AI(人工知能)の開発には、機械にデータからパターンや特徴を理解させる機械学習が必須です。
そんな機械学習開発には、プログラミング知識が欠かせません。
数ある言語の中でも、トップクラスに人気なのがPythonです。
世界中のAIエンジニアに選ばれている理由は、豊富なライブラリとフレームワークのおかげで、効率的にAI開発できるから。
記事では、AIの開発に選ばれているPythonについて解説します。
Pythonとは?
AI(人工知能)を開発したいと思う方は多いはずです。
AIを開発する核となるのは機械学習。
機械学習とは、膨大なデータを機械に与え、データの特徴やパターンの認識をさせることです。
機械学習を実施することで、コンピューターは新たな問いや問題に直面しても適切な回答を導き出せるようになります。
機械学習に使われる言語は様々ですが、AI開発にあたり一番人気なのはPython(パイソン)でしょう。
Pythonとは、近年世界中で人気を集めているプログラミング言語のひとつ。
Webサービスやアプリケーションの開発、データ分析などにも使われています。
最近は、多くのAI開発エンジニアや企業にもPythonが選ばれているのです。
例えば、インスタグラムやユーチューブにもPythonの機械学習が活用されています。
今後、ビッグデータ解析やAI開発が盛んになることから、Pythonの需要は一層高まるでしょう。
後ほど解説しますが、Pythonは学びやすいので、独学やコースに通うことで身に着けられます。
AI(人工知能)の開発にPythonを使うべき5つの理由
Pythonについて簡単に紹介しました。
それでは、どうしてAI開発にPythonが使われるのでしょうか。
結論から言えば、PythonはAI開発に必要な安定感・柔軟性・使いやすさの3つが揃っているからです。
ここからは、AI開発にPythonを使うべき5つの理由を解説します。
豊富なライブラリとフレームワーク
PythonがAI開発に使われている一番の理由は、AI開発に便利なライブラリとフレームワークが豊富に揃っているからです。
フレームワークとは全体の流れが実装されているシステムで、ライブラリはアイテムの集まりです。
いくら経験あるエンジニアでも、初めから最後までコードを書くのは大変で難しい作業となります。
そこで開発時間を削減するためにも、充実したフレームワークとライブラリがそろったPythonが選ばれているというわけです。
AI開発で人気のライブラリは以下の通り。
- 機械学習:Keras、Scikit-learn 、TensorFlow
- データ分析:Pandas、Numpy
- データのビジュアル化:Seaborn
例えば、Scikit-learn は機械学習に必要なアルゴリズムが実装されているのです。
機械学習のチュートリアルとしてデータセットもあるので、機械学習入門者にも人気となっています。
こういったライブラリやフレームワークを活用することで、AI開発にかかる時間を短縮できるのです。
入門者でも使いやすい
他のプログラミング言語とは異なり、Pythonの言語は英語と似たものになっています。
したがって、入門者でも簡単にPythonを学べるようになっているのです。
直観的な言語なので、身に着けるのに大きな時間と労力はかかりません。
現在はPython入門者でも独学で学べるよう書籍や学習サイトがそろっています。
短期間で身に着けたいのなら、プログラミングコースなどに通うのもおすすめです。
シンプルな文法で読み書きしやすいコード
先にも述べた通り、Pythonのコードは英語に似ている上、誰が書いても同じようなコードになります。
そのため、非常に読み書きしやすいプログラミング言語です。
AI開発はチームで行うのが一般的なので、この読み書きのしやすさはメリットとなります。
大人数でのAI開発の際は、Pythonが最善の選択肢になるでしょう。
充実のコミュニティサポート
プログラミングを学んでいると、何度も原因不明のエラーに直面します。
そんなとき、コミュニティのサポートがあれば心強いです。
Pythonはオープンソース言語なので、入門者から経験者にまで向けられた膨大なリソースが公開されています。
さらに、エンジニアたちが議論や問題解決をするコミュニティがあるほか、オンライン上で利用可能なドキュメントも豊富です。
このような無料で魅力的なサポートシステムもまた、Pythonが人気を集めている理由となります。
人気が高まっている
データサイエンティストやエンジニアの間で、Pythonの人気がますます高まっています。
AIの需要が高まっている今、Pythonの人気はさらに上がると予想されます。
また、Pythonは年収が高い言語としても有名です。
転職サイトなどを見てみると分かりますが、Pythonプログラマーの年収は600万円を超える求人が多くあります。
AIの需要増加に伴う一方、すでに日本は深刻な人材不足に直面しています。
Pythonを使えるエンジニアの数が需要に追い付かない可能性も十分にあるので、今後も給料の増加に期待できるのです。
おそらく、多くの方が「AIに仕事を奪われるのでは?」と不安を抱えていると思います。
もし何か対策をしたいのなら、Pythonを学ぶのはおすすめです。
数ある職業の中でも、エンジニアなどはAIに仕事を奪われる可能性が極めて低いと予想されています。
今からPythonの学習を始めれば、十分間に合いますよ。
PythonでAIを開発した事例
実際に、PythonでどのようなAIを開発できるのか気になると思います。
そこでここからは、Pythonで開発されたAIの事例を紹介します。
スカイスキャナー
航空券やホテルなどの比較検索サービスを提供するスカイスキャナーは、PythonのMLアルゴリズムを活用して、新たな飛行機の行動パターンを予測しました。
MLアルゴリズムは数千もの発着地を比較し、顧客の需要を決める30の基準で航空路を評価したのです。
分析結果は、ダッシュボードにグラフィックとして表示されます。
PythonのMLアルゴリズムで得られたデータは、目的地を決めていない顧客に行き先を提案したり、値段決めに活用されたりしたのです。
Uber
UberはPythonを使って”Michelangelo PyML”というプラットフォームを開発しました。
プラットフォームはUber社のデータリストやエンジニアに使われています。
Pythonが活用された理由は様々ですが、大きな理由のひとつに、エンジニアたちがPythonを好んだというものが挙げられます。
このプラットフォーム上で、開発者はオンラインもしくはオフラインで大規模なPythonベースのモデルを作成できるようになりました。
まとめ
AI開発にあたり、Pythonが人気の理由を解説しました。
数ある理由の中でも、豊富なライブラリとフレームワークは魅力的です。
簡単にアイデアを実行に移せるので、プログラミング入門者から経験者にまでおすすめです。
入門者の方は、まずはPythonの基本を身に着け、AI開発に必要な機械学習について学びましょう。
セミナーで基礎を学習すると、知識の習得が早くすぐに実践に活かせるのでおすすめです。
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PythonではWebアプリケーション開発もできるので、身に着けると転職や就職でも大きな武器となります。