これからプログラミングを学びたいと考えている方には、文法がシンプルで読みやすく、初心者でも取り組みやすいPythonがおすすめです。
この記事では、これからPythonを始める方向けに、学習前の準備から基本文法の解説、そして実力を試せる練習問題までを丁寧にご紹介します。つまずきやすいポイントやその解決策もあわせて解説しているので、安心して学習を進められますよ。
まずは環境を整え、基本を押さえて、少しずつ「書ける」楽しさを体感していきましょう。
Pythonとは
Pythonは、文法がシンプルで読みやすく、英語の文章に近い感覚でコードを書けるプログラミング言語です。
複雑な記号やルールが少なく、初めてでも直感的に理解しやすいため、Webアプリの開発をはじめデータ分析やAI、業務の自動化など、幅広い分野で活用されています。実際、Pythonは多くの企業や研究機関でも採用されており、実務での利用事例も豊富です。
また、無料で使える学習教材やドキュメント、便利なライブラリ(機能をまとめた部品)が充実しているため、独学でも効率よくスキルを習得できます。
Pythonの基礎知識については、こちらのページもあわせてご参照ください。
Python基礎学習の前に準備すべき手順

Pythonの基礎を学び始める前に、まずは学習環境を整えておくことが大切です。ここでは、初心者でも迷わず進められるように、Python学習に必要な準備ステップを解説します。
- Pythonのインストール
- VS Codeの設定
- VS Codeの拡張機能を設定
- 仮想環境(venv)の設定
①Pythonのインストール
まずは、Python本体を公式サイトからインストールしましょう。Python公式サイトにアクセスし、ダウンロードメニューから最新版のインストーラーをダウンロードできます。

出典:Python公式サイト
なお、Windowsをお使いの場合は、「Install Now」をクリックする前に必ず「Add Python to PATH」にチェックを入れましょう。これを忘れると、後の手順でPythonが正しく使えなくなることがあるため注意が必要です。

インストールが完了したら、コマンドプロンプト(またはターミナル)を開き、次のコマンドを入力してみましょう。
バージョン情報が表示されれば、インストールは成功です。

②VS Codeの設定
続いて、Pythonのコードを書くために、専用のテキストエディタを用意しておきましょう。初心者には「Visual Studio Code(VS Code)」という無料エディタがおすすめです。軽量で使いやすく、拡張機能も豊富なため、Pythonの学習や開発に幅広く活用できます。
公式サイトからインストーラーをダウンロードし、画面の案内に従ってインストールを進めましょう。

出典:VS Code公式サイト
③VS Codeの拡張機能を設定
VS Codeのインストールが完了したら、Pythonの拡張機能を追加することで、コードの補完やエラーチェックなどが可能になります。
画面左側の拡張機能アイコン(四角いアイコン)をクリックし、検索ボックスに「Python」と入力。Microsoft製の「Python」拡張機能をインストールしてください。

これで、VS CodeでPythonのコードを快適に書く準備が整いました。
④仮想環境(venv)の設定
Pythonでは、プロジェクトごとに使うライブラリのバージョンや構成を分けて管理します。そこで活用されるのが「仮想環境(venv)」です。仮想環境を使えば、システム全体に影響を与えずに、特定のプロジェクト用の環境をつくることができます。
まず、任意のフォルダを作成し、その中でコマンドプロンプト(またはターミナル)を開いて、以下のコマンドを実行しましょう。
すると、そのフォルダ内に仮想環境用のディレクトリ(venv)が作成されます。

続いて、仮想環境を有効化します。Windowsの場合は、次のコマンドを実行しましょう。
実行後、プロンプトの先頭に(venv)と表示されていれば、仮想環境が有効になった状態です。この状態でライブラリをインストールすれば、仮想環境内にのみ反映されます。

