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【2022】DX企業とは?DX銘柄・DX注目企業一覧と取り組み事例

経済産業省がDXとは、デジタルトランスフォーメーションの略称であり、デジタル技術を活用したビジネスモデル等の抜本的な変革や、新たな成長・競争力につなげる取り組みを指します。中長期的な企業価値向上においてDXの推進は必要不可欠であり、さまざまな企業でDXの推進が急速に進んでいます。

では、実際のDXに対する取り組みや成功事例にはどのようなものがあるのでしょうか?経済産業省では、東京証券取引所と情報処理推進機構と共同で「DX銘柄2022」「DX注目企業2022」を選定し公表しています。

参照元:「DX銘柄2022」「DX注目企業2022」を選定しました!(経済産業省)

今回は、「DX銘柄2022」「DX注目企業2022」の概要や実際の企業の取り組みについて紹介していきます。企業のDXに興味のある方や、これからDXの推進を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

DX企業とは

DX企業とは、単なる優れた情報システムの導入やデータの活用を行うだけではなく、DX推進を通じてビジネスモデルや経営の変革に挑戦する企業を指します。経済産業省では、東京証券取引所と情報処理推進機構と共同で「DX銘柄2022」と「DX注目企業2022」を選定し公表しています。

DX銘柄2022について

DX銘柄2022とは、東京証券取引所に上場する企業のうち、DX推進の取り組みが優れている企業を業種区分ごとに選定したものです。優れたDX推進の取り組みとは、企業価値の向上に繋がるデジタル活用の仕組みの構築や、実績が表れていることを指します。

DX銘柄2022に選定された企業は、単なる優れた情報システムの導入やデータの活用に留まりません。DXの推進により、ビジネスモデルや経営の変革に挑戦し続けている企業です。

2022年は33社が選定されており、その中でも特に優れた取り組みを行った企業を「DXグランプリ2022」として選定しています。

DX注目企業2022について

DX注目企業2022とは、DX銘柄2022に選定されていない企業のうち、DX推進を通じて企業価値の貢献につながる取り組みを実施している企業を選定しています。2022年は、15社が選定されています。

DX銘柄2022の選定プロセス

ここでは、DX銘柄2022の選定プロセスについて解説していきます。選定に際しては、前段階で「デジタルトランスフォーメーション調査2022」を行い、一次評価および二次評価を経て行われています。

「デジタルトランスフォーメーション調査2022」の実施

「デジタルトランスフォーメーション調査2022」では、東京証券取引所に上場する企業約3,800社を対象に調査を実施しています。調査に対する回答を得られた企業401社のうち、経済産業省が定める「DX認定」を取得している企業を選定対象としています。

一次評価:「選択式項目」および財務指標によるスコアリング

一次評価では、アンケート調査の「選択式項目」および直近3年間のROE平均値に基づき、スコアリングを実施します。スコアリングが一定基準以上の企業を、候補企業として選定しています。

なお、スコアリング基準については、別途DX銘柄評価委員会にて定めています。

二次評価及び最終選考

二次評価では、一次評価で選定された候補企業について、アンケート調査の「記述回答(企業価値貢献、DX実現能力)について、DX銘柄評価委員が評価を実施します。この結果を基にして、DX銘柄評価委員会による最終審査を実施し、業種ごとに優れた企業を「DX銘柄2022」として選定しています。

また、「DX銘柄2022」に選定されていない企業の中から、特に企業価値貢献部分において、注目されるべき取り組みを実施している企業について、「DX注目企業2022」として選定しています。

さらに、「DX銘柄2022」に選定された企業の中から、「業種の枠を超えてデジタル時代を先導する企業」を「DXグランプリ2022」として選定しています。

 一次評価のポイント

ここでは、一次評価のポイントについて紹介していきます。一次評価では、「経営ビジョン・ビジネスモデル」「戦略」「戦略実現のための組織・制度等」「戦略実現のためのデジタル技術の活用・情報システム」「成果と重要な成果指標の共有」「ガバナンス」に大別して評価を行います。

経営ビジョン・ビジネスモデル

経営ビジョン・ビジネスモデルの項では、下表のポイントについて評価が行われます。企業としてDX推進を経営課題として捉えているか、DXの実現に向けたビジネスモデルを設計しているか等について評価されます。

項番評価ポイント
Q1-1デジタル技術による社会及び競争環境の変化が自社にもたらす影響(リスク・機会)を踏まえ、経営方針および経営計画(中期経営計画・統合報告書等)において、DXの推進に向けたビジョンを掲げていますか。
Q1-2その内容を株主・投資家等のステークホルダーに開示していますか。
Q2-1DXの推進に向けたビジョンを実現するため、適切なビジネスモデルを設計していますか。
Q3-1ビジネスモデルを実現するために、DX推進においてエコシステム等、企業間連携を主導していますか。

