【2024】Apple製品搭載のM4とは?その特徴やM3との違いをわかりやすく解説

Appleは2024年5月に最新チップM4を搭載した新型タブレット「iPad Pro」を発売しました。全世代のM3チップと比べて大幅に向上したCPUとGPU性能は、あらゆる作業を瞬時に処理すると言われており、負荷の高いタスクも軽快にこなします。

iPad Pro自体も1年半ぶりにモデルチェンジされており、SNSなどでも話題になっていました。今回は、Apple M4の特徴やM3チップとの違い、M4搭載のiPad Proの機能を詳しく解説します。

Apple M4とは

Apple M4とは

Apple M4とは、Appleが独自開発したM4というチップ(半導体)のことを指します。チップは、PCを動かすために必要なCPUやGPU、AI処理に特化したニューラルエンジンというプロセッサを一つにまとめたものです。

2020年11月に発売されたM1チップの登場から、2022年7月にM2チップ、2023年11月にM3チップが登場し、今回発売されたM4チップは最新型になります。

Apple M4チップが新iPadProに搭載された理由

全世代のiPadProには「M2チップ」が搭載されていました。先述した通り、半年前の2023年11月にM3チップが登場しましたが、今回のiPadProには採用されず、M4チップが採用されています。

新型iPadProにM3チップが搭載されなかったのは、M4チップが新しいiPad Proをターゲットとして開発されたためと言われています。一般的な半導体は、他メーカーが採用することを想定して汎用性が高いものが開発されます。しかし、Appleの場合はユーザーがデバイスに求める機能などを逆算して設計しているようです。

今回のiPad Proは、モデルチェンジもされており、最新のM4が採用されたと考えられます。

Apple M3チップとM4チップの違い

Apple M3チップとM4チップの違い

M3チップは、2024年3月に発売されたMacBook Airに搭載されていました。では、M3チップとM4チップにはどのような違いがあるのでしょうか。

M3チップとM4チップの違いは、以下の通りです。

M4M3
CPU10コアCPU8コアCPU
CPUコア4パフォーマンスコア

6効率コア

4パフォーマンスコア

4効率コア

GPUコア10コア8コアまたは10コア
実効性能38TOPS18TOPS

Apple M4チップの特徴

M4が搭載された新型iPad Proは、前世代のM2搭載iPad Proに比べ、最大4倍高速になっていると言われています。以下で、Apple M4チップの特徴をご紹介します。

M4搭載のiPad ProとM2搭載iPad Proとの違いも併せて解説するので、ぜひ参考にしてください。

AIのパフォーマンスが大幅に向上

Apple M4チップは、毎秒最大38兆回の史上最速のニューラルエンジンを搭載しています。そのため、初代のニューラルエンジンと比べてAI処理能力が最大60倍向上しました。

これは、AIを活用した様々なタスクのパフォーマンスを飛躍的に向上させることを意味します。Apple M4チップは、4つの高性能コアと6つの高効率コアで構成されています。

そのため、前世代のM2搭載iPadProと比べると最大50%のAIのパフォーマンス向上を実現しました。

あらゆる高負荷タスクにも対応できる

先述したように、Apple M4チップは前世代のM2搭載のiPadProに比べ、大幅な性能アップを実現しています。そのため、クリエイティブワークや高負荷な作業もサクサクこなすことができるでしょう。

また、GPUの性能も最大4倍向上しているため、滑らかな高解像度動画編集や高負荷なゲームも快適に楽しめます。

Apple M4チップ搭載のiPad Proの特徴

Apple M4チップ搭載のiPad Proにはどのような特徴があるのでしょうか。以下で、その特徴を詳しく見ていきましょう。

2層構造の有機ELパネル

M4搭載iPad Proには、「Ultra Retina XDRディスプレイ」という2層構造の有機EL(OLED)パネルが採用されています。有機ELパネルは、iPadシリーズで初めて採用されており、輝度を向上させるために2枚のOLEDパネルを組み合わせた「タンデムOLEDテクノロジー」が特徴的です。

そのため、従来のOLEDディスプレイでは実現できなかった圧倒的な輝度とコントラストを実現しました。さらに、高精度なカラーキャリブレーションとHDR対応により、驚きの美しさや表現力を誇ります。

M4搭載iPad Proでは標準の有機ELパネルの2倍の光を生成でき、より明るい画面表示を実現しています。また、有機ELパネルが薄いため、13インチ版で約580g、11インチ版は約450gと軽量です。

薄型ボディ

M4搭載iPad Pro13インチモデルは、Apple製品史上最薄の5.1mmボディです。これは、前世代のiPad Proよりも1.3mm薄く、持ち運びが驚くほど快適になりました。

ちなみに、11インチモデルでも5.3mmというかなりの薄さになっています。本体は薄いものの、丈夫な作りとなっているため、曲がってしまうという心配もないでしょう。軽量設計により長時間使用しても疲れにくいのが特徴です。

