【2026】AWSの生成AIとは?主なサービス12選と導入ポイントも解説

AWSの生成AIは、ここ数年で企業の間で一気に存在感を高めています。業務の自動化やコンテンツ生成だけでなく、データ分析や顧客サポートにもAWSの応用が広がっており、活用次第でビジネスのスピードは目まぐるしく変わるでしょう。

とはいえ、実際には「どんなAIサービスがあるのか」「どの種類のAIを選べばいいのか」と迷う人も少なくありません。そこで本記事では、AWSが提供する主要な生成AI関連サービスを整理しつつ、導入時のポイントまでわかりやすく紹介します。

AWSの概要

AWSは、クラウド上でアプリ開発やサーバー運用、データ管理ができる総合サービスのことです。必要な機能を必要な分だけ使える仕組みのため、企業規模を問わず導入しやすく、コスト面でも柔軟に運用できます。

以下の記事では、AWSの概要やできることについて詳しく解説しています。興味のある方はぜひお読みください。

【2025】AWSとは?できることやメリット・デメリットを初心者にもわかりやすく解説

AWSの生成AIとは何か

AWSの生成AIとは、クラウド上で生成AIモデルを利用し、文章生成・要約・翻訳・音声処理・分析といった高度な処理を行える仕組みです。

複数のAIサービスを組み合わせることで、業務に合わせた最適なAWS環境が実現できます。

AWSの生成AIサービス12選

AWSの生成AIサービス12選

ここでは、AWSの生成AIサービス12選として、以下を紹介します。

AIサービス・カテゴリ位置づけ・役割主な生成AI用途・機能代表的なAIユースケース例
Amazon Nova(基盤モデル)
  • AWS独自の次世代基盤モデル群
  • Amazon Bedrock経由で利用
  • 高性能なテキスト生成
  • AIによる要約
  • 対話
  • コード生成
  • 画像・動画生成

など

  • 高度なチャットボット
  • マルチモーダルエージェント
  • 動画付きコンテンツ生成

など

Amazon Bedrock複数の基盤モデル(Claude、Mistral、Nova など)を API 経由で使えるフルマネージド生成AI基盤
  • LLM・画像モデルの呼び出し
  • RAG
  • エージェント
  • AIワークフロー構築

など

  • 社内FAQボット
  • ドキュメントAI要約
  • AI記事生成
  • RAGアプリ

など

Amazon Qビジネス・開発向けの生成AIアシスタント(業務支援・開発支援)
  • 自然言語による社内情報検索
  • AI要約
  • 手順書生成
  • コード提案・デバッグ支援

など

  • 社内ナレッジ検索
  • 議事録要約
  • 運用手順書の自動生成
  • IDE内でのコーディング支援
Amazon SageMaker
  • 生成AIを含む機械学習全般の開発・学習・推論基盤
  • 独自AIモデルやカスタムFMの構築に利用
  • 独自LLM/FMsの学習・微調整
  • 推論エンドポイント運用
  • MLOps
  • 自社専用の日本語LLM開発
  • Bedrock/Novaと組み合わせた高度な最適化
  • モデル監視と継続学習
AWS for Data生成AIの活用前提でデータを収集・統合・分析するためのデータ基盤(Redshift、Glue等の集合的な枠組み)
  • データレイク・DWH 構築
  • ETL/ELT
  • 自社データと生成AIの連携土台作り
  • RAG用ナレッジベース構築
  • 分析データからのインサイト生成
  • 生成AIアプリ用バックエンドデータ整備
インフラストラクチャ生成AIワークロード向けのGPU・AWS独自チップ(Trainium/Inferentia)や分散トレーニング基盤
  • AI大規模モデルの学習・推論
  • コスト最適なインフラ提供
  • 自前LLMのAI大規模学習
  • Nova/他社モデルの高速推論環境
  • ハイブリッド構成での生成AI基盤
Amazon Pollyテキストから自然な音声を生成するAI音声合成サービス
  • AIナレーション生成
  • 多言語音声読み上げ
  • 記事やレポートの音声版配信
  • AI動画ナレーション
  • コールセンターボイスボットの音声生成
Amazon Lex音声・テキストチャットボットを構築する会話型インターフェースサービス
  • 自然言語理解によるAIチャットフロー制御
  • AI音声ボット構築
  • 問い合わせチャットボット
  • IVRの自動応答窓口
  • Bedrock/Novaと組み合わせた高度な会話生成AI
Amazon Transcribe音声からテキストを自動文字起こしするサービス
  • 会議・コールのAI文字起こし
  • タイムスタンプ付き字幕生成
  • 会議録の自動生成と要約(要約はBedrock/Qと連携)
  • コールセンター通話ログの解析前処理
Amazon Translate高精度なニューラル機械翻訳AIサービス
  • 多言語テキストのAI翻訳
  • リアルタイムAI翻訳
  • マニュアル多言語化
  • チャットのリアルタイム翻訳
  • 生成コンテンツの多言語展開
AWS Lambdaサーバーレス実行基盤として、生成AIワークフローやAPI連携をつなぐ役割
  • Bedrock/Q/Polly/Transcribe などの呼び出しオーケストレーション
  • イベント駆動処理
  • RAG APIのバックエンド
  • バッチ要約処理
  • 音声→文字起こし→要約→翻訳の自動パイプライン
Amazon Comprehendテキストの構造化・感情分析・エンティティ抽出などを行うNLPサービス
  • AI感情分析
  • キーエンティティ抽出
  • トピック分類などの理解系NLP
  • AIレビュー分析
  • 問い合わせ文の分類・優先度付け
  • RAG前処理でのメタデータ付与

