AI(人工知能)は、いまや私たちの生活や仕事に欠かせないものとなっています。実際、AIにはさまざまな種類があり、それぞれに特化した使われ方がされていますが、具体的にどのようなシーンで活用されているのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、AIの使い方および使われ方について解説していきます。また具体例や有効活用のコツについても解説しますので、AIという強力なツールをより使いこなすための参考にしてください。
そもそもAIとは?
人間の知能を模倣して情報を処理する技術のことです。大量のデータを使ってパターンを学び、問題を解決したり判断したりします。
たとえば、音声アシスタントが質問に答えるのもAIの仕組みです。特定の仕事を得意とする「弱いAI」と、人間のように幅広い分野で知能を発揮する「強いAI」がありますが、現在主流となっているのは前者の「弱いAI」です。
生成AIとは
AIの一般的な使い方4つ
AIの一般的な使い方としては、以下の4つが挙げられます。
- 文章の生成
- 画像の生成
- 動画の生成
- 音声の生成
使い方①文章の生成
AIの使い方として代表的なのが、文章生成です。主にブログ記事の執筆や商品の説明文作成、チャットボットの応答生成などで利用されています。
またカスタマーサポートにおける自動応答システムでは、AIが顧客の質問を理解し、適切な回答を提供します。そして現代では、小説や詩などのクリエイティブな用途でも使われ始めています。
生成された文章を基にアイデアを広げたり、編集者が効率よく作業したりするための補助としても活用されています。
使い方②画像の生成
画像生成も、AIの代表的な使い方として挙げられます。与えられた条件やキーワードやプロンプトをもとに、新しい画像を作り出します。
広告やデザイン分野で製品イメージの作成やビジュアルのプロトタイプ作成に使われたり、またゲーム開発やアニメーション制作ではキャラクターや背景を効率的に作成するために利用されています。
近年では医療分野で疾患の視覚的なシミュレーションを行うなど、専門的な分野でも応用されています。なお以下の記事では、無料の画像生成AIサービスを紹介しています。AIでの画像生成の使い方に興味のある方は、ぜひご一読ください。
使い方③動画の生成
AIは、短い動画クリップやアニメーションを作成する使い方もされています。たとえば広告業界では、AIが自動的に素材を組み合わせて宣伝用の動画を作成する場面が増えています。
また教育分野では、AIが教材動画を効率的に作成し、学習者にわかりやすいコンテンツを提供しています。さらにクリエイティブ分野では、ミュージックビデオや映画の特殊効果作成に役立つ技術として採用されています。
2024年12月9日にはOpenAIの動画生成サービス「Sora」が一般公開されました。これを皮切りに、今後もさまざまな動画生成サービスが登場すると見込まれています。
使い方④音声の生成
AIを有効活用するためのコツ
AIをより有効活用するためのコツとしては、以下のようなものが挙げられます。
- AIを使う目的やゴールを決める
- AIでできることととできないことを把握しておく
- プライバシーや著作権のリスクを理解する
それぞれ解説します。
コツ①AIを使う目的やゴールを決める
まずは「AIの使い方を覚えて、何を達成したいのか」、明確な目的を設定することが重要です。
たとえば、業務効率化のためにAIを使う場合、具体的な目標として
- 「データ分析の時間を半減する」
- 「カスタマーサポートの応答時間を短縮する」
などを設定します。
目標が明確であれば、適切なAIツールの選択、また無駄のない使い方を実現しやすくなります。
コツ②AIでできることととできないことを把握しておく
AIの正しい使い方として、その能力と限界を理解することが大切です。AIは大量のデータからパターンを見つけるのが得意ですが、創造性や倫理的判断を要するタスクには限界があります。
またAIが生成する情報やコンテンツが必ずしも正確でない場合もあるため、信頼性を自らの目で確認する必要があります。AIの特性を知ることで、適切なタスクにAIを適用し、過度な期待を避けることができます。
なお、AIでできることとできないことについては、次章でくわしく解説しています。
コツ③プライバシーや著作権のリスクを理解する
AIの適切な使い方として、プライバシーや著作権に関するリスクを把握する必要があります。
たとえばAIに個人情報や機密情報を入力すると、その情報が外部に漏れる可能性もゼロではありません。AIは入力された情報をデータとして学習してしまうためです。
また生成AIを使って作成されたコンテンツが既存の著作物に酷似していた場合、著作権侵害のリスクが発生してしまいます。こういったリスクを回避するには、利用規約や法的なガイドラインを確認し、安全な方法でAIを運用することが重要です。
なおAIの使い方、そして作り方については以下の記事でもくわしくまとめていますので、興味のある方はぜひご一読ください。
AIができることとできないことは?
