E資格はAIエンジニアを目指す人にとって魅力的な資格ではありますが、「思った以上に難しかった」「落ちた…」という声もあとを絶ちません。試験対策に励んだはずなのに結果がついてこないことには、明確な理由があります。
本記事ではE資格の合格率や難易度、不合格者のリアルな声や原因、そして再挑戦のヒントまでを掘り下げてご紹介します。
E資格に落ちた人はどのくらいいる?
E資格では毎回、約3~4割の受験者が不合格となっています。たとえば直近の2025年#1試験では、受験者1,043人に対し合格者は712人、つまり約330人が「落ちた」という結果でした。
過去の回を見ても、合格率はおおむね65〜75%前後で推移しており、確実に合格するにはしっかりとした対策が不可欠なことがわかります。受験者数が1,000人を超える回も多いことに伴い、落ちた人の数も毎回数百人規模にのぼります。
難関資格とまではいかないものの、気を抜くと「落ちた」という結果につながってしまう試験だと言えるでしょう。
E資格の難易度・合格率
E資格の過去5年の受験者数と合格者数を一覧にまとめると、以下のようになります。
開催年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率(%) |
2019 #1 | 387 | 245 | 63.31% |
2019 #2 | 696 | 472 | 67.82% |
2020 #1 | 1042 | 709 | 68.04% |
2021 #1 | 1688 | 1324 | 78.44% |
2021 #2 | 1170 | 872 | 74.53% |
2022 #1 | 1327 | 982 | 74.00% |
2022 #2 | 897 | 644 | 71.79% |
2023 #1 | 1112 | 807 | 72.57% |
2023 #2 | 1065 | 729 | 68.45% |
2024 #1 | 1194 | 867 | 72.61% |
2024 #2 | 906 | 600 | 66.23% |
2025 #1 | 1043 | 712 | 68.26% |
引用:JDLA公式サイト
E資格の合格率は毎回それなりに高い水準を保っていますが、決して「簡単に受かる試験」ではありません。2021年#1には過去最高の合格率78.44%を記録しましたが、それ以外の回ではおおむね65〜74%程度にとどまっています。
さらに2024年#2は66.23%とやや低く、対策不足では「落ちた」という結果を招く可能性も十分あります。試験範囲も広く、応用数学や深層学習などの専門的な理解も求められるため、独学では極めて難しいという声もあります。
E資格の難易度についてより詳しく知りたい方は、以下もぜひ読んでみてください。
E資格に落ちた方々のリアルな声
ここでは、E資格に落ちた方々のリアルな声を書いていきます。
Pythonおよびプログラミングの理解ができてなかったと思う。
「E資格に落ちた」という声の中には、Pythonやプログラミングの理解不足が原因だったという意見も見られます。E資格では理論だけでなく実装レベルの知識も求められるため、Pythonコードの基本構文や処理の流れが身についていないと、問題の意図がつかめず苦戦します。
とくに深層学習の実装に関する出題では、コードの意味が理解できないと大きな失点につながりやすいです。落ちた理由を振り返るなら、まずプログラミングの基礎から復習するのが有効でしょう。
G検定とは難易度がまるで違う。普通に対策不足だったと思う。
E資格に落ちた人の中には、「G検定とは難易度がまるで違った」と感じたという声もあります。G検定は知識の選択問題が中心なのに対し、E資格ではより実践的で専門性の高い内容が出題されます。
そのギャップを甘く見ていた結果、十分な準備ができずに落ちたというケースも多いです。とくに応用数学や深層学習の理解が浅いと、試験本番で対応できなくなる可能性があります。
G検定の延長線で考えず、E資格専用の対策を徹底することが得策でしょう。
受験者の半数以上は理系出身者。そもそも文系出身者にはハードルが高かったのかも。
