
こんにちは、三谷です。
最近はAI(人工知能)をビジネスに活用したサービスがどんどん出てきています。
AIの展示会に行っても、AIをサービスとして組み込んだAI〇〇というソフトウェアなども多く見るようになってきました。
今回はAI(人工知能)をサービスとして組み込むために、
- AIにどのような技術があるのか
- AIの技術をどのように開発していくのか
というAIビジネスへの活用方法についてまとめてご紹介します。
AIや人工知能でのビジネスを始めたいと思っている皆さんは是非参考にしてください。
AIをビジネスに活用するメリット
AIビジネスを活用すると、どのようなメリットがあるでしょうか。
AIは人工知能という言葉ですので、なんとなく「データを入れたら勝手にAIがうまくいい感じに学習や情報処理してくれるもの」と捉えられることが多いです。
ですがその裏側では、パソコンなどのITデバイスを利用した情報処理が行われています。
つまりAIと言っても人のような高度な知能を持った人口知能が全ての情報処理を行なっているわけではなく、パソコンやスマートフォンなどで使われるソフトウェアが情報処理を行なっているようなものです。
パソコンは疲れ知らずでずっと働き続けられるため、人間がやるには大変なことや面倒なことを肩代わりしてくれると考えると非常に便利ですね!
そもそも、AIについてや人口知能を活用したディープラーニングについてもう少し学習したい方は「AI(人工知能)とは?誰でも簡単にわかるディープラーニングの仕組み」の記事をご覧ください!

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AIをビジネスに!AIの技術一覧
AIは、基本的に大量の学習データ情報を読み込ませることによって、何かを予測してくれる、または何かを生成してくれるというのが基本です。
AIを使って予測するタスクとして、以下のような技術によく活用されています。
AI技術①クラス分類
クラス分類とは、AIに情報を入れて学習させることによって、カテゴリー分けする技術です。
例えば写真や画像をAIに読み込ませることによって、そこに写っているのがネコなのか車なのか橋なのか、どのクラスに分類されるのかということを予測してくれます。
このクラス分類の問題を解決するためのAIアルゴリズムとして、以下のようなものがよく活用されています。
● ニューラルネットワーク(DNN/CNN/RNN)
● SVM(二値分類)
● ロジスティック回帰
● 決定木
● ランダムフォレスト
● k近傍法
AI技術②回帰
次に、AIを活用した技術として、回帰があります。
回帰は、AI学習によってAIが数値を予測してくれる技術です。
例えば今までの売上金額から今週の売上金額を予測してくれたり、今月の消費電力予測などの実測値を予測してくれます。
この回帰の問題を解決するためのAIアルゴリズムとして、以下のようなものがよく活用されています。
● ニューラルネットワーク(DNN/RNN)
● SVR
● ランダムフォレスト
● ベイズ線形回帰分析
AI技術③クラスタリング
数あるデータの中から特徴の近いデータを集めたものをクラスタといいますが、クラスタリングは元となるデータをいくつかのクラスタに分けていく事ができる技術のことです。
例えば、顧客データを読ませることで近しい属性を持った顧客を抽出することができます。
このクラスタリングをするためのAIアルゴリズムとして、以下のようなものがよく活用されています。
● K-Means
● ウォード法
クラスタリングについてさらに詳しく知りたい方は「Scikit-learnを利用してクラスタリングのプログラムを実装する方法」も合わせて読んでみてください。
AI技術④異常検知
異常検知は、外れ値検出や変化検知、異常状態検出などができるAI技術です。
正常か異常かを判断するためのクラス分類モデルで異常検知をする場合もありますが、一般的には異常データには様々なバリエーションがあり、なおかつ異常データは少ないことが多いです。
そのため、正常な行為がどのようなものかを学習し、それと大きく異なるものを異常と識別するのが異常検知です。
異常検知をするためのAIアルゴリズムとして、以下のようなものがよく使活用されています。
● K-Means
● OneClass SVM
● PCA
AI技術⑤強化学習
強化学習とは、機械が試行錯誤することで取るべき最善の行動を予測して決定することができる技術のことです。
実際に行動した際に得られる報酬を計算し、即時報酬ではない未来の価値を最大化する学習ができるため、ゲームAIや自動運転技術に使用されています。
もっと詳しく理解したい方は 【2020年最新】強化学習とは?強化学習の概要から実例を徹底解説を参考にしてください。
強化学習をするためのAIアルゴリズムとして、以下のようなものがよく活用されています。
● モンテカルロ木探索
● SARSA
● Q学習
● DQN
AIをビジネス活用したサービス事例
それでは、AIをビジネスに利用したサービスにはどんなものがあるのでしょうか?
