こんにちは!AI研究所の石川です。
本日のtopicsは、アライズイノベーションのAI OCR「AIRead」とコダック アラリスの「ドキュメントスキャナーをパッケージにした「AIRead with Scanner Desktop」をご紹介します。
アライズイノベーション株式会社は自社のAI OCR「AIRead」と、コダック アラリス ジャパン株式会社が販売するコダック アラリス製スキャナー「Kodak S3100、Kodak S2085f、Kodak S2050」をパッケージングした「AIRead with Scanner Desktop」を2021年10月1日より販売開始しました。
両社は、この提携により、アライズイノベーションが保有する先進的はAI OCRテクノロジーとコダック アラリスが保有する最先端のドキュメントイメージングテクノロジーの強みを組み合わせ、デジタルトランスフォーメーション環境導入ご検討中のユーザー様に最適化されたOCRオペレーションを提供することを目指します。
開発背景
近年、OCRはアナログ情報をコンピューター処理で扱えるように効率よくデジタル化するシステムツールとして幅広い分野での利用が進んでいます。また、OCRはAIの採用などで着実に技術面での改善が行われており、種々の制限緩和・標準化を経て、読み取り対象を拡げています。しかし、フロントエンドの仕様により、アナログ(紙)からの情報取得が想定通り行えず、十分な導入効果を得ることができないなどの改善策として、導入時よりAI OCRの効率的/効果的運用を可能にすべく「AIRead with Scanner Desktop」を企画しました。
アライズイノベーション「AIRead」特長
ここ数年で飛躍的な進歩を遂げているAIは、様々な分野での活用が期待されていますが、一般の事務作業で行われるデータ入力業務においても「AI OCR」という様式でAIの活用が始まっています。
光学的文字認識OCRとは、画像データから文字部分を認識し、データに変換する光学文字認識機能です。具体的には、紙文書をスキャナーで読み込み、書かれた文字を認識しデジタル化する技術です。
人間は、紙に書かれた文字を無意識に理解できますが、コンピューターは自動的に読み取ることができません。そのため、紙に書かれた文字をデータ化するには、一度、人間が読み取りパソコンでデータに入力する作業が必要となります。しかし、単純に文字を入力する作業は非常に効率が悪く時間がかかります。この作業を代わりに行ってくれるのがOCRです。
「AI OCR」とは、OCRにAIの技術を活用したものです。AIの技術を用いることで、文字認識率の向上や、読み取りたい項目の座標を指定せずにデータ化ができるようになりました。
アライズイノベーションが開発・販売するAI OCR『AIRead』もその一つです。手書きの文字認識はもちろん、体裁が定まっていない、データの位置が可変の文書でも、AIが読み取りたい項目を見つけ出しデータ化することができます。 従来手作業で行っていた紙からの入力作業を効率化し、生産性を高めることが可能です。
非定型書類の読み取りが可能
定型の書類はもちろん、請求書などの先方様式でフォーマットが異なり、読み取り位置が定まらない非定型書類の読み取りが可能です。
様々な提供形態でAI OCRの利用が可能
オンプレミス(サーバ型、PC型)、クラウド(SaaS型、LGWAN-ASP型)など、セキュリティの観点から外部ネットワークに接続せずに利用したいケースや読み取り規模などに応じて、様々な提供形態でAI OCRの利用が可能です。
AIによる学習機能を提供可能
バージョンアップによる学習モデルの適用はもちろん、特定の担当者の文字を学習させるなど、お客様にて独自の文字学習を行うことも可能です。
課金が読み取り枚数単位
読み取り項目単位での課金が多いAI OCR市場の中で、AIReadは読み取り枚数単位での課金となります。注文書や請求書など、表形式で読み取り項目が多い帳票でもコストパフォーマンスに優れています。またオンプレミス版での定型(座標指定)書式では、読み取り枚数は無制限で利用が可能です。
優れた拡張性
RESTAPIでの連携をはじめ、RPA、ETL、ローコード開発ツールなど、既存システムとの連携ソリューションを提供しています。
「コダック アラリス ドキュメントスキャナーS3100/S2085f/S2050」特長
S2050を除き、旧シリーズスキャナーの基本性能に改良を加え、有線LANによるネットワークを介した分散処理やマルチユーザー環境に対応可能となりました。
