生成AIで質の高い成果物を得るには、プロンプトの精度が重要です。
指示内容を明確にし、わかりやすい表現で条件を具体的に伝えることで、より適切な出力結果を得やすくなります。
本記事では、生成AIやプロンプトの基礎知識、ChatGPTのプロンプトを書くときに必要な要素や手順、書き方のコツなどを紹介します。また、ChatGPTでよく使われるテンプレート、プロンプト作成時の注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
生成AIのプロンプトの基礎知識
まずは、生成AIのプロンプトの基礎知識について紹介します。
- 生成AIとは?
- プロンプトの概要
- プロンプトを書くときに使う記号
- プロンプトを最適化する効果
生成AIとは?
生成AIはテキストや画像、音声、動画などの多様なコンテンツを新しく生み出す人工知能です。膨大なデータを学習してパターンを理解し、入力された指示に応じた情報を生成します。
代表的な例がOpenAIのChatGPTで、自然な文章の生成や質問に対する応答、長文の要約、アイデアの提案など幅広い分野で活用できます。日本語を含む多言語に対応し、無料と有料のプランが用意されている点も利用者にとって大きな魅力です。
生成AIについて、もっと詳しく体系的に知りたい方には、以下の講座がおすすめです。
セミナー名 生成AIセミナー 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 27,500円〜 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京・名古屋・大阪)・eラーニング
ChatGPTや他の生成AIツールについてもっと詳しく知りたい方には、下記の記事がおすすめです。
プロンプトとは?
プロンプトとは、ChatGPTをはじめとする生成AIに対して、実行してほしい処理や作業、質問内容などを伝える命令文のことです。
ChatGPTはプロンプトを入力することでユーザーのニーズを理解し、プロンプトの内容に沿って成果物を出力します。プロンプトの内容が具体的であればあるほど、こちらの期待通りの結果が得やすくなります。
たとえば、「この文章を要約してほしい」と入力すれば要約はされますが、良い出力結果が得られるとは限りません。「1000文字で要約してほしい」「ですます調で」「てにをはに注意して」など、具体的な出力条件を指定すれば、より希望に近い内容が出力される可能性があります。
プロンプトを書くときに使う記号
ChatGPTに指示を伝えるときは、記号を活用することで内容を整理しやすくなります。
ChatGPTで使われる主な記号は以下のとおりです。
| 記号 | 用途 |
|---|---|
| # | セクションや見出しの区別に使う |
| ##, ### | 大見出し・小見出しなどの階層を分ける |
| *** | 命令文の強調したい部分で使う |
| “ ” ”, ”’ | 引用文や参考文の明示で使う |
上記のような記号を効果的に組み合わせて活用すれば、AIに意図が伝わりやすくなります。
プロンプトを最適化する効果
ChatGPTのプロンプトの最適化ができると、成果物の手戻りが減り、作業効率が向上します。プロンプトに記載する出力条件を最適化すると、文章のねじれや誤字脱字、画像生成における要素不足などを抑え、安定した品質を維持できます。
プロンプトをテンプレート化すれば、担当者が変わっても同様のクオリティを確保でき、ナレッジ共有にも有効です。
プロンプトの書き方に重要な4つの要素

ChatGPTなどを利活用する際の、プロンプトの書き方に重要な要素は以下のとおりです。
- やってほしいことを明確にする
- どんな立場・人物になりきってほしいか指示する
- 生成に必要な情報を伝える・渡す
- 成果物の出力形式を指定する
やってほしいことを明確にする
ChatGPTなど生成AIにプロンプトを書くときは、まず実行してほしい処理内容を明確に記述することが重要です。
たとえば「〇〇について教えてください」や「□□についてまとめてください」などの形で、「具体的に何をすればいいか?」が伝わるような内容を入力します。指示の内容に曖昧な点が含まれていると、出力結果の質が下がる可能性があるので注意してください。
