AIを活用したいと思っても「プログラミング」という壁にぶつかり、なかなか手を出せない方も多いのではないでしょうか。Difyを使えば、思い浮かべたイメージを、言葉で指示するだけで形にできます。
この記事では、Difyでできること、無料での始め方・無料の使い方まで解説します。「AIに興味はあるけれど、自分には難しそう」そう感じている方はぜひ参考にしてください。
Difyとは?

Dify(ディフィ) は、プログラミングの知識がなくてもAIアプリを作れるノーコード開発ツールです。ChatGPTやGeminiなど、好みのAIモデルと連携させながら、自分専用のアプリを簡単に作成できます。
Difyは、以前は「ディファイ」と呼ばれることもありましたが、2025年6月頃、公式サイトにて「Dify(ディフィ)」が正式な読み方として案内されました。
Difyを運営する会社
Difyの開発元は、アメリカに本社を置くAIスタートアップ企業で、2025年に入り日本法人も設立しています。
| 項目 | 本社 | 日本法人 |
| 法人名 | LangGenius, Inc. | 株式会社LangGenius |
| 設立 | 2023年 | 2025年2月 |
| 所在地 | アメリカ合衆国デラウェア州 | 東京都中央区日本橋三丁目6番2号 |
| 主な役割 | Difyの製品開発 | 日本企業への導入支援・サポート |
日本社会に根ざした活動
日本法人の株式会社LangGeniusは、DX推進を目指して以下のような企業と提携しています。
- NTTデータ
- リコー
- Microsoft Azure
- 日本電子計算株式会社
2025年9月には「一般社団法人Dify協会」を設立し、「オープンなエコシステムによる共創」を目的に日本国内でDifyの普及に努めています。
参照:Dify.AI Terms of Service – Dify、株式会社LangGenius、Dify、「一般社団法人Dify協会」設立を発表
Difyは何ができる?

ここでは、Difyが提供しているアプリのテンプレートを元に、Difyでできることを紹介します。
テンプレートは作成画面からすぐに参照でき、そのまま活用してアプリを作ることも可能です。何を作るか迷ったときの参考としても役立ちます。
事務作業を自動化
Difyは、毎日の業務で繰り返し発生する書類作成や整理といった作業を、AIアプリとしてまとめて自動化できます。
| アプリ例 | 内容 |
| 議事録作成 | 会議のメモや録音内容をもとに、要点を整理した議事録を作成 |
| ファイル翻訳 | 書類の構成を保ちながら、別の言語に変換 |
| レビュー分析 | 口コミやアンケートから、意見の傾向や課題を分析 |
記事・レポートを作成
Difyは、情報収集や文章作成といった作業もアプリ化できます。
| アプリ例 | 内容 |
| ブログ記事作成 | キーワードをもとに、構成案から本文まで作成 |
| ディープリサーチ | 複数の情報源を元に深く調べ、内容を整理してまとめる |
| SNS投稿文作成 | 記事内容を各SNS向けに書き分ける |
専門作業をサポート
Difyは、専門知識が必要な作業も、指示内容をもとにAIアプリとして形にできます。
| アプリ例 | 内容 |
| SQLコード作成 | 処理内容を文章で伝え、コードに変換 |
| 投資分析レポート | データを整理し、投資判断の参考情報を作成 |
| プログラム修正 | プログラムの不具合の原因を特定し、修正案を提示 |
(スタジオ – Difyの情報を参考に作成)
思い通りのアプリを作りたい方はプロンプトエンジニアリングを学ぼう!
Difyを使えば、言葉だけでこれほど多彩なアプリが作成できます。つまり、Difyで思い通りのアプリを構築するためには、「AIへ正しく伝える力」が重要なのです。
「伝え方が良く分からない」という場合、生成AIセミナーで効果的なプロンプト作成術を身に付けましょう。短期間で効率的に、かつ豊富な学習スタイルから選べるため、「多忙でセミナーはちょっと…」という方にもおすすめです。
Difyで作ったAIアプリ単体では、Difyの画面の中でしか会話ができませんが、Zapierとつなぐことで、Gmailなど、アプリの外側まで含めた自動化ができるようになります。
Zapierの使い方は以下の記事で解説しているので、アプリを業務自動化に活用したい方はぜひ参考にしてください。
Difyの料金プラン・無料枠

