【2026】GoogleのMCPとは?AI×外部サービスの仕組みやメリット・今後の展望を解説

Google Cloudが、全サービスにMCPサーバーを展開する方針を発表し、大きな注目を集めています。GoogleのMCP導入は、「AIと外部サービスの連携」という画期的な動きですが、「結局、何がどう変わるのか」という方も多いでしょう。

本記事では、Googleが進めるMCPの仕組みやメリット、将来的な展望までわかりやすく解説します。AI活用を次のステージへ進めたい方、企業の担当者様は、ぜひ参考にしてください。

GoogleのMCPとは?

GoogleのMCP(Model Context Protocol)とはGoogleのMCP(Model Context Protocol)とは、Google Cloudの各種サービスを、様々な生成AIが直接利用できる共通規格です。
これまでGoogleの競合関係にあったOpenAIやMicrosoft、そしてMCPの開発元であるAnthropicが同じプロトコルで接続されることで、

  • ChatGPT からGoogle Mapsの地図情報を取得
  • Microsoft CopilotからBigQueryのデータを直接読み込む

といった、従来では考えられなかった連携が可能になります。

主要サービスから段階的に提供

GoogleがMCPの導入を正式に発表したのは2025年12月11日で、同日よりGoogle Cloudの主要サービスをAIから直接操作できる「MCPサーバー」の提供が開始されました。

現在はGoogle CloudのBigQueryやGoogle Mapsなどを中心に展開が進められており、将来的にはGoogleが提供するあらゆるサービスがMCPという共通規格で統合される予定です。

Googleのサービスの種類・MCP対応状況

Googleの法人向けサービスは、大きく分けてGoogle Cloud(開発・基盤)とGoogle Workspace(業務アプリ)の2つの柱で構成されています。

種類主なサービス名概要MCP対応
Google CloudBigQuery企業の大量データの保管・抽出可能
Cloud Storageファイル保管・抽出(画像/ログ等)可能
Compute EngineカスタムPC(仮想マシン)提供可能
Google Maps位置情報を扱うためのAPIを提供可能
Google  Workspace
  • Googleドキュメント
  • Gmailなど
文書作成やメール送信不可

現在(2026年1月22日)、GoogleがMCP対応しているのは「Google Cloud」のみです。GmailなどのGoogle Workspace関連のツールは、現時点で対象外なので、まずは上記表で区分を明確にしておきましょう。

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Googleが採用したMCPとは

Googleが採用したMCPとは、外部サービスごとに異なる接続方法を、ひとつの共通ルールで扱えるようにする標準規格です。ここでは、MCPをイメージしやすいように、マルチコンセントの例を挙げましょう。

  • コンセントは国ごとに形が違う
  • 海外旅行の際は各国の規格に合ったコンセントが必要
  • しかし、マルチコンセントがあればどの国でも対応可能

つまり、MCPはこのマルチコンセントのAI版です。AIと外部サービス(Google Cloudなど)をつなぐ「MCP」が一つあれば、個別の接続方法を用意する必要がなくなります。

MCPの基本構造

Google版MCPの基本構造

ここでは、MCPがどのような仕組みでAIと外部サービスをつなぐのかを解説しましょう。下の表では、MCPの各段階で何が行われ、Googleのどのサービスが該当するのかをまとめています。

段階主な内容Googleのサービス
ホスト
  • ユーザーの指示にあわせてAIが命令を出す
  • MCPサーバーの返却情報から回答を作成・ユーザーに提示
Gemini
クライアントMCPを使って、AIの指示をサーバー側へ送る
MCPサーバー
  • 適したMCPサーバー・機能を選ぶ
  • データ取得や処理を実行して、AIに返却する
Google Cloud

なお、クライアントはAIとGoogle Cloudをつなぐのが役割です。Google Cloudは「MCPサーバー」として機能し、その内部では複数のMCP対応サービスが連携しています。

MCPサーバー内での処理の流れ

  1. 適したMCPサーバー(Google Cloud等)を選択
  2. 具体的なツール(BigQuery等)の機能を呼び出し
  3. 呼び出したツールからデータの取得や操作を実行
  4. 実行結果をAIが読み取れる形にしてAIへ返却

