AIの活用が進められる時代になった影響を受けてAI研修に興味を持つ人も増えてきました。しかし、AI研修とは一体どのようなものなのか、何のために実施するのかがわからない人もいるでしょう。
この記事では、おすすめのAI研修と選び方のポイントをわかりやすく解説します。多くの企業で導入が進んでいるので実施する価値を考えてみましょう。
AI研修とは?
AI研修とはIT関連の教育研修の一つです。
IT研修というと情報リテラシーから始まり、社内ネットワークや外部ネットワークの使い方などの基礎的な内容を扱うことが多いでしょう。また、ITエンジニアの教育研修の場合にはプログラミング実習や最新技術の紹介などが取り入れられるのが典型的になっています。
その一分野としてAI研修は位置付けることができるもので、AIに関する知識や技術を習得するための内容になっているのが一般的です。
また、ビジネスシーンにおけるAIの活用事例の紹介や、ケーススタディなどを通して学べる設計にしている場合もあるなど、内容については多岐にわたるものがあります。概して近年のトレンドになっているAIについての理解を促すための研修というのが特徴です。
AI研修の種類
一口に「AI研修」といっても、その種類はさまざまです。ポイントは、「誰に研修を受けさせるのか?」という部分です。
AIについて理解を深めて、これからビジネスに取り入れていこう、もしくは商材としていこうということであれば、経営者層やマネジメント層の方が受講すると思います。その場合、技術的な面よりも概要や入門について学ぶべきでしょう。
一方、技術職の方がスキルチェンジをする際に研修を受ける場合、どちらかというと実務的な内容の研修を受けることになると思います。
ただ、技術職の方のケースは、対象者がどれくらいの知識を持っているかによって受講するべき研修も異なるでしょう。一般的には、次のような研修があります。
- AIの基礎/入門
- AIのモデル構築や理論について
- AIのデータ分析
- AI開発研修(開発基礎、入門)
- AI開発研修(Pythonでの機械学習)
- AIを活用した業務改善研修
これらの研修を「誰に」「何のために」受けさせる目的や対象者を決めておくことが必要です。
AI研修の選び方
次に、AI研修の選び方について解説しましょう。
先ほど紹介したように、一番大切なことは、どの研修が良いのかを選定するよりも先に、誰に何の目的で受けさせるかを決めることです。どんなに優秀な講師や研修体系であっても、そもそもの目的が違う場合、受講される対象者の方は内容を理解できなかったり、モチベーションが上がらなかったりするため、成果も出ないでしょう。
そういった、対象者や目的がしっかりと定まった状態の上で、以下のようなポイントを意識するとAIの研修選びを失敗せずに済むでしょう。
<AI研修選定のポイント>
- 目的に合っているか
- 対象者のレベルに合っているか
- オンラインなのか受講型なのか
- 個別か集団か
- 費用感は納得できるか
- フォローアップはあるか
- テキストなどの教材はどのようなものか
- 最終的な成果物はどのようなものか
目的やレベルが合っていることを前提とすると、次に大事なのは環境です。AIだけに限らず、受講者が物事を学んでいくうえで大切なことは、受講者のモチベーション、意欲的に学ぶ姿勢にあります。どんなに優秀な講師、講座でも受講者がやる気にならなければ吸収できるものも少ないでしょう。
そのため、オンラインでの受講の場合はそれぞれリアルタイムでチャットなどを用いて質問できる環境があるのか、受講する方のネット環境や周りの環境は学習しやすい環境なのか、講師だけではなくメンターなども存在するのかなど、受講者のモチベーションを上げられる環境づくりができるかどうかもポイントの一つになるでしょう。
研修の内容を検討する上では、AIエンジニア研修を例に挙げてみましょう。AIエンジニアを育てていく場合、AIエンジニア研修の内容としては、主に次のようなものがあります。
- AIを支えている技術や理論、利用方法について学ぶ研修
- AIの環境構築や利用する言語について
- Microsoft Azure AIの基礎研修
- 機械学習の基礎を学ぶ研修
- Pythonで学ぶ機械学習
- ディープラーニング実践講座
- 機械学習実践講座
- R言語を活用したビジネス統計解析入門
- Pythonによるデータ分析手法