また、相手が人であれば暗黙の了解で伝わる内容も、ChatGPTには伝わらないことも多いため、指示は明確かつわかりやすい表現を心がけましょう。
どんな立場・人物になりきってほしいか指示する
ChatGPTのプロンプトを書くときは、回答する立場や背景情報を明示することも重要です。
たとえば、プロンプトで「あなたは優秀な弁護士です」と入力すれば、法務の専門家としての視点で処理を行ってくれます。逆に、一般人のニーズについて出力させるために「あなたは法務に関しては初心者です」と入力すれば、法務について何も知らない立場の視点で処理を行うことが可能です。
ChatGPTは、プロンプトで役割や背景の情報を与えれば、回答の専門性や表現方法を目的に合わせて調整できます。
生成に必要な情報を伝える・渡す
ChatGPTから質の良い出力結果を得るには、成果物の生成に必要な情報を入力することが欠かせません。
たとえば、会議内容を要約して議事録のまとめを出力したい場合は、必要な分の会議の発言を記録したテキストや音声データが必要でしょう。特定のWebページを要約してほしいなら、対象ページのアドレスを、といったように作業に必要なデータを渡す必要があります。
情報が不足していると、ChatGPTは一般論に基づく独自の回答を出力するため、大幅にズレた内容が出力されるので注意が必要です。
成果物の出力形式を指定する
ChatGPTは回答の形式を指定できます。
たとえば「表で出力してください」や「画像を出力してください」など、自分が望む形式を指定することが可能です。利用する生成AIによっては、動画を出力できます。
効果的なプロンプトの書き方4つのコツ
ChatGPTのプロンプトを書くときのコツには、以下のようなものがあります。
- 希望の回答が出るまで複数回やり取りする
- 出力の見本を積極的に活用する
- 出力条件を詳細に指定する
- 最新の言語モデルを有料プランで利用する
希望の回答が出るまで複数回やり取りする
ChatGPTのプロンプトは、複数回のやり取りで改善しながら行うことを前提にするのが基本です。
多くの生成AIに共通することですが、生成AIは、ひとつのプロンプトだけで期待する成果物を得るのは容易ではないからです。
また、一度に過剰な情報を与えると処理が追いつかず、回答が曖昧になることもあります。そのため、複数のプロンプトを活用し、追加の指示を段階的に与えて成果物の質を高める必要があります。
出力結果が不満で追加の指示を行うときは、新たにプロンプトを入力するのではなく、人との会話のようにこちらの希望を重ねて伝える方が効率的です。希望どおりの成果が得られない原因を考え、解消につながる修正プロンプトを考案することが重要です。
出力の見本を積極的に活用する
ChatGPTのプロンプトを書くときは、出力結果の見本を提示すると成果物の質を高められます。
例えば、文章を生成してほしい場合、サンプルとなる文章を提示するのはとても効果的です。「例示した文章の表現や構成を参考に、以下の指示に従って文章を生成してください。」のように指示を追加すると、期待値が得られやすいです。
完成形のイメージが明確にある場合は、積極的に見本をプロンプトに組み込みましょう。
出力条件を詳細に指定する
ChatGPTのプロンプトを書くときは、回答の形式の他、成果物の文字数や色、表現方法などの条件を詳細に入力すれば、こちらの意図に沿った出力結果を得やすくなります。
主な例を挙げると以下のとおりです。
- 250文字以内。PREP法を意識して初心者でも分かるよう解説。
- 丁寧なビジネス口調で、お客様へ予約をお断りするメール文章を作成。
- 指定したページを、初心者でもわかるよう500文字程度で要約。必要に応じて表も活用。
- サービスのキャッチコピーを10個作成。10代女性、都内在住で個性的なメイクが好きなターゲット向け。
- 黄色を使わずひまわりのイラスト画像を出力。ゴーギャンの絵画のテイスト。落ち着いた色調。
上記のように詳細に指定すると、意図に合った成果物が出力されやすくなります。
最新の言語モデルを有料プランで利用する
ChatGPTを効果的に活用するには、最新の言語モデルを最大限に利用できる有料プランの加入を検討するのも有効です。
