今話題を集めているSora2は、前作から大幅に進化し、リアルな映像表現や音声の統合、カメオ機能などが追加されています。
本記事では、そんなSora2のすごさや特徴、料金などわかりやすく解説します。
Sora2とは?
Sora2は、OpenAIが運営する最新の「動画+音声生成モデル」です。初代の基盤に、より正確な物理挙動、実写寄りの質感、プロンプトへの高い追従性(制御性)、スタイル幅の拡大を加えているのが特徴です。
映像とセリフ・効果音・BGMを同時に生成でき、短尺でも一貫した世界観を保ちやすい点が大きな進化です。従来モデルとの違いを一覧表にまとめると、以下のようになります。
| Sora(初代) | Sora2(最新版) | |
|---|---|---|
| 音声つき動画 | 基本的には「無音動画」が中心 | 音声(セリフ・効果音・BGM)が動画と一緒に生成できるようになった |
| 物理・動きの自然さ | 動きが不自然になったり破綻することがあった | より自然な動き、物体のぶつかり・重力の動きを守るよう改良 |
| 制御性・連続性 | カットごとの動き・被写体が一致しないケースがあった | 複数ショット・被写体の継続性が改善されて、ストーリー構成が作りやすい |
| 本人登場(カメオ) | なし | 自分の顔・声を登録して動画にする「カメオ」機能を搭載 |
| 利用方法 | 主に Web 上、ChatGPT 内で実験・限定提供 | iOS アプリ+ Web 経由で使えるよう拡張。招待制での導入 |
| 制約・制限 | 長さ・解像度・物理挙動の制限が比較的きつめ | 同じく制約あり(例えば秒数/解像度など)だが、品質向上と使いやすさを重視 |
なお従来のモデルについて詳しく知りたい方は、以下の記事が参考になります。
Sora2の「招待コード」とは?
Sora2は現段階では、誰でも自由に使えるわけではなく、すでに使っているユーザーから招待コードを受け取らなければ使えません。
そのため、noteやYouTubeをはじめとする各種SNSでは、発信者自身が自分の招待コードを公開のうえ、
このコードでSora2を使い始めた方は、ぜひコメント欄で自分自身の招待コードも載せてください。みんなでSora2を使いましょう!
といった形で、「コードリレー」が行われている現状です。
Sora2でできることや使い道
Sora2のすごいところは、動画だけでなく、音声も一緒に生成でき、動きや質感の現実味やカット間のつながりが大きく向上していることです。短尺クリップを作ったり、カメオ機能で自分を出演させたり、また作品はフィードで共有もできます。
また、実写のような演出をAIだけで試せるため、プロモーションやプレゼンの企画段階で映像のたたき台を作るのにも最適です。一例ですが、教育現場における理科の現象や社会の出来事を動きで可視化する教材として使うのもいいでしょう。
なお、Sora2以外の動画生成AIツールを知りたい方は、以下の記事も参考になるのでぜひご一読ください。
Sora2の始め方
ここでは、Sora2の始め方について、アプリとPC両方の使い方を以下のとおり紹介します。
- アプリをインストールする始め方
- PCやブラウザでアクセスする始め方
- カメオ機能の使い方
①アプリをインストールする始め方
アプリで始める際の手順は、主に以下の通りです。
- Soraのアプリをインストール
- OpenAIアカウントを作成またはログイン
- 氏名と生年月日を入力
- ユーザーネームを入力
- 旧Soraか新Soraかを選択(新Soraを選択)
- 招待コードを入力
- ログイン完了
アカウントは、ChatGPTなどで使っているものをそのまま利用可能です。招待コードは、SNSで公開されている招待コードなどを使って入力しましょう。
招待コードによっては、使われすぎて利用不可となる可能性もゼロではないので、さまざまなコードを入力してみることをおすすめします。ちなみに⑤の問いで「旧Sora」を選択した場合、招待コードの入力は必要ありません。
②PCやブラウザでアクセスする始め方
PCやブラウザでアクセスする際も、スマホの場合とほとんど手順は一緒です。具体的には以下のとおりです。
- 専用サイトにアクセス