AIエンジニアを目指すことや、エンジニア育成の目的の場合には、これらのような、技術的な要素が強い研修を受けることがおすすめです。このような研修の中から、スキルに合った研修を選びましょう。
おすすめAI研修
ここからは、おすすめのAI研修を紹介していきます。
AIエンジニア育成講座
まずおすすめなのは、AI研究所が実施する「AIエンジニア育成講座」です。
この講座の講師を務めるのは、東京大学で教授をしている松原氏と、慶応大学教授の栗原氏という全国の中でもトップクラスの教授が監修している講座であるということです。
全12回にわたってeラーニングシステムを使い、実践的な技術と知識を身につけることができ、問題形式の課題を解くことでアプトプットできるため、覚えた知識や技術を定着させることができます。
カリキュラムの内容としては、次のとおりです。
- AI基礎から実装、可視化
- ライブラリ活用などの応用AI知識
- 転移学習など実務級AI実装
このようなカリキュラムにより、知識も技術も身に着けられる実践的な講座となっています。
ビジネス向けAI完全攻略セミナー
ビジネス向けAI完全攻略セミナーは、AI研究所が提供しているビジネスパーソン向けのAI研修です。こちらも東京大学松原教授が監修する研修となっており、満足度97.5%というおすすめの講座です。
午前午後と1日を通してAIの基礎から応用までを横断的に学び、機械学習のアルゴリズムをはじめとするディープラーニングの基礎編から、AIを使用した予測と要因分析など応用的な知識を学ぶことができます。AI学習未経験でも受講可能となっており、1日で応用レベルまで網羅できるため、ビジネスパーソンにはおすすめの講座となっています。
Microsoft Azure AI の基礎
さまざまな研修会社で行っているMicrosoft Azure AI の基礎講座もおすすめです。
AIの基礎を学ぶにあたり、Microsoft社のクラウドを利用して実装していく場合には、このような研修内容の方が具体的に内容を学べるため良いでしょう。すでに、Microsoft Azureにて構築を考えている方にはおすすめです。
Pythonで学ぶ機械学習
Pythonは、AIエンジニアを目指す方なら学ぶべき言語です。機械学習の考え方や実際の開発に携わっていく方は、このようなPythonでの実践的な研修を受講することがおすすめです。
G検定対策
AIを学ぶだけではなく、資格取得も目指したいという方は、G検定の対策講座がおすすめです。
G検定とは、AIを事業活用するために必要な知識や理論、考え方などを学ぶことができる資格で、資格取得することでAIを事業に取り入れていくための考えを身につけることができます。
AI研修で失敗しないポイント
ここからは、AI研修の選択に失敗しないポイントについて解説していきます。
レベルに合った研修を選択
これまでもお伝えしてきたことですが、レベルや目的が異なる研修に参加しても、受講者はついていけず、モチベーションが下がり挫折してしまうかもしれません。満足いく研修実施には、「レベルに合った研修を選択」することが必要です。
研修の成果物を確認する
実践的な研修の場合、演習などが入っているケースがあります。このような演習では、どのような成果物が作れるようになるか確認しておくと良いでしょう。
たとえば、スクレイピングしたデータを蓄積するといった具体的な内容があるか確認しておくと良いでしょう。
ゴールを明確にする
一つひとつの研修には「ゴール」があります。この研修では、どのようなカリキュラムなのかということはよく目に耳にしますが、この研修を受講したら最終的に何を得ることができるのかを確認しておくと良いでしょう。
ゴールが明確になると、研修の成果としても評価しやすいため、受講者と受講させる側、研修を実施する側のゴールを共通にしておくことで受講後のギャップが生まれにくいでしょう。
まとめ:AI研修で企業を成長させよう
企業は常に成長し、発展させていくことが必要です。今までと同じことを続けていくことは衰退につながりますので、新しいチャレンジがどのような企業でも必要といえるでしょう。
今回紹介したAI研修は、これからの社会を作っていくであろう機械学習やディープラーニングについての知識や技術を学ぶことになります。つまり、それは会社の血となり肉となる人材を成長させることになり、結果的に企業を成長させていくことにつながるでしょう。
