フォローアップ研修とは前回から、一定期間を経て再度実施される研修で、社員のスキル向上や業務の振り返りを目的としています。若手社員、新入社員、中堅社員、管理職などそれぞれの立場に応じたカリキュラムで実施され、課題の解決やモチベーション向上につながります。
本記事では、フォローアップ研修のメリットや実施時期などを紹介します。また、フォローアップ研修の実施方法や行うときのポイントについてもまとめているので、参考にしてください。
フォローアップ研修とは?
フォローアップ研修とは、社員が研修を受けた後、一定期間経過してから再び実施される研修のことです。研修後の業務経験を踏まえ、実務での課題や成果を振り返り、スキルの獲得、モチベーションの向上を目指す目的で行われます。
フォローアップ研修は、新入社員や若手社員、中堅社員、管理職などそれぞれの立場に合わせたカリキュラムで実施され、必要な資格を取得したり、スキルを強化させたりする目的にも使用されます。
フォローアップ研修が必要な社員
フォローアップ研修が必要な社員を紹介します。
- 若手社員
- 新入社員
- 中堅社員
- 管理職
上記内容をそれぞれ見ていきましょう。
①若手社員
新入社員の時期が終わり、業務にも慣れてきた3年くらいの若手社員も、フォローアップ研修の対象になる場合があります。ある程度実績を積んでから実施するので、現在のスキルと業務内容を照らし合わせて研修を行います。
②新入社員
新入社員はフォローアップ研修を行っても、業務内容があまり理解できない状態での実施になるので、研修内容を聞くだけで終わってしまうケースが多いです。新入社員は一定期間仕事を行ってからフォローアップ研修を始めるようにしましょう。
③中堅社員
中堅社員は会社の業務内容をしっかり把握し、実務経験も豊富なので、スキルアップやリーダーシップの強化を目的としたフォローアップ研修が実施されることが多いです。
具体的には、チームマネジメントや業務改善の手法、部下の指導・育成スキルの向上などの研修が主なカリキュラムとなります。
④管理職
管理職は課長クラス以上の社員が多いので、マネジメントスキルなどのフォローアップ研修を実施することが多いです。目標設定や業務改善、人材育成など責任がある仕事の研修を行います。
フォローアップ研修のカリキュラム
新入社員向けのフォローアップ研修のカリキュラム例を紹介します。フォローアップ研修のカリキュラム内容は企業によって異なります。
カリキュラム例 | 内容 |
①オリエンテーション |
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②ビジネスマナーの復習 |
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③新入社員研修の内容の再確認、復習 |
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④新入社員から今までの自分を振り返る(業務について) |
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⑤新入社員から今までの自分を振り返る(自分のやる気) |
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⑥聴く力 |
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⑦解決策 | 課題の解決策を見つける |
フォローアップ研修は2日間かけて実施されることが多いです。業務の復習やビジネスマナーの見直し、業務改善に向けた解決策などを学びます。
フォローアップ研修を実施するメリット
フォローアップ研修を実施したときのメリットを紹介します。
- 社会人としての成長を再確認
- 自分の課題を見つける
- 不安や悩みを解消する
- モチベーションを上げる
上記内容をそれぞれ見ていきましょう。
①社会人としての成長を再確認
フォローアップ研修は、新入社員から現在までの知識やスキルがどれだけ身に付いているかを再確認できます。ビジネスマナーはもちろん、コミュニケーションスキルなどを復習し、社会人としてどれだけ成長できているかを確認します。
②自分の課題を見つける
フォローアップ研修を実施すると、現在自分はどのスキルが不足しているかを見つけることができます。新人研修で学んだ研修内容と、実際の業務を振り返ってみると課題が見えてきます。
③不安や悩みを解消する
実際に仕事をしていくと、ほかの人と比べてしまい、不安や悩みを抱える社員も多いです。フォローアップ研修で社員の不安や悩みを親身になって聞き出し、安心感を与えてあげると仕事がやりやすくなります。
④モチベーションを上げる
複数人でフォローアップ研修を行うと、ほかの社員との仲間意識が芽生えてモチベーションが上昇します。人数が多ければ多いほど仕事に対しての緊張感が高まり、仕事の取り組み方が変わるので離職防止に繋がります。
フォローアップ研修の実施時期
実施時期 | 特徴 |
研修の3か月後 |
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研修の半年後 |