つまり、Google Cloudは数あるMCPサーバーの内の1種類です。そして、Google Cloudの中に専門機能を持つツールが存在するという形で構成されています。

MCPとRAGの違い

Googleが採用したMCPとRAGはどちらも外部情報を使ってAI機能を拡張する技術ですが、目的も仕組みも異なります。ここでは、MCPとRAGの違いが分かるように、主要ポイントを表にまとめました。

項目MCPRAG
目的外部ツールを操作しタスク実行外部情報で回答の正確性を強化
仕組みツール連携を標準化資料検索による回答強化
動き方能動的に外部システムとやり取り受動的に情報を取得して回答
主用途実行まで行うAIエージェントQA、要約、事実ベースでの回答

つまり、RAGはAIが情報を調べて答えるだけの仕組みであり、外部ツールを実際に操作できるMCPとは根本的に役割が異なります。

MCPについては、以下の記事でも詳しく解説しています。MCPとRAGとの違いもお伝えしているので、MCPへの理解を深めるためにもぜひご一読ください。

【2026】Pythonで始めるMCP入門!環境構築からホスト・クライアント・サーバー実装まで解説

GoogleがMCPを導入した背景

GoogleがMCPを導入した背景

Googleが、OpenAIなどの競合と共同してまでMCPを推進する背景には、AI業界全体が直面している課題があります。ここでは、Googleが「MCP導入」を選んだ理由を解説しましょう。

  • 飽和したAI市場への危機感
  • AIエージェント時代への対応

飽和したAI市場への危機感

GoogleがMCPを導入した背景にあるのは、今のAI市場が「飽和状態」になりつつあるという危機感です。現在、ChatGPTやGeminiの「マルチモーダル化」が象徴するように、主要なAIモデルの性能は多様化し、それぞれ決定的な差別化が難しくなっています

このような状況下で、競争の軸は「AIがどんな外部サービスとつながれるか」へと移行しています。つまり、GoogleはMCPを採用することで、自社ツールだけでは叶わなかった機能面の大幅な拡張を目指しているのです。

AIエージェント時代への対応

GoogleがMCPを採用したもう一つの理由は、来るべき「AIエージェント」への対応です。 AIエージェントとは、ユーザーの指示を受けてWeb検索、情報の集約、さらには予約や購入手続きといった具体的なタスクを自律的に遂行する技術を指します。

2026年、このAIエージェントは本格的な社会実装のフェーズに入ると予測されており、すでに「ChatGPT Atlas」のような先行サービスも登場しています。そして、AIエージェントの実現には、あらゆるソフトウェアやデータベースとつながる基盤技術(MCP)が必要なのです。

AIエージェントについて詳しく知りたい方は、仕組みや特徴・活用事例まで解説した以下の記事をご参照ください。

【2026】AI エージェントとは?その仕組みや特徴・生成AIとの違いを詳しく解説

Googleが示すMCPのメリット

Googleが示すMCPのメリット

続いて、Google Cloud公式ガイドの内容をもとに、MCPのメリットを解説しましょう。

①回答の精度が向上する

Googleは、外部データを参照するMCPは、AIの回答精度向上に効果があると説明しています。従来のLLMは学習データに依存していたため、

  • もっともらしい誤情報を返す
  • 推測に基づく意訳が混ざる
  • 古い情報をそのまま回答してしまう

といった問題がありました。しかし、こうした誤答は、MCPによって大幅に抑えられます。

②AIの自動化能力が広がる

Googleによれば、MCPの導入によりAIが扱えるタスクの幅が広がり、より高度な自動化が可能になるとされています。例えば、

  • 顧客データ取得時の迅速な更新
  • 社内情報へのスムーズなアクセス
  • 希望地までの最短ルートの確認

のような実務作業を代行できます。Googleは、これを「自律的に行動できるスマート エージェント」と表現しています。

③外部サービスとの接続が簡素化される

Googleは、MCPによって外部サービスとの接続がシンプルになり、開発の手間を大幅に減らせる点を重要なメリットとして示しています。従来は、

  • サービスごとに個別の接続コードが必要
  • ツールとモデルの組み合わせが増えるほど複雑さ増す

という「N×M問題」が課題でした。MCPはこの構造的な負担を解消し、どのツールも同じ形式で扱える環境を実現します。

④セキュリティ面の安全性を確保できる

Googleは、MCPが安全性を前提に設計されている点を重要なメリットとして示しています。GoogleのMCPは、

  • ユーザーの明確な同意
  • データプライバシーの保護
  • 信頼できるツールのみの利用
  • 出力内容の安全処理
  • サプライチェーン全体の安全性
  • ログ・監査による不正検知

