AIに興味はあるけれど「初心者は何から勉強すればいいの?」と迷っている方は多いのではないでしょうか。AIは一見難しそうに感じますが、学ぶ手順を正しく踏めば、初心者でもしっかり理解し活用できるようになります。
本記事ではAIの基礎知識から効率的な学習方法、初心者におすすめの勉強ステップをわかりやすく解説します。まずはAIの概要から学び、少しずつ理解を深めていきましょう。
そもそもAIとは?
AI(Artificial Intelligenceおよび人工知能)は、人間の知的行動を模倣するコンピュータシステムや技術の総称のことをいいます。具体的には、主にデータからパターンを見つけ出して問題解決や予測を行ったり、言語や画像などの情報を処理したりする理解能力がこれに該当します。
AIは大きく「特化型AI」と「汎用AI」に分けられ、現代で世に出回っている技術は、主に特定のタスクに特化した「特化型AI」です。たとえば自動運転やロボット掃除機などが代表例です。
一方、汎用AIはドラえもんやアラレちゃんのような、人間のような柔軟な思考と行動を実現したAIを指しますが、現段階では開発は進んでいるものの、実用化されてはいません。
AIの技術は、機械学習、ディープラーニング(深層学習)、自然言語処理、コンピュータビジョンなど多岐にわたり、産業、医療、金融、エンタメなどさまざまな分野で活用されています。またAIは単独で動作するだけでなく、IoTやロボティクスと組み合わされることによって、人々の生活やビジネスに効率化や革新をもたらしています。
なお、AIの概要を一覧にまとめると、以下のようになります。
名称 | AI(Artificial Intelligence) |
概要 | 人間の知的行動を模倣する技術やシステムの総称 |
分類 |
|
主要技術 |
など |
主な活用分野 |
ほか多数 |
なお、AIの使い方や使われ方については、以下の記事が参考になります。初心者がAIの理解を深めるためにも、ぜひ参考にしてください。
初心者からでもAIは独学で習得できる?
初心者でもAIは独学で習得可能です。現在、AI学習に必要な教材やリソースは豊富に揃っており、インターネットや書籍を活用すれば体系的に学べるからです。
たとえばプログラミング言語Pythonは初心者向けの情報や教材が充実しており、YouTubeやUdemyなどの動画教材を活用しても、実践的なAIモデル作成まで段階的に学べます。また無料のオンライン学習サイト「Coursera」や「Google AI」でも、基礎知識から機械学習まで学べるコースが多数提供されています。
さらに数理知識についても「統計学入門」などの書籍を使えばポイントを絞って習得可能です。こういった背景から、学習目標を明確にして少しずつステップを踏めば、初心者でもAIスキルを身につけることは十分に可能と言えます。
初心者がAIを勉強する際の5ステップ
初心者がこれからAIを勉強するのであれば、以下のステップで進めていくのがおすすめです。
- AIを勉強する目的を決める
- AIの大枠を書籍やネットで学ぶ
- AIに必要な数学知識を学ぶ
- Pythonプログラミングを学ぶ
- 機械学習およびアルゴリズムを学ぶ
この章では、上記をそれぞれ解説していきます。
ステップ①AIを勉強する目的を決める
初心者からAIを学ぶ最初のステップとして、「AIを勉強して何を実現したいのか」といった目的を明確にすることが大切です。
AIは幅広い分野で利用されているため、目的によって学ぶ内容が変わります。例えば
- AIの基礎知識を理解して業務改善を行いたい
- AIエンジニアとして高度な機械学習システムを開発したい
- AIを活用して研究に取り組みたい
- 自動運転やロボットの分野で働きたい
- データサイエンスに興味がある
というように目的が異なれば、それに見合った学習法がそれぞれ存在します。
目的が不明確なまま学習を始めてしまうと、途中で挫折しやすくなるだけでなく、何を重点的に学ぶべきかが分からなくなります。最初に「何のためにAIを学びたいのか」「どの分野でAIを活かしたいのか」を考え、具体的な目標を設定しましょう。
ステップ②AIの大枠を書籍やネットで学ぶ
次のステップは、AIの全体像や基本概念を把握することです。そもそも、「AIは何をするものなのか?」「どういった技術が使われているのか?」といった大枠を理解しないと、具体的な技術や知識を学ぶのに苦戦してしまうからです。
