G検定の合格率とは?実際のG検定の合格率と合格するコツを解説

AIやディープラーニング分野にて高スキル人材を目指すための登竜門が「G検定」です。

この記事では、G検定の合格率やG検定までの学習方法、G検定日当日のコツを解説します。
G検定でAI・ディープラーニングの幅広い知識を得て、ぜひAI実務に活かしてください。

G検定とはどんな資格なの?

G検定とはどんな資格なの?

G検定とは、ディープラーニング・AI・機械学習の知識を問われる資格試験です。
G検定と似た検定で「E資格」と言うものがありますが、E資格と比べるとG検定のが比較的簡単で、AI全般の知識が問われる検定となっています。

実は2017年からはじまった検定となっており、試験回数も少なく出題問題の傾向が読みづらい傾向にあると言うことがわかっています。

G検定の概要一覧

G検定の概要は、以下の表を確認してください。

受験資格特になし
実施概要試験時間:120分
知識問題(多肢選択式・200問程度)
オンライン実施(自宅PCから受験)
出題範囲
  • 人工知能(AI)とは(人工知能の定義)
  • 人工知能をめぐる動向
  • 人工知能分野の問題
  • 機械学習の具体的手法
  • ディープラーニングの概要
  • ディープラーニングの手法
  • ディープラーニングの社会実装に向けて

  • 数理・統計

※G検定サイトのシラバスより出題

受験費用
  • 一般:13,200円
  • 学生:5,500円【再受験の場合】

2年以内なら、G検定費用が50%引き

  • 一般:6,600円
  • 学生:2,750円【AI For Everyone修了者の方】

Courseraの受講修了証を提示で、G検定費用が30%引き ※割引アクセスコード必須。

  • 一般:9,240円
  • 学生:3,850円

引用:JDLA

G検定の出題範囲を見れば、AI(人工知能)とディープラーニングの深い知識が必要だと分かります。200問と出題数も広くて、1問あたり35秒程度で回答しないといけません。
G検定ではじっくりと考える暇はなく、スピーディーな回答が必要です。

G検定の合格率はどれぐらい?

G検定に興味がある人は、G検定の合格率を知りたいですよね。
ここからは、G検定の合格率と他検定との比較をします。

まずG検定の合格率は、50後半~70%前半です。
最低の合格率は、G検定がスタートした2017年の56.84%となっています。
逆に合格率が高かったのは、2019年1回目の72.76%でした。
JDLA(一般社団法人日本ディープラーニング協会)のサイトでは、G検定の申込数・受験者数・合格者数・合格率の推移が掲載されています。
以下の表で過去の合格率がまとまっているので参考にしてください。

開催回受験者数合格者数合格率
20171,44882356.84%
2018 第1回1,9881,13657.14%
2018 第2回2,6801,74064.93%
2019 第1回3,4362,50072.76%
2019 第2回5,1433,67271.40%
2019 第3回6,5804,65270.70%
2020 第1回6,2984,19866.66%
2020 第2回12,5528,65668.96%
2020 第3回7,2504,31859.56%
2021 第1回6,0623,86663.77%
2021 第2回7,4504,58261.50%
2021 第3回7,3994,76964.45%
2022 第1回6,7604,19862.10%
2022 第2回6,3983,91761.22%
2022 第3回7,5024,96466.17%
2023 第1回7,1504,70565.80%
2023 第2回3,0522,07567.99%
2023 第3回4,5183,10668.75%
2023 第4回3,3092,39072.23%
2023 第5回5,3303,66268.71%
2024 第1回3,2912,39872.87%
2024 第2回5,5273,76068.03%

2024年3月のG検定では、5,527名が受験し、3,760名(受験生の約68.03%)が合格しました。
こうして見ると合格と不合格の割合は合格者がやや多い結果となっています。

G検定試験の合格率に近い試験や資格は、運転免許試験・ファイナンシャルプランナー3級・マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)などがあります。
ですので、この検定などと難易度が似ていると思って良いでしょう。

