ITエンジニアという職業が注目される中、プログラミングを学ぶ人が増えています。
反面、クラウドワークスの調査では「学習者の97%が挫折を経験」とされ、その多くが「質問できる環境がない」「モチベーションが続かない」といった理由によるものでした。
こうした壁を越えるには、自分の目標やレベルに合った環境で学ぶことが大切です。
この記事では、プログラミング学習におすすめの無料サイトとアプリを15選ご紹介します。
初心者向けサービスも多数お伝えするので、ぜひこの機会にご自身に合ったプログラミングの学習方法を見つけてください。
プログラミング学習とは

プログラミング学習とは、プログラミングコードを使い、コンピューターに特定作業を実行させる技術を学ぶことです。
プログラミング言語は、Python、Java、JavaScriptなど、様々な言語があり、プログラミングを学習することで、Webサイトの作成、スマホアプリ開発、業務の自動化、データ分析、AI(人工知能)開発などが可能になります。
プログラミング学習において大切なこと
プログラミング学習を成功させる上で重要なのは、「何を、いつまでに完成させたいか」という明確な目標を決めることです。
例えば、「簡単な自動化ツールを作る」「自分のブログサイトを立ち上げる」など、具体的な完成品を決めることで、必要な言語や技術も絞り込まれるため、効率的かつ着実なスキルアップが望めます。
一方、ゴールを決めずに勉強を始めると、「一体何のために頑張っているんだろう?」と迷いが生じ、モチベーションが続かず、結果的に挫折してしまいがちです。高難易度な道のりであるからこそ無理をしないよう自身に合った学習方法を選びましょう。
プログラミングスキルが身につく学習時間
プログラミング学習をはじめるにあたり、どの程度の学習時間が必要かやはり知っておきたいものです。現役エンジニアへの調査結果によると、仕事として通用するスキルを身につけるには、およそ2,000時間の学習が必要とされています。
これは、1日平均4時間の学習を続けた場合、約17ヶ月(1年5ヶ月)かかる計算です。ただし、この時間はあくまで目安であり、学習環境や個人のスキルによって学習時間は変わってきます。
もし、「思ったより学習時間が長い」と感じた方は、実践力が効率的に身につくセミナー学習も視野に入れてみましょう。特に、市場の需要が高く、習得難易度も高めのJava言語に挑戦するなら、集中的に学べるJavaセミナーが最適です。
プログラミング学習におすすめの言語
プログラミング学習をはじめるにあたり、どの言語を選ぶかで必要な学習時間や目指せるキャリアが変わってきます。まずは、「何を作りたいか」「将来どう働きたいか」を考えて、適したプログラミング言語を選びましょう。
ここでは、paizaが2024年に調査した「人気言語ランキング(社会人編)」でベスト3に選ばれたプログラミング言語をご紹介します。
No.1「Python」
Pythonは文法がシンプルで初心者に最適な言語です。paizaの社会人人気ランキングで5年連続1位を獲得しており、AI開発やデータ分析の分野で圧倒的な存在感を示しています。
機械学習ライブラリが充実しているため、NetflixやGoogleなど海外の大手企業で積極的に採用されているのも特徴です。日本でも今後AI技術の実用化が進むにつれ、Pythonの需要はさらに高まるでしょう。まず一つ目の言語として学べば、他の言語習得も容易になります。
短期で実践力を身につけたい方はセミナーがおすすめ
Python基礎セミナー講習は、Pythonの基礎文法から、需要の高いWebスクレイピング、データ可視化、Excel自動化、そしてAIの基礎まで、短期間で実践的スキルが身につきます。Python初心者もスムーズにスキルアップできる効率的なカリキュラムです。
セミナー名 Python基礎セミナー講習 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 27,500円〜 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング
以下の記事は、Pythonの構文や基礎知識を解説しているので、Pythonの理解を深めるためにもぜひご一読ください。
No.2「Java」
Javaは日本の企業システム開発で最も使われている言語で、paizaランキングでも常に2位をキープしています。金融機関の基幹システムや楽天・Amazonなど大規模Webサービスで採用され、チーム開発に適した構造が特徴です。
Javaの求人案件数はトップクラスなので、エンジニアとして安定したキャリアを築けます。さらにAndroidアプリ開発にも使えるため、システムからモバイルまで幅広い分野に対応できる高い汎用性も持っています。
セミナーの集中学習で高難易度なJavaを突破しよう!