のような基準・対策方法を設け、AIが外部ツールにアクセスする際のリスクに備えています。

参照:Model Context Protocol(MCP)に関するガイド | Google Cloud

GoogleのMCPを実際に動かそう

ところで、「GoogleのMCPで実際に何ができるのか」を具体的に知りたい方もいるでしょう。ここでは例として、Google Mapsの地図をWebサイト(WordPressのブロックエディタ)に埋め込む方法を取り上げます。

以下の指示文でChatGPTに依頼するので、GoogleのMCPが正しく機能するかを実際に確認してみてください。

新宿駅から都庁までの最短ルートを、Google Mapsを使ってWordPressに埋め込める形で作ってください。

操作手順

  1. ChatGPTにアクセスし、Google Mapsで地図作成を依頼
  2. コードを生成したら、「コードをコピーする」をクリックGoogle Mapsの地図をWebサイト(WordPress)に埋め込む方法
  3. WordPressを開き、編集画面の左上にある「+」ボタンを押す
  4. ブロック一覧が出るので「カスタムHTML」→「HTMLを編集」をクリックGoogle Mapsの地図をWebサイト(WordPress)に埋め込む方法
  5. コードを中央部分に貼り付け→「更新」Google Mapsの地図をWebサイト(WordPress)に埋め込む方法
  6. 地図がページに表示

Google Mapsの地図をWebサイト(WordPress)に埋め込む方法

このように、手軽なツールを使えば、簡単にMCPが実際に動作する様子がわかります。なお、クラシックエディタの場合、テキストを表示して生成されたコードを直接添付すればOKです。

AIの最新機能を業務活用するには?

今後、MCPの機能はGoogleをはじめとして大きく広がり、製造業・建設業におけるDX化の大きな力になるでしょう。しかし、導入方法や使いこなせる人材確保、といった課題を抱える企業様も少なくありません。

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MCPは今後Googleサービスをどう変えるか

MCPは今後Googleサービスをどう変えるか

Googleは今後、各種サービスへMCPを本格的に導入していく方針を示しています。つまり、GmailやGoogleドキュメントといったGoogle Workspaceが、外部ツールと直接つながるということです。

ここでは、MCPによってどんな変化が生まれるのかを、表で具体的に見ていきましょう。

サービスMCP導入で起きる変化
GmailAIのチャットで、メールの確認、自動返信・自動処理ができる
Googleドキュメント外部データを基にしたカスタマイズされた文を作成できる
Googleスプレッドシート外部システムと自動同期し、数値がリアルタイム更新される
GoogleカレンダーAIのチャット上で、スケジュール設定・変更を指示できる
Google Meet会議内容が外部ツールに自動反映される
Google Drive外部ナレッジの横断検索で、必要な資料をすぐ見つけられる

これらの連携は本来、Google内部のGeminiだけが使える機能でした。しかしMCPによって、この仕組みが標準化され、CopilotやChatGPTなど他社のAIでも同じ連携が可能になります。

つまり、MCPによってAIごとの制限がなくなり、どのAIでも同じ業務連携ができる「開かれたビジネス環境」が実現するのです。

GoogleのMCPについてまとめ

GoogleのMCPは、現在Google Cloudで提供されているBigQueryやGoogle Mapsで活用できます。今後は全サービスへ拡大する予定で、ChatGPTからGoogleの各種サービス状況を直接チェックするといった未来も、そう遠くはないでしょう。

こうした最新AIの技術は変化が非常に速いため、常に自分自身で最新情報をチェックしておくことが重要です。新機能を十分に使いこなすためにも、継続的な学習を心がけましょう。

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