近頃お店の店頭に、ロボットのペッパー君がいることをちらちら見かけませんか。
ペッパー君は、まるで生きている人間のような反応を示してくれ、人と会話もします。
ペッパー君には人工知能が備わっているため、人間のような動きをすることが出来るのです。
今回は、皆さんがあまり知らないであろうデータサイエンスとAI(人工知能)の違いについてお伝えしようと思います。
データサイエンスとAIはどう違う?
データサイエンスとは、膨大な情報(ビッグデータ)からある特徴や要素を分析し見つけ出すことや、その方法に関する学問です。
統計学や数理科学など広い範囲の学問と関連しており、データから新たな特徴を見つけだすことが目的です。
そのため、意味的には手法の1つです。
一方、AIとは、「artificial intellgence」の略称で、日本語だと人工知能です。
人間のような頭脳や知能を作ることを目指した存在となることが目的です。
データサイエンスは人の視点によって分析が行われていますが、AIは機械が自動で分析しているという点も異なります。
そのため、データサイエンスでは人が考える範囲で物事を見るため、データサイエンティストの知識や経験によって分析結果の質が変わってきます。
AIである事柄を覚えた場合、基本的には何万回同じ動作を行っても全く同じ行動ができる正確性を持っています。
このように、手法と存在である2つは全くの別物であるということがお分かりいただけたと思います。
言葉だけを聞くと似ているように感じますが、実際は意味が変わってくるため注意が必要です。
AIにもいくつか種類が存在する
AIは、人工知能であると説明しましたが、その知能を育てる方法も複数あります。
AIは基本的に、
- 深層学習
- 機械学習
の2種類の方法で知識を蓄え、人間のような脳みそを作っていきます。
1つずつどういった内容か見ていきましょう。
①深層学習
深層学習は、構造が人間の脳に似ている学習方法です。
例えば、AIにリンゴの画像を認識させます。
多くの画像を認識していく中で、AIが自動的にリンゴの画像にはどういった特徴があるのか判断していきます。
最終的に、リンゴは丸くて赤い、という特徴を見つけだすことに成功し、丸くて赤色のものはリンゴであるという知識がAIに備わります。
この方法は知識を備えさせるのに、かなり大量の画像や情報を読み込ませる必要があり、時間や手間がかかります。
また、画像を読み込ませても共通する特徴を見つけ出せないこともあります。
そのような点では、人間と同じ頭脳とは言えませんが、自ら特徴を見つけだすことができるのは、私たち意志を持った人間と同じ行動ができていると言えるでしょう。
数をこなすたびにどんどんAIが賢くなっていく、非常に魅力的なAIの学習方法が深層学習です。
②機械学習
こちらは深層学習とは異なり、ものを見る観点をAIに与える必要があります。
リンゴの例でいうと、リンゴの画像を分析する際、「リンゴの色に注目して分析しなさい」という指令を出します。
指令のもとAIがリンゴの色に注目しながら画像を自動で分析していくと、リンゴの色は赤いものもあれば、緑の色もあるという知識を備えることができました。
これにより、次からはリンゴの画像を見た際に色に注目して、ある程度判別することができるようになります。
機械学習は、私たちがAIの脳を手助けしている形です。
機械学習だと範囲は狭いですが、一定の動作や行為に絞って様々な反応を行うことができます。
この行為の数を無限に増やしていけば、実質人間と同じように様々なことに対応できるようになります。
このように機械学習は、練習のように与えられた視点から物事を分析し、特徴を見つけだす学習方法です。
今後注目度の高いAI技術
AIの概要を説明しましたが、実際にどういったところで使われているかご存知ですか。
いくつか例を出してみましょう。
医療現場でのAI活用
1つ目は、医療現場です。
病院は、患者ごとにカルテがあり、医者が1人ずつ話を聞いてその人に適した治療を行う、という流れですよね。
これだと時間がかかってしまい、待合室で1時間待ったのに医者とは10分程度で話が終わった、といった経験がある方も少なくないのではないでしょうか。
ここでAIの出番です。
前もって、今までの患者のカルテやレントゲン写真を読み込ませることで、それぞれの病気の特徴をAIに見つけてもらいます。
見つけた情報を基に、新しい患者のカルテを分析することで、ある程度この病気ではないかという目星をつけることができます。
こうすることで、医者とのヒアリング時間を短縮し、より短い時間で治療を施すことができます。
医者の負担も減少し、利用者も今までより早い待機時間で治療を受けることができます。
農業でのAI活用
2つ目は、農業での活用事例です。
農作物は、種類ごとに収穫の時期やタイミングが異なります。
特に収穫時には、収穫しても大丈夫なものと、まだまだ育てる必要があるものの区別をする必要があります。
こうした専門知識は、農家の方には備わっていますが、農家の人手不足に悩まされている現状があります。
そこで、AIの出番です。
事前に、収穫してもよい野菜や果物の画像を読み込ませ、AIに特徴を見つけてもらいます。
その後、ドローン等を使って、1つ1つの農作物を確認し、収穫できるものとできないものを判断してもらいます。
あとは農作物の知識がない方に収穫してもらったり、農家の方が収穫したりと様々な方法が考えられます。
このようにAIの技術は、私たちが現在直面している課題を解決してくれる素晴らしいツールとなっています。
挙げた2つの例以外にも様々な場所でAIは利用されているため、自分で探してみるのも面白いかもしれませんね。
データサイエンスやAIについてはどうやって学べる?
データサイエンスとAIの違いやAIの有用性については、理解したと思います。
データサイエンスとAIは、今後のIT社会での需要が高まる確率がかなり高いものです。
そのため、学習してそれらの知識を身に付けると、今後あなた自身の価値が一気に上がる可能性があります。
ここでは、そういった教育環境を提供しているサービスや動画について紹介します。
このYoutubeの動画では、主にデータサイエンスが学べる大学についてお伝えしています。
動画を見れば分かりますが、近年データサイエンスの科目に力を入れている教育機関が多いです。
意外にも、多くの学部でデータサイエンスを研究しているため、今後本格的に学びたい方はぜひこの動画を参考にしてみてください。
またAIに関する学問が学べる専門学校も様々存在しています。
参考記事:おすすめのAIスクール10選!AI作成やE資格をスクールで学ぼう
専門的に学んで、手に職をつけたいという方はぜひ参考にしてみてください。
ぜひAIやプログラミングスキルを学んで、あなた自身の価値をあげていきましょう。
おすすめのデータサイエンティスト講座
忙しい方に特におすすめなのは、オンラインや対面でスキルを学べるデータサイエンティスト講習です。
未経験でも2日間でデータサイエンスについて理解することが出来るので、効率的に応用操作まで勉強する事が出来ます。
また、独学とは違い、オンラインでも講師とチャットや音声通話で質問やレクチャー等のやりとりが可能です。
その為、独学で勉強するよりもより深くデータサイエンスについて理解する事が出来ます。
AIやデータサイエンスの知識を深めたいなら、ぜひこの機会にデータサイエンティスト講座を検討してみてください。
まとめ
- データサイエンスはデータを分析する方法
- AIは人間のような脳を目標とした機械
- データサイエンスとAIは、意味が全く異なる単語
- AIには機械学習と深層学習という2つの方法で知識を蓄積させる
- AIやデータサイエンスが学べる大学が存在する
いかがだったでしょうか。
AIとデータサイエンスとは、異なる意味を持っています。
また、それぞれが持つ役割も異なっているため、しっかりと区別して理解しましょう。