Pythonはオープンソースのプログラミング言語で、少ないコードで簡潔にプログラムを書けるのが特徴です。なお、「Pythonで学ぶ基礎からのプログラミング入門」というタイトルの本は存在しません。ここでは、類似のタイトルの記事や本について紹介します。
プログラミング言語Pythonとは
Pythonは1991年に、オランダ人のグイド・ヴァンロッサムによって開発されました。もともとコードを書きやすく、読みやすいものにする目的で作られた言語です。記述が少なくて済み、初心者が書いても熟練者が書いても同じようなコードができ上ります。同じ内容を、難しいことで知られるC言語で書くと、Pythonの3倍ほどの長さになります。対照的に見えるにもかかわらず、C言語と相性がよいこともPythonが使いやすい理由の1つです。シンプルなのに汎用性が高いので、AI(人工知能)などの分野でも使われています。身近なところではInstagramや、YouTubeなどでの利用もあります。
一方でPythonは簡単な言語のため、複雑な処理を順序立てて考えるというプログラミングの本質を学ぶのにも適していると言えます。オープンソースなので、公式サイトから自由にインストールして使うことが可能です。安全性も高く、多数のフレームワーク持をっていることもメリットです。フレームワークは枠組みという意味で、何らかのソフトやシステムを開発する時の土台の部分になります。フレームワークを利用すると一から作る必要がなくなり、ゲームの開発なども簡単にできます。
Pythonで学ぶ基礎からのプログラミング入門
「Pythonで学ぶ基礎からのプログラミング入門」は、株式会社マイナビが運営するサイト「TECH+」で連載されていた記事です。株式会社マイナビは、就職情報などを提供しています。「TECH+」は「マイナビニュース」から生まれた、ITを中心とするテクノロジー活用のための情報サイトです。「マイナビニュース」は、同じくマイナビが運営する総合情報ニュースサイトになります。「Pythonで学ぶ基礎からのプログラミング入門」は「TECH+」の、「企業IT」分野の「開発/エンジニア」に分類される記事です。2015年5月から2016年2月まで、36回が連載されました。この連載はPythonの文法を学ぶというよりは、プログラミングの普遍的な概念を理解し、Pythonで実際にコードを書くことを目的としています。
著者は、「たった1日で基礎が身に付く!Python超入門」などの著書を持つ伊藤裕一です。東京大学大学院学際情報学府の総合分析情報学コースを卒業し、専門はデータセンターテクノロジー全般です。ネットワークと仮想化、プログラミングを得意としており、現在はNutanixに所属しています。プログラミングでは避けて通れないオブジェクト指向については8回にわたって解説され、第5回ではゲーム作りにもチャレンジしています。例外処理やPythonのテスト手法まで、多岐にわたる内容です。演習問題と、解説・解答例も載っており、Pythonを利用して実践的にプログラミングを学べます。連載は終了していますが、「TECH+」ですべての記事を読むことが可能です。
Python言語で学ぶ基礎からのプログラミング
「Python言語で学ぶ基礎からのプログラミング」は、2021年7月に近代科学社から出版された単行本です。著者の小高知宏は早稲田大学大学院、理工学研究科博士後期課程電気工学専攻を修了して、福井大学大学院、工学研究科の教授を務めています。「基礎から学ぶ人工知能の教科書」などの著書があります。この本は情報処理技術を身に付けるための足がかりとして、基礎教育としてのプログラミング技術を学ぶことを目的としています。Pythonを使って大学生が無理なくプログラミングの基礎を学べるよう工夫された、Python言語のプログラミングの教科書的な本です。各章ごとに設けられた演習問題はバグを発見して修正する形になっており、この過程を通して復習と同時にプログラミングの理解度が上がるように設計されています。
Pythonで学ぶプログラミング入門
「Pythonで学ぶプログラミング入門」は、2022年6月に翻訳本が東京化学同人から出版されました。原題は「PYTHON: Programming in Context Third Edition」です。著者はB. N. MillerとD. L. Ranum、J. Andersonですが、詳しい情報はありません。この本もプログラミングの基礎を学べる教科書としての役割を持っており、Pythonを使って大学生などが標準的なプログラミング言語の基礎概念を学ぶことを目的とするものです。千葉大学工学部共生応用化学コースでは、実際にこの本が教科書として使われています。
この本の特徴は、通常とは異なる構成にあります。文法を順序だてて説明するのではなく、1章から関数の作成やグラフィックス描画を行うなどユニークです。プログラミングの題材は身近なものとなっており、情報系以外の学生にも親しみやすくなっています。小さなプログラムを組み合わせて何度も試行しながらプログラミングを作るうちに、自然に文法やアルゴリズムが身に付きます。
「Pythonで学ぶ基礎からのプログラミング入門」などで学ぶのに向いている人は?
「Pythonで学ぶ基礎からのプログラミング入門」のタイトルにもある通り、これらの記事や本はプログラミングの基礎を学習したい人のための教科書的な存在です。実際に、大学の教科書として使われているものもあります。Pythonを理解するための本と言うよりは、記述がシンプルなPythonを道具としてプログラミングそのものを学びたい人におすすめです。もちろん、Pythonについて学びたい人にも向いています。ゲームを作るなど身近なものをプログラミングすることが多いので、情報系の学科を専攻する大学生だけでなく、あらゆる分野について学ぶ学生にも適します。独学で繰り返しプログラミングしながら、プログラミングの基礎をしっかり身に付けたい人にもよいでしょう。
独学でのプログラミング学習に限界を感じたら
Pythonはシンプルで初心者にも扱いやすいプログラミング言語だと言っても、プログラミングそのものが初めての人にとっては何が書かれているのかわかりにくい部分もあるでしょう。「Pythonで学ぶ基礎からのプログラミング入門」でも「ディレクトリ」や「Java」、「アルゴリズム」などの言葉が当たり前に出てきます。そもそもコードとは何なのか、などと内容以前のところでつまづいてしまうことも考えられます。1人で悩んで、向いていないと諦めてしまったこともあるかもしてません。
そんな人におすすめなのが、株式会社VOSTのセミナー「AIエンジニア育成講座」です。このセミナーではAI学習が未経験でも、Pythonを使って短期集中でAIプログラミングを習得できます。AIの知識を身に付けるところから始めて、AI技術を業務に活かせるようになります。会場での受講とライブウェビナーもありますが、eラーニングでの受講なら時間や場所を問わず自分のペースで学習できます。申し込むと会場受講と同様の内容の動画を、1年間視聴することが可能です。
特別技術顧問として東京大学大学院情報理工学系研究科AIセンター教授と、慶應義塾大学理工学部の教授を迎えています。セミナーの受講者からはAIやプログラミングの知識が全くなかったのに、丁寧な指導でプログラミングの仕組みからAIエンジニアについて知っておくべき知識まで学べたと喜びの声が上がっています。特筆すべきなのは、このセミナーのオリジナル教材「AIプログラミング完全攻略セミナーガイド」です。丁寧な解説があるので、本などを読んでもわからなかったところが理解でき、学習の効果を高めてくれます。eラーニングの場合は、PDF版での受け取りになります。
Pythonはプログラミング学習に適した言語
「Pythonで学ぶ基礎からのプログラミング入門」の単行本を探している人は、「Python言語で学ぶ基礎からのプログラミング」などの本と混同していると考えられます。「Pythonで学ぶ基礎からのプログラミング入門」はネットの連載記事で、「TECH+」で読むことが可能です。Pythonを使うとプログラミングが学びやすくなりますが、独学に限界を感じたらセミナーもおすすめです。