今回は、AIモデルの作成に必要な機械学習データの収集方法を徹底解説していきます。
あなたが望むようなAIモデルを作成するには、解決したいタスク(課題)に対して意味のあるデータを収集していく必要があります。
さまざまな分野においてデジタル化が進んでいる昨今では、膨大な量の情報に溢れており、ビックデータと言われるようなデータが際限なく生成され続けています。
そのようなデジタル社会においてこのビックデータを、なんとか活用できないだろうかという場面が少なくありません。
特に今回想定している機械学習の使用を検討している場面においては、その成功の鍵を握っているといっていいほど、データの利活用が重要なポイントになってきます。データの全体像を把握することで、何の変哲もないデータが価値のあるデータへと変貌していきます。
データ収集の重要性
そもそも「データ収集」とは、集めようとするデータが生成されている所(発生源)から情報を集めることです。
世の中にあるデータには、「プライマリーデータ」と「セカンダリーデータ」と大きく二つあります。
多くの場合、これらを上手く組み合わせてデータを収集していきます。
プライマリーデータ
自ら企画して集めたアンケートや自社の売上情報など
セカンダリーデータ
自ら企画して集めていない公的な統計データや新聞記事など
それでは、なぜデータ収集をする必要があるのでしょうか。
冒頭でも記した通り、解決したいタスク(課題)に対するAIモデルを作成するためにデータを収集していく訳ですが、今回のように機械学習におけるデータ収集にはどのような意味があるのでしょうか。
通常AIモデルとは、ある画像は何か?ある文章はどのような文章なのか?ある音声が何を意味しているのか?などタスクに応じた予測を想定しています。その予測をしていく際に必要なのが過去の情報です。
いままでにどんなデータがあったのか、どのような傾向があるのかといった、ある一定のパターンを学んでいくことである程度予測をすることが出来るようになります。
このようにさまざまな経験や知見を効率的に行い、精度の良い予測をするために必要なのが、データ収集になります。
参照:https://robot-fun.com/system/wp-content/uploads/2016/06/robo1.jpg
機械学習データ収集のフロー
それでは、機械学習データ収集のフローを説明します。
①タスクの明確化
まず最初に、データを活用して何をしたいのかを明確にしていきます。
特に機械学習の使用を検討している場面においては、どのようなタスクを解決するかによって使用するデータが大きく異なってきます。
万が一、収集したデータがタスクの解決に役立つものでなかった場合には、AIモデルの予測精度にも影響を及ぼしてしまいます。
そのため、解決したいタスク、つまりデータを何に活用していきたいのかという目的を明確にしておきます。
②データの収集先を決め、収集していく
続いて、集めたいデータの収集先を決めていきます。
上述したように、世の中にあるデータには、「プライマリーデータ」と「セカンダリーデータ」と大きく二つあります。
多くの場合、これらを上手く組み合わせてデータを収集していきます。
ここで注意しておくポイントは、そのデータが正しい情報なのか、誤った情報なのかを見極めることです。
有象無象のデータで溢れている現在では、どのデータが信憑性があるのかを判断していく必要があります。
インターネット上であれば、欲しいデータを入手しやすい反面、本当に正しい情報であるのかを自分で見極めなくてはなりません。
一見関係のないようなデータを組み合わせることによって、より中身のある意味をもった情報になります。
このように、世の中に出回っているデータの全体像を把握することで、何の変哲もないデータが価値のあるデータとして活用できるデータへと変貌していきます。
このデータを使用して機械学習を行ったAIは、望んでいるようなタスクの解決をしてくれることでしょう。
まとめ
ここまで如何だったでしょうか。AIモデルを作成するには、解決したいタスク(課題)に対して意味のあるデータを収集していく必要があります。
データが何もなければ、参考書も問題集もしないまま本番の試験に挑むようなものです。
冒頭でも触れたように、今回想定している機械学習の使用を検討している場面においては、AIモデルの成功の鍵を握っていると言って過言ではないでしょう。
情報で溢れているデジタル化社会だからこそ、今一度、データをどのように収集し活用していくのかといった方法論を見直してみてはいかがでしょうか。