E資格に落ちた方は、文系であることを原因と捉える方もいます。実際の合格者データを見ると、業種では「ソフトウェア業」「情報処理・提供サービス業」「製造業」の3つで全体の6割以上を占めています。
さらに職種別では「研究・開発」や「情報システム・システム企画」など、明らかに理系・技術職に強みのある層が大半を占めています。合格率のほとんどは理系出身かつIT系の職種に従事している人のため、やはり文系の受験者は土台となる知識や経験が不足しがちなのは事実です。
参考:JDLA公式サイト
私も資格試験を色々と受けて、合格と不合格だったケースがあります。分析すると以下でした。
受かった資格試験:過去問研究が十分で、必要な知識が把握でき、運用も出来ている。
落ちた資格試験:過去問すら見ておらず、基本知識をなぞった程度で、必要な知識が不十分である。過去問は重要ですね。
資格試験では過去問の活用が合否を分ける大きなポイントになります。「E資格に落ちた」と振り返る人の中にも、「過去問をしっかり解いていなかった」「出題傾向を把握していなかった」という声は少なくありません。
基本的な知識だけにとどまって過去問に触れないまま本番に挑むと、問題の文脈や出題意図に対応できず「落ちた」という結果を招きます。逆に、過去問から問われやすい知識や思考パターンをつかみ、それをベースにしっかり理解を深められれば合格の可能性はグッと上がります。
E資格に落ちてしまう原因
「E資格に落ちた」と感じた方の多くは、単に勉強時間が足りなかっただけでなく、対策の方向性にズレがあったケースも目立ちます。
ここでは、実際によくある不合格の原因を4つ取り上げ、どこでつまずきやすいのかを解説していきます。
- JDLA認定講座の内容の理解が甘かった
- 数学・統計パートの対策が甘かった
- 改定前のシラバスで対策していた
- 専門用語を覚えるのがとにかく大変
①JDLA認定講座の内容の理解が甘かった
E資格はJDLA認定講座の修了が受験の必須条件となっていますが、単に「修了した」だけでは合格できません。講座の内容をしっかり理解し、実践的に使えるレベルまで落とし込めていないと、本試験の応用的な問題には対応できないのです。
とくにディープラーニングの数式やアルゴリズムの挙動を「なんとなく理解したつもり」で終わらせてしまうと、本番で混乱しやすくなります。E資格に落ちた方の中には、講座を受けたものの内容を十分に消化しきれていなかったという人が多いのも事実です。
②数学・統計パートの対策が甘かった
E資格では、応用数学や統計に関する出題が一定の割合を占めており、ここを苦手にして「落ちた」と感じる人は多いです。とくに文系出身者や社会人で数学から遠ざかっていた人にとっては、微分積分・線形代数・確率などの復習が不十分なままだと得点が伸びません。
理論の丸暗記だけでなく、数式の意味や使い方までしっかり理解しておく必要があります。
③改定前のシラバスで対策していた
E資格の出題範囲は年々アップデートされており、古いシラバスを使って対策していた場合、重要な新領域をカバーできずに「落ちた」という結果につながることがあります。とくに深層学習の最新手法などは新しいシラバスで追加されることが多く、出題頻度も高まっています。
公式サイトで最新のシラバスを確認し、それに合わせた教材や演習問題で学習することが、合格を目指すうえでは欠かせません。
④専門用語を覚えるのがとにかく大変
初歩的な原因にはなりますが、E資格は深層学習や機械学習の専門用語が非常に多く、用語の意味を正確に理解していないと問題文そのものを読み解くのが難しくなります。「資格が難しい=単語の理解が甘い」という声もよく耳にします。
単語帳のように暗記するだけでなく、図解を交えて意味を把握することが大切です。とくに英語由来の略語やアルゴリズムの名称などは、出題頻度も高く、確実に押さえておく必要があります。
E資格に落ちないようにするためにやるべきこと5選
一度E資格に落ちたとしても、正しい方法で対策を立て直せば、次回の合格は十分に狙えます。大切なのは、失敗の原因を分析し、必要な部分を重点的に見直すことです。
ここでは、再挑戦に向けて特に効果的な手段をご紹介します。
- できる限り早く再試験に挑戦する
- 数学・統計の基礎の対策を徹底する
- 最新のE資格のシラバスで学習し直す