戦略

戦略の項では、下表のポイントについて評価が行われます。DXの推進に向けた戦略が具体化されているか、データとデジタル技術の活用により既存ビジネスの変革を目指す取り組みが明示されているか等について評価されます。

項番評価ポイント
Q4-1DXを推進するための戦略が具体化されていますか。
Q4-2その内容をステークホルダーに開示していますか。
Q5-1経営戦略において、データとデジタル技術を活用して既存ビジネスの変革を目指す取り組み(顧客関係やマーケティング、既存の製品やサービス、オペレーション等の変革による満足度向上等)が明示されており、その取り組みが実施され、効果が出ていますか。
Q6-1経営戦略において、データとデジタル技術を活用した新規ビジネス創出について明示されており、その取り組みが実施され、効果が出ていますか。
Q7-1Q5および6で回答した取り組みについて、統合報告書等でステークホルダーに開示していますか。
Q8-1経営状況や事業の運営状況を把握できる仕組み(システム)があり、そこから得られるデータをふまえて経営・事業の意思決定が実施されていますか。

戦略実現のための組織・制度等

戦略実現のための組織・制度等の項では、下表のポイントについて評価が行われます。DX推進責任者のミッションや役割が明確に定義されているか、DX推進を担う人材に求めるスキルや知識が明確化されているか等について評価されます。

項番評価ポイント
Q9-1DXの推進をミッションとする責任者(Chief Digital Officerとしての役割)、CTO(企業の競争優位性をつくる技術や研究開発の統括責任者、Chief Technology Officer )、CIO(ITに関する統括責任者、Chief Information Officer)、データに関する責任者(Chief Data Officer)が、組織上位置付けられ、ミッション・役割を含め明確に定義され任命されていますか(他の役割との兼任でもかまいません)。
Q10-1スキルマトリックス等により、経営層(経営者及び取締役・執行役員等)の保有スキル可視化し、ステークホルダーに向け公表していますか。
Q11-1経営トップが最新のデジタル技術や新たな活用事例を知る機会として、どのようなものがありますか。(複数回答可)
Q12-1DXを推進する、組織上位置付けられた専任組織がありますか。
Q12-2上記組織のリソース(人材)および権限は十分ですか。
Q13-1DX推進を支える人材として、どのような人材が必要か明確になっており、確保のための取り組みを実施していますか。(計画的な育成、中途採用、外部からの出向、事業部門・IT担当部門間の人事異動等)
Q14-1DXの推進にあたり、オープンイノベーション、社外アドバイザー・パートナーの活用、スタートアップ企業との協業など、これまでのIT分野での受発注関係と異なる外部リソースの活用を実施していますか。
Q15-1DX推進のための予算が一定の金額または一定の比率が確保されていますか。またそれは他のIT予算と別で管理されており、IT予算の増減による影響を受けないようになっていますか。
Q16-1全社員が、デジタル技術を抵抗なく活用し、自らの業務を変革していくことを支援する仕組み(教育・人事評価制度等)がありますか。
Q17-1DXの推進にあたり、新しい挑戦を促すとともに、継続的に挑戦し、積極的に挑戦していこうとするマインドセット醸成を目指した、活動を支援する制度、仕組みがありますか。

戦略実現のためのデジタル技術の活用・情報システム

戦略実現のためのデジタル技術の活用・情報システムの項では、下表のポイントについて評価が行われます。最新デジタル技術と既存の情報システム・データがスムーズに連携できるか、レガシーシステムの発生やブラックボックス化を回避できる対策が取られているか等について評価されます。

項番評価ポイント
Q18-1ビジネス環境の変化に迅速に対応できるよう、既存の情報システムおよびデータが、新たに導入する最新デジタル技術とスムーズかつ短期間に連携できるとともに、既存データを活用できるようになっていますか。
Q19-1全社の情報システムが戦略実現の足かせとならないように、定期的にビジネス環境や利用状況をふまえ、情報資産の現状を分析・評価し、課題を把握できていますか。
Q20-1Q19-1で実施した分析・評価の結果を受け、技術的負債(レガシーシステム)が発生しないよう、必要な対策を実施できていますか。またそれを実施するための体制(組織や役割分担)を整えていますか。
Q21-1情報システムの全社最適を目指し、全社のデータ整合性を確保するとともに、事業部単位での個別最適による複雑化・ブラックボックス化を回避するための仕組みがありますか。