生成AIの品質は使用するモデルによって大きく変わり、同じプロンプトでも出力結果に差が出る場合が多いです。特にビジネス用途や専門性の高い文章が求められる場面では、最新モデルを利用することで安定した成果物を得やすくなります。
最新モデルは無料版でも利用はできますが、提供開始のタイミングが遅れる、使用回数の制限が厳しいなどのデメリットがあります。一方、有料版では最新モデルをすぐに利用できるケースが多く、利用制限も緩やかです。
有料版を導入すれば、最新のChatGPTなどをフル活用可能になります。
ChatGPTの有料プランについて詳しく知りたい方には、こちらの記事がおすすめです。
プロンプトの書き方に悩んだらテンプレートの活用を

ChatGPTのプロンプトテンプレートが豊富にありますが、多くのユーザーが利用される人気のテンプレートは以下の3つです。プロンプトの書き方に悩んだら、こうしたテンプレートを活用しながらコツをつかむのもおすすめです。
- 深津式プロンプト
- 七里式プロンプト
- ゴールシークプロンプト
深津式プロンプト
深津式プロンプトは、note株式会社のCXOの深津貴之氏が考案したものです。
「対象・条件・構造・敬語」という4つの要素を組み合わせることで、文章の方向性を制御・管理し、出力結果をユーザーのニーズに合致させることを目的としています。
対象と条件の二つの要素を特に詳細に設定するのが大きな特徴です。出力結果を左右する対象と条件を詳細に設定し、より適切な文章の生成を目指します。
七里式プロンプト
七里式プロンプトは、プロンプト研究家として著名な七里新一氏が考案したものです。
深津式プロンプトの発展型と言えるもので、「8+1の公式」を重視しているのが特徴です。
「8+1の公式」の構成要素には以下のものがあります。
- 前提条件
- 対象プロファイル
- 参考情報
- 名詞と動詞を併用した指示
- 形容詞で精度の向上を狙う
- 出力形式(文章)
- 出力形式(形)
- スタイル
- 追加指示
上記の要素を適切に設定してChatGPTに質問者の意図を正しく理解させ、ニーズに合った質の高い成果物の出力を目指します。
ゴールシークプロンプト
ゴールシークプロンプトとは、ChatGPTとのやり取りを通じて、望む成果物が得られるようプロンプトを段階的に構築していく手法です。
最初に詳細な条件を入力するのではなく、壁打ちのようにChatGPTとのやり取りを重ねながらプロンプトを磨いていく点が特徴です。「どのようなプロンプトを作れば希望の成果物を生成できるかわからない」というケースで効果を発揮します。
プロンプト作成時の注意点
ChatGPTのプロンプトを作成するときは、情報漏洩リスクへの対応も重要です。
OpenAIの利用規約には、ユーザーが入力した内容が学習データとして利用される可能性が書かれています。そのため、場合によっては、こちらがプロンプトに入力した内容やデータが他のユーザーへの回答に反映される危険性があります。
第三者に直接情報を抜き取られる可能性は低いものの、自社の機密情報や顧客の個人情報を入力すると、情報漏洩が起こる恐れがあるので注意してください。
ChatGPTのプロンプト作成では、外部公開が可能なデータのみを活用することが重要です。
生成AIの情報漏洩リスクに対する対応や、実務に役立つ内容をもっと詳しく知りたい方には、下記のセミナーがおすすめです。
セミナー名 生成AIセミナー 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 27,500円〜 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京・名古屋・大阪)・eラーニング
プロンプトの書き方についてのまとめ
ChatGPTで質の高い成果物を得るには、処理内容や役割、成果物生成に必要な情報、出力形式などを明確に指示することが重要です。
指示が曖昧だと成果物の質が下がるため、具体的でわかりやすい内容と表現を心がけましょう。また、出力例を提示する、複数回のやり取りを前提にしてプロンプトを作成する、などの対応も効果的です。
最新モデルをフルに活用できる有料プランに加入すれば、より安定した出力結果が期待できるでしょう。





