ベクター画像の編集ができるイラレには、作業効率を高められる生成AI機能が搭載されています。しかし、どのように使ったらよいのかわからないという方も多いでしょう。
本記事では、イラレで生成AIを使う方法について解説しています。また、オプションの設定方法や、生成AIが使えない場合の原因も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
イラレの生成AIとは
イラレの生成AIとは、Adobe Illustratorに搭載されているAI機能のことです。テキストで指示を出すだけで、AIが自動的にベクター画像を生成してくれるのが特徴です。
また、生成された画像は編集が可能で、後から色や形を自由に変更できます。さらに、イラストだけでなく、パターンの生成や配色の変更などにも対応しています。
これらの特徴から、イラレの生成AIはほかの生成AIと比較してもデザイン制作に活用しやすいといえるでしょう。
また、Adobeで使える生成AIについては、以下の記事で詳しく解説しています。どのような機能が使えるのか知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
イラレの生成AIのクレジット数
イラレの生成AI機能は、利用しているAdobeのプランによって付与されるクレジット数が異なります。クレジットとは、画像生成や動画生成などのAI機能を利用する際に消費される利用券のようなものです。
イラレが使えるプランごとに、使用できるクレジット数をまとめてみました。
| プラン | クレジット数 |
| Creative Cloud 単体プラン | 25クレジット/月 |
| Creative Cloud Pro | 4,000クレジット/月 |
このように、Creative Cloud Proでは毎月4,000クレジットまで利用できるため、イラレで生成AI機能を頻繁に使いたい方に向いています。
さらに、Creative Cloud Proでは、標準のAI機能だけでなく、より高度なAIモデルを利用できるプレミアム機能にも対応しています。そのため、画像生成やデザイン制作を本格的に行いたい場合は、上位プランを検討するとよいでしょう。
イラレの生成AIの使い方
実際に、イラレの生成AIを使ってイラストを作成する方法を紹介します。イラレなら、テキストで指示を出すだけで簡単にベクターイラストを生成できます。
①「ベクターを生成」をクリックする
まずは、イラレを開きます。画面上に表示されているコンテキストタスクバーから、「ベクターを生成」をクリックしましょう。

もしコンテキストタスクバーが表示されていない場合は、上部メニューの「ウィンドウ」から「コンテキストタスクバー」にチェックを入れることで表示できます。
また、生成する範囲をあらかじめ決めておきたい場合は、長方形ツールで生成範囲を描画してから「ベクターを生成」をクリックしてください。
②プロンプトを入力してイラストを生成する
「ベクターを生成」をクリックすると、プロンプト入力用のウィンドウが開きます。そこへ、生成したいイラストの内容を文章で入力しましょう。
入力後、「生成」ボタンをクリックすると、AIがプロンプトの内容に沿ったイラストを自動で作成してくれます。