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研修の1年後 |
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新入社員の3ヶ月後に実施されるフォローアップ研修は、新入社員と一緒に行うことが多いです。業務の復習がメインで、目標を達成するまでの過程を再確認します。
新入社員から半年後に実施されるフォローアップ研修は、課題の解決策を見つけ出し社員のスキルを定着させます。半年間働いていると、慣れてきてモチベーションも下がりやすい時期に入るため向上させるような対策も必要です。
新入社員から1年経過すると、一通りの業務が行えるようになり、部下ができる場合もあります。自分の学んだことをしっかり伝えられるかを確認し、社員のキャリアアップについても考えます。
フォローアップ研修の実施方法
フォローアップ研修の実施方法を5つ紹介します。
- 現状を把握する
- 研修の復習を行う
- プレゼンテーションを行う
- ディスカッションを行う
- キャリアプランを作る
上記内容をそれぞれ見ていきましょう。
①現状を把握する
フォローアップ研修を実施する上で最も大切なことは現状の把握です。社員はどのようなことに困っているのか、課題に対してどんな取り組み方をしているのかを把握しましょう。フォローアップ研修時は、複数人で参加し同じ課題を共有するとモチベーションがアップします。
②研修の復習を行う
フォローアップ研修時には、前回の研修から現在までの実務内容を復習してもらいます。社員が自分は成長したという実感がないと達成感や満足感が得られないので、何ができるようになったのかを一緒に考えましょう。
③プレゼンテーションを行う
自分の振り返りを行ったときに発見した課題や悩みを参加者全員と共有します。フォローアップ研修参加者の前で発言すると、プレゼンテーションスキルも身に付きます。
下記では、AIを使用したプレゼンテーションの資料制作について紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
④ディスカッションを行う
フォローアップ研修参加者全員に課題を出し、ディスカッションを実施しましょう。課題の対策や不安を解消することで自分を客観視できます。ディスカッションを実施するとさまざまな意見が飛び交うため、自分とは違った考え方が発見できます。
⑤キャリアプランを作る
将来自分はどうなりたいのかをまとめたキャリアプランを作りましょう。業務も慣れてきてさまざまな経験を積んだ時期ならイメージしやすくなります。スキルを取得したり、資格を手に入れたりと理想をまとめるだけでモチベーションがアップします。
下記記事では、就活に必要なスキルについて紹介しているので、参考にしてください。
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フォローアップ研修を行う際のポイント
フォローアップ研修を行うときのポイントを5つ紹介します。
- 適切なタイミングで行う
- 課題を共有する
- 環境を作る
- 目標設定シートを使う
- 事前に調査する
上記内容をそれぞれ見ていきましょう。
①適切なタイミングで行う
フォローアップ研修は目的の再確認やスキルアップのために行うことが多いので、実施するタイミングを見計らいましょう。研修の回数が多すぎると、社員のやる気もなくなり、仕事に支障が生じます。フォローアップ研修は3ヶ月~半年に1回程度がおすすめです。
②課題を共有する
フォローアップ研修は課題や目的を理解してもらうことが大切で、競争や評価を行うものではありません。参加者の悩みを共有し解決策を見つけるのが目的です。参加者全員の課題を共有して次に繋げましょう。
③環境を作る
フォローアップ研修を行うときは、話しやすい雰囲気を作ることも大切です。例えば、上司が参加していると緊張して話したくても話せないといったケースもあります。できるだけ会話がしやすい環境を作るのがおすすめです。
④目標設定シートを使う
フォローアップ研修で振り返りを行うときは、目標設定シートを使ってPDCAサイクルを行いましょう。PDCAサイクルとは、Plan(計画)Do(実行)Check(評価)Action(改善)の頭文字を取った言葉で、4つのステップを繰り返しながら業務内容を改善していきます。
⑤事前に調査する
フォローアップ研修を行う前に、参加する人が抱えている問題を調査しておきましょう。業務内容の満足度や理解度についてアンケートを実施するのもおすすめです。フォローアップ研修に参加する人の不安や課題を事前に把握しておくと、カリキュラムが作りやすくなります。
フォローアップ研修まとめ
フォローアップ研修は、社員の成長を支援し、業務の振り返りやスキル向上を目的とした重要な研修です。新入社員から管理職まで、それぞれの立場に応じたカリキュラムで実施され、課題解決やモチベーション向上につながります。
フォローアップ研修を適切なタイミングで実施し、課題共有やキャリアプランの作成を行うことで、より効果的な研修になります。企業の成長と社員のスキルアップのために、フォローアップ研修を積極的に活用しましょう。
