【2024】小学生が学ぶプログラミング授業について紹介!低・高学年別の内容を紹介

小学生のプログラミング教育は、将来の社会に必要とされるスキルを育むために重要なことです。低学年から高学年にかけて授業内容は年齢や理解度に応じて異なりますが、共通して論理的思考力や創造力を伸ばすことを目指しています。

しかし授業に低学年と高学年で具体的にどのような違いがあるのか、わからない方も多いでしょう。今回の記事では、小学生のプログラミング授業で学ぶ内容を低・高学年別に紹介するほか、学ぶ理由や注意点についても解説します。

小学生はプログラミング授業で何を学ぶ?

小学生はプログラミング授業で、主に論理的思考力や問題解決能力を学びます。

たとえば低学年ではプログラムでできることを理解し、ビジュアルプログラミングソフトを使って簡単なゲームやイラストを作成します。

高学年になると正多角形を描くプログラムの作成やロボットの開発・制御、エネルギーの効率的な使い方を考案するなど、より実践的かつ実生活で役立つスキルや知識を学びます。

小学生が授業でプログラミングを学ぶ理由

小学生が授業でプログラミングを学ぶ理由

小学生が授業でプログラミングを学ぶ理由としては、以下のようなものが挙げられます。

  1. ロジカルシンキングは社会で必須のスキルだから
  2. 今後もIT需要が拡大する見込みだから
  3. AIの急成長で多くの仕事が失われるから

それぞれ解説していきます。

理由①ロジカルシンキングは社会で必須のスキルだから

理由の一つは、ロジカルシンキング(論理的思考)が社会で必須のスキルとなっているからです。

問題を解決するために物事を順序立てて考え、正確に指示を与える考え方に触れることで、供たちは自然と論理的に考える力を養うことができます。論理的思考力は将来の学業や仕事、さらには日常生活など幅広いシーンで重要な役割をもつので、さまざまな場面で問題解決能力を発揮できるようになります。

理由②今後もIT需要が拡大する見込みだから

今後もIT需要が拡大する見込みであることも、理由の一つになります。

現代社会ではIT技術があらゆる分野で活用されており、その重要性は日に日に増して高まっています。将来の仕事や生活の中でも、スキルが求められる機会は増えていくのは間違いないでしょう。

小学生のうちから触れることで、ITに対する理解や興味を深めるとともに、将来のキャリア選択の幅を広げることができます。

理由③AIの急成長で多くの仕事が失われるから

もう一つの理由は、AIの急成長に伴って多くの仕事が自動化され、失われる可能性があるからです。

今後、ゆくゆくAIが人間の仕事を代替する場面が増える可能性が極めて高く、一方でAIを作る側やそれを活用する能力をもつ人材はますます重要視されます。将来AIに代替されない働き方をするためには、基礎を理解しテクノロジーを創造的に活用できるスキルを身につけることが不可欠です。

小学生の段階で触れることで、将来のAI時代において自ら新しい価値を創出できる力を育てることが期待されています。なお、以下の記事では、AIが将来的に仕事を奪う可能性や、生き残れる職種について解説しています。気になる方はぜひご一読ください。

【2024】AI(人工知能)に仕事を奪われる?なくなる仕事と残る仕事を解説

小学生低学年が学ぶプログラミング授業の内容

ここからは、小学生低学年が学ぶプログラミング授業の内容を、以下のとおりご紹介します。

内容説明
できることの把握
  • 何ができるのかを理解
  • コンピュータの基本的な仕組みや、日常生活での活用例を学ぶ
専用ソフトでのビジュアルプログラミング
  • ビジュアルプログラミングツール(Scratchなど)の使用
  • コードをブロックのように組み立てながら簡単なプログラムを作成
ゲームやイラストの作成
  • 自分で簡単なゲームやイラストを作成
  • プログラムが実際にどのように動作するかを体験
  • 楽しさと創造性を育む