AIができること、およびできないことを一覧表にすると、おおまか以下のようになります。
AIにできること | AIにできないこと |
|
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この章では、上記をそれぞれ詳しく解説していきます。
AIにできること
上の表にもありますが、AIでできることは、主に以下のとおりです。
- 大量のデータを分析し、結果を整理して提供することで、意思決定を効率化する
- 文章や絵、音楽、動画などのコンテンツを自動生成する
- パターン化されている定型的な作業を自動化し、人間の時間や労力を節約する
- 複雑な情報をわかりやすく整理したり、ユーザーの質問に答えて情報提供する
- ロボットを活用して特定の動作を実現する技術で、工場や医療現場などで実用化されている
主にパターン化されていることや、膨大な量の前例に基づいたコンテンツ制作などに関する使い方を得意としています。またロボットやロボットアームを活用し、特定の動作を実現するシステムにも、AIが用いられるケースが増えています。
AIにできないこと
こちらも上記の表のとおりですが、AIで実現できないことは以下のとおりです。
- 人間の感情を深く理解し、心情に寄り添うこと
- 前例にないまったく新しいアイデアを自ら創出すること
- 複雑な問題において、背景を考慮して柔軟に対応すること
- 曖昧な指示や不完全な情報を正確に解釈すること
- AIは自律的な判断や予想外の状況への対応、人間のような直感的な判断
ある程度パターン化されていることに対する処理が得意な一方、人間の複雑な感情を読み取ったり察することは苦手です。また「前例に基づかないまったく新しいアイデア出し」や、予想外の出来事に対する突発的な対応といった使い方にも向いていません。
AIが使われているサービスの具体例
AIが使われているサービスの具体例として、代表的なものは以下になります。
- ChatGPT
- Sora
- Stable Diffusion
それぞれご紹介します。
具体例①ChatGPT
引用:ChatGPT公式サイト
ChatGPTはOpenAIが開発したAIチャットボットサービスです。ユーザーの質問に答えたり、文章の作成・校正・要約を行ったり、アイデアの提案、プログラムのコード作成など、じつに幅広い分野で利用されています。
またAPIによって他のサービスに組み込むことも可能だったりと、その柔軟な応答能力と使い方により、個人利用からビジネス用途まで、多様なニーズを満たすサービスです。
具体例②Sora
引用:Sora公式サイト
OpenAIが運営する最新の動画生成AIモデルで、テキストを入力するだけのかんたんな使い方で、高品質な1分間の動画を作成できます。シーンやキャラクター、カメラの動きなど、細部までリアルに再現できる点が特徴で、物理的な世界の要素を理解し、複雑なプロンプト内容も的確に映像化します。
公式サイトでは数十種類のサンプル動画が公開されておりますが、そのリアルな仕上がりは撮影した映像と見間違えるほどのクオリティです。2024年12月9日に待望の一般公開が行われ、話題となっています。
具体例③Stable Diffusion
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生成AIの使い方をより深く学び、ゆくゆくAI業界で活躍したいなら、生成AIセミナーの活用がおすすめです。こちらは初心者が2日間で生成AIをマスターできる短期集中講座となっており、会場受講とライブウェビナー形式が存在します。
未経験でも使い方をはじめ、AI業界の現場で即戦力となれるようなカリキュラムが用意されているので、ぜひご検討ください。
AIの使い方まとめ
AIの使い方はさまざまです。ビジネスの現場では顧客対応のチャットボットやデータ分析、予測モデル、私生活では音声アシスタントや自動運転車、スマート家電など、じつに多岐にわたります。
またWebサービスでもChatGPTやStable Diffusion、Soraといったものがあったり、これらを用いたコンテンツ制作やプログラムの自動化システムも多数存在しています。
これからも進化し続ける新しいAI技術やその使い方に興味をもち、仕事や私生活に上手に取り入れることで、より高い利便性を実感できるでしょう。