- E資格の対策セミナーを活用する
- 直前フォローアップ講習等を利用して万全にする
①できる限り早く再試験に挑戦する
E資格に落ちた場合、時間をあけすぎずに再試験を受けるのがおすすめです。直後であれば知識がまだ頭に残っており、復習の効果も高いためです。
逆に長期間を空けてしまうと、内容を忘れてしまい、再びゼロからのやり直しになりかねません。試験は年に2回程度実施されているため、次の開催に間に合うよう計画的にスケジュールを組むことが重要です。
「E資格に落ちた直後こそ、最も伸びやすいタイミング」ということを覚えておきましょう。
②数学・統計の基礎の対策を徹底する
E資格では、応用数学・統計の理解が合否に直結します。とくにベクトル、行列、微分積分、確率・統計などの基礎が曖昧なままでは、深層学習や機械学習の仕組みを理解することが難しくなります。
E資格に落ちた人の中でも、「数学パートでつまずいた」という声は多いです。まずは中学〜高校レベルの計算力を固め、そのうえでAI関連の数式に慣れることがポイントです。
問題演習と並行して、「なぜその数式が必要なのか」を理解するよう意識して学習するのもいいでしょう。
③最新のE資格のシラバスで学習し直す
E資格の出題範囲はシラバスに基づいて設定されており、定期的にアップデートされています。そのため、古い教材で学習していた場合、重要な新領域をカバーできずに「落ちた」という結果になることも少なくありません。
再挑戦する際には、必ずJDLAの公式サイトで最新版のシラバスを確認し、それに準拠した教材で学び直すことが大切です。新たに追加された項目や強化されたテーマを重点的に対策することで、無駄のない効率的な学習が可能になります。
④E資格の対策セミナーを活用する
E資格に落ちた経験がある方ほど、次は効率的な学習法が求められます。その一つが、専門の対策セミナーを活用することです。
セミナーでは試験範囲を網羅するだけでなく、頻出ポイントや最新の傾向まで押さえたカリキュラムが提供されるため、独学よりも合格に近づきやすくなります。また、講師による丁寧な解説や質問対応など、理解を深めるサポートも充実しています。
数あるセミナーの中でもおすすめなのが、「E資格対策ディープラーニング短期集中講座」です。JDLA認定講座として、合格に必要な知識とスキルを効率的に習得できる構成になっており、修了率99%以上・合格率83%超という実績を誇ります。
オリジナル教材をもとに、数学や統計、機械学習、Pythonの基礎から応用までを段階的に学習できるため、初学者でも安心して取り組めます。E資格に落ちた経験を糧に、再挑戦を本気で成功させたい方にぴったりでしょう。
セミナー名 E資格対策ディープラーニング短期集中講座 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 54,780円〜 開催期間 4日間 受講形式 対面(東京)・ライブウェビナー・eラーニング
⑤フォローアップ講習等を利用して万全にする
本試験直前の対策も怠らないことが重要です。過去の出題傾向や予想問題をもとにした直前対策を行うことで、知識の抜け漏れを最小限に抑え、自信を持って本番に臨むことができます。
とくに苦手分野の総復習は、合格率を左右する大きな要素となります。E資格対策ディープラーニング短期集中講座では、受講後も講座内容を繰り返し学ぶことが可能です。さらに試験直前までの対策として、「E資格試験完全攻略ガイド」と「暗記用テキスト」も設けられています。
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その他、E資格の効果的な対策をさらに深堀りしたい方は、次の記事も参考にしてください。
E資格に落ちたときの対策についてまとめ
E資格は毎回多くの受験者が挑戦するため、その中で「落ちた」と嘆く人も少なくありません。合格率はおおむね6〜7割ですが、準備不足や対策ミスがあると不合格になる可能性も十分あります。
ですが落ちた経験は決して無駄ではなく、原因を見直して次こそ合格するための対策を講じれば、結果は変えられます。E資格に再挑戦したい方は、自分に足りなかった部分を見極め、前向きに学び直すことが大切です。