成果と重要な成果指標の共有

成果と重要な成果指標の共有の項では、下表のポイントについて評価が行われます。達成状況を確認するKPIは設定されているか、企業変革の実現可否について定量・定性的な指標を定めているか等について評価されます。

項番評価ポイント
Q22-1実施している取り組みについて、達成状況を確認するKPIを設定していますか。
Q23-1企業価値向上に関係するKPIについて、ステークホルダーに開示していますか。
Q24-1デジタル時代に適応した企業変革が実現できているかについて、指標(定量・定性)を定め、評価していますか。

ガバナンス

ガバナンスの項では、下表のポイントについて評価が行われます。企業が一丸となってDXの推進に取り組んでいるか、サイバーセキュリティリスクに対する方策を講じているか等について評価されます。

項番評価ポイント
Q25-1企業価値向上のための DX推進について、経営トップが経営方針・経営計画やメディア等でメッセージを発信していますか。
Q26-1経営トップとDX推進部署の責任者(CDO・CTO・CIO・CDXO等)が定期的にコミュニケーションを取っていますか。
Q27-1経営トップが事業部門やITシステム部門等と協力しながら、デジタル技術に係る動向や自社のITシステムの現状を踏まえた課題を把握・分析し、戦略の見直しに反映していますか。
Q28-1企業価値向上のためのDX推進に関して、取締役会・経営会議で報告・議論されていますか。
Q29-1経営者がサイバーセキュリティリスクを経営リスクの1つとして認識し、CISO等の責任者を任命するなど管理体制を構築するとともに、サイバーセキュリティ対策のためのリソース(予算、人材)を確保していますか。
Q30-1サイバーセキュリティリスクとして守るべき情報を特定し、リスクに対応するための計画(システム的・人的)を策定するとともに、防御のための仕組み・体制を構築していますか。
Q31-1サイバーセキュリティリスクに対応できる体制の構築に向けた取り組みとして、情報処理安全確保支援士(登録セキスぺ、登録情報セキュリティスペシャリスト)の取得を会社として奨励していますか。
Q32-1サイバーセキュリティを経営リスクの一つと捉え、その取り組みを前提としたリスクの性質・度合いに応じて、サイバーセキュリティ報告書、CSR報告書、サステナビリティレポートや有価証券報告書等への記載を通じて開示を行っていますか。

二次評価のポイント

続いては、二次評価のポイントについて紹介していきます。二次評価では、「企業価値貢献」「DX実現能力」に大別して評価を行います。

企業価値貢献の着眼点

企業価値貢献の項では、下表の着眼点に基づいて評価が行われます。企業価値貢献については、デジタル技術を用いた「A.既存ビジネスモデルの深化」および「B.業態変革・新規ビジネスモデルの創出」に大別して評価が行われます。

1. 企業価値貢献A.デジタル技術を用いた既存ビジネスモデルの深化ビジネスモデルの深化
  • 既存ビジネスモデルの強みと弱みが明確化されており、その強化・改善にIT/デジタル戦略・施策が大きく寄与している
  • IT/デジタルにより、他社と比較して持続的な強みを発揮している
取り組みの成果指標
  • IT/デジタル戦略・施策の達成度がビジネスのKPIをもって評価されている。またそのKPIには目標値設定がされている
ビジネスとしての成果(収益貢献、取引先への影響)
  • 上記KPIが最終的に財務成果(KGI)へ帰着するストーリーが明快である
  • 実際に、財務成果をあげている
  • IT/デジタル戦略等により、ESG/SDGsに関する取り組みを行うとともに、成果を上げている
1. 企業価値貢献B.デジタル技術を用いた業態変革・新規ビジネスモデルの創出

 

新規ビジネスモデル等の創出
  • 事業リスク・シナリオに則った新しいビジネスモデルの創出をIT/デジタル戦略が支援している。
  • IT/デジタルにより、他社と比較して持続的な強みを発揮している
  • 多様な主体がデジタル技術でつながり、データや知恵などを共有することによって、さまざまな形で協創(単なる企業提携・業務提携を超えた生活者視点での価値提供や社会課題の解決に立脚した、今までとは異次元の提携)し、革新的な価値を創造している
取り組みの成果指標
  • IT/デジタル戦略・施策の達成度がビジネスのKPIをもって評価されている。またそのKPIには目標値設定がされている
ビジネスとしての成果(収益貢献、取引先への影響)
  • 上記KPIが最終的に財務成果(KGI)へ帰着するストーリーが明快である
  • 実際に、財務成果をあげている
  • IT/デジタル戦略等により、ESG/SDGsに関する取り組みを行うとともに、成果を上げている