③生成結果を選択する
生成が完了すると、イラストが画面上に表示されます。

プロパティパネル内の「バリエーション」には、画面上のイラストを含む3種類の生成結果が表示されています。

それぞれクリックすることで表示を切り替えられるため、気に入ったデザインを選択しましょう。また、イメージと異なる場合は、プロパティパネルから再度プロンプトを入力し、「生成」をクリックしてください。
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なお、イラレ以外にもイラストを生成できるAIツールは数多く存在しています。以下の記事では、おすすめのイラスト生成AIツールを厳選して紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
イラレの生成AIで使えるオプション
イラレの生成AIでは、以下のようなオプションを駆使して生成結果を調整できます。
- コンテンツの種類
- ディテール
- スタイル
- プロンプトのインスピレーション
これらのイラレの生成AIで使えるオプションについて見ていきましょう。
①コンテンツの種類
コンテンツの種類では、イラストの用途ごとにどのような構成で生成するかを調整できます。
| 種類 | 特徴 |
| シーン | 背景込みのイラスト |
| 被写体 | 背景なしのイラスト |
| アイコン | 背景なしのシンプルなイラスト |
単体のイラストを作りたい場合は「被写体」、ロゴを作りたい場合は「アイコン」のように、適切に使い分けることで用途に合ったイラストを生成できます。
②ディテール
「ディテール」は、イラストの描き込み具合を調整できるオプションです。スライダーを左右に動かすことで、細かさを変更可能です。
ディテールを最低にすると、パス数の少ないシンプルなイラストが生成されます。一方で、最高に近づけるほど、細部まで描き込まれた複雑なイラストになります。
また、イラレの生成AIを使いこなすには、基本操作から理解する必要があるでしょう。Illustrator基礎セミナーでは、オリジナルアイコンやイラスト作りなどを通じて、イラレの操作方法を学習します。イラレの基本的な使い方から学びたい方は、ぜひ詳細をチェックしてみてください。
③スタイル
「スタイル」では、イラスト全体の雰囲気や色味を調整できます。
| 項目 | 説明 |
| スタイル参照 | 選択したイラストのスタイルに寄せる |
| 効果 | プリセットからイラストのテイストを指定できる |
| カラーとトーン | プリセットやカラー数を使って色味を調整できる |
既存のデザインと雰囲気を統一したい場合は「スタイル参照」が便利です。また、「効果」を使えば、ローポリ風やフラットデザイン風など、特定のテイストを簡単に反映できます。
④プロンプトのインスピレーション
「プロンプトのインスピレーション」は、サンプルのイラストを参考にしながら、各種設定やプロンプトを簡単に反映できる機能です。画面上に表示されているサンプルイラストをクリックすると、使用されているプロンプトやスタイル、カラー設定などが自動で入力されます。
反映されたプロンプトはそのまま使うのではなく、一部の単語や設定を変更することで、自分好みのイラストへ調整できます。生成AIに慣れていない初心者でも、プロンプトのインスピレーション機能を使えば、簡単にイラレのAIを活用できるでしょう。
イラレの生成AIボタンが表示されない原因
人によっては手順通りに進めていても、イラレに生成ボタンが表示されず、生成AI機能を使えないという方もいるでしょう。そのような場合に考えられる原因は以下のとおりです。
- バージョンが更新されていない
- コンテキストタスクバーが表示されていない
- 選択ツールを選んでいない
これらのイラレの生成AIボタンが表示されない原因と対処法について見ていきましょう。
①バージョンが更新されていない
イラレの生成AI機能は、Illustrator 2024 Ver.28.0以上から利用できます。そのため、古いバージョンのイラレを使用している場合は、生成AI機能が表示されません。
また、買い切り版のイラレでは、生成AI機能に対応していません。バージョンの更新は、Creative Cloudのデスクトップアプリから行えます。
②コンテキストタスクバーが表示されていない
生成AIを使うためのバーが表示されていない場合は、イラレの設定を変更する必要があります。上部メニューの「ウィンドウ」から「コンテキストタスクバー」にチェックを入れましょう。

チェックを入れることで、画面上にコンテキストタスクバーが表示され、イラレの生成AI機能を使えるようになります。
③選択ツールを選んでいない
イラレの生成AIが使えない場合、選択ツール以外のツールを使用している可能性があります。コンテキストタスクバーは選択ツールを使用している際に表示されます。
そのため、コンテキストタスクバーが表示されない場合は、左側のツールバーから選択ツールがアクティブになっているかを確認しましょう。
また、生成AIセミナーでは、生成AIを使ううえで知っておきたいAIの基本的な仕組みや、効果的なプロンプトの設計方法などについて学習できます。生成AIの理解を深めたい方は、ぜひ詳細をチェックしてみてください。
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イラレの生成AIでよくある質問
イラレの生成AIでよくある質問をまとめました。回答とあわせて見ていきましょう。
イラレの生成AI機能は、毎月付与される生成クレジットの範囲内であれば、追加費用なしで使用可能です。
ただし、利用できる生成クレジット数は契約しているプランによって異なります。生成AIを頻繁に使う場合は、より多くのクレジットが付与される上位プランへの変更を検討するとよいでしょう。
イラレの生成AIで作成したイラストは、原則として商用利用が可能です。イラレに使われる生成AIであるAdobe Fireflyは、オリジナルコンテンツやライセンス取得済みの素材をもとに学習しているため、著作権面で安心して利用できる点が特徴です。
ただし、ベータ版では商用利用に制限が設けられている場合があります。そのため、ベータ版を利用する際は、Adobeのガイドラインを確認しておくことが大切です。
イラレの生成AIを使用中、急に生成速度が遅くなった場合は、生成クレジットが不足している可能性があります。生成AI機能はクレジットを消費して利用する仕組みになっており、残数が少なくなると生成速度が低下するケースがあります。
現在のクレジット残数は、Adobeのアカウントページから確認可能です。クレジットが不足している場合は、翌月のクレジット付与まで待つか、追加でクレジットを購入する必要があります。
イラレの生成AIについてのまとめ
今回は、イラレの生成AI機能の使い方について紹介しました。イラレの生成AIを活用することで、テキストで指示を出すだけでベクターイラストを簡単に生成でき、デザイン制作の効率化につながります。
また、生成したイラストは後から自由に編集できるのが特徴です。イラレを普段から使用している方は、ぜひ生成AI機能を活用してみてください。