Javaの実践的なスキルを身につけるには、セミナーで集中的に学ぶのがおすすめです。難易度の高い大規模システム開発にも対応できる確かな技術力を短期間で身につけられます。
以下の記事はJavaの基礎をわかりやすく解説していませので、ぜひこちらもご参照ください。
No.3「JavaScript」
JavaScriptはpaizaランキングで2020年の6位から2024年に3位へ急上昇した注目言語です。Twitter、YouTube、Wikipediaなど、ほぼすべてのWebアプリケーションで使われており、フロントエンド開発の標準言語としても必須の言語です。
近年はバックエンドやモバイルアプリ開発にも用途が広がり、求人数はJavaと並ぶトップレベル。Webブラウザですぐに動作確認できるため学習しやすく、初心者にもおすすめです。技術の進化が早い分野ですが、基礎をしっかり学べば長く活躍できます。
無料のプログラミング学習サイト・アプリ15選!

では、無料でプログラミング学習ができるおすすめサイト・アプリを15選ご紹介します。今回は、プログラミング学習ができるサイトとアプリの2つに分けてお伝えします。
まずは、無料でプログラミング学習ができるサービスをまとめた一覧からご確認ください。
| \ | 名称 | 主な特徴 | 有料プラン |
| サイト | paizaラーニング | 16言語対応講座で学習 | 1,490円/月 |
| Progate | アプリも対応の実践学習 | 990円~/月 | |
| ドットインストール | 565講座、8,526本の教材 | 1,280円/月 | |
| CODEPREP | ブックで学ぶ完全無料学習 | なし | |
| アプリ | Sololearn | 1,000万ダウンロードアプリ | なし |
| Pythonプログラミング入門 | 全7章・3択で学ぶアプリ | なし | |
| OneStep | ゲーム感覚でPythonを学習 | なし | |
| エンジニア大学 | 人気の4言語対応アプリ | 800円/サポート | |
| codebelle | チャット形式でSwiftを学習 | なし | |
| プログラミングゼミ | 小学校低学年から学べる | なし | |
| Scratch小児プログラミングの啓蒙教育 | Scratchで遊びながら学習 |
| |
| HTML Cards | タグを英単語形式で学習 | なし | |
| プロ単 | プログラミングの単語学習 | Premium:4,000円 | |
| JavaScript問題集 | AI機能付き学習アプリ |
| |
| 遠回り式Pythonプログラミング入門 | 挫折しやすい初心者向け | なし |
①無料のプログラミングサイト
はじめに、無料のプログラミングサイトを4つご紹介します。
paizaラーニング
paizaラーニングは、1回3分の講座でプログラミングを学べる学習サイトです。独自のストーリー機能により、次に学ぶ講座を「おすすめ講座」「レッスン一覧」で明確に示してくれます。
サイト上には主要16言語以上の講座がそろっており、「Webアプリ開発」「基本情報技術者試験対策」といった目標別のレッスンも多数あります。無料講座も豊富で、特に人気言語であるPythonについては、「Python体験編」「Python3入門編」が完全無料で提供されています。
Progate
Progateは、ブラウザ上で手軽にコードを実践できるオンライン学習サイトです。イラスト中心のスライド形式で、視覚的にプログラミングの仕組みを理解しながら、自分のペースで学べます。
世界100カ国以上で350万人が利用する人気サービスで、スマホアプリにも対応。ゲーム感覚で楽しく、スキマ時間を活用して学習を進めたい人にぴったりです。
ドットインストール
ドットインストールは、565レッスン、8,526本の豊富な動画で学習できるサイトです。すべての動画レッスンが3分で、Webサービス制作、ゲーム制作、機械学習・AIなど幅広い分野をカバーしています。
有料の「PREMIUM」プランでは、動画視聴後のミニクイズや問題集で実践的なアウトプットができ、さらに現役エンジニアに直接質問可能です。
CODEPREP
