JavaScriptは、Web開発に欠かせないプログラミング言語の一つです。しかし、独学で学びたいと考えている方にとって、なにから始めたらよいのかは迷うところです。
本記事では、JavaScriptを独学で習得するためのロードマップや学習のコツについて解説します。さらに、独学に役立つ書籍や学習サイトも紹介するので、効率的にスキルを身につけたい方はぜひ参考にしてください。
JavaScriptは独学でも習得できる?
JavaScriptはプログラミング言語の中でも人気の言語の一つであるため、学習リソースが十分に揃っています。そのため、独学でもJavaScriptを習得することは可能です。
また、JavaScriptはブラウザ上で動作することから、難しい環境構築が必要ない点もメリットです。一方で、独学では自己流の学習となるため、効率的な学習は難しいでしょう。
特に、エラーが発生した際に独学では解決に時間がかかります。さらに、モチベーションの維持が難しいのもデメリットです。
これらの特徴から、JavaScriptは独学でも習得できるスキルではありますが、その分しっかり計画を立てて学習を進める必要があるといえます。
JavaScriptを独学する際のロードマップ
JavaScriptを独学する際は、以下の手順で学習を進めるのがおすすめです。
- HTML・CSSを学習する
- JavaScriptの基礎を固める
- 実際にプロジェクトを作る
上記のロードマップについて詳しくみていきましょう。
ロードマップ①HTML・CSSを学習する
JavaScriptを独学する前に、まずHTMLとCSSの基礎を学ぶことが重要です。JavaScriptは主にWebページに動きを加えるための言語であり、その動作の土台となるのがHTMLとCSSです。
HTMLはWebページの構造を作る役割を担い、CSSはそのデザインを整えるために使用されます。これらの知識がない状態でJavaScriptを学び始めると、コードがどのようにWebページに影響を与えているのかを理解しづらく、学習の効率が悪くなってしまいます。
まずは、基本的なHTMLタグの役割や、CSSのプロパティの使い方を学びましょう。
HTMLとCSSの基礎をしっかり固めたうえでJavaScriptを学習すると、コードの役割を正しく把握しやすくなり、より実践的なスキルを習得しやすくなります。
また、JavaScriptと似た言語にPythonが存在します。以下の記事では、JavaScriptとPythonの違いについて解説しています。
プログラミング言語によってどのような違いがあるのかについて知りたい方は、ぜひこちらもあわせてご覧ください。
ロードマップ②JavaScriptの基礎を固める
HTMLとCSSの基礎を理解したら、次にJavaScriptの基本文法を学ぶことが大切です。
まずは、「let」や「const」を用いた変数の宣言や、「if文」や「for文」を使った条件分岐やループ文の基本を学びましょう。
例えば、以下のコードがあったとします。
if(score >= 70) {
console.log(“合格!”);
}
このコードでは、if文を使って、変数 score に代入した数が70以上なら「合格!」と表示する処理を行っています。このケースでは、変数 scoreの数が80なので、処理が実行されて「合格!」と表示されます。
このように、基礎を固める際には、実際にコードを書いて試すことが重要です。
オンラインのプログラミング学習サイトや、簡単な練習問題に挑戦しながら手を動かすことで、確実にスキルを身につけられます。
また、JavaScriptを使えば、AIの開発にもチャレンジできます。以下の記事では、JavaScriptのAI開発について解説しているので、気になる方はこちらもあわせてご覧ください。
ロードマップ③実際にプロジェクトを作る
JavaScriptの基礎を学んだ後は、実際にプロジェクトを作成することで、学んだ知識を応用する力が身につきます。
また、プロジェクトを作ることで、学習のモチベーションを維持しやすくなるのもメリットです。
最初は、シンプルなWebアプリを作ることから始めるとよいでしょう。例えば、JavaScriptを使って「ToDoリスト」や「電卓」などの基本的なアプリを作成することで、変数の管理やDOM操作など、実践的な使い方を学習できます。
プロジェクトを進める際には、単に動作するものを作るだけでなく、コードの可読性や保守性も意識することが大切です。
実践的なスキルを身につけるためにも、基礎を理解できたら、早めにプロジェクトの作成に進みましょう。
JavaScriptの独学を成功させるコツ
JavaScriptの独学を成功させるコツは以下のとおりです。
- 学習を継続する
- 目標を決める
- 学習仲間を見つける
これらのコツについてみていきましょう。
コツ①学習を継続する
JavaScriptの独学を成功させるためには、学習を継続することがなによりも重要です。プログラミングは一度学んだからといってすぐに身につくものではなく、継続的にコードを書き、試行錯誤を繰り返すことで実力が向上します。
学習を継続するためには、毎日少しでもJavaScriptに触れる時間を確保することが大切です。
1日数時間の学習時間を確保するのが理想的ですが、時間が取れない日でも10分程度のコーディングや復習を行うだけで、学習のリズムを維持できます。
さらに、モチベーションを維持するためには、学習に楽しさを見出すことも重要です。単調な学習だけでは飽きてしまうため、学んだ内容を活かして簡単なWebサイトやアプリを作成して、実践的なプロジェクトに取り組むとよいでしょう。