コロナ禍の今、企業はデータやデジタル技術を活用したDX の推進が急務となっています。特にOCRやRPA(ロボティックプロセスオートメーション)と組み合わせたソリューションでは、いかにビジネスプロセスを中断することなく業務を遂行するかが鍵です。 S3100/S2085f/S2050スキャナーは、紙の書類からデータを生成するという重要なプロセスに対し、読み取り精度を高めビジネスプロセスを中断させることなく、取得した高品質イメージをセキュアブーストソリューションにより安全性の高いネットワーク環境を介してプロセスサーバーへ転送が可能です。
排紙コントロール
排紙コントロールは、サイズが異なる書類の混載スキャン時に多く発生する、排紙時の書類のばらつきを防止し、スキャン後の書類整理にかかる時間を減らせます。
大型カラータッチパネル採用
大型のタッチパネルを搭載、直観的な操作が可能です。ほとんどの操作をタッチパネルから行うことができます。また、メンテナンスオプションを設定すれば、タッチパネルに消耗品交換時期が通知されるためメンテナンス時期を気にする必要がありません。※S2050を除く。
ネットワーク対応でマルチユーザー環境での利用が可能
スキャナー制御用の無償アプリケーションである スマートタッチ、そしてCapture Pro Software Limited Edition(キャプチャプロソフトウェアリミテッドエディション)を利用してマルチユーザー環境でスキャナーを共有できます。
個人や部門ごとに設置したスキャン業務をタッチパネルから選択し、PINコードを入力するだけで各自の設定でスキャンできます。※S2050を除く
セキュアブートソリューションによりデータの安全性を確保
AI-OCR利用時など、スキャンしたデータをネットワークで介するような場合には、セキュリティの確保が重要な課題です。セキュアブートの環境では転送先のファームウェア認証を行い、認証が確認できた場合にのみ転送することで、セキュリティの安全性を確保します。
セキュアブートソリューションとは、「信頼できる」ファームウェアのみボード上で実行可能です。業界標準のエンタープライズセキュリティプロトコルをサポートし、取り込まれたイメージに含まれる重要なデータを安全にプロセスサーバーに転送します。※S2050を除く
イージーセットアップ
専用サイトで作成したQRコードをスキャンすることで、面倒なネットワーク環境を容易に設定できます。複数台のスキャナーを利用する際にセットアップにかかる負担を軽減できます。
画像処理専用プロセッサ搭載
画像処理専用プロセッサをスキャナー内に搭載することで画像処理によるPCの負荷が軽減されます。また、コダック アラリス独自の画像処理技術「Perfect Pageテクノロジー」で、ネットワーク環境でもファイルサイズの小さい高品質のイメージが得られます。
無償保証期間3年
3年の長期無償保証期間がつきます。
パッケージ仕様
名称 | 製品名 | パッケージ価格(税抜) | スキャナー特徴 |
デスクトップパック(A4) | ① AIRead Stand-alone ② Kodak S2050 Scanner | ¥960,000 | ワークグループに最適なA4コンパクトモデル ・読み取り速度:50枚/分・インターフェース:USB |
マルチユーザーパック(A4) | ① AIRead Standard ② KodakS2085f Scanner | ¥3,600,000 | マルチユーザー向けフラットベッド搭載 A4スキャナー ・読み取り速度:85枚/分 ・インターフェース:USB/有線LAN |
マルチユーザーパック(A3) | ① AIRead Standard ② Kodak S3100 Scanner | ¥4,200,000 | DX時代に必要な機能を網羅した新世代 A3ビジネススキャナーのスタンダード ・読み取り速度:100枚/分・インターフェース:USB/有線LAN |
※年間保守費用(別途)
・AIRead Stand-alone:¥192,000(税別)/PC・年(次年度以降)
・AIRead Standard:¥720,000(税別)/サーバ・年(初年度より)
・スキャナー部:無償保証 3年(代替機交換方式)
※本パッケージ価格は2022年3月末まで適用、2022年4月以降の価格は未定です。
※本パッケージはすべて日本国内市場向けにアライズイノベーション株式会社より販売提供されます。
アライズイノベーション株式会社とコダック アラリス ジャパン株式会社が提供開始した、OCRオペレーションの最適化ソリューションをパッケージした「AIRead with Scanner Desktop」に注目です!