- 画面右上「log in」内の「Sora」を選択
- ユーザーネームを入力
- 旧か新かを選択(新Soraを選択)
- 招待コードを入力
- ログイン完了
③カメオ機能の使い方
そもそも「カメオ機能」というのは、自分を含めた特定の人物を、動画内に登場させられる機能のことです。この機能こそが、Sora2の真髄といっても過言ではありません。
設定については、端末のカメラとマイクをオンにし
- 指定された数字を指定されたとおりに読み上げる
- 指定された方向に顔を傾ける(上下左右など)
というステップで撮影するだけです。約3分ほどで完了し、登録後はプロンプト内に「@ユーザーID」を入力すると、その人物の顔や声が動画に反映されます。
また公開範囲も「自分だけ」「特定の相手」「相互フォロー」「全体公開」から選べるので、プライバシーを保ったまま自由に登場シーンを作れるのが魅力です。
Sora2の料金と無料で使える範囲

Sora2を使うには、ChatGPTの有料プラン加入が前提です。「ChatGPTの有料プランに加入すると、どんなことができるか」をまとめたものが以下です。
| プラン名 | 月額料金 | 最大解像度 | 動画の長さ | クレジット数(目安) | ウォーターマーク | 商用利用 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 無料プラン | 無料 | ― | ― | ― | ― | 利用不可 |
| ChatGPT Plus | 20ドル | 最大720p | 約5秒(480pで10秒) | 約1,000(約50本分) | あり(削除不可) | 可(個人・社内利用向け) |
| ChatGPT Pro | 200ドル | 最大1080p | 約20秒(1080pで10秒) | 約10,000(約500本分) | なし | 可(商用・企業利用向け) |
個人利用なら「Plus(月額20ドル)」で十分ですが、生成動画に透かし(ウォーターマーク)が入ってしまいます。SNS投稿や試作用には適していますが、広告やPR動画には不向きです。
一方「Pro(月額200ドル)」では透かしなしの高画質動画を出力でき、YouTubeや商用案件にも対応しています。残念ながら無料プランではSora2を利用できないため、まずはPlusから試してみることをおすすめします。
Sora2の活用シーン例
ここでは、Sora2の主な活用シーン例を、以下のとおりご紹介します。
- SNS投稿やショート動画制作に使う
- プレゼン・広告素材をAIで試作する
- 教育・研究のデモ動画を生成する
①SNS投稿やショート動画制作に使う
Sora2は短尺動画の生成に特化しており、SNSとの相性が抜群です。わずかなテキスト入力で、音楽や動きを伴うインパクトのある映像を作成できます。スマホだけで手軽に作れるため、個人クリエイターやインフルエンサーの発信力強化にも最適です。
編集スキルがなくても、映える映像を生み出せるのが魅力です。
②プレゼン・広告素材をAIで試作する
Sora2は、広告やプレゼンの「企画段階」で映像の仮イメージをつくるのに非常に便利です。実写撮影の前にAIで試作品を生成すれば、構図や演出を事前に確認でき、チームやクライアントとの認識共有がスムーズになります。
ウォーターマーク付きのPlusプランでも社内利用や提案資料には十分です。映像制作のプロトタイピングツールとして活用すれば、時間とコストを大幅に削減できます。
③教育・研究のデモ動画を生成する
Sora2は、教育や研究現場でも活用できます。たとえば理科実験の過程や歴史上の出来事、社会問題など、静止画では伝わりにくい内容を動きと音で表現できます。
授業の導入や発表資料に動画を組み込むことで、理解度や印象が大きく向上するでしょう。「見てわかる」教材づくりを支える新しいツールとしても注目されています。
動画生成AIで思い通りに集客するスキルを習得したいなら
進化した動画生成AI「Sora2」などを効果的に使いこなすには、プロンプト作成スキルは欠かせません。
いかに生成AIが進化しても、「生成AIが理解しやすいプロンプトで指示できていなければ、期待通りの成果は得られない」からです。