DX実現能力の着眼点

DX実現能力の項では、下表の着眼点に基づいて評価が行われます。

2. DX実現能力

 

①経営ビジョン
  • 経営者として世の中のデジタル化が自社の事業に及ぼす影響(機会と脅威)について明確なシナリオを描いている
  • 経営ビジョンの柱の一つにIT/デジタル戦略を掲げている
②戦略
  • 経営ビジョンを実現できる変革シナリオとして、戦略が構築できている
  • IT/デジタル戦略・施策のポートフォリオにおいて、合理的かつ合目的的な予算配分がなされている
  • データを重要経営資産の一つとして活用している
②-1. 組織・人材・風土
  • IT/デジタル戦略推進のために各人(経営層から現場まで)が主体的に動けるような役割と権限が規定されている
  • 社外リソースを含め知見・経験・スキル・アイデアを獲得するケイパビリティ(組織能力)を有しており、ケイパビリティを活かしながら、事業化に向かった動きができている
  • 必要とすべきIT/デジタル人材の定義と、その獲得・育成/評価の人事的仕組みが確立されている
  • 人材獲得・育成について、現状のギャップとそれを埋める方策が明確化されている
  • 全社員のIT/デジタル・リテラシ向上の施策が打たれている
  • 組織カルチャーの変革への取り組み(雇用の流動性、人材の多様性、意思決定の民主化、失敗を許容する文化など)が行われている
②-2. IT・デジタル技術活用環境の整備
  • レガシーシステム(技術的負債)の最適化(IT負債に限らず、包括的な負債の最適化)が実現できている
  • 先進テクノロジの導入と独自の検証を行う仕組みが確立されている
  • 担当者の属人的な努力だけではなく、デベロッパー・エクスペリエンス(開発者体験)の向上やガバナンスの結果としてITシステム・デジタル技術活用環境が実現できている
③-1. 情報発信・コミットメント
  • 経営者が自身の言葉でそのビジョンの実現を社内外のステークホルダーに発信し、コミットしている
③-2. 経営戦略の進捗・成果把握、軌道修正
  • 経営・事業レベルの戦略の進捗・成果把握が即座に行える
  • 戦略変更・調整が生じた際、必要に応じて、IT/デジタル戦略・施策の軌道修正が即座に実行されている
③-3. デジタル化リスク把握・対応
  • 企業レベルのリスク管理と整合したIT/デジタル・セキュリティ対策、個人情報保護対策やシステム障害対策を組織・規範・技術など全方位的に打っている

 

DXグランプリ2022・DX銘柄2022・DX注目企業2022

ここでは、DXグランプリ2022・DX銘柄2022・DX注目企業2022に選定された企業について、企業名・業種・証券コードを紹介していきます。

DXグランプリ2022

DX銘柄2022に選定された企業のうち、DXグランプリ2022に選定された企業は下表のとおりです。

企業名業種証券コード
中外製薬株式会社医薬品4519
日本瓦斯株式会社小売業8174

DX銘柄2022

DX銘柄2022に選定された企業は、下表のとおりです。

企業名業種証券コード
清水建設株式会社建設業1803
サントリー食品インターナショナル株式会社食料品2587
味の素株式会社食料品2802
旭化成株式会社化学3407
富士フイルムホールディングス株式会社化学4901
ENEOSホールディングス株式会社石油・石炭製品5020
株式会社ブリヂストンゴム製品5108
AGC株式会社ガラス・土石製品5201
株式会社LIXIL金属製品5938
株式会社小松製作所機械6301
株式会社IHI機械7013
株式会社日立製作所電気機器6501
株式会社リコー電気機器7752
株式会社トプコン精密機器7732
凸版印刷株式会社その他製品7911
株式会社アシックスその他製品7936
株式会社日立物流陸運業9086
SGホールディングス株式会社陸運業9143
株式会社商船三井海運業9104
ANAホールディングス株式会社空運業9202
KDDI株式会社情報・通信業9433
ソフトバンク株式会社情報・通信業9434
トラスコ中山株式会社卸売業9830
株式会社ふくおかフィナンシャルグループ銀行業8354
東海東京フィナンシャル・ホールディングス株式会社証券、商品先物取引業8616
SBIインシュアランスグループ株式会社保険業7326
東京海上ホールディングス株式会社保険業8766
東京センチュリー株式会社その他金融業8439
株式会社GA technologies不動産業3491
三井不動産株式会社不動産業8801
応用地質株式会社サービス業9755

