「毎日PDFファイルを開き、内容をExcelに打ち込む」といった手作業に、多くの時間を取られていませんか?しかも、単純作業はコピペミスや見間違いも起きがちです。
こうした悩みは、Power Automate Desktopで解決しましょう。
この記事では、Power Automate Desktopについてわかりやすく解説します。インストール方法・使い方も画像付きでお伝えするので、「日々の定型業務を効率化したい」という方は、ぜひ参考にしてください。
Power Automate Desktopとは?
Power Automate Desktop(パワーオートメイト デスクトップ)とは、Microsoftが提供するRPA(パソコン上の定型業務を自動化するツール)です。正式名称は「Power Automate for desktop」で、頭文字をとり「PAD」と略されることもあります。
Power Automate Desktopは、Windows 11に標準搭載されており、プログラミング知識がなくても手軽に日常業務を自動化できます。例えば、
- 競合サイトの価格確認→Excelへ手入力
- 大量の請求書PDF→フォルダへ仕分け
- 社内システムの情報→報告書へコピペ
といった日々のデスクワークを自動化できます。
これらを人が手作業で行うと、時間がかかるうえに集中力も奪われ、ミスも発生しがちです。こうした作業を迅速かつ正確に処理してくれるのが、Power Automate Desktopなのです。
Power Automate Desktopが属するRPAについては、以下の記事でくわしく解説しています。業務自動化ツールを具体的に知りたい方も、ぜひご一読ください。
Power Automateとの違い
Power Automate DesktopとPower Automateの違いは、「クラウドで動くか」「パソコンで動くか」です。つまり、作業を自動化する場所が違います。詳しくは下の表をご確認ください。
| 項目 | Power Automate | Power Automate Desktop |
|---|---|---|
| 利用料金 | 月額2,248円〜(30日の無料試用有) | 完全無料 |
| インストール | 不要(ブラウザで利用) | 必要(パソコンに導入) |
| 動く場所 | クラウド(Web)上 | 手元のローカルパソコン上 |
| 実行時のPC起動 | 不要(電源オフでも稼働) | 必要(起動中のみ) |
| 起動のきっかけ | 手動、スケジュール、メール受信など | 手動(有償で自動起動も可) |
| 得意な領域 | サービス間連携、クラウドファイル操作 | マウス・キーボード操作、Excel転記 |
| 活用例 | 特定メールの添付ファイルへの自動保存 | 検索結果をExcelへ転記 |
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このように、Power Automateには「パソコン上」と「クラウド上」でそれぞれ異なる得意領域があり、これらを組み合わせることで真の業務効率化(DX)が実現します。
DX研修・人材育成サービスでは、Power Automateによる各種自動化スキルはもちろん、最新の生成AI活用やITパスポート対策、CADまで幅広いDXカリキュラムを網羅。さらに、独自のレベルテストや進捗管理LMSなどの充実サポートにより、DX人材育成を手厚くサポートします。
Power Automate Desktopでできること・できないこと
ところで、Power Automate Desktop(PAD)は一体何ができるのでしょう。できることと合わせて、できないことも知っておきたいものです。
ここでは、Power Automate Desktopを実際の業務で使いこなすために、まず知っておきたい「できること」、そして意外と見落としがちな「できないこと」を活用事例とともに解説します。
Power Automate Desktopでできること
Power Automate Desktopは、メールの仕分けやWebの情報収集、Excel転記など、さまざまな業務を自動化できます。具体的には、
- パソコンでの手作業をそのまま記憶して同じ動きを再現
- 毎日届く請求書PDFを会社ごとのフォルダへ仕分け
- ライバル店のサイトから最新の価格データを自動で収集
- 集めたデータをExcelの決まったフォーマットへ一括で転記
- Officeソフト同士を連携(OutlookやExcelなど)
- 400種類以上の機能から「もし〇〇なら」という細かい条件の設定
のように、Power Automate Desktopには「普段のデスクワークを楽にする」便利な機能が揃っています。
Power Automate Desktopでできないこと
Power Automate Desktopは、ツールの仕組み上、対応できない制限がいくつか存在します。たとえば、以下のような自動化はできません。
- 毎日決まった時間に自動起動
- 特定のメールが届いたことを検知・自動処理