Amazon Nova 基盤モデル

Amazon Novaは、AWSが提供する高性能な基盤モデル群で、テキスト・画像・動画などマルチモーダルな生成に対応しています。

高い推論性能とコスト効率を両立し、チャットボット、要約、コード生成、クリエイティブコンテンツ作成など、企業向けの高度な生成AIアプリケーションを短期間で構築することを目的としています。

Amazon Bedrock

Amazon Bedrockは、ClaudeやAmazon Novaなど複数ベンダーの基盤モデルを、API経由で安全に利用できるAWS生成AI基盤です。

モデル選定・切り替え、RAG、エージェント、ワークフロー機能を備え、インフラ管理不要で本番運用までカバーします。

Amazon Q

Amazon Qは、AWS上のシステムや社内データへアクセスして、質問応答・要約・手順書作成などを行う業務特化のAWS生成AIアシスタントです。

開発者向けにはIDE内でコード生成やリファクタリング、運用担当者向けには設定や障害調査のナビゲーションを行います。

Amazon SageMaker

Amazon SageMakerは、生成AIモデルを含む機械学習の開発・学習・デプロイを一貫して支援するAWSマネージドサービスです。

自社専用LLMの学習や、既存モデルのファインチューニングにも適しているほか、Bedrockと併用することで、汎用FMと独自モデルを使い分ける構成も可能です。

AWS for Data

AWS for Dataは、生成AI時代のデータ活用を前提としたAWSデータ基盤のコンセプトです。

これによって、RAGの知識ベース構築や分析向けデータマート整備など、AWSの生成AIアプリケーションの土台を効率的に整備できます。

インフラストラクチャ

生成AIインフラストラクチャは、GPUインスタンスやAWS Trainium / Inferentiaといった専用チップ、EFA を用いた高速ネットワークなどを組み合わせた生成AI向けAWS計算基盤です。

大規模LLMの学習や高スループット推論をコスト効率良く実行するのが目的です。

Amazon Polly

Amazon Pollyは、テキストから自然な音声を生成するAWSテキスト読み上げサービスです。

SSMLを用いて話速・抑揚・ポーズを細かく制御できるため、自然で聞きやすい音声コンテンツを自動生成するAWS基盤として活用されます。

Amazon Lex

Amazon Lex は、音声およびテキストベースの対話型インターフェースを構築するためのAWSサービスで、自然言語理解と音声認識を組み合わせたボット開発を支援します。

対話フローやスロットを定義することで、問い合わせ対応や予約受付、FAQ ボットなどを低コードで構築可能です。

Amazon Transcribe

Amazon Transcribe は、高精度な自動音声認識(ASR)を提供し、音声をテキストへ変換するAWSサービスです。

会議・通話・動画音声の文字起こしだけでなく、話者分離や専門用語辞書登録、リアルタイム認識にも対応しています。

Amazon Translate

Amazon Translate は、ニューラル機械翻訳によるスケーラブルな多言語翻訳AWSサービスです。

リアルタイム・バッチの両方をサポートし、Webサイトやアプリの多言語化、チャット翻訳、ドキュメント翻訳などに利用できます。

AWS Lambda

AWS Lambda は、サーバーを意識せずコードを実行できるサーバーレスコンピューティングAWSサービスで、イベント駆動のワークフローを構成するのに適しています。