CODEPREPは、すべての教材が「ブック」として提供され、「毎日10分の成功体験」の習慣化を目指す完全無料の学習サイトです。最初は穴埋め形式で1冊10分からサクサク学べます。
その後、コードを自由に編集できる「自由編集モード」で理解を深め、最終的にコードをダウンロードして自分の環境で動かすという実践的なステップを踏めます。
⑤無料のプログラミングアプリ
次は、無料で学べるプログラミングアプリを11ご紹介しましょう。プログラミング関連のアプリは、通常の学習アプリ以外に、問題集型式、単語学習特化型など、種類も豊富なので、ぜひ一つひとつ特徴をご確認ください。
Sololearn
Sololearnは、1,000万ダウンロードを誇る人気のプログラミング学習アプリです。Python、JavaScript、Javaなど20種類以上の言語を、短時間のレッスンと実際のコードエディタでの実践を通じて習得します。
さらに、コミュニティによる24時間年中無休の無料サポートがあり、質問や疑問をすぐに解消できます。ただし、解説は英語のため、Googleレンズなどの翻訳機能を活用しましょう。
Pythonプログラミング入門
Pythonプログラミング入門は、知識ゼロからPythonの基礎を学べる無料アプリです。全7章の学習内容を、3択クイズに答えるだけという手軽さで進められます。オフラインでも利用でき、通勤中などのスキマ学習に最適です。
コード例を用いた「この章で学ぶこと」で基本をわかりやすく解説しており、他の学習サイトと復習用として併用するのにも適しています。
OneStep
OneStepは、ゲーム感覚でPythonプログラミングを学べるアプリです。説明を見ながらタップでコーディングでき、知識ゼロの初心者でも挫折しにくい設計が特徴です。
アプリ内で作成環境が既に構築されており、インストール後はすぐに学習をスタートできます。今後もコンテンツが拡張予定の、評価4.9を誇る人気アプリです。
エンジニア大学
エンジニア大学は、HTML/CSSやPythonなど4言語を、ゲーム感覚で学べるプログラミングアプリです。コーディング中にAIが詳細なヒントを提供し、「覚える」のではなく「理解して使える」スキル習得を支援します。
イラスト中心のコンテンツは、初心者や挫折経験者にもおすすめです。アプリは無料ですが、Chat GPTを組み込んだAIサポート機能は有料で提供しています。
codebelle
codebelleは、アプリ開発の主流言語であるSwiftを、チャット形式で学べるステップアップ式の学習支援アプリです。
ひとつのレッスンが3分程度で終了するため、スキマ時間を利用して簡単にプログラミングの基礎が身につきます。学習の道筋が明確で、説明文も噛み砕かれているため、初心者でも迷わず取り組めます。
プログラミングゼミ
プログラミングゼミは、小学校低学年から使える無料のプログラミングアプリです。公立小学校での授業経験に基づき開発され、ブロックを繋げるビジュアルプログラミングで、遊びながら「プログラミング的思考」を身につけられます。
アプリ内では、動画ヒント付きで基礎から応用・創作まで学べるほか、自分の描いた絵を動かせるカメラ機能や作品のシェア機能もあります。
Scratch小児プログラミングの啓蒙教育
Scratch小児プログラミングの啓蒙教育は、4歳から14歳を対象とした、人気の教育用プログラミング言語・Scratchを学べるアプリです。
自分自身がプログラミングでゲームを設計し、遊びながらプログラミングの楽しさと理念を習得できるため、プログラミング初心者の方にも適しています。ベテラン教育家が設計した「浅くから深く」の段階的なカリキュラムも特徴です。
HTML Cards
HTML Cardsは、実務で「本当に必要なHTMLタグだけ」を厳選して学べる無料アプリです。110以上あるタグの中から、現役エンジニアが厳選したタグを、英単語帳感覚のカード形式で効率よく暗記できます。
職種や目的に合わせてレベル分けされているため、自分の目標に合った範囲だけ学べるのも魅力です。実例と共に覚えられる、HTMLコーディングの入門版アプリです。
プロ単
プロ単は、「プログラミングの単語が頭に入っていないと書けない」という現役プログラマーの実体験から生まれた単語帳アプリです。