Python基礎解説【サンプルコード付き】

Pythonの学習環境が整ったら、いよいよ基礎文法の習得に進みましょう。ここでは、Pythonでプログラムを書くために欠かせない基本構文を、サンプルコード付きで丁寧に解説していきます。
変数
変数とは、データに名前を付けて一時的に記憶しておくための「ラベル」のようなものです。Pythonでは、変数を使うことで文字や数値などのデータを後から呼び出して利用できます。
Pythonの変数は、型を明示的に指定しなくても自動で判断される「動的型付け」が特徴です。例えば、次のように書くだけで、変数を定義できます。
age = 25 # 整数を代入
height = 160.5 # 小数(浮動小数点数)を代入
is_student = True # 論理値(真偽値)を代入
print(name)
print(age)
このコードでは、それぞれの変数に異なる型のデータを代入しています。
なお、変数名には半角英数字とアンダースコア(_)が使用でき、最初の文字は数字以外にする必要があります。意味のわかりやすい名前を付けると、コードの可読性が高まります。
データ型
Pythonでは、変数に代入される値によって、その「データ型」が自動的に決まります。データ型とは、値の種類を示すもので、数値、文字列、リスト、辞書などさまざまな種類があります。
Pythonでよく使われる代表的なデータ型を一覧にまとめてみましょう。
| データ型 | 説明 | 備考 |
|---|---|---|
| int | 整数型 | 四則演算が可能 |
| float | 浮動小数点数(小数)型 | 小数を扱う計算に使用 |
| str | 文字列型 | 文字の連結・分割が可能 |
| bool | 論理型(真偽値) | True/False、条件分岐でよく使われる |
| list | リスト型(配列) | 複数の値を順番に保持できる |
| dict | 辞書型(連想配列) | キーと値の組み合わせで配列を保持できる |
| tuple | タプル型(変更不可のリスト) | 変更できない複数の値をまとめたもの |
| set | 集合型(重複なしのリスト) | 同じ値を2回入れることができない |
サンプルコードもご紹介します。
x = 10 # int(整数型)
y = 3.14 # float(小数型)# 文字列型
name = “Alice” # str(文字列型)# 真偽値型
is_ok = True # bool(論理型)# リスト型(複数の値を順番に格納できる)
fruits = [“apple”, “banana”, “orange”] # list
# 辞書型(キーと値のセット)
person = {“name”: “Alice”, “age”: 25} # dict
それぞれの型によって、使える操作や関数が異なります。例えば文字列には連結や分割、リストには追加や削除、辞書にはキーでのアクセスなど、さまざまな処理が可能です。
なお、型の確認には type() 関数を使うと便利です。
print(type(fruits)) # <class ‘list’>
データ型を意識することで、より正確で安全なコードが書けるようになります。初めのうちは、いろいろな値を print() して型を確かめながら学ぶのがおすすめです。
条件分岐
条件分岐とは、「ある条件が成立したときにだけ特定の処理を実行する」といったプログラムの流れを制御する仕組みです。Pythonでは、「if文」を使って条件によって処理を分けることができます。
基本的な構文は次のとおりです。
x = 10
if x > 0:
print(“xは正の数です”)
elif x == 0:
print(“xは0です”)
else:
print(“xは負の数です”)
このコードでは、変数「x」が0より大きい(正の数)場合、0の場合、どの条件にも当てはまらなかった場合で出力内容が変わります。
なお、条件式には比較演算子や論理演算子が使えます。
Pythonでよく使われる比較演算子には、次のような種類があります。
- ==(等しい)
- !=(等しくない)
- >(より大きい)
- <(より小さい)
- >=(以上)
- <=(以下)
また、論理演算子には次の種類があります。
- and(両方の条件が真であれば真)
- or(どちらか一方でも真なら真)
- not(条件を否定する)
なお、Pythonでは、インデント(字下げ)によって処理の範囲を示すという特徴があります。そのため、「:(コロン)」のあとは必ず1段下げてコードを書くようにしましょう。これを忘れると、エラーが発生したり、意図しない動作になったりすることがあるため注意が必要です。
ループ
ループとは、同じ処理を繰り返し実行するための仕組みです。Pythonでは主に「for文」と「while文」の2種類があり、目的に応じて使い分けます。
「for文」は、リストなどの繰り返し可能なデータを順に取り出して処理するのに使います。
fruits = [“apple”, “banana”, “orange”]
for fruit in fruits:
print(fruit)
このコードでは、リスト fruits の中身を1つずつ取り出して表示しています。
なお、回数指定の繰り返しにはrange()関数が便利です。
print(i)
# 出力: 0, 1, 2
これに対して「while文」は、条件が「True」の間だけ繰り返し処理を行います。繰り返す条件が事前に決まっていない場合や、特定の条件でループを抜けたいときに便利です。
count = 0
while count < 3:
print(count)
count += 1
どちらの文も、インデントによって「繰り返しの範囲」を明示している点に注目してください。特に「while文」では、条件を満たさなくなる工夫(変数の更新)を忘れると無限ループになるため、条件の指定には注意を払う必要があります。
関数
関数とは、よく使う処理をひとまとめにして、名前を付けて再利用できる仕組みです。同じコードを何度も書く必要がなくなり、プログラムの見通しがよくなります。
Pythonでは、「def」を使って関数を定義します。
print(“こんにちは!”)
greet()
上の例では、「greet()」という関数を定義し、実行時にメッセージを表示しています。関数は定義したあとに、名前を使って呼び出すことで動作します。
引数(ひきすう)を使うと、呼び出し時に値を渡して処理を変えることもできます。
print(“こんにちは、” + name + “さん!”)
また、return を使えば、関数の中で計算した結果を呼び出し元に返すことも可能です。
return a + b
print(result) # 出力: 8
関数は、処理を整理し、再利用性を高めるための重要な考え方です。少しずつ使いながら、定義と呼び出しの流れに慣れていきましょう。
ご紹介した基礎内容をさらに確実に身につけたいなら、「Python基礎セミナー講習」の受講もご検討ください。環境構築からサンプルコード演習まで、実践課題中心のカリキュラムで「分かったつもり」を解消できます。
Pythonの基礎構文について更に詳しく知りたい方は、こちらも参考にしてみてください。
Python基礎の練習問題5選と解答例・解説

