【2025】AIエンジニアの仕事内容とは?必要なスキルや資格も紹介

デジタル技術の普及に伴って、日本ではIT分野におけるエンジニアの確保が急務となっています。AIエンジニアはその中でも取り分け需要が高く、今後の将来性もある職種です。本記事では、日本の未来を担うAIエンジニアについて、仕事内容やAIエンジニアになるためのプロセスなどについて詳しくお伝えします。

AIエンジニアとは

AIエンジニアとは、人工知能(AI)技術を活用して、機械学習モデルの設計・開発・運用を行う職種です。画像認識や自然言語処理、予測分析など、幅広い分野で活躍しています。主にPythonなどのプログラミング言語を用い、統計学や数学、アルゴリズムの知識などの数理的な知識を組み合わせて、AIシステムを構築します。また、データを活用した課題解決や業務効率化にも貢献できます。

AIエンジニアが担当する具体的な仕事内容

 

AIエンジニアの仕事内容は大きく「プログラミング分野」と「アナリティクス分野」の2つに分類されます。どちらかだけを担当することもあれば、両方を担当する場合もあるので仕事量はケースバイケースです。また、AIエンジニアも得意分野によって細かい呼び方が異なります。主な仕事内容には以下の4つが挙げられるので覚えておきましょう。

  1. AIシステムの開発
  2. データクレンジング
  3. 学習
  4. 分析

AIシステムの開発

AIエンジニアは人工知能の仕組みを用いた製品・サービスの開発を手がけるのが大きな仕事です。ここではシステムがデータを用いて学習するアルゴリズムの設計や、データ処理の仕組みを作り上げます。AIシステムの開発において主流となっているプログラミング言語はPythonであり、次いでRCC++などです。AIエンジニアの中でもプログラミングに特化した人を「機械学習エンジニア」と呼ぶことがあるので覚えておきましょう。

データクレンジング

AIシステムの情報処理精度を向上させるためには反復的な学習が必要であり、それに使用するデータの収集もAIエンジニアの仕事です。しかし集めたデータがすべて完璧な形であるとは限りません。中には部分的に情報が欠損していたり、バグの原因となる文字化けが含まれている可能性があります。そういった不要なデータを取り除いてキレイな状態にする作業が「データクレンジンング」です。

学習

データクレンジングによって整えられた情報は開発したAIシステムに流し込み、システムに学習させて精度を向上させます。システムが大量のデータを参照・比較しながらパターンや傾向を正確に見つけ出せるようにする作業です。学習対象の全体構造から細部を階層的に紐付けて学習する「ディープラーニング」と呼ばれる手法が主流になっています。また、学習分野の作業ではデータの取り扱いに長けたAIエンジニアである「データサイエンティスト」が活躍するケースも多いです。

分析

AIシステムによって出力された解析結果は、そのまま経営層が利用する訳ではありません。AIエンジニアはこれらのデータを分析して、所属企業やクライアントの事業に役立つ形で提供した提案を行ったりします。分析業務は前述のデータサイエンティストの他、より一層経営者的な思考を身に付けた分析の専門家である「データアナリスト」と呼ばれるAIエンジニアが担当することも少なくありません。

AIエンジニアの仕事内容や年収は、こちらの動画でも紹介されています。

AIエンジニアになるまでのプロセス

AIエンジニアになるまでのプロセス

資格を取得して名乗るタイプの職業ではないため、AIエンジニアのなり方にはいくつかのパターンが存在します。学歴や身に付いているスキルによってアプローチ方法が異なるので、以下の方法を参考にしてみてください。

  1. 大学や専門学校へ通う
  2. スクールや通信講座を利用する
  3. ポートフォリオを作って転職する

大学や専門学校へ通う

AIエンジニアとして新卒入社を考えている場合は、大学や専門学校でAI分野を学んでおくのが定石です。理学部や理工学部の情報科学系学科がAI分野を学ぶのに適しているとされていますが、細かい学習内容は大学や専門学校によって異なります。詳しくは学校のホームページやパンフレットを参照してチェックするよう心がけましょう。大学院へ進学して専門的な知識を追求してから就職するというのも1つの選択肢です。企業にもよりますが、院卒向けの求人は給与が厚待遇になるケースも珍しくありません。