カメラの変更

iPad Proの2020年以降に発売されたモデルには、広角カメラに加え超広角カメラが搭載されていました。しかし、今回発売されたM4搭載iPad Proは、超広角カメラが廃止され、広角カメラのみになっています。

広角カメラレンズ下には、LiDARスキャナと環境光センサーがついており、書類をスキャンした時にフラッシュの色を調整するためと考えられます。

新機能追加のApple Pencil Pro

Apple Pencil Proは、一見すると第2世代のApple Pencilと変わらないデザインですが、「Pro」の名称が示すように、以下の4つの新機能を搭載しさらに進化しました。

  • 握るだけでメニュー表示
  • 回転でツール変更
  • 操作に合わせた軽い振動
  • ダブルタップで消しゴムとツールを切り替え

以下で詳しく解説します。

握るだけでメニュー表示

「スクイーズ」と呼ばれる機能で、Apple Pencil Proを強めに握ることで、「フリーボード」や「メモ」などの設定メニューを呼び出すことが可能です。ペン先の種類変更、アンドゥーなど、多彩な操作をメニュー画面を開かずに行えます。

回転でツール変更

「バレルロール」という機能で、ディスプレイ上でApple Pencil Proを回転させることで、ブラシツールなどの太さを調整できます。Apple Pencil Proのペン先を浮かせた状態でも認識できるようです。

iPodのクリックホイールのような反応で、直感的な操作が可能です。

操作に合わせた軽い振動

Apple Pencil Proは、操作に合わせて軽い振動を起こします。触覚フィードバックと言われる機能で、操作していることを実感できます。

設定を変更する時などに振動して切り替わったことを知らせるため、より直感的な作業が可能です。

紛失防止機能「探す」

Apple Pencil Proは、「探す」アプリに対応しています。 これにより、iPhoneやMacで「Apple Pencil Pro」の置き忘れ場所を確認できるようになります。

アプリ上で、最後にApple Pencil Proを使用した場所を地図上で確認できるため、Apple Pencilをよく無くす方には嬉しい機能でしょう。

Apple M4搭載iPad Proの仕様

Apple M4搭載iPad Proの仕様

今回発売されたM4チップ搭載のiPad Proは、13インチ版と11インチ版があり、それぞれWi-FiモデルとWi-Fi+Cellularモデルが発売されています。Wi-FiモデルはWi-Fi環境下でのみインターネット接続可能、一方のWi-Fi + Cellularモデルは、Wi-Fiはもちろん、SIMカードを挿入することでモバイル通信も利用可能です。

自宅などでWi-Fi環境で主に利用する方は、Wi-Fiモデル、外出先でもインターネットを頻繁に利用する方は、Wi-Fi+Cellularモデルがおすすめです。また、Apple公式サイトで公開されているiPad Proの仕様によると、11インチモデルと13インチモデルの主な違いは、ディスプレイサイズのみのようです。

ただし、ストレージ容量によって搭載されるM4チップとRAM容量が異なります。ストレージ容量とRAM容量は以下の通りです。

  • 256GB
  • 512GB
  • 1TB
  • 2TB
ストレージ256GB・512GB 1TB・2TB
CPUCPUが9コア

(高性能コア3つ+高効率コア6コア)

10コア

(高性能コア4つ+高効率コア6コア)

搭載RAM8GB16GB

ちなみに、11インチモデルは約25cm×17.8cm、13インチモデルは約28cm×21.5cmとなります。価格は円安の影響もあり、13インチモデルが218,800円(税込)〜、11インチモデルは168,800円(税込)〜と高めの価格設定です。

Apple M4チップの今後の見解

M4チップの登場により、iPad Proは驚異的な進化を遂げました。今後はその性能がMacにもたらされる可能性が高まっています。リーク情報やアナリストの予測によると、次期MacBook ProやiMacにはM4チップが搭載される見込みです。

これは、M3チップ搭載モデルと比べて飛躍的に向上した性能と効率を期待できることを意味します。M4チップ搭載Macの発表は、間もなく訪れるかもしれません。 今後、Appleがどのような製品を投入していくのか期待が高まります。

AppleのM4の最新技術を体感してみよう!

今回は、Apple M4の特徴やM3チップとの違い、M4搭載のiPad Proの機能を解説しました。2024年5月に発売されたばかりのM4チップ搭載iPad Proは、前世代を凌駕する圧倒的な処理性能と、進化した使いやすさを備えています。

クリエイティブな作業からマルチタスクまで、あらゆるシーンで最高のパフォーマンスを発揮するでしょう。M4チップ搭載iPad Proは、クリエイティブな仕事をしている方、最新技術を体験したい方におすすめです。

ぜひ、その圧倒的な性能を体感してみてください。

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