アプリケーションは、仕事や日常で誰もが使っている便利で身近な存在です。自分もアプリを開発して多くの人の役に立ちたい、ビジネスチャンスを掴みたい！と考えてプログラミングを学習している方も多いのではないでしょうか。
Pythonは初心者にも使いやすいプログラミング言語で、アプリ開発をしたいと考える人々の間でも人気です。本記事では、Python初心者がアプリを開発する方法について紹介します。
Pythonとは？
Pythonは、1991年にオランダのグイド・ヴァンロッサムによって開発されたプログラミング言語です。組み込み開発、webアプリケーション、デスクトップアプリケーションで利用されます。
Pythonは、他のプログラミング言語と比べても文法が単純で誰もが書きやすいため、可読性が高いことも大きな魅力です。分かりやすいプログラムであるが故に、不具合の原因特定もしやすいので初心者の方でも使いやすいのです。
また、Pythonは30年以上の長い歴史を持っています。Pythonに関する参考情報は様々な言語で訳されています。日本語訳もありますから、これからPythonを学習しようと思っている人も、情報を得やすいのです。
その使いやすさと汎用性の高さから、TIOBE indexの人気プログラミング言語ランキングで常にトップ3にランクインしている程、Pythonは世界中で多くの人の支持を得ています。
Pythonを使ってアプリ開発できる種類
Pythonを利用する理由として、「人工知能を作りたい」「機械学習を使いたい」などを挙げる人が多いですが、多くの人が身近に感じるアプリケーションを開発することもできるのです。
Webアプリの開発
Pythonを使って作られた有名アプリとして、Youtube、Dropbox、Instagram、Pinterestなどが挙げられます。Pythonは特にWebアプリに強く、1番使われています。
スマホアプリの開発
Pythonのオープンソースライブラリ「Kivy」を使ってAndroidやiOSのアプリを開発することもできます。Kivyの日本語文献での資料は、まだ多い訳ではありません。しかし、簡単にアプリを作ることができるため、「早く開発したい」と考えている人が利用しています。
Python初心者がアプリ開発をする方法
Pythonを学習したものの、まだ完全に使いこなせるところまではいってないため、できることが少ないのではないかと不安に思う方もいるのではないでしょうか。しかし、Python初心者でもアプリを開発することは可能なのです。
Python初心者がアプリを開発する方法を紹介します。
1.環境を整える
まずは、前準備としてPythonを使うことができる環境にあるのかを確認します。この時に、統合開発環境(IDE)を導入することで、動作が速くなったり円滑にコーディングできるようになります。
また、そもそもPythonが無い場合はインストールする必要があります。公式サイトから、またはパッケージでインストールしたり、クラウド環境を導入することによってPythonを使うことができます。
2.企画・設計する
アプリ開発をするためには、土台が必要です。つまり、どのようなアプリを何のために作るのかなどを考え、画面のレイアウト、どのように動かすのかを設計します。ある程度案を固めておくと、実際制作する時に迷うことなく円滑に進みます。
3.実際にプログラムを入力する
Pythonを使って実際にアプリの開発を行います。1からのプログラミングを書き込むのは大変労力が必要です。そこで、フレームワークを活用しましょう。
どこに何を書くかというルールがある程度まとめられられているフレームワークを使うことで、より簡単に開発を進めることができます。Pythonのフレームワークには、必要最小限の機能のみついているものや、同時処理に強いものなど、様々な種類があります。
初心者におすすめのフレームワークとして、DjangoやFlaskが挙げられます。この2つのフレームワークは、他のフレームワークの比べてメジャーであるため、日本語の参考書籍も多く出ています。どちらもソースコードをほとんど書かなくてもよいため使いやすく、初心者からも選ばれています。
また、ライブラリを使うのも1つの手です。
Pythonのライブラリには、一定の目的のための機能がまとめられたパッケージが豊富にあり、インストールすることができるため便利です。Pythonのオープンソースライブラリ「Kivy」は、スマホアプリを開発するための機能が詰まっているためおすすめです。Linux、macOS、windows、Android、iOSで動くアプリを生成することができます。
4.テストをする
企画通りのアプリができたか、設計通りにアプリが操作できるか、ソフトウェアに問題がないかどうか等を確認します。コーディングはうまくいったけれど、実際に稼働させたらエラーが起きてしまったというケースもしばしばあります。「修正をして、テストする」という作業を何度も繰り返すことで完成に近づけていきます。
5.公開する
完成したアプリを公開します。ここまででアプリの開発は終了となります。
一見難しい手順に思えますが、ライブラリやフレームワークを使うことで大幅に作業をシンプルにすることができるため、初心者でもPythonを使うとアプリを開発することができるのです。
Python初心者がアプリ開発をする時に必要な基礎知識
Pythonを使えば円滑にアプリ開発ができますが、その上で覚える必要のある知識があります。
Python初心者がアプリ開発をする上で学ぶ必要のある基礎知識を紹介します。
「ライブラリ」と「フレームワーク」
まず、Pythonを使う上で出てくる言葉に関しては基礎知識として覚えておきましょう。
ライブラリとは、特定の目的に合わせた機能をまとめたパッケージを指します。
フレームワークとは、アプリ開発の土台で、共通するコードで作られた枠組みで、利用することで1からプログラムを入力する必要なくシンプルに開発することができます。
このように、見慣れない言語が出てきたら、その都度意味を理解しておきましょう。
Pythonのフレームワーク「Django」
アプリ開発をスムーズに進める上で欠かせないのがこのフレームワークです。その中でも前述したDjangoは、高品質なコンテンツ管理システムやSNS、ニュースアプリなどを、少ないコードで作成することができます。無料のオープンソースとして公開されていますから、ぜひダウンロードしてDjangoに関する知識を入れておきましょう。
フロントエンド
フロントエンドとは、「前側」と訳される通り一番最初の工程を指します。つまり、アプリやwebサイトなどサービスの見た目です。実際にその見える部分を作っているのはHTML・CSSのような言語です。ボタンの場所や、文字のフォントや大きさや色を調整するために必要な言語です。
バックエンド
フロントエンドに対して、バックエンドは「後側」であり、サーバー、データベースなどユーザーの操作しない部分を指します。SQLは、データベースを操作するための言語で、ユーザーの情報や商品のデータを扱うときに使われます。こちらも、サービスを運営、管理、開発する上で重要ですから覚えておきましょう。
データベース
前述したデータベースとは、一定の形式で整理されたデータの集まりを指します。検索や蓄積が簡単にできるように整理された情報が集まったもので、アプリを開発する上でもよく聞く言葉です。
Pythonを使ってアプリを開発しよう
プログラミング言語の中には複雑なものも多く、どのような手順を踏めばよいか分からなくなってしまう人も多くいます。
Pythonは、フレームワークやライブラリが豊富で汎用性が高い上、シンプルな文法を使っているため初心者の人でも使うことができる人気の高いプログラミング言語です。
初心者の方も、Pythonを使って是非アプリ開発にチャレンジしてみましょう。