- 離れた場所にあるパソコンの遠隔操作
- Windows 10より前の古いパソコン環境での利用
Power Automate Desktopは「人間がパソコンの前にいて手動で起動する」必要があるため、特に常時自動で動かしたい業務、夜間の完全自動化には向かないツールです。
Power Automate Desktopは無料?
Power Automate Desktopは無料で利用できます。ただし、Power Automate Desktopの機能を拡張したい場合は、Power Automateの有料プランの加入が必要です。
有料プランに加入すると何が変わる?
Power Automate(Power Automate Desktop)の有料プランに加入すると、以下のように自動化の幅が大きく広がります。
- Webアプリやクラウドサービスとの柔軟な連携
- パソコンの電源が落ちていても、クラウド上で24時間作業を継続
- 大量のデータやファイルを安全に格納するデータベースの利用
「もっと高度な連携をしたい」「完全自動で24時間動かしたい」という思いを、すぐに実現できるのが有料プランの魅力です。
これらの機能をそのまま体験できる「30日間の無料試用版」も用意されているため、実際の使い心地や自動化の魅力を、リスクなしでじっくり体感してみるのもおすすめです。
有料プランの料金一覧
では、Power Automate Desktop(Power Automate)の有料プランを表でお伝えします。
| プラン名 | 料金/月 | 対象/特徴 |
|---|---|---|
| Power Automate Premium | 2,248円 |
|
| Power Automate Process | 22,488円 |
|
| Power Automate Hosted Process | 32,233円 |
|
上記の料金はすべて税抜きで、いずれのプランも年払い契約時の「1ヶ月相当」の料金となります(Premiumは1ユーザーあたり、Process/Hosted Processは1ボットあたり)。
参照:Power Automate の価格 | Microsoft Power Platform
Power Automate Desktopのインストール方法
ここからは、Power Automate Desktopをパソコンに導入する具体的な手順を解説します。
Power Automate Desktopのインストールは、Windowsのバージョン(11/10)によって手順が異なりますので、まずはどちらのバージョンかを確認してから進めてください。
①Windows 11の場合の手順
Windows 11には、Power Automate Desktopのアプリが最初から組み込まれています。そのため、基本的にはPower Automate Desktopをパソコン上で起動するだけで使えます。
- パソコンのタスクバー(画面下部)にある検索窓に「Power Automate」と入力
- 表示されたアプリを選択して開く
- 起動後、最新の状態にするためのアップデート画面が表示
- 「Microsoft Power Automateにサインインする」という画面が表示
- 「サインイン」ボタンをクリック
- 「Power Automateへようこそ」の画面で「次へ」をクリック
- 続く画面で「国」を選択してから「開始する」をクリック
その後、アプリのメイン画面が開けば設定は完了です。このとき、タスクバーにもアイコンが表示されます。次回以降に起動する際も、同様に検索窓から「Power Automate」と入力して探してください。
②Windows 10の場合の手順
Windows 10をご利用の場合は、ご自身で公式ページからアプリをダウンロードしてインストールする必要があります。
- 「Power Automate のインストール」へアクセス
- ページ中ほどの「Power Automateインストーラーをダウンロードします」をクリック
- ダウンロードが終わったらアプリを開く
- インストール画面が表示→「次へ」をクリック
- 「一番下のインストールを選択」にチェックを入れ「インストール」をクリック
- インストールが完了したら使っているブラウザを選択
- 右上のボタンで有効化「アプリ」をクリックして「サインイン」をクリック
最後に、マイクロソフトアカウント情報を入力して進んだら、Power Automate Desktopのインストールが完了です。
Power Automate Desktopの使い方
続いて、Power Automate Desktopの使い方を紹介しましょう。
今回は、Power Automate Desktopを使い、Googleカレンダーを自動化する方法をお伝えしますので、「毎朝Google カレンダーを開くのが面倒」という方もぜひ試してみてください。
Googleカレンダーを自動で開く手順
- Power Automate Desktopを起動→左上「+新しいフロー」をクリック