小学生低学年の内容①プログラミングでできることの把握

小学生低学年が授業でまず学ぶのは、「プログラミングを通じてどんなことができるのか」を理解することです。

子どもたちは、コンピュータが命令通りに動く仕組みを学んだり、具体的に何が可能になるのかを体験したりします。たとえばキャラクターを動かしたり、簡単な指示を与えることで、ゲームや物語を作り上げることができます。

プログラムが私たちの日常生活にどのように影響を与えているのかを知ることで、子どもたちの興味を引くこと、基礎的な理解を深めることが目的です。

小学生低学年の内容②専用ソフトでのビジュアルプログラミング

小学生低学年の授業では、専用ソフトを使ったビジュアルプログラミングが導入されます。これは文字や記号を使わず、ブロックを組み合わせることでプログラムを作成する方法で、子どもたちにとって直感的で理解しやすい形となっています。

たとえばキャラクターを動かす指示や、特定の条件でアクションを実行する命令をブロックとして組み合わせることで、簡単なプログラムを作り上げることができます。従来のプログラミングよりも、スムーズに基本的な概念を自然に身につけることができます。

小学生低学年の内容③ゲームやイラストの作成

小学生低学年のプログラミング授業には、ゲームやイラストの作成もあります。ゲームといってもそれほど難しいものではなく、ブロック崩しや数当てゲームなどかんたんなものです。

開発にはビジュアルプログラミングツールを用い、キャラクターや背景をデザインしたり簡単なアニメーションを作成したりすることで、創造力を発揮しながらつくる楽しさを体験します。

またゲームを作成する過程でルールやロジックを考えたり、プログラムを調整したりすることで問題解決能力や論理的思考が養われます。そのためプログラミングの基礎を楽しく学べると同時に、自分の作品を作り上げる達成感を味わうことができます。

小学生高学年が学ぶプログラミング授業の内容

小学生高学年が学ぶプログラミング授業の内容としては、以下のような内容が挙げられます。

内容説明
正多角形の作成
  • プログラミングを使って、正多角形を描くプログラムを作成
  • 図形の特徴や数学的概念の理解
  • プログラムでのアルゴリズムの基礎を習得
ロボットの開発・作成
  • 簡単なロボットをプログラミングと組み合わせ開発・作成
  • ロボットがどのように動くかを制御して物理的な作業とプログラムの連動を学ぶ
電気の使い方や効率化の考案
  • プログラミングを使って電気の使い方をシミュレーション
  • エネルギーの効率的な利用方法を考案し、持続可能な社会に向けた考え方を習得

それぞれ、順を追って見ていきましょう。

小学生高学年の内容①正多角形の作成

小学生高学年のプログラミング授業では、正多角形の作成が学習内容としてよく扱われます。プログラミングを使って正多角形を描く方法を学ぶ過程で、幾何学的な形状や数学的な概念に触れることができます。

具体的には繰り返し処理や角度の計算を通じ、正多角形を正確に描くためのコードを作成します。この過程でプログラムの論理構造や計算方法を理解し、数値を操作する技術を身につけることができます。

正多角形の作成を通じてプログラミングの基本的な操作を学ぶとともに、数学的な思考力や問題解決能力を育むことができます。

小学生高学年の内容②ロボットの開発・作成

ロボットの開発・作成も、小学校高学年のプログラミング授業としてよく扱われます。簡単なロボットキットやプログラム可能なロボットを使用し、実際の動作や機能を設計・構築するものです。

センサーやモーターを使ってロボットがどのように動くかを学び、プログラミングを通じてロボットに指示を与える方法を習得したり、指定したルートを自動で走行するロボットを作成したり、特定のタスクを実行するようにプログラムを組んだりする内容です。

小学生高学年の内容③電気の使い方や効率化の考案

電気の使い方や効率化の考案も、小学生高学年のプログラミング授業における重要なテーマの一つです。主に電気を使った簡単な回路やプロジェクトを通じ、エネルギーの基本的な使い方や効率化の方法を学びます。