Difyを使い始めるにあたって、まずは自分に合ったプランを知ることが大切です。ここでは、Difyの料金プランと概要をお伝えしましょう。
Difyの無料プランの無料枠も一覧に含めているので、無料でできる範囲を知りたい方もぜひチェックしてください
| プラン名 | Sandbox | Professional | Team |
| 料金 | 無料 | 59ドル(約8,555円)/月 | 159ドル(約23,055円)/月 |
| 月間メッセージ | 200クレジット | 5,000クレジット | 10,000クレジット |
| 作成アプリ数 | 5個 | 50個 | 200個 |
| チームメンバー数 | 1人 | 3人 | 50人 |
| ナレッジ文書数 | 50個 | 500個 | 1,000個 |
| データストレージ | 50MB | 5GB | 20GB |
| 文書処理の優先度 | 標準文書処理 | 優先文書処理 | 最優先文書処理 |
| リクエスト制限 | 10回/分 | 100回/分 | 1,000回/分 |
日本円は1ドル145円で計算しています。
参照:Dify: プランと料金
Difyの無料の使い方
では、実際にDifyを使ってみましょう。ステップごとに画像を添付してお伝えするので、ぜひ一緒に手を動かしながら行ってみてください。
ここでは、無料でAPIキーを利用できるモデル(Gemini)を使い、無料でDifyを使える方法で解説します。
アカウント作成・ログイン
まずは、初めて使う方に向けてアカウントを作成し、ログインする方法から解説します。
- Difyにアクセスし、「始める」をクリック

- GitHub、Googleアカウント、メールアドレスのいずれかでアカウントを作成

- アカウントを作成後、自動でDifyにログイン

これで、Difyのアカウント作成、およびログインは完了です。ページを閉じて再度ログインする際は、Difyの公式サイトの「始める」をクリックすれば編集画面が開きます。
日本語設定・モデルの選択
Difyにログインができたら、使いやすいように画面を日本語にし、AIモデルを選択しましょう。
- 画面右上のプロフィールアイコンから「設定」を選択

- 「言語」をクリックし、表示言語を「日本語」に変更
(デフォルトで日本語に設定されている場合はスキップ)
- 画面の「モデルプロバイダー」から使いたいモデルを選択
(ここではGeminiを選択)
- モデルの下の「インストール」をクリック→以下のような画面が表示

これで、日本語設定とモデルが選択できました。なお、使えるモデルの一つ「Nano Banana」は以下の記事で紹介しているので、利用を検討している方はぜひご参照ください。
APIキーを取得する
続いて、AIと連携するためのAPIキーを取得します。GoogleのGeminiを選択したので、Google AI Studioから無料のキーを発行しましょう。
- Google AI Studioを開く
- 画面左側にある「Get API key」をクリック

- 「APIキーを作成」をクリック

- キー名の設定後「インポートしたプロジェクトを選択」の(No Cloud Projects Available)をクリック

- 「プロジェクトに名前を付ける」で名前を入力し「プロジェクトを作成」をクリック

- 再度「プロジェクトを作成」をクリックし、「キーを作成」をクリック

- 画面上の「…Pc2o」の右側にあるコピーアイコンをクリック

これで、APIキーの発行・コピーが完了です。
Difyに戻ってAPIキーを貼り付ける
コピーができたら、Difyの画面に戻りましょう。
- 「セットアップ」をクリック