しかし、KDDIや日立システムズ・NTTコミュニケーションズ・伊藤忠テクノソリューションズ株式会社など、大手企業の社員もG検定を団体受験しています。
優秀な人材も受験しているので、しっかりとG検定の対策をすることが大事です。

G検定の難易度

G検定の難易度は低いのでしょうか。まず合格率からみてみましょう。

G検定は2017年から始まった比較的新しい検定であり、合格率は66%前後というデータがでています。「10人中6.5人が受かる検定ならば難易度は低いのでは?」と考えがちですが、合格率のみで難易度をはかるのは危険です。
なぜなら、合格者の内訳によって意味合いが変わってくるためです。

G検定合格者の45%は、普段からプログラミングやデータ分析に関わり基礎知識を持っているエンジニアなので、知識0から挑むには難易度が高めの検定といえます。

G検定は自宅で受験できることから、カンニングペーパーや検索もありの試験となります。
しかし、実際の試験で1問にかけられる時間は35秒程度であり、淡々と問題を解くには深い専門知識を頭に入れておく必要があります。

つまり、しっかりと準備をして臨めば、難易度は高くない検定といえるでしょう。

G検定に落ちる人の共通点

G検定に落ちる人の共通点は以下の通りです。

  • 勉強時間が足りていない
  • 試験対策が不十分

1つずつみていきましょう。

学習時間が足りていない

G検定に落ちる人の共通点1つ目は、学習時間と理解が足りていないことです。
G検定は、知識0から挑戦しても、学習時間を50〜60時間確保できれば合格できるといわれています。

しかし、検定に合格するために重要なのは学習時間だけでなく、十分に理解できているかどうかです。合格レベルに達するために必要な時間は人それぞれなので、検定を甘くみず、しっかり準備をして臨むのが合格するコツとなります。

試験対策が不十分

G検定に落ちる人の共通点2つ目は、試験対策が不十分であることです。
合格率だけをみて「勉強しなくても受かるだろう」と臨むと、落ちる可能性が高くなります。

G検定は自宅で受験でき、問題を解く際にはカンニングペーパーを見たり検索をしたりできる試験です。

しかし2時間で解かなければならない問題数は200問であり、1問にかけられる時間はたったの35秒。全ての問題を調べながら解くには時間が足りません。
正答率を上げるためには、事前の試験対策が必須となります。

G検定対策講座の詳細はこちら

G検定に合格するコツとポイント

G検定に合格するコツ

G検定の合格率を紹介しました。
合格率は、50~70%台と難易度も低く、独学でも合格できる可能性もあります。

しかし、G検定に合格するコツが分かれば、勉強の効率化ができますよね?
ここからは、G検定に合格するコツを、試験前・試験当日の2つに分けて解説します。

G検定合格方法のコツ~試験前~

G検定当日までの、4つの勉強方法のコツを紹介します。

①G検定のシラバス・例題をチェック

G検定の勉強をするときは、シラバス・例題をチェックしましょう。
G検定の概要でも紹介しましたが、出題範囲はシラバスからです。
検定に出題する内容を知らずに、勉強をしても合格できません。