電気の流れや回路の構造を理解し、エネルギーを効率的に使用するための工夫を考えます。またLEDライトやモーターを使った回路を作成して電力消費を最小限に抑える方法を模索する活動を通じ、実践的な電気の知識を得るとともに効率的な設計やリソースの管理の重要性を学びます。

科学的な思考力や問題解決能力を育むだけでなく、エネルギーに対する理解も深まります。

なお以下の記事では、プログラミング体験ゲームを紹介しています。小学生でも参考になるので、ぜひご一読ください。

【2024】プログラミング体験ゲームで楽しく学ぶ!おすすめのゲームや選び方を紹介

小学生が授業でプログラミングを学ぶうえでの注意点

小学生が授業でプログラミングを学ぶうえでの注意点

小学生が授業でプログラミングを学ぶうえでの注意点としては、以下のようなものがあります。

  1. プログラミング言語や技術そのものを学ぶわけではない
  2. 学校の設備や家庭環境で差が生じやすい

それぞれ紹介していきます。

注意点①プログラミング言語や技術そのものを学ぶわけではない

プログラミング言語や技術そのものを深く学ぶわけではないという点は注意が必要です。小学生のプログラミング授業は、主に「論理的思考や問題解決能力を育むこと」自体を目的としており、特定のプログラミング言語の専門的な知識や高度な技術を習得することは含まれていません。

授業ではビジュアルプログラミングツールを使用して、プログラムの基本概念や論理構造を理解することに焦点が当てられます。たとえば「Scratch」では以下のように、直感的なインターフェースで子どもたちがプログラミングの楽しさや基本的な考え方を学べます。

「Scratch」使用画面

画面左側の青い部分が命令、右下の部分が素材の表示の微調整に用いられます。これを組み合わせることで自由に動きを再現できたり、アイデア次第で簡易的なゲームを作ることが可能になります。

本物のプログラミング言語での開発や実装は、中学~高校生あたりで学ぶことが一般的です。

注意点②学校の設備や家庭環境で差が生じやすい

学校の設備や家庭環境によって学習の質に差が生じやすいことも、ひとつの注意点といえます。家庭にプログラミング授業に必要なコンピュータやソフトウェア、インターネット環境などが整っているかどうかは、学習の進度や効果に大きな影響を与えます。

たとえば自宅で自ら興味をもってプログラミングに取り組める小学生と、自宅にパソコンすらない小学生とでは、その差は如実に現れます。これは学校でも同じことで、設備が整っている学校とそうでない学校では、子どもたちのスキルはもちろん、プログラミングに対する興味の度合いも変わってきます。

そのためプログラミング教育の公平性を保つには、学校と家庭の両方での設備整備やサポートが重要になります。

なお、家庭でプログラミングを効率よく学びたいという方は、「Python基礎セミナー講習」がおすすめです。こちらは2日間でPythonの基礎から応用まで学べる短期集中講座となっており、基礎文法やライブラリの使い方、データ処理やWebスクレイピング、さらにはAIの概要などを習得できます。

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小学生のプログラミング授業まとめ

小学生のプログラミング授業は、低学年と高学年で異なる内容を取り入れており、子どもたちの理解度や興味に合わせた学びが用意されています。

低学年ではビジュアルプログラミングツールなどを用いて遊び感覚で論理的思考や簡単なアルゴリズムの概念に触れ、プログラミングの基礎を楽しく学びます。一方で高学年になると、正多角形やロボット制御などの実践的な内容に取り組みます。

このように小学生は段階的にプログラミングの理解を深めたり、自ら考えることで創造する力を育むことができます。プログラミング授業を通じて子どもたちは未来の可能性を広げ、ビジネスの根幹となる「問題解決能力」をもったビジネスマンとして成長するでしょう。

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