スクールや通信講座を利用する

既に就職しておりプログラミング未経験からAIエンジニアを目指すのであれば、民間のスクールや通信講座を利用してスキル・知識を身に付けましょう。短期集中型から半年前後の長期型、通学型やオンライン型など学び方は様々です。スクールや講座を選ぶ際は「AIエンジニアに必要とされるスキルが学べるカリキュラムかどうか」「講師や卒業生の実績はどうか」「サポートは充実しているか」といったポイントをチェックしてみてください。

ポートフォリオを作って転職する

他のエンジニア職からAIエンジニアにキャリアチェンジする際は、転職活動を始める前にポートフォリオを用意しておきます。ポートフォリオとは自分が制作した成果物をまとめた資料のことです。IT系のエンジニア業界では一般的にポートフォリオが実力を推し量る大きな指標とされています。個人的に制作したものであれば問題ありませんが、仕事で携わったものに関してはポートフォリオとして掲載出来ない場合もあるので上司に確認してみましょう。

【2025】AIエンジニアになるにはどうしたらいい?実際の流れと必須スキル

AIエンジニアに向いている人

AIエンジニアに向いているのは、次のような方です。

  • 課題を根本から分析することが得意な人
  • 自ら最新技術を学び続けられる人
  • コミュニケーション力や対応力のある人
  • 粘り強く取り組める人

AIエンジニアとして活躍するためには、数学や統計、プログラミングへの関心があり、自ら学び続けられることが重要です。また、チームでの開発や企業の課題を解決する場面も多いため、コミュニケーション力や柔軟な対応力も求められます。AIエンジニアは、地道な検証や試行錯誤を繰り返す仕事であるため、粘り強く取り組む姿勢も必要といえるでしょう。

AIエンジニアとして求められるスキル

AIエンジニアとして求められるスキル

AIエンジニアは専門性の高い職種であり、専門的な知識やスキルが要求されます。AIエンジニアを目指すにあたっては、以下のスキル習得を心がけておきましょう。

  1. プログラミングスキル
  2. 数学の知識
  3. ディープラーニング(機械学習)の知識
  4. ロジカルシンキング

プログラミングスキル

AIエンジニアを目指すにあたって、プログラミングスキルの習得は避けては通れないと言っても過言ではありません。比較的経営者よりの業務が多いデータアナリストでも、最低限のプログラミングスキルは要求されます。PythonC++を中心にプログラミング言語を学び、関連するライブラリを使いこなせるようになっておくのが理想的です。

数学の知識

AIシステムによる機械学習では微分積分学・線形代数学・確率論・統計学など様々な数学的理論に基づいて行われています。したがって、システムの設計・開発者であるAIエンジニアはこれらの数学的知識を身に付けて正確に理解しておく必要があるでしょう。システム開発に留まらず、数学的知識はデータ分析の作業時にも役立ちます。

ディープラーニング(機械学習)の知識

機械学習、取り分けディープラーニングに関する知識はAIエンジニア特有のものと言えます。ディープラーニングは機械学習を行う際に用いる手法の1つであり、機械学習とは別に理解を深めておくことが重要です。機械学習は大きく分けて「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」の3パターンがあり、それぞれで用途が異なります。また、機械学習はデータマイニングや計算統計学といった分野にも関わりが深いため、併せて勉強しておくとスキルアップに効果的です。

ロジカルシンキング

AIエンジニアはシステムの設計段階から分析作業に至るまで、一貫して論理的な思考力が求められます。開発するシステムに必要な要素を正確に判断したり、分析結果から的確な提案内容を導き出すにはロジカルシンキングが重要になるのです。普段から物事を論理的に考えて、原因と結果を結び付ける習慣を付けましょう。