シラバスを出題傾向を確認したら、例題をチェックしてください。
例題は、JDLAの「試験範囲(シラバス)と例題」にあります。

②「G検定」ミニテストで学習する

G検定ミニテスト
引用:JDLA

3分で出来るAIについてどの程度理解しているかがチェックできるミニテストです。
本格的に学習する前に自分のレベルを知ることも大切です。

④G検定主催者・合格者おすすめ書籍をチェック

G検定の勉強をするなら、主催者と合格者がおすすめしている書籍をチェックしてください。

G検定主催者のJDLAが監修しているG検定の参考書はこちらになります。

深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第2版

深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第2版
引用:Amazon

大好評のデジタル時代の必携リテラシー、G検定の「公式テキスト」の改訂版です。入門レベルの解説書なので初学者の方にもおすすめです。

ディープラーニング活用の教科書

ディープラーニング活用の教科書
引用:Amazon

国内35社の事例を体系的に取り上げ、先駆者が苦労したポイントを解説した、次世代の新規事業や業務改善の企画に欠かせない1冊です。

ディープラーニング活用の教科書 実践編

ディープラーニング活用の教科書 実践編
引用:Amazon

ディープラーニングは確かに実際のビジネスに溶け込み、商品やサービスでの活用が始まっており、それによって業績を向上させた企業もあれば、社会課題の解決に結びつけている会社も実在します。その最先端の実践的な事例が紹介されています。

ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 法律・倫理テキスト

ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 法律・倫理テキスト
引用:Amazon

法律や倫理に関する基礎知識が学べるだけでなく、実際にAI開発に携わっている方、実務でAIを利用していたり、DX推進に取り組んでいる方にもおすすめの一冊です。


次にご紹介するのはG検定の合格者のおすすめ書籍です。
2021年4月に実施されてた1000人以上のG検定合格者のアンケート結果をもとに選定された、G検定合格者が選ぶ、おすすめ書籍ランキングです。
順番にご紹介していきます!

書籍名詳細
1いちばんやさしい機械学習プロジェクトの教本
人気講師が教える仕事に AI を導入する方法
ビジネスパーソンを対象に「機械学習・ディープラーニングとは」、「機械学習プロジェクトのメンバ体制」、「機械学習プロジェクトの進め方」を解説した書籍です。
機械学習プロジェクトの全体像を学びたい人におすすめの一冊です。

2

人工知能は人間を超えるか
ディープラーニングの先にあるもの
ビジネスパーソン、ITエンジニア、経営者など、すべての方を対象としたAI・機械学習の入門書です。
AI、機械学習、ディープラーニングの全体感を掴むために読む最初の1冊におすすめです。
事前知識のない人でも読みやすい本です。
3AI白書 2023基本情報技術者試験などを開催する「情報処理推進機構」による、ディープラーニングの技術解説、ビジネス事例、政策動向、海外動向を網羅的に解説する本です。
情報量が多く、ボリュームのある本なので、入門書のあとに読むのがおすすめです。
4人工知能プログラミングのための数学がわかる本機械学習・ディープラーニングに必要な最低限の数学の基礎知識として、「ベクトルと行列」、「微分」、「線形代数」、「確率・統計」に絞って丁寧に解説されています。
機械学習に必要な数学を学習するのに最適で、数学に苦手意識がある方にもおすすめの入門書です。
5独学プログラマー
Python言語の基本から仕事のやり方まで
Python言語を用いた「プログラミングそのもの」の入門書となっています。
これまでプログラミングそのものを学習した経験がない方でも読める書籍です。
アルゴリズムやデータ構造といったプログラムの基礎知識にはじまり、チームでのプログラム管理といったビジネス業務上で必要な知識の解説まで解説されており、これから仕事でプログラミングを始めたい方におすすめの書籍です。
6ゼロから作るDeep Learning
―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装
ディープラーニングをあえてライブラリを使わずに、初歩的なところから1つずつPythonで実装する本です。
ゼロから実装するため、ディープラーニングに対する理解が深まり、数式を読むのが苦手な人でも仕組みを理解できます。
7ゼロから作るDeep Learning ❷
―自然言語処理編
前作を踏襲しつつ、さらに発展的な技術やアルゴリズムなど、プログラミングとディープラーニングを1度に習得できます。
言語処理を中心に、前作ではふれなかったRNNやAttentionなどについて、丁寧にわかりやすく解説していて、素人でもRNNの基本的な考え方と実装方法、アルゴリズムが学べます。
8深層学習
(機械学習プロフェッショナルシリーズ) 
ニューラルネットワークの基礎から、確率的勾配降下法、誤差逆伝播法、畳み込みニューラルネットワーク、リカレントネットワークまで、ディープラーニングの基礎技術の理論について、数式を掲載し丁寧に解説した本です。
ディープラーニングの全体像を学習した後、理論面を学ぶ際におすすめの一冊です。
9PythonとKerasによるディープラーニングディープラーニング用ライブラリKerasの作成者であるフランソワ・ショレが執筆した、ディープラーニングの基礎・応用・実装を解説した書籍です。
極力数学的な表記を避けて、実装コードを示してディープラーニングの概念を説明しています。
脱初心者の一冊として頼もしい存在です。
10Pythonではじめる機械学習
―scikit-learnで学ぶ特徴量エンジニアリングと機械学習の基礎
Pythonで機械学習を実装する際の代表的なライブラリであるscikit-learnについて解説した書籍です。
各種機械学習アルゴリズムの基本的な使い方、実装方法を分かりやすく解説しています。
11Kaggleで勝つデータ分析の技術データ分析に必要な知識を網羅している数少ない書籍です。
12仕事ではじめる機械学習 第2版機械学習技術の解説、機械学習を活用したビジネスの企画から実現までの流れ、著者らの実例が解説された書籍です。
機械学習をビジネスで活用するには、従来のITシステムとの違い・機械学習システムの特性を理解する必要があり、本書ではその点がうまくまとめられています。