継続的に学ぶことで知識が深まり、JavaScript独学の成功につながります。
コツ②目標を決める
JavaScriptを独学する際に、明確な目標を設定することはとても重要です。目標がないと、学習の方向性が定まらず、途中でなにを学べばよいのか分からなくなってしまいます。
また、目標を持つことでモチベーションを維持しやすくなり、継続的に学習する意欲を高められるでしょう。
目標を設定する際には、具体的かつ達成可能なものにすることが大切です。例えば、「半年後には簡単なWebアプリを自作できるようになる」といった具合に、期限を決めて取り組むと効果的です。
目標を定め、計画的に学習を進めることで、独学でも着実にスキルを身につけられるでしょう。
コツ③学習仲間を見つける
独学は自由度が高い反面、分からないことを誰にも相談できずに学習が滞ってしまったり、学習の進捗が遅れてモチベーションが下がったりすることがあります。
そのような状況を防ぐために、同じようにJavaScriptを学んでいる仲間と交流することが重要です。
学習仲間を見つける方法はいくつかあり、おすすめはオンラインコミュティやSNSの利用です。さらに、勉強会などのイベントに参加すれば、リアルな交流の場を持つことができます。
学習仲間がいると、疑問点をすぐに解決できるだけでなく、モチベーションの維持にもつながります。
一人での学習に限界を感じた場合には、積極的に仲間を見つけて学習環境を整えることで、JavaScriptの独学成功に近づくでしょう。
JavaScriptの独学におすすめの書籍
JavaScriptの独学には、以下の書籍がおすすめです。
- 1冊ですべて身につくJavaScript入門講座
- スラスラわかるJavaScript 新版
- これからのJavaScriptの教科書
これらの書籍の特徴についてみていきましょう。
書籍①1冊ですべて身につくJavaScript入門講座
引用:Amazon
本書は、JavaScriptの学習を始めるにあたり、最初の一冊として最適な入門書です。
ITエンジニア大賞2024の技術書部門で大賞と特別賞のダブル受賞を果たし、累計40万部を突破した人気シリーズの一冊であり、そのわかりやすさと実践的な内容が高く評価されています。
本書の最大の特徴は、プログラミング初心者にも理解しやすいように丁寧な解説が施されている点です。プログラミング学習に初挑戦する方は、ぜひ一冊お手に取ってみてはいかがでしょうか。
著者 | Mana |
出版社 | SBクリエイティブ |
発売日 | 2023年2月28日 |
書籍②スラスラわかるJavaScript 新版
引用:Amazon
本書は、初めてプログラミングに挑戦する人や、一度JavaScriptの学習に挫折した人に適した入門書です。基礎から応用まで順を追って解説されており、プログラミング初心者でも無理なく学べる構成になっています。
文法の解説だけでなく、そのコードがなぜ必要なのかについても具体的に説明されているため、より理解も深まります。
本書を読み終えることで、知識がない状態から自力でコードが書けるレベルにまで上達できるでしょう。
著者 | 桜庭 洋之、望月 幸太郎 |
出版社 | 翔泳社 |
発売日 | 2022年7月13日 |
書籍③これからのJavaScriptの教科書
引用:Amazon
本書は、JavaScriptを基礎から体系的に学びたい人向けの書籍です。最後まで通して学習することで、JavaScriptのコードを自分で考えて書けるようになります。
また、実際の開発現場でも使えるサンプルコードが多数収録されているので、コードを試しながら学習が可能です。
解説もわかりやすくスムーズに読み進められるので、楽しみながらJavaScriptのスキルを身につけられるでしょう。
著者 | 狩野 祐東 |
出版社 | SBクリエイティブ |
発売日 | 2024年6月1日 |
JavaScriptを独学できるおすすめサイト
以下は、JavaScriptを独学で学ぶのにおすすめな学習サイトです。
- Progate
- ドットインストール
これらのサイトの特徴についてみていきましょう。
サイト①Progate
引用:Progate
Progateは、プログラミング初心者向けの学習プラットフォームで、スライド形式のわかりやすい解説と実践的な演習を通じてJavaScriptを学べます。
特に、環境構築不要でブラウザ上でコードを書きながら学習できる点が大きな魅力です。
ゲーム感覚で学べるため、楽しみながらJavaScriptの基礎を身につけたい方におすすめの学習サイトです。
サイト②ドットインストール
引用:ドットインストール
ドットインストールは、動画形式でプログラミングを学べるサイトで、短時間のレッスン動画が多数用意されています。
動画は1本あたり3分程度と短く、スキマ時間を活用して学習を進められる点が特徴です。
初心者向けの入門コースから応用的な内容まで幅広くカバーしているため、基礎を固めた後に、さらにスキルアップを目指す方にも最適な学習サイトです。
JavaScriptの独学についてのまとめ
今回は、JavaScriptの独学について解説しました。JavaScriptは独学でも習得可能な言語ですが、効率的に学ぶためには適切なロードマップを設定し、学習を継続することが重要です。
まずはHTML・CSS・JavaScriptの基本文法を習得したうえで、実際にプロジェクトを作成しながら学ぶと効果的です。また、目標を明確にし、学習仲間を見つけることで、モチベーションを維持しやすくなります。
適切な学習リソースを活用しながら、実践的にスキルを磨いていきましょう。