Pythonの基礎をひと通り学んだら、次は実際に手を動かして理解を深めていきましょう。ここでは、初心者向けの練習問題を5つ厳選し、それぞれに解答例もあわせて紹介します。
演習1(難易度:★☆☆)
解答例
print(“こんにちは、” + name + “さん!”)
解説
文字列は ” か ‘ で囲んで表現します。+ を使って文字列同士を連結することで、出力メッセージを構成できます。
演習2(難易度:★☆☆)
解答例
x = 10
if x % 2 == 0:
print(“偶数です”)
else:
print(“奇数です”)
解説
% は割り算の余りを求める演算子です。2で割って余りが0なら偶数、1なら奇数と判断できます。
演習3(難易度:★★☆)
解答例
fruits = [“apple”, “banana”, “orange”]
for fruit in fruits:
print(fruit)
解説
for 文を使えば、リストの中身を1つずつ取り出して処理できます。変数 fruit には各要素が順に代入されます。
演習4(難易度:★★☆)
解答例
total = 0
for i in range(1, 11):
total += i
print(“合計は”, total)
解説
range(1, 11) は1から10までの範囲を生成します。+= は累積加算の省略記法で、繰り返しながら合計を更新しています。
演習5(難易度:★★★)
解答例
return a + b
print(“結果は”, result)
解説
関数は def で定義し、return で値を返します。呼び出し時に引数(ここでは3と7)を渡し、戻り値を変数に代入して使えます。
Python初心者がつまずきやすいポイントと解決策

Pythonは初心者にやさしい言語といわれていますが、実際に学び始めてみるとさまざまな壁にぶつかることも少なくありません。ここでは、初学者がつまずきやすいポイントをピックアップし、それぞれの原因と具体的な解決策をわかりやすく解説します。
インデント混在してエラーが多発!
Pythonでは、インデント(字下げ)によってコードの構造を判断するため、タブとスペースが混ざるとエラーの原因になります。特に目に見えない違いなので、初心者が気づきにくいポイントです。
VS Codeなどのエディタでは、「スペースを使う」設定を有効にし、インデント幅を2または4に固定すると安定します。また、エディタの右下でタブかスペースかを確認し、揃っていない場合は一括変換する機能も活用しましょう。

どのライブラリを使えばいいかわからない!
Pythonはライブラリが豊富な反面、初心者にはどれを選べばよいか迷いやすい点があります。まずは用途ごとの標準ライブラリを把握するのが近道です。
- データ分析→pandas, numpy
- グラフ描画→matplotlib, seaborn
- Web開発→Flask, Django
- 機械学習→scikit-learn, TensorFlow
- 自動化→openpyxl, selenium
最初はネット記事やチュートリアルに登場するものを使い、徐々に選択肢を広げていきましょう。
大量のエラーメッセージにパニック!
Pythonのエラーメッセージは、長くて難しく見えますが、重要なのは一番下の行(最後の行)です。そこに「何のエラーか」「どの行で起きたか」が明示されています。
例えば、次のコードを実行するとエラーが発生します。
print(“年齢は ” + age + ” 歳です”)

ここでは、「can only concatenate str (not “int”) to str」(文字列同士しか連結できません。int はダメです)と教えてくれています。このようなメッセージを参考に、どこを修正すべきかの手がかりを探りましょう。
わからない単語があれば、コピペして検索するだけでも、解決へのヒントが見つかります。
無限ループで処理が止まらない!
while文を使うとき、終了条件を満たさないまま処理を続けてしまうと、無限ループが発生します。例えば次のコードは、カウントアップを忘れて同じ処理を繰り返すというものです。
while i < 5:
print(i)
# i += 1 を忘れると無限ループ
無限ループが発生すると、処理が終わらず、PCが重くなったり他の操作ができなくなったりすることがあります。そのため、ループ中で条件に変化を与えるコードがあるかを必ず確認しましょう。
なお、実行中に止まらなくなった場合は、「Ctrl + C」(Windows/Linux)や「Command + .」(Mac)で強制終了できます。
仮想環境を使わず依存衝突!
Pythonでは、複数のプロジェクトを1つの環境で動かしていると、ライブラリ同士のバージョンが衝突する(依存衝突)ことがあります。
こうしたトラブルを避けるには、仮想環境を使ってプロジェクトごとに独立した環境を作るのが基本です。Pythonには「venv」という標準機能があり、簡単なコマンドで仮想環境を構築できます。また、VS Codeなどのエディタでは、仮想環境を自動で検出してくれる機能もあります。
Pythonを学び始めた段階から、仮想環境を使う習慣を身につけておくと、今後の開発でも安心して作業を進められます。
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Python基礎を習得して練習問題で実践力を養おう
Pythonは文法がシンプルで学びやすく、初心者でもすぐにプログラムを書き始められる魅力的な言語です。基本的な構文や考え方をひと通り学んだあとは、実際に手を動かして練習問題に取り組むことで、理解が定着し、実践力が自然と身についていきます。
今回紹介した基礎文法や練習問題は、プログラミングの土台をつくる第一歩です。つまずきやすいポイントも事前に押さえておけば、エラーや失敗も学びのチャンスに変わります。
学んだ知識を使って小さなプログラムを書いてみたり、セミナーや教材でさらに実践を重ねたりしながら、Pythonの世界を少しずつ広げていきましょう。