AIエンジニアのやりがい

AIエンジニアのやりがいは、最先端の技術を活用して社会や企業の課題を解決できることです。自分が開発したAIモデルが業務の効率化や新たな価値の創造につながりやすいため、大きな達成感を得やすい職種といえます。AIは日々進化を続けているため、常に新しい知識やスキルを学びながら成長できる環境も魅力です。AIエンジニアの仕事を通じて、自動運転や医療、金融など幅広い分野に貢献できるでしょう。

AIエンジニアとしての就職・転職に有利な資格

先に述べたようにAIエンジニアとして働くために必須となる資格はありません。しかし実力社会であるエンジニアの世界へ飛び込んでいくためには実力を証明する必要があるでしょう。AIエンジニアへの就職や転職では、資格を取得しておくと有利に働く場面が多いです。応募前に取得しておくのがベストですが、取得に向けて勉強していることを伝えるだけでも採用担当者にアピール出来るケースがあります。ただし資格と一口に言っても、取得難易度の幅は広いです。自身の現状に合わせて挑戦する資格のレベルを調整しましょう。

例えばIT分野やプログラミングについてあまり知識がない場合は「Python3エンジニア認定試験」「ITパスポート試験」「G検定」「基本情報技術者試験」などがおすすめです。ITパスポート試験はエンジニア職に限らず、幅広いビジネスパーソンを対象としています。G検定は「E資格」、基本情報技術者試験は「応用情報技術者試験」の一段階前の資格となっているので、体系的に知識を身に付けてステップアップするのにおすすめな資格です。

ある程度知識が身に付いてきたらE資格や応用情報技術者試験の他に「Pythonエンジニア認定データ分析試験」「データベーススペシャリスト試験」「統計検定」「画像処理エンジニア検定」などの受検を視野に入れてみましょう。

G検定についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

【2025】G検定とはどんな資格?難易度や合格によるメリットを紹介

AIエンジニアの仕事内容や必要スキルが学べる講座

AIエンジニアの仕事内容や必要スキルが学べる講座

民間のスクールや通信講座は開講数が多く、どこのカリキュラムで勉強すれば良いのか迷ってしまうという人も多いです。スクール・講座選びに迷った場合は、「AIエンジニア育成講座」や「Python基礎セミナー講習」の受講を検討してみてください。超短期カリキュラムで実践レベルの知識・スキルを身に付けられます。

  1. AIエンジニア育成講座
  2. Python基礎セミナー講習
  3. 強化学習プログラミングセミナー

AIエンジニア育成講座

AIエンジニア育成講座」では短日間でAIの基礎知識から開発・チューニングまでの知識を学習することが可能です。

セミナー名AIエンジニア育成講座
運営元GETT Proskill(ゲット プロスキル)
価格(税込)41,800円〜
開催期間2日間
受講形式対面(東京)・ライブウェビナー・eラーニング

Python基礎セミナー講習

Python基礎セミナー講習」はプログラミング・データ分析・画像処理までのスキルを短期間で習得できます。

セミナー名Python基礎セミナー講習
運営元GETT Proskill(ゲット プロスキル)
価格(税込)27,500円〜
開催期間2日間
受講形式対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング

強化学習プログラミングセミナー

「強化学習プログラミングセミナー」はeラーニング限定の講座ですが、強化学習に関わる知識を短期間で実務レベルに仕上げます。

セミナー名強化学習プログラミングセミナー
運営元GETT Proskill(ゲット プロスキル)
価格(税込)35,200円〜
開催期間1日間
受講形式eラーニング

実力を磨いて将来性のあるAIエンジニアを目指そう

AIエンジニアは成長が続くIT業界の中でも注目度が高い職種です。専門的な知識やスキルが要求されますが、やりがいや将来性の高さも魅力と言えるでしょう。仕事を始めてから学ぶことも多いですが、基礎知識に関しては事前に身に付けておくのが基本です。短期集中型で体系的な知識を身に付けたい場合は、セミナーを受講してみてください。

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