すればすぐに入力窓が現れますので、出力したいイメージを入力します。

画像は20秒ほどで4枚生成されます。この中から1枚選ぶと、「共有」「保存」「ダウンロード」の選択が可能になりますので、希望する項目を選んで作品を残すことができます。簡単にイメージ通りの作品を作ることができますが、商用目的には使用できないため、その点においては注意が必要です。

Bing AIが使えない場合の対処法

Bing AIが使えない場合にはいくつか考えられる原因があります。下記の方法を、順番に試してみましょう。

回線状況の確認

接続できない際は、まず「電波の圏外になっていないか」「Bingのサーバーに問題が発生していないか」といった点を確認してみましょう。サーバーに問題があればSNSなどでMicrosoftが注意喚起するケースもありますので確認してみましょう。

ブラウザの変更

また、使用しているブラウザがBing AIをサポートしていないケースも考えられます。特に古いバージョンのブラウザではうまく起動しない場合がありますので、対応するブラウザに変更することが必要です。

Microsoftアカウントの確認

さらに、Microsoftアカウントに問題がある場合もBing AIが使えません。何らかの原因でアカウントが停止されていたり、Microsoft以外のアカウントで接続したりする場合は使用できないため要注意です。

端末の再起動やアプリの再インストール

他にも、端末の不具合などが考えられますが、原因によっては簡単に使えるようになることもありますので、端末の再起動やアプリの再ダウンロードなども試しながら適切に対処することが必要です。

MicrosoftBing AIはチャットでの会話や画像生成が可能

Microsoftの「Bing AI」は、人工知能のチャット機能を備えた無料の検索エンジンです。直近のデータ学習を完了させたChatGPT-4Bingの検索機能を融合させ、回答に最新トピックを盛り込める点に大きな特徴があります。さらに画像生成も簡単にできるので、使い方の工夫次第でビジネスや日常生活に大きな利便性をもたらす画期的な技術であるといえるでしょう。

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