- APIキー認証設定の「API Key」をクリックし、コピーを右クリックで貼り付ける
- APIキーが入力されたら「保存」をクリック

- Geminiの枠の右上に緑色が点灯し「API KEY 1」と表示
(以下の画面が、Difyで無料のAI(Gemini)が使えるようになった状態)
ここまでの手順で、Difyを無料で動かす準備が整いました。あとは、AIにどのような指示を出すかという「言葉で伝える力」が、アプリの完成度を左右します。
Difyの無料枠を最大限生かすにはプロンプト作成スキルが重要
Difyの無料プラン(Sandbox)では、月間のメッセージ数が200クレジット、作成できるアプリは5つに制限されています。この貴重な無料枠を無駄にせず、少ない回数で理想の回答を引き出すためには、的確なプロンプト作成スキルが重要です。
生成AIセミナーでは、実践的なプロンプトエンジニアリングをはじめ、
- 生成AIと大規模言語モデル(LLM)の仕組み
- AI(機械学習)の本質
- ChatGPT・Copilotの高度な活用方法
- 情報漏洩リスクや利活用のガイドライン
など、生成AI活用に必要なスキルを網羅的に学べます。ニーズに合わせて柔軟に選べる学習スタイルで、Difyを自在に操るスキルをスピーディに身につけましょう。
セミナー名 生成AIセミナー 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 27,500円〜 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京・名古屋・大阪)・eラーニング
Difyのシステム設定のポイント
次に、Difyをスムーズに使いこなすために知っておきたいシステム設定のポイントをご紹介します。今回、実際に設定を進める中で「お伝えしたい」と感じたポイントなのでぜひ参考にしてみてください。
設定画面に表示される他社モデルについて
今回、Difyの設定画面を開くと、以前設定のみを行ったOpenAIモデルも一覧に並んで表示されていました。「消したほうがいいのでは?」と感じますが、これらはまだ設定されていないことを示すだけの表示です。
グレーの状態で残っていても問題はなく、実際に新しく追加したGeminiの動作に影響することもありませんでした。こういった場合、無理に削除しようとせず、そのままにしておいて大丈夫です。
Difyと外部サイトを行き来する理由
Difyを動作する際、一度Difyの画面を離れて、APIキーを取得するため外部へ移動しなければいけません。今回、Google AI Studioという別サイトへ移動した様に、使うモデルに合った外部サービスに移動しましょう。
APIキーを取得するこの作業を行ってはじめて、DifyとGoogleのAIがつながり、アプリを構築できる状態になります。「単体でAIを動かせる」と思いがちなので、事前に別過程が必要ということを知っておいてください。
Difyを無料で利用する際の注意点
続いて、Difyを無料で使うにあたり気をつけたい注意点をお伝えします。
APIキー取得には無料と有料がある
Difyを無料で利用する場合でも、連携させる外部サービス(LLM)の「APIキー」に課金が必要なケースがあるため注意しましょう。
今回、ChatGPT(OpenAI)のAPIキーを取得しようとした際、無料枠がなく、利用にはクレジットカード登録と課金が求められました。このように、Difyの設定画面にあるサービスの中には、有料利用が前提となっているものも含まれています。
そのため、今回は別の選択肢として、無料枠内で支払いなしにAPIキーを発行できる「Google AI Studio(Gemini)」を利用することにしました。Dify自体が無料であっても、連携先によって料金が発生する場合があるため、事前に無料枠の有無を必ず確認するようにしてください。
APIキーは後から確認できないケースがある
APIキーは、セキュリティの都合上、一度発行すると二度と同じキーを表示・確認できないケースが多くあります。
そのため、発行した直後に必ずコピーし、メモ帳など自分だけが管理できる場所へ安全に保存することを心がけましょう。もしキーを紛失してしまった場合、以前のキーを特定することはできず、新しく作り直す(再発行する)しかありません。
なお、管理する環境の規模が大きい場合は、Google Cloud Secret Managerなどの「シークレット管理サービス」を活用することも検討しましょう。
Difyでよくある質問
最後に、Difyでよくある質問を4つお伝えしましょう。
参照:Dify: プランと料金
DifyのAIモデル提供元はどこですか?
Difyは商用利用できますか?
参照:Dify.AI 利用規約 – Dify
Difyについてまとめ
Difyは、ノーコードで手軽に自社専用のAIチャットボットや業務自動化ができるアプリを構築できる便利なプラットフォームです。ただし、初期の環境構築やワークフローの設定手順が少し複雑な部分もあるため、慎重に一つひとつ進めていきましょう。
一度使い方をマスターしてしまえば、その先はプロンプトエンジニアリング技術によって、大きくビジネスの可能性が広がります。「プロンプト作成に迷ってしまう」というときは、セミナーを活用して効率的にプロのスキルを身に付けましょう。





