AIをビジネス活用した具体的な事例を、ピックアップしてご紹介します。
キューピーのダイスポテト選別AI
食品原料の中に、不良品が混じっているかいないかを分類するクラス分類を行ったAIビジネスの活用事例です。
人の目で不良品を見つけていた作業をAIによって置き換えられるため、熟練者でなくても作業ができるようになり、最終的には不良品を自動的に弾く仕組みまで作ることができました。
このAI活用によって、今まで手作業で食品の不良品を判断していた人件費コストを大きく削減できます。
また、手作業で起きやすかったミスも防ぐことができます。
NTTドコモのAIタクシー
地図上のどこの位置に何人の乗客がいそうかを予測する、回帰を活用したAIビジネスの事例です。
タクシーが先回りできるので、乗車までの待ち時間を短縮できたり、ドライバーによる乗車人数のばらつきを防ぐことができるようになりました。
AIビジネスがよくわかるおすすめ本
急速に企業でもビジネス活用が進められているAI。
AIの知識がなければ、大きなビジネスチャンスを逃すことにもなりかねません。
ここではAIを網羅的に解説した、オススメの書籍を紹介していきます。
未来IT図解 これからのAIビジネス
「AIを制するものはビジネスを制する」という力強い書き出しから始まる本です。
人工知能を駆使したテクノロジー企業が、あらゆるビジネスを牛耳ると著者は予測しています。
内容は初心者向けに書かれており、機械学習やニューラルネットワークなどの用語解説や自動運転・ヘルスケアのAI活用などのビジネス事例などが網羅的に書かれています。
また、AIのマーケティング分野での活用にも言及しています。
顧客の購入履歴やアクセスログの莫大なビッグデータの分析によって得られた情報は、企業のタスク管理や営業活動にも役立ちます。
幅広く人工知能の知識を得たい方に、オススメの本です。
AIをビジネスに実装する方法
著者は、AIをいち早くビジネスに取り入れたITベンチャー社長の岡田陽介氏です。
また、東大教授で日本でのディープラーニングの第一人者である、松尾豊教授が推薦しています。
この本は「実装」という言葉が指し示すとおり、ビジネスに導入するために必要な実践方法を記した本です。
AIそのものの知識というよりは導入事例などを中心に解説しています。
「もはや『人工知能って何?』などと言っている時代ではない」と喝破する著者のメッセージからは、早くAIをビジネスに導入しないと世界の大企業に総取りされてしまうという危機感が見て取れます。
ある程度AIの知識を身につけている中級者の方におすすめの本です。
自社でAIを作るには?AIは知識があれば誰でも作れる
それではこれらのAIは、どのように作って、どのようにビジネスで活用できるのでしょうか。
AIというと、難しい理論やアルゴリズムが必要だったり、数学的な知識が必要と思われている方も多くいらっしゃるかもしれませんが、実際は違います。
GoogleやMicrosoftなどは、既に学習済みのAIを簡単に利用できるためのAPIを公開していたり、誰でも簡単にAIを作成できるようなソフトウェアが開発されたりしています。
また、無料で始められるプログラミング言語Pythonを使えば、AIを作るためのライブラリを利用することで、たった数十行のプログラミングコードで自社用のAIを作り、ビジネスに活用できるようにもなってきています。
Pythonについてはこちらの記事で詳しく説明しています。
今必要なのは、これらの情報を体系立てて理解し、どの技術をどのように習得すればよいのか、どのように活用すればいいのかを見極める力かもしれません。
自社でAIをビジネスに活用する最短の方法とは
AIという言葉は非常に大きな概念を含んでいるため、前述した画像認識や数値予測、言語処理など、それぞれ専門分野が異なる技術に活用されています。
AIを包括的に体系立てて理解できる場は意外と少ないのが現状です。
AI研究所が提供するAIをビジネス活用するためのセミナー「ビジネス向けAI完全攻略セミナー」では、広く深くAIの全体像とそのビジネス活用方法を網羅して理解できる場を提供したいという想いから生まれました。
全体感を捉えることで、様々な場面でAI活用の幅を広げる事ができるのではないでしょうか。
そんなビジネス向けAI完全攻略セミナーはこちらです。
AIのビジネスについて考えているが、何から始めたらいいか分からない方に非常にオススメです。
また、AIをセミナーで学習するメリットや各種セミナーをまとめて比較した「おすすめのAIスクールに対するメリットと比較」の記事もぜひご覧ください。
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また、現在オンラインで受講できるウェビナーも開催していますので訪問が難しい方は是非ウェビナーでご自宅にてご受講ください。
AIをビジネスに活用しよう まとめ
今回はAI(人工知能)をビジネスに活かす方法や事例についてお話ししましたが、いかがだったでしょうか?
AI(人工知能)をビジネスで活用する場面は今後とても多くなってくると思います。
その際に、「よくわからないけどAIを導入する」とか、「業者さんが言っているからそれを鵜呑みにする」のではなかなかAIの活用は進んでいきません。
自社企業内にAIを活用するノウハウや、AIを開発する技術力を溜めながらAIプロジェクトを進めることが重要です。
最新の技術を活用して皆様の会社の次の時代を築いていきましょう!