DX注目企業2022

DX注目企業2022に選定された企業は、下表のとおりです。

企業名業種証券コード
株式会社ミライト・ホールディングス建設業1417
キリンホールディングス株式会社食料品2503
株式会社ワコールホールディングス繊維製品3591
日立建機株式会社機械6305
株式会社荏原製作所機械6361
日本電気株式会社電気機器6701
横河電機株式会社電気機器6841
大日本印刷株式会社その他製品7912
日本郵船株式会社海運業9101
アジア航測株式会社空運業9233
BIPROGY株式会社情報・通信業8056
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ情報・通信業9613
アスクル株式会社小売業2678
プレミアグループ株式会社その他金融業7199
トランス・コスモス株式会社サービス業9715

中外製薬株式会社の取り組み

ここでは、DXグランプリ2022に選定された、中外製薬株式会社の取り組みについて紹介していきます。

AIを活用した革新的創薬の実現

同社では、AIやロボティクス等を活用し、

  • ①創薬プロセスの革新
  • ② 創薬の成功確率向上
  • ③プロセス全体の効率化

を目指しています。抗体創薬プロセスに機械学習を用いることで最適な分子配列を得るAI創薬支援技術「MALEXA®」の自社開発・活用に加え、Digital Pathology技術として画像解析技術を用いた細胞判定や、薬理試験後の臓器選別や計測・判定での深層学習アルゴリズムの開発、Text mining AI技術を用いた論文のクラスタリング・ネットワーク解析等、各種デジタル技術の開発・導入にも取り組んでいます。

リアルワールドデータ(RWD)の活用

同社では、「高品質なRWDを利活用できる環境を共創し一人ひとりの患者さんと疾患の深い理解を通じ個別化医療を実現する」というビジョンを掲げ、RWDの解析によって医薬品の承認申請に寄与し得るエビデンスの創出や、社内意思決定における根拠情報として活用しています。

将来的には、さまざまな企業・行政・医療機関等と連携を進め、RWDのさらなる活用に向けた環境の整備を行い、承認申請の効率化による革新的な医薬品の上市までの期間短縮、治療効果・QOLの向上を進め、利用者ごとに最適化された高度な個別化医療の実現を目指していくとしています。

デジタルバイオマーカーの開発によるアウトカム可視化

同社では、デジタルバイオマーカーの開発により、疾患の有無やその状態を客観的に評価する取り組みを推進しています。

主に製品価値の証明、疾患理解の深化等の観点から、痛みの可視化や、運動と出血の関連性評価等をするウェアラブルデバイスやアルゴリズムの開発、電子的な患者情報アウトカムの活用に取り組むとしています。

日本瓦斯株式会社の取り組み

続いては、DXグランプリ2022に選定された、日本瓦斯株式会社の取り組みについて紹介していきます。

プラットフォーム事業の拡大

同社では、他社との差別化の源泉であった独自の高効率な仕組みをプラットフォームとして他社と共同で利用する取り組みを行っています。

遠隔自動検針などを可能にするガスメーター「スペース蛍」では、当社既存ガス顧客100万件以上に導入している他、 2021年からは他社への提供を開始し、 2022年3月末時点で全国15社・7万台超を設置しています。

2021年3月に稼働したLPガスハブ充填基地「夢の絆・川崎」を起点とするLPガスオペレーションでは、DXを活用し、スペース蛍から収集したガス使用量の他、ガスボンベやボンベ配送車両の位置情報など、あらゆるデータを繋げた独自の高効率な仕組みを実現しており、当社はこの高効率な仕組み(充填・配送・保安・検針・システムなど)を他社に提供する、「LPG託送」に挑戦しています。

エネルギーソリューションへの挑戦

同社では、「エネルギー事業」という既存の概念からエネルギーソリューションへとビジネスモデルを進化させる挑戦をしています。

 

デジタルを軸に、規制に依存しない分散型エネルギーの事業モデルを構築し、ガスや電気といった垣根を超えた従来のインフラや規制に代わるデータの一元管理、オープンな共創連携基盤の構築を進め、広くコミュニティ全体に効率的にエネルギーを提供していくことを目指しています。

まとめ

「DX銘柄2022」「DX注目企業2022」の概要や実際の企業の取り組みについて紹介しました。

急速なデジタル技術の発達に伴い、企業のDXは中長期的な企業価値向上において必要不可欠となっています。真の意味でのDXは、単なる優れた情報システムの導入やデータの活用を行うだけではなく、ビジネスモデルや経営の変革に対する挑戦が必要です。

今回お伝えした内容を参考に、ぜひ取り組みを検討してみてください。

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