Amazon BedrockやQ、Polly、Transcribeなどを呼び出す処理を簡潔に記述でき、チャットボットのバックエンドや、音声→文字起こし→要約→翻訳といった生成AIパイプラインを柔軟に自動化できます。

Amazon Comprehend

Amazon Comprehendは、テキストから感情、キーフレーズ、エンティティ、トピックなどを抽出する自然言語処理AWSサービスです。

レビューのポジネガ判定、問い合わせ分類、文書のタグ付けなどを API で簡単に実行できます。

AWSの生成AIを活用するメリット

AWSの生成AIを活用するメリット

この章では、AWSの生成AIを活用するメリットとして、以下をご紹介します。

  1. 自社仕様にあわせて仕組みを作り込める
  2. セキュリティ面で安心して運用できる
  3. 法令順守やリスク管理を進めやすい

①自社仕様にあわせて仕組みを作り込める

AWSの生成AIは組み合わせできるサービスが多いため、企業ごとに異なる要件にも対応できます。既存システムとの連携や小規模検証からの段階導入もしやすく、運用後の改善や拡張にも柔軟です。

業務にフィットした形で生成AIの価値を最大化できる点がAWSのAIの魅力です。

②セキュリティ面で安心して運用できる

生成AIを扱う際は情報管理が重要ですが、AWSはアクセス制御・暗号化・ネットワーク保護などの仕組みが整っています。

社内の機微データを扱う場合でも安全性を確保しながら運用できるので、AWSならクラウド利用にありがちな不安要素も低減できます。

③法令順守やリスク管理を進めやすい

生成AI導入ではコンプライアンスや責任範囲が課題になりますが、AWSはログ取得やガバナンス設計を支える仕組みが整っています。監査対応や安全性の確保もしやすく、企業利用に求められる基準に沿った運用がしやすい環境です。

ただ、AWSのこうした機能を十分に活かすには、社内で生成AIの理解度を揃えておくことも欠かせません。AWSの基礎的な概念やプロンプト設計の考え方、情報管理のポイントを共有しておくと、運用面でのトラブルを減らせるでしょう。

AWSの生成AIを戦略的に活用するなら、基礎から体系的に学べる生成AI無料オンラインセミナーを活用するのも有効です。AWSをはじめとする実務に結びついた知識を短期間で身につけられ、導入後の土台づくりにも役立ちます。

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AWSの生成AIを円滑に導入するためのポイント

ここでは、AWSの生成AIを円滑に導入するためのポイントとして、以下を紹介します。

  1. まずは対象となる業務を洗い出す
  2. 利用ルールや運用フローを社内で固めておく
  3. 専門知識が必要な部分はAWSパートナーを活用する

①まずは対象となる業務を洗い出す

AWSの生成AIを導入する前に、AWSでどんな業務を効率化したいのか整理しておくことが重要です。たとえば手作業が多い箇所や判断が属人的になっている領域など、候補を具体的に列挙することで、AWS導入の目的が明確になります。

優先順位が見えると検証も進めやすく、AWS導入後の成果測定にもつながります。

②利用ルールや運用フローを社内で固めておく

AWSの生成AIは便利ですが、運用が曖昧だと不要なトラブルにつながる可能性があります。

情報の扱い方やアクセス権限、利用範囲などのルールを社内で共有し、AWSの運用体制を整えておくことが重要です。

③専門知識が必要な部分はAWSパートナーを活用する

モデル選定やアーキテクチャ設計など、専門的な判断が必要な場面ではAWSパートナーの支援が役立ちます。実績に基づいたアドバイスを受けられるため、無駄な試行錯誤を避け、AWS導入までの時間を短縮できるでしょう。

なお、AWSをより円滑に導入するなら、研修も1つの選択肢です。以下の記事では、おすすめのAWS研修を紹介していますので、ぜひご一読ください。

【2025】AWS研修とは?メリットやおすすめサービス、選ぶ際のチェックポイントをご紹介!

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AWSの生成AIは理解が深まるほど応用の幅が広がりますが、基礎となるAWSインフラ部分に不安があると実装でつまずきやすくなります。たとえばクラウドの仕組みからWebサーバー構築、ネットワーク設定までを体系的に押さえておくと、AWSの生成AIの導入や連携もスムーズに進められます。

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AWSの生成AIについてまとめ

AWSは生成AIを扱うための基盤が整っているため、業務改善や新しいサービスづくりに有効です。小さな検証から始めて理解を深めていけば、自社ならではの活用アイデアも見えてきます。

もし基礎から実務レベルまでしっかり学びたいと感じたら、講座なども活用しつつ、ビジネスへの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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