書籍やインターネットを活用し、AIの歴史、基本的な仕組み、関連する技術(機械学習、ディープラーニング、自然言語処理、画像認識など)について学びましょう。YouTubeをはじめとする動画プラットフォームでは、初心者向けのAI講座が無料もしくは低価格で提供されています。
AIの仕組みや実際の活用事例を学ぶことで、AIが社会にどのように貢献しているのかが理解でき、より興味を持ちながら学習を進めることができます。重要なのは、専門的な知識よりも「AIとは何か?」をざっくり理解することです。
ステップ③AIに必要な数学知識を学ぶ
AIや機械学習を深く理解し、実際にモデルを構築するためには、数学の知識の習得は避けられません。初心者でも最低限、「線形代数」「確率・統計」「微分積分」の3分野は押さえておきましょう。
線形代数はデータを行列で扱う際に利用され、確率・統計はデータ分析や予測モデルの構築に欠かせません。微分積分は、機械学習における最適化問題(誤差を減らすための手法)で活用されます。
数学が苦手な初心者でも、初めから難しい内容を学ぶ必要はなく、AI学習に必要なポイントだけをかいつまんで勉強すれば十分です。書籍や動画教材の中には、AIや機械学習向けに基礎数学を分かりやすく解説しているものがあります。
たとえば「統計学入門」や「高校数学の復習」からスタートし、徐々にAIの数式に触れていくのが効果的でしょう。数学知識があると、AIがどのように動いているのかを理解しやすくなり、アルゴリズムやモデルの実装といった応用にも役立ちます。
なお、以下の記事ではAI資格「E資格」に必須の数学知識を紹介しています。AIに必要な数学知識としても参考になるので、ぜひ併せてお読みください。
ステップ④Pythonプログラミングを学ぶ
AI開発にはプログラミングスキルが必須です。中でもPythonはAIや機械学習で広く使われているプログラミング言語で、初心者でも比較的学びやすいとされています。
Pythonを学ぶ際は、まず基本的な文法や構文(変数、条件分岐、ループ、関数など)を理解し、その後、AI開発に特化したライブラリやツールを学びましょう。AI関連のPythonライブラリとしては、データ操作の「NumPy」や「Pandas」、データの可視化の「Matplotlib」、機械学習モデル実装の「TensorFlow」や「scikit-learn」などが挙げられます。
Pythonやライブラリについては、初心者向けの教材やオンライン学習サービスも豊富にあるため、ハンズオン形式で実際にコードを書きながら学ぶのがおすすめです。なお、Python基礎セミナー講習は初心者でも2日間でPythonのプロを目指せるITセミナーで、実務で使われる部分のみ効率良く学べるので、ぜひご検討下さい。
ステップ⑤機械学習およびアルゴリズムを学ぶ
初心者がAIを学ぶ手段
初心者がAIを学ぶ手段としては、以下のようなものがあります。
- ITスクールを活用する
- 書籍やネットを有効活用して独学する
それぞれ紹介します。
手段①ITスクールを活用する
ITでスクールは初心者にもっともおすすめの学習手段で、AI学習を体系的に進めたい初心者に最適です。プロの講師がカリキュラムを構築し、基礎から応用まで段階的に学べるため、効率的で挫折のない学習が可能です。
また疑問点をすぐに解消できる環境や、実践的なプロジェクトが用意されていることが多く、実務レベルのスキルを身につけやすいです。転職サポートがあるスクールでは、いち早くキャリアチェンジにつなげることも可能です。
初心者にとくにおすすめなのは、Python基礎セミナー講習です。初心者がPythonを短期間で習得できるように設計された講座で、2日間で基礎から実務に役立つPythonの文法、Webスクレイピング、データ分析、画像処理、Excel自動化などを学べます。
受講形式も会場受講、ライブウェビナー、eラーニングから選ぶことができ、eラーニングの場合、費用は27,500円と安価なので、会社員として忙しく働く方にもぴったりです。
手段②書籍やネットを有効活用して独学する
初心者のAI勉強法まとめ
AIを学びたい初心者が着実にスキルを身につけるためには、まず目的意識を持つことが大切です。AIの全体像を理解し、必要な数学知識やPythonプログラミングを学ぶことで基礎を固め、その後に機械学習やアルゴリズムへと進みます。
学習手段としては、ITセミナー、勉強会、書籍やインターネットの活用が挙げられますが、中でも効率などを考えると、ITセミナーの受講がおすすめです。目的に合わせて自分に合った方法を選び、AIスキルを身に着けてみてはいかがでしょうか。