自由研究を行うにあたり何をしていいかわからず、ネットで調べる方も多いのではないでしょうか?ネットで自由研究を調べれば様々な案が出てくる一方で「何したらいいかわからない」という方も少なくありません。
実際に自由研究は子供の思考力を伸ばす重要な宿題であり、子供が興味ない自由研究を押し付けてもあまり意味がないでしょう。
そこで活用したいのが生成AIです。生成AIを活用できれば、思考の幅を広げることができ子供の基礎知識を高めることが可能です。
本記事では、生成AIを活用した自由研究の方法をはじめ、使用するメリットやデメリット、おすすめの生成AIを紹介します。
生成AIとは?
生成AIとは、画像やテキスト、音楽など様々なコンテンツを自動で生成する技術です。
誰もが一度は聞いたことのある「ChatGPT」も生成AIの一つであり、単に回答をしてくれるだけでなくテキスト生成やアイデア創出も行ってくれます。
そして、生成AIは従来のAIと同種と思われがちですが、大きく異なります。従来のAIは人間が与えたデータの中で学習を行い、データの中から最適な回答や予測を行います。
一方で生成AIは深層学習により、AIが自ら学習を行いデータの特徴や関係性をインプットしコンテンツを生成します。
生成AIについて詳しく知りたい方は以下の記事も併せてご覧ください。
生成AIは自由研究で活用するべき?
生成AIはとても便利なモノであり、自由研究で活用すれば時間の短縮が実現できます。
そのため、生成AIを活用したいという方は多いでしょう。例えば、自由研究で本の感想を書く場合「ChatGPT」に本の要約を頼めば、大切なポイントだけを把握できます。
しかし、生成AIの使用方法によっては思考力低下を招く恐れもあると懸念されています。
実際に株式会社ベネッセホールディングスが行った「ChatGPTの利用に関する意識調査」では、生成AIの活用に肯定的な保護者は約6割いるものの「自分で考えなくなりそうだから使用して欲しくない」という意見もありました。
このように自由研究で生成AIを活用するメリットがある中で、デメリットがあることも覚えておきましょう。
自由研究で生成AIを活用するメリット
自由研究で生成AIを活用するメリットは以下の3点です。
- アイデアを創出してくれる
- 生成AIの使い方を学習できる
- 考える力を養える
アイデアを創出してくれる
生成AIは従来のAIとは違い自身で学習を繰り返し行います。そのため、人間では思いつかないようなアイデアを創出してくれる可能性もあるでしょう。
自由研究を行うにあたり迷う人が多いのは「どんなことをテーマに研究をするのか」です。確かにネットで検索をかければ、自由研究の案はいくらでも出てきますが、研究成果も書かれているため子供の考える力を伸ばすことは難しいでしょう。
新たなアイデアを生成AIで創出できれば、研究テーマで迷うこともありません。
生成AIの使い方を学習できる
生成AIは様々なビジネス現場で活用されており、高度なAIの知識やスキルを持つ人材を獲得したいという企業は増加傾向にあります。そんな中で子供の時から生成AIに興味を持ち、使いこなせるようになれば将来の選択肢は大きく広がるでしょう。
もちろん、AIも日々進化しているため継続的な使用・学習は必要ですが、自由研究で興味を持ってもらうキッカケになるかもしれません。
考える力を養える
生成AIを使用すれば思考力が低下するのでは?と疑問に思う方も多いでしょう。しかし、使用方法によっては考える力を養うことは十分可能です。
例えば、自由研究のテーマに対して生成AIに答えを求める使い方では、考える力を身につきません。
しかし、自身で答えを導き出した後に「なぜこのような答えになるのか」を生成AIに投げかければ、論理的に回答してくれるため知識が身につきやすくなります。
自由研究で生成AIを活用するデメリット
自由研究で生成AIを活用することは当然ながらデメリットもあります。ここでは以下3つ紹介します。
- 品質が担保されていない
- 情報漏洩のリスクがある
- 著作権を侵害する可能性がある
品質が担保されていない
生成AIは100%正確なコンテンツを作成したり、完璧な答えを導き出せるわけではありません。そのため、情報を鵜呑みにしてしまうと誤った知識を覚えることもあります。
自由研究で生成AIを使用するのであれば出力した情報を保護者が必ず確認し、情報が正確であるかを確認する必要があるでしょう。
情報漏洩のリスクがある
生成AIの中にはセキュリティ強度の低いモノもあり、個人情報を登録してしまうと情報漏洩のリスクがあります。
特に子供は情報の重要性がわからないことで、画面の指示に全て従ってしまいトラブルに発展する事例も少なくありません。
例えば、無料版ChatGPTはプロンプトに含まれる情報をAIが学習し、他人への回答として転用する可能性があると記載されています。情報漏洩のリスクを避けるためにも生成AIを使用する際は保護者が付き添ってあげましょう。
著作権を侵害する可能性がある
生成AIが作ったコンテンツは第三者が著作権を有する文章やデザインが含まれている可能性もあります。著作権などを知らない子供は自由研究でそのまま学校に提出することで問題になる可能性もあります。
作られたコンテンツやテキストに対して著作権を侵害していないか確認するのが最もおすすめですが、著作権フリーのデータだけを学習させたツールの利用も良いでしょう。
ベネッセが提供する自由研究お助けAIとは?