魅力的な動画コンテンツで集客したいなら、生成AIの仕組みを踏まえ、的確なプロンプトスキルを習得しましょう。独学で思うように操れずにいるなら、以下のような体系的な学びが得られるセミナーもおすすめです。
セミナー名 生成AIセミナー 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 27,500円〜 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京・名古屋・大阪)・eラーニング
Sora2を使う上での注意点5つ

ここでは、Sora2を使う上での注意点を、以下のとおり紹介していきます。
- 生成回数の上限に注意する
- 動画が自動で公開される設定に注意する
- 他人の顔や声は必ず同意のもとで使う
- 禁止コンテンツやポリシー違反にならないように気をつける
- 商用利用や投稿前に著作権トラブルを避ける
①生成回数の上限に注意する
Sora2では、動画の生成回数に24時間ごとの制限が設けられています。これは日付で区切るのではなく、「最後に生成した時刻から24時間」で1本ずつ利用枠が戻る方式です。
たとえば午後3時に動画を作った場合、翌日の午後3時になると再び生成可能になります。具体的な生成回数は公式では公開されていませんが、現在は約30本前後との報告もあり、上限を超えると「過去24時間で上限を超えました」といったメッセージが表示され、一時的に新規生成が停止してしまうという声もあります。
②動画が自動で公開される設定に注意する
Soraアプリでは、生成した動画が自動的にフィード(Exploreなど)に公開される設定になっている場合があります。初期状態のままだと、他のユーザーが閲覧・リミックスできる可能性もあるため、意図せず作品が共有されることがあります。
安全のためにも、慣れないうちは必ず、投稿時の公開範囲を「自分だけ」や「指定した相手のみ」に変更しておきましょう。
③他人の顔や声は必ず同意のもとで使う
Sora2では、カメオ機能を使って人物を登場させられますが、本人の許可なく他人の顔や声を利用するのはNGです。これは肖像権やプライバシーの侵害にあたる可能性があるため、OpenAIも明確に禁止しています。
特に有名人や第三者の映像を使った生成は、倫理的にも法的にもリスクが高い行為です。登場させたい人物がいる場合は、事前に本人の同意を得る、または自分自身をカメオ登録するのが安全な方法です。
④禁止コンテンツやポリシー違反にならないように気をつける
Sora2では、暴力的・性的・差別的・政治的に過激な内容など、倫理的に問題のある動画生成は禁止されています。OpenAIは安全性の確保を最優先としているので、違反した場合はアカウント制限や利用停止の可能性もあります。
また、誤情報を拡散するような動画や、人物を偽装するディープフェイクの生成もポリシー違反です。プロンプトを入力する際は、公序良俗・他者の尊重・事実性を意識して活用しましょう。
⑤商用利用や投稿前に著作権トラブルを避ける
Sora2で生成した動画は、見た目が実写に近いため、他作品との類似や権利関係の誤解が起こる可能性が十分にあります。OpenAIは学習データをすべて公表しておらず、著作物が含まれているかを完全には把握できません。
商用利用や広告素材として使う際は、第三者の作品・ロゴ・人物を含まないか必ずチェックしましょう。
Sora2についてまとめ
Sora2は、動画+音声生成、制御性、カメオ機能などで大きな進歩を示していますが、将来的には以下のような機能が追加されることが予想されています。
- ライブストリーミング形式での応答生成や、入力→即時動画出力というリアルタイム操作が加わる
- 複数人物や大規模な背景が動く複雑なシーンもより自然に描写できるようになる
- 生成速度の向上とコストの低減
- 生成元の証明および改変追跡機能の強化で、透明性・責任性が向上する
こうした進化によって、Sora2は単なる生成ツールではなく、映像制作の新しいインフラへと近づいていく可能性が高いです。もちろん倫理や権利の取り扱いもますます重要になるので、それを踏まえてSora2を正しく使いこなせる人こそ、次世代のAI時代の中心に立つ存在になれるはずです。