- フロー名「Googleカレンダーを開く」を入力し「作成」へ進む

- 「デスクトップ フロー デザイナー」が開いたら「スキップ」を選択

- 画面の左上にある「アクションの検索」を選び「新しい Chrome」と入力

- 「新しい Chrome を…」クリックしたまま、中央スペースにドラッグ

- 「初期 URL:」に「https://calendar.google.com/」を入力→「保存」をクリック

- 元の編集画面に戻ったら、画面左上にある三角マーク「▷」をクリック

- Googleカレンダーの画面が開く

後はGoogleアカウントでログインしてスケジュールを確認しましょう。画面を閉じる際は右上の「×」をクリックし、「保存」を選択してください。
次回から使うときの手順
次回からGoogleカレンダーを開く際には、以下の手順でPower Automate Desktopからアクセスしましょう。
- Power Automate Desktopを起動する
- 「Googleカレンダーを開く」の横にある、再生マーク(▷)を押す

- Googleカレンダーが開く

これだけで、編集画面を開かなくても、一瞬でGoogleカレンダーがパッと立ち上がります。
実践型研修でPower Automate Desktop×DXを目指そう!
今回ご紹介したPower Automate Desktopの操作は基本中の基本であり、実際の業務に深く活かすには、より高度な条件分岐や他システムとの連携が必要です。
DX研修・人材育成サービスでは、こうしたPower Automateの応用操作はもちろん、その他にも以下のような多彩な講座を展開しています。
- 集計したデータを可視化するPower BI
- 業務自動化にも有効な各種生成AIの活用
- 実践PDCA、ロジカルシンキングなどのDX基礎
こうした豊富なカリキュラムを効果的に学び進めるために、当サービスでは、まず自社の現在地を把握できるレベルチェックテストからスタートします。
さらに、一斉受講だけでなく、オンラインやLMS(学習管理システム)による進捗管理も対応。柔軟な学習スタイルと手厚いサポートで、一人ひとりの着実な実務定着をバックアップします。
Power Automate Desktopを学べる研修はほかにもいくつかあります。以下の記事でおすすめ講座を紹介していますので、ぜひ比較検討の一助にご活用ください。
Power Automate Desktopを使うときの注意点
最後に、Power Automate Desktopを使うときに注意したい3つのポイントを解説します。
動いている最中はパソコンに触らない
Power Automate Desktopは、実行中にパソコン操作をしないことが重要です。
Power Automate Desktopが操作している間、人間がうっかりマウスを動かしたりキーボードを叩いたりすると処理が狂ってしまいます。実行している間は必ずパソコンの手を止めて見守りましょう。
作成中のフローはこまめにバックアップを取る
Power Automate Desktopを使っていると、ごく稀に「エラーが発生して、昨日まで編集していた画面が開けなくなってしまった」というトラブルを生じます。
せっかく作った自動化機能が消えてしまわないよう、定期的に中身を保存しておくなど、こまめなバックアップを心がけましょう。
コピペや削除は慎重に行う
Power Automate Desktopは、アクションの選択ミス(コピペ・削除)にも気をつけてください。画面上で「今、どの操作(アクション)を選んでいるか」の色分けが少し分かりにくいため、うっかりミスが起きやすいです。
操作をコピーしたり削除したりするときは、本当に目的の場所だけが選ばれているかを慎重に確認しましょう。
Power Automate Desktopについてまとめ
毎日繰り返すルーティーン作業を自動化できるPower Automate Desktop。完全無料で利用回数の上限がないという点も魅力ですが、「指定時間に作業を実行する」といった高度な自動化機能には対応していません。
こうしたPower Automate Desktopのできること・できないことを理解し、自社業務に合った自動化フローをスムーズに構築するためにも、セミナーを活用して効率よく実践的なスキルを習得しましょう。