初心者から中級者が覚えるべきプログラミングの「単語」を網羅的に収録し、単語の実例(forループの書き方など)や読み方も学べます。1日5分の暗記と繰り返し復習できる機能も魅力です。
JavaScript問題集
JavaScript問題集は、1日5分からゲーム感覚でJavaScriptを学べるAI機能付き学習アプリです。AIが学習状況に合わせて最適な問題を提案してくれるため、アプリを開いてすぐに効率的な学習が始められます。
初心者から上級者まで対応し、完全無料で利用できる「AI先生」とのチャット質問機能も搭載しています。JavaScriptの知識を定着したい、疑問をすぐに解消したい方におすすめです。
遠回り式Pythonプログラミング入門
遠回り式Pythonプログラミング入門は、挫折しやすい初心者向けに、じっくりゆっくり繰り返し学習することを重視したPython学習アプリです。
「学習モード」ではクイズ形式で基本を学び、「クエストモード」では命令を組み合わせてロボットを動かすゲーム感覚でプログラムの流れを習得します。さらに、ポイントを使って「Pygame Zero 入門記事」を解除すれば、パソコンで実際にゲームを作るプログラミングにも挑戦できます。
プログラミング学習サイト・アプリの選び方
続いて、プログラミング学習サイト・アプリの選び方をお伝えします。
目的と言語を明確にする
プログラミングを学ぶなら、まず目的と学びたい言語をはっきりさせましょう。例えば、Web開発なら「JavaScript」や「PHP」、AI開発なら「Python」、アプリ開発なら「Swift」や「Kotlin」が向いています。目標が決まると、必要なスキルや学習内容も自然と明確になります。
学習方法を決める
目標とする言語が決まったら、次は学習方式をチェックしましょう。スライド形式は、自分のペースで進めやすく、直感的な操作で全体像を掴めます。アプリ形式であれば、スキマ時間や移動中の学習に最適です。日常学習に取り入れやすいのも、アプリ学習の魅力といえるでしょう。
無料サービスで実際に試す
無料サービスは文字通り無料であるため、負担なく学習をスタートできます。じっくり比較検討して選ぶことも大切ですが、まずはやってみるという姿勢で学習するのも重要です。無料であれば気軽にチャレンジしやすく、実際に試すからこそ最適な学習方法を選択できます。
プログラミング学習サイト・アプリ利用時の注意点

最後に、無料で学べるプログラミング学習サイト、アプリを利用する注意点をお伝えします。
理解しないまま進まない
無料で学べるプログラミング学習サイトやアプリを利用する場合、一番注意したいのは理解しないまま進んでしまうことです。学習サイトの動画やアプリのコンテンツを見ただけ、コピペしてコードを写しただけでは、「結局時間の無駄だった」という結果になりかねません。
プログラミングの知識を定着させ、実際の開発現場でも通用する応用力を身につけるためにも、自分の手でコードを書き、エラーを修正する経験を重ねましょう。
最も重要なのは学習を継続すること
もし「一人で続けられるか不安」「つまずいた時に質問できない」などの悩みがある場合は、実践しながら学べるサービスを活用してみましょう。また、一つのサービスに絞らず、基礎学習・単語アプリ・練習問題アプリなどを組み合わせて学ぶと理解が深まります。
完璧を求めず、続けることがとても重要ですが、「独学の壁は想像以上に高かった」という声は少なくありません。もし、独学で限界を感じたら、プロの講師に学べるスクールやセミナーを利用するのもおすすめです。
学習効率を最大化するためにも、セミナー学習を取り入れながら着実にステップアップしていきましょう。特に難易度の高いJavaは、セミナー学習が効果的です。
プログラミング学習についてまとめ
プログラミング学習で最も重要なのは、学習を継続することです。プログラミングで実践レベルに達するには、2,000時間が必要ともいわれているからこそ、毎日10分でも習慣化し、コツコツとスキルを積み上げていきましょう。
迷ったとき、挫折しそうになったときは、セミナーでプロの指導を受けて疑問を解消し、自力で解決する力を身につけてください。