自由研究で使用できる生成AIは数多くあり「何を使用していいかわからない」という方にベネッセが提供する「自由研究お助けAI」について紹介します。
概要
「自由研究お助けAI」は自由研究のサポートを目的に作られた生成AIで、安心・安全に配慮されています。
通常の生成AIと異なる部分は使用するにあたって、保護者のメールアドレスや電話番号が必要となり使用上の注意点などがまとめられた動画を親子で視聴しなければいけないことです。
また、本来の生成AIであればテーマ決めから自由研究の解決までが完結してしまいますが、闇雲に使用できないよう制限がかけられていたりするため、自身の頭で考えながら答えることが可能です。
特徴
自由研究お助けAIは主に以下4つの特徴を持っており、子供の自由研究をサポートします。
- 目的外の利用にAIが回答しない
- 質問には制限がある
- AIが再学習をしない
- 保護者と一緒に活用する設計
①目的外の利用にAIが回答しない
子供は好奇心旺盛であるため、生成AIを使用していくうちに他のことに興味を持ち、気づけば自由研究が進んでいないということもあります。中には自身で全く考えることなく、生成AIを活用して自由研究を完結してしまうこともあるでしょう。
しかし、自由研究お助けAIは子供の学年や自由研究にかけられる時間、興味のある分野などの質問に答えると設定が完了し、目的外の質問には一切回答しないようになります。
②質問には制限がある
わからないことを質問していくことは悪いことではありませんが、子供が持つ疑問を全て生成AIで解決できれば考える力は身につきません。そのため、自由研究お助けAIでは質問できる数に制限が設けられており、自身で考えることが必要となります。
また、「読書感想文を書いて」といった内容の質問には一切答えないように配慮されています。
③AIが再学習をしない
生成AIは常に自己学習を繰り返し、知識をつけていきます。
しかし、自由研究お助けAIはAIが再学習をしない設計になっています。事前に正しい情報だけが組み込まれているため、誤った情報を与えてもインプットしないようになっています。
④保護者と一緒に活用する設計
子供が自身だけで登録できないようにメールアドレスや電話番号の登録は必須になっており、安心・安全に配慮されています。Web上にある生成AIは子供で簡単に登録できるようになっている反面、危険性が高いとも言えます。
しかし、保護者と一緒に活用する設計であるため子供だけで使用することはできません。
使い方
自由研究お助けAIは3ステップで使用することが可能です。ここでは、使い方を簡単に解説します。
まずは、保護者による利用承認で電話番号やメールアドレスなどを入力し登録を行います。
その後、使用を始める前に使い方の5ヶ条を学習します。子供だけでなく保護者も一緒に読んでおきましょう。ここまで完了すれば使用できるようになります。
生成AIははじめに質問を投げかけてくるので、学年や興味のある分野など正直に回答しましょう。
無料で使用できる生成AIツールについて詳しく知りたい方は以下の記事を併せてご覧ください。
自由研究で生成AIを活用する際の注意点
自由研究で生成AIを活用する際には以下3点に注意しましょう。
- 保護者の付き添いが必要
- 間違った回答を生成することもある
- AIに頼りすぎない
保護者の付き添いが必要
生成AIは安全なモノもあれば、登録するだけでウイルスに感染する危険性があるサイトもあります。そのため、子供1人で登録・利用をさせずに保護者が付き添ってあげましょう。
利用制限がかかっていないものも多いため、自由研究目的で使用する際は特に注意しましょう。
間違った回答を生成することもある
生成AIが回答するものは100%正しいというわけではないため、回答の内容を精査する必要があります。
特に子供は回答される内容を鵜呑みにしてしまう可能性が高いです。
回答された内容に対して必ず保護者が見てあげるようにしましょう。
AIに頼りすぎない
生成AIはとても便利なものではありますが、頼りすぎてしまうと前述した通り考える力が身にきません。考える癖をやめてしまうとスキルや知識が身につかなくなるため、生成AIは使いすぎないようにしましょう。
といっても、子供が利用回数の制限を自身ですることは難しいでしょう。紹介した「自由研究お助けAI」など制限がかけられている生成AIを選ぶと良いでしょう。
自由研究で生成AIを活用についてのまとめ
本記事では自由研究における生成AIの活用メリット・デメリット、おすすめのAIについて紹介しました。
現代において生成AIは自由研究だけでなく、様々な場面で活用されています。また、子供の時にスキルや知識を身につけておけば将来の選択肢も広がるでしょう。
メリットやデメリットを考慮しながら自由研究で生成AIをうまく活用することが重要です。
また、生成AIについて本格的に学習したいという方は「生成AIセミナー」の受講を検討してみてはいかがでしょうか。