効率よくG検定の合格を得るには、ぜひ成功者の勉強方法を参考にしてみてください。

⑤G検定に特化したJDLA認定講座を受講

G検定を受験するなら、特化したセミナーを受講してください。
AI研究所では、JDLA認定 G検定対策講座を開催しています。

G検定で出題される専門用語もわかりやすく解説してくれて、AIに長けた講師陣が優しく教えてくれる講座です。サポートも手厚く、G検定の必勝マニュアルテキストや検定日までサポートを受けることができます。

G検定合格方法のコツ~試験当日~

G検定当日のコツ

今まではG検定までの学習方法のコツを紹介しましたが、ここからはG検定当日における3つのコツを紹介します。

G検定当日焦ってしまわないように、G検定当日に試験を解くコツを押さえておきましょう。

①わからない問題はスキップする

G検定でわからない問題があった場合、ひとまずスキップしましょう。

G検定は先述した通り約200問と出題範囲が広く、1問35秒ペースで回答しなければいけません。分かるものから即座に回答して、時間が余ったらわからない問題に戻ってください。

②わかりそうな問題は先にチェックを入れる

自信がない・または調べれば分かりそうな問題は、左上の「この問題をチェックするモード」を利用してください。

なぜなら、G検定はインターネットで調べて回答することが可能となっています。
一通り自分が分かる問題を回答したら、チェックを入れた問題に戻りましょう。

③キーボードのショートカットを覚えておく

G検定では、キーボードのショートカットを使ってください。
検索する時間がないほど出題数が多いからです。
最低でも覚えてほしいショートカットは、こちらの4つです。

「ctrl」+「C」文字のコピー
「ctrl」+「V」コピーした文字の貼り付け
「ctrl」+「X」切り取り
「ctrl」+「F」ページ内検索

普段パソコンを使っている人なら当たり前かもしれませんが、パソコンに慣れていないG検定者は上記だけでも覚えてください。

G検定の合格率と合格するコツまとめ

G検定は、AI・ディープラーニングの知識を試される資格です。
検定の受験から合格者の発表まで、オンラインで完結できます。
G検定で得られた知識を実務に活かせれば、検定料以上の価値があると言えるでしょう。

AI研究所ではJDLA認定 G検定対策講座を用意しています。
講座では、G検定に合格するための知識やテクニックを分かりやすくて解説していますよ。
紹介した「G検定当日までの勉強方法のコツ」や「G検定当日のコツ」を上手く利用して、G検定合格を目指しましょう!

G検定の合格率とは?実際のG検定の合格率と合